●平成27年度全日本選手権速報

【速報】張本、ジュニアで4強。一般でも3回戦へ

2016/01/13

●男子シングルス準々決勝
伊丹(野田学園高) -11、6、9、7 出雲(遊学館高)
木造(愛工大名電高) -7、1、9、4 松山(愛工大名電高)
張本(仙台ジュニアクラブ) 3、-9、8、8 沼村(野田学園高)
緒方(JOCエリートアカデミー/帝京) 9、4、-4、9 髙見(愛工大名電高)

男子シングルス準々決勝が終了。野田学園の伊丹、愛工大名電の木造、JOCエリートアカデミーの緒方と強豪のエース格が勝ち上がる中、小学6年生の張本が沼村を破り、ベスト4進出!

今日のジュニアは、4回戦の橋本(富田高)、5回戦の葉波(鶴岡東高)、そして準々決勝の沼村戦といずれもサウスポーと対戦した張本。準々決勝で対戦した沼村は下がってもバックハンドが強く、威力あるバックドライブで反撃される場面もあったが、張本はレシーブから積極的にフォアで攻めた。昨年までの前陣両ハンドスタイルから、よりフォアでの攻撃を意識したプレー。「緊張で足に力が入らなくなったりしたけど、最後はしっかり乗り切れて良かった。ジュニアは準決勝・決勝と勝って優勝したいです」(張本)。

一般でも2回戦を突破し、明日の3・4回戦に向けて「頑張ってどちらも勝ちたいです」とコメント。「どちらも」というその言葉には、4回戦の丹羽孝希戦も含まれている。その丹羽戦への抱負を聞かれ、「まずは3回戦を頑張って勝って、丹羽選手には挑戦者の気持ちで、攻めていくプレーができればいいと思います」と表情を崩さずに語った。明日の3回戦の相手は吉田海斗(希望が丘高)。

その他の3試合では、やはりインターハイ2位の木造のプレーが目を引く。中学生時代はやや伸び悩んだ感もある「天才」が、パワーと打球点の早さを増して、一気に表舞台へ戻ってきた感じだ。両ハンドの連係が抜群に良く、連続攻撃は流れるようになめらか。ボディバランスも良い。ジュニア男子で、愛工大名電勢では平成6・7年度の真田浩二以来となるタイトルを狙う。
  • フォアでグイグイ攻めた張本

  • 会見では直立不動……座ってますけど

  • 抜群のセンスを見せつける木造

  • エリアカ悲願のジュニアVを狙う緒方

  • 第1シード伊丹、頂点まであと2つ

【速報】ジュニア女子ベスト8が決定

2016/01/13

●女子ジュニア5回戦
早田(石田卓球クラブ)3、6、5 丸(田阪卓研)
梅村(四天王寺高)8、ー9、6、9 馬場(芦屋学園高)
山本(福井商業高)8、ー9、9、10 小脇(明徳義塾)
浜本(JOCエリートアカデミー/大原学園)8、ー11、5、2 枝松(山陽女子高)
皆川(昇陽中)11、5、5 木村(四天王寺高)
橋本(四天王寺高)ー6、7、5、3 木村(山陽女子高)
塩見(ミキハウスJSC)8、4、ー9、5 松田(済美高)
平野(JOCエリートアカデミー)7、ー10、4、ー6、7 笹尾(横浜隼人)

女子ジュニアのベスト8が決定した。
先ほど姉妹対決を制した皆川は、昨年3位の木村を圧倒。しゃがみ込みサービスからの連打を武器に、木村の持ち味である安定感のあるラリーに持ち込ませなかった。
皆川の次の相手はカットマンの橋本。2連続の大物食いはあるか!?
  • 皆川は木村に完勝して、ガッツポーズ

  • 福井商業のエース山本。順当にベスト8入り

【速報】最後の全日本に臨む山梨有理

2016/01/13

女子シングルス、混合ダブルスに出場している山梨有理(ミズノスポーツサービス)。
幼い頃から全国で活躍し、2011年には世界選手権の日本代表にも選ばれている。
小柄な体躯からは想像できないほどのスピードを持つドライブとスマッシュは、まさに小さな巨人。
その山梨が今大会を持って現役引退をするというのだ。

最後の全日本はシングルスでは1回戦から大苦戦。
浅野(長崎女子商業高)を相手に2ゲームを先取されたが、3ゲーム目からは我慢のボールをつないで、大逆転勝ち。2回戦は小鉢(東京富士大)にも勝利して、明日の3回戦へ駒を進めた。

「1回戦で負けそうで、もうこの試合が引退かー、と思いました。でもそういう気持ちでやらないといけないですね。今日は勝つことができたので、引退は明日に持ち越しです。観客席に教えている生徒さんとかが応援に来ているので、頑張らなきゃね」

学生時代から負けることが大嫌いな彼女。
今日はまだ引退を受け入れられなかったのだろうか。心の奥に潜んでいる勝負師の執念が逆転勝ちを生んだのかもしれない。
山梨有理は今日もまだ現役だ。
  • 電光石火の回り込みは健在

  • 逆転勝ちで大きく安堵の息を吐いた

  • ベンチに入った母と勝利の笑顔

  • 特製の「山梨有理タオル」で応援!

【速報】緊張を知らない? 小5・木原が一般3回戦へ

2016/01/13

●女子シングルス2回戦
木原(ALL STAR) 3-2 藤田(広島日野自動車)

 小学5年生で一般女子の2回戦に進出した木原美悠(ALL STAR)が、2回戦でもカットの藤田(広島日野自動車)にゲームカウント2-1から逆転勝ち。明日の3回戦へ駒を進めた。

 藤田のミスの少ないツッツキとカットに対し、中盤からはまるで練習のようにフォアのツッツキを繰り返した木原。先に藤田がじれて打ちミスをするほどだった。ふてぶてしいほどの堂々たるプレー。技術的にはまだ未完成の部分も多いが、メンタルの図太さではこの少女もやはり「怪物ちゃん」。

 試合後には、「ちょっとフォアが入らなかったし、先に2ゲーム取られて少し焦りがあったけど、途中からツッツキを増やして、ミスを待ちました。カットマンは試合をしていて面白いし、好きです」とコメント。普段からカット打ちの練習をしているのかと思いきや、別にそういうわけではないのだという。パワーのない小学生が、全日本の大舞台でカットとの試合が楽しいとは……。

 明日の3回戦は、全日本学生2位の実績を持つ小道野(早稲田大)と対戦。相当厳しい相手だが、「これまでよりもスマッシュやサービスで点を取っていきたい。一般に小学生で出ているので、3回戦を勝てたらうれしい」と負ける気はさらさらないようだ。現在の身長は160cm、この1年で10cm近く身長が伸びたという。
  • 最後の1本、フォアに離してバックをつぶした!

  • 会見ではゆっくりと言葉を選びながら……

【速報】ジュニア男子で8強が決定!龍崎敗れる

2016/01/13

●ジュニア男子5回戦
伊丹(野田学園高) 10、8、-2、4 宇田(JOCエリートアカデミー)
出雲(遊学館高) 7、-10、5、6 穂積(明大中野高)
松山(愛工大名電高) 8、-10、6、5 原井(福岡工業高)
木造(愛工大名電高) 5、10、10 戸上(野田学園中)
張本(仙台ジュニアクラブ) 9、7、7 葉波(鶴岡東高)
沼村(野田学園高) 5、8、8 弓取(希望が丘高)
髙見(愛工大名電高) 2、13、6 龍崎(JOCエリートアカデミー/帝京)
緒方(JOCエリートアカデミー/帝京) 6、6、9 田中(愛工大附中)

ジュニア男子5回戦が終了し、ベスト8が決定!
強豪校のエース格の選手が順当に勝ち上がる中、優勝候補の一角だった龍崎が髙見にストレート負け。ゲーム間もベンチで表情をゆがめた龍崎。プレーに迷いがあるのか、動きにももうひとつキレがなく、髙見の前陣攻守の前に台から下げられてしまった。年下の張本にその称号を譲っているが、彼もまた小学生時代は各年代のタイトルを獲得し、その強さから「怪物」と言われた選手だ。ここからの奮起に期待したい。

エリートアカデミーの孤塁を守るのは緒方。昨年卒業した村松・酒井をはじめ、先輩たちが挑みながら獲得できなかったジュニアのタイトルを狙う。

ベスト16の選手では、細身ながら一発の強打がある戸上、丁寧な両ハンドのボールさばきを見せた原井がよく健闘した。福岡工業高の原井は、希望が丘高という強豪校のある福岡で、全国区の活躍が光っている。
  • 龍崎を3-0で破った髙見

  • 思わぬ完敗、落胆を隠せなかった龍崎

  • 松山と接戦を演じた原井

  • 明大中野高の穂積、時おり馬龍ばりの前陣カウンターを見せた

【速報】皆川姉妹対決は、フルゲームの熱戦!

2016/01/13

 女子シングルス2回戦、皆川愛華(山陽女子高)と皆川優香(昇陽中)の「皆川姉妹対決」が実現。妹・優香選手のベンチには実業団のグランプリで活躍したお父さんの顕一さんが入ったが、ゲーム間のアドバイスはなし。静かに試合を見守った。

 姉より大柄で、非常に回転量の多い両ハンドドライブを駆使する優香選手に対し、「全日本団体でもフルゲームで負けていたので、今回は絶対に勝ちたかった」という姉・愛華選手がゲームを先行。2-1とリードしたが、第4ゲームを取りきれず、最終ゲームは優香選手が大量リードを奪って、熱戦に決着をつけた。

 「いつも仲が良いので、対戦するのはつらかった。組み合わせが来まってから、お互いに自然にしようと意識しすぎて、逆にぎこちない感じだった」。試合後にそう語った妹の優香選手。「ここからどんどん強い選手に当たるので、自分らしいプレーでひとつでも多く勝てるように頑張りたい」と抱負を語った。大粒の涙を流した愛華選手は「すごく悔しいです。妹とか、そういうことは関係なく勝ちたかった。妹はラリー戦が強いので、早めに決めにいったんですけど……。でも、こういう舞台で試合ができたことは楽しかった」と語った。

 父の顕一さんも「勝負をつけさせるのはちょっとかわいそうでしたけど……」と涙を浮かべながら、「お姉ちゃんのほうが勝ちたいという気持ちでやっていたと思うけど、お互い良いプレーだったと思います」とコメント。「姉妹でこのような全日本選手権という大きな場で対戦できるのは、親としては幸せ。ベンチに入ろうかどうか迷いましたが、やはり一番近いところでふたりを見たかった。本当に、親としては最高の時間でした」(顕一さん)。
  • 長いラリー戦となった皆川姉妹対決

  • 姉・愛華選手と握手する父の顕一さん

【速報】一昨年ジュニア優勝の加藤美優、ベスト32で姿を消す

2016/01/13

一昨年の全日本ジュニアを中学2年生で制し、一気にトップクラスの仲間入りをした加藤美優。
独特の逆回転チキータで先手を取り、両ハンド連打のラリーにつなげるプレーは独創的だ。2年ぶりのジュニア優勝を目指したが、まさかのベスト32で敗退となった。

相手は夏のインターハイの団体戦優勝メンバー・四天王寺高の梅村優香だ。
左バック変化表の異質速攻型で、ラリーに強く、そこからフォアスマッシュを叩き込むスタイル。加藤に負け字劣らずの独創的卓球だ。

一歩も譲らない攻防だったが、梅村の我慢強さ。そしてチキータ対策がはまり競り勝った。
梅村のベンチに入った王子康コーチは
「とにかくチキータをされると厳しい。左利きの梅村のフォアサイドへ抜けていってしまう。最後はチキータされてもいいから、サービスを出るか出ないかの長さで出していけと指示したら2本ミスをしてくれた」と笑顔。

まだ加藤には一般が残っている。
ここで沈んでいる場合ではない。

●女子ジュニア4回戦
梅村(四天王寺高)2、7、ー7、11 加藤(礼武道場)

他にも世界代表内定の浜本(JOCエリートアカデミー/大原学園)は、最終ゲーム2-7から逆転し、何とか勝利をもぎ取り、昨年準優勝の早田も最終ゲーム1-5から逆転した。
実力伯仲のジュニアで誰が飛び出すのか。
  • 梅村、値千金の勝利

  • 加藤は一般で巻き返したい

  • ギリギリの攻防を制した早田

  • 優勝して世界選手権に臨みたい浜本

【速報】3年ぶりの全日本。チョッパー谷岡、初戦突破

2016/01/13

女子シングルス1回戦に登場した谷岡あゆか(日本体育大)が、苦しみながらも勝利をおさめた。

全日本では、08年女子複3位、11年ジュニア女子優勝という成績をおさめ、ユース五輪(団体)、世界ジュニア(団体)でも優勝と、ジュニア時代に輝かしい成績をおさめてきた谷岡。11年世界選手権ロッテルダム大会にも日本代表として出場している。
しかし、高校卒業後は、所属の変更などで十分に練習できる環境が整わず、成績が低迷。全日本選手権は、2年連続で、高知県予選すら突破できなかった。
今年度から日本体育大に進学。四国ブロック大会で優勝し、推薦出場権を獲得。女子シングルスには3年ぶりの出場となった。

初戦の相手は、関西学生の実力者・山内(立命館大)。序盤は相手のドライブに対応できず、下がりすぎてミスを連発したが、中盤から相手のボールに慣れ出すと、カットの位置も前になり、反転プレーも積極的に使い流れをつかんだ。最終ゲームは1-5とリードを許すが、焦ることなく切れ味鋭いカットとツッツキで、勝利をおさめた。

「最終ゲームはリードされるのは予測できていたので、焦りはなかった。折り返してからが勝負だと思って頑張りました。3年ぶりの出場で、緊張はなかったけど、少し周りの目が気になるなど雑念はありました(笑)。でも、自分は挑戦者なんで、思い切ってやろうと。初戦勝てて、だいぶうれしいですね。でも、出れただけでも一歩進歩だし、一回勝てたのは3年前から考えると大きな成長かなと思います」と笑顔を見せた。

将来を嘱望されながらも、結果が出せずもがいてきた天才チョッパーが、この全日本で完全復活となるのか。

●女子シングルス1回戦
谷岡(日本体育大) -7,9,-5,7,8 山内(立命館大)
  • 鋭いカットは健在

  • ミスのないカット打ちで谷岡を苦しめた山内

【速報】二世選手。大野Jr.、ベスト32と健闘

2016/01/13

ジュニア男子4回戦で、アグレッシブなプレーを見せた富田高1年の大野未来。

ベンチに入ったのは、父の大野勇。中国名は李勇で、中国から日本に帰化し、全日本ベスト16など活躍を見せた選手だ。ベンチは中国語で行われ、親子で戦うも伊丹(野田学園高)にストレート負け。ベスト16入りはならなかった。

「相手がチキータから攻めてきて、それに対応できなかった。自分はフォアドライブが武器ですが、それが出せなかった。でもベスト32に入ることができて良かったです。父のことはいろいろな人に言われるので、プレッシャーはありますね(笑)。来年のジュニアは、もっと勝てるようにがんばりたいです」と、来年に向けて抱負を語った。
  • 父は左ペンだが、息子は王道の右シェーク

  • ベンチで檄を飛ばす父・勇

【速報】エリアカvs野田の戦いは、エリアカに軍配

2016/01/13

ジュニア男子4回戦で、龍崎vs遠藤、緒方vs盛武、というエリアカと野田学園の激しい戦いが繰り広げられ、ともにエリアカ勢が逆転勝利をおさめた。

当たると怖い野田学園勢は、遠藤も盛武もブンブンと両ハンドを振り回し、さい先よく2ゲームを先取。龍崎のベンチに入った偉関晴光氏が「(遠藤は)振ればなんでも入って、すごかった」と脱帽するほどだった。
しかし、エリートアカデミーとしてここで負けるわけにはいかない龍崎と緒方は焦らず我慢プレー。レシーブではチキータで積極的に攻め、相手の攻めにはブロックでコースを突き、チャンスをうかがいながら、相手のミスを誘うと、中盤から流れを引きよせ、最後は寄り切った。
ともに高校2年生で、ジュニアは最後の挑戦となる龍崎と緒方。勝利の執念でもぎとった一勝だった。

●ジュニア男子4回戦
龍崎(エリートアカデミー/帝京) -12,-3,8,6,8 遠藤(野田学園高)
緒方(エリートアカデミー/帝京) -9,-10,9,10,8 盛武(野田学園高)
  • 勝った龍崎はこの表情

  • 遠藤のプレーもすばらしかった

  • 得意のチキータで逆転した緒方

  • 金星を逃し悔しさにじませた盛武