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速報・現地リポート

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フォルクスワーゲンオープン・荻村杯2006

福原に勝ってベスト8入り、しかし準々決勝で陳晴(中国)に敗れた後に、記者会見が行われた。
「(陳晴に負けたのは)戦術と技術の両方で不足していた。変化に対する対応力が不足していた。福原戦は2勝2敗。戦術が徹底できた。プロツアーでベスト8は3回目で、ランク上位選手に勝てたのは良かった。満足度は、福原選手に勝った時点では100だったが、今は負けたので60くらい?」
充実感と悔しさが入り混じった心境の中、自身の戦いぶりを冷静に振り返ったコメントを残した。
●女子シングルス準々決勝
郭炎(中国) 6、6、3、2 高軍(アメリカ)
王越古(シンガポール) 7、5、1、-7、4 林菱(中国)
陳晴(中国) 5、7、10、5 藤井

 今大会快進撃の藤井は、惜しくもここでストップ。ペンツブ高攻守型の陳晴は従来のツブ高ショートで粘るタイプではなく、ツブ高面での角度打ちに加え、裏面に貼った表ソフトの強打を織り交ぜるタイプ。藤井はドライブを上から叩かれ、終始試合の主導権を握られた。
 これでベスト4にツブ高を使用する選手が二人入った。共通しているのはサービスの威力と、積極的なフォア攻撃を織り交ぜて、相手に安心してツブ高ショートを打たせないことだ。
●女子シングルス準々決勝
福岡 8、-3、-3、8、-8、10、6 丁寧(中国)

 福岡が中国の新鋭、サウスポーの丁寧をゲームオールの末に下した!
 丁寧は福岡と同じく、バック面で出すしゃがみ込みサービスの使い手。自分も似たようなサービスを出すのだから…、と思うのは素人考えで、序盤はこのアップ系のしゃがみ込みサービスに手を焼いた。
 レシーブからのフォアスマッシュはよく入っていたが、相手に中陣で粘られるとフォアで連打できず、ツブ高面でストップしようとすると大きく弾かれる。試合展開は苦しかったが、最後まで自分のスタイルで戦い抜いた。
 最終ゲームは8-3から8-6と迫られながら、3本連取でフィニッシュ。特にマッチポイントは丁寧が回り込んでフォアにドライブしてきたボールを、フォアストレートに叩いて打ち抜いた。精神面の充実が感じられた。日本女子のベスト4入りは2002年の梅村礼以来4年ぶり。
●男子シングルス3回戦(ベスト8決定戦)
王励勤(中国) 6、2、-9、5、-9、10 侯英超(中国)
尹在榮(韓国) -5、3、4、-7、9、-7、5 ブラシュチック(ポーランド)
陳杞(中国) 8、6、5、-8、-8、2 李鎮権(韓国)
馬琳(中国) キケン 孔令輝(中国)
王皓(中国) -7、5、7、-3、5、6 荘智淵(チャイニーズ・タイペイ)
柳承敏(韓国) 5、6、7、3 張雁書(チャイニーズ・タイペイ)
呉尚垠(韓国) 4、11、8、6 林在賢(韓国)
ボル(ドイツ) 7、4、6、7 朱世赫(韓国)
 男子シングルス3回戦、昨年のディフェンディングチャンピオン、ボル(ドイツ)は朱世赫(韓国)に4-0のストレートで完勝した。とにかくボルのカット打ちは堅実、朱世赫がどんなにカットを切っても、回転量の多いドライブが浅く、低く入ってくる。これでは朱世赫も得意のフォアドライブでの反撃ができない。ワンサイドな内容だった。

●男子シングルス3回戦
ボル(ドイツ) 7、4、6、7 朱世赫(韓国)

Photo:トップスピンを自在に操る男、ボル。地味ながら凄味さえ感じさせるカット打ちだった
男子ダブルス準々決勝が行われ、ベスト4が出そろった。昨年優勝のボル/ズース組が3-1から逆転負けを喫し姿を消した。

●男子ダブルス 準々決勝
李廷佑/呉尚垠(韓国) -9、-9、7、-6、7、7、7 ボル/ズース(ドイツ)
馬琳/王皓(中国) 8、4、-9、6、-13、4 荘智淵/蒋澎龍(チャイニーズ・タイペイ)
高礼澤/李静(中国香港) 6、8、5、3 松下/陳衛星(オーストリア)
王励勤/陳杞(中国) 不戦勝 侯英超/孔令輝(中国)
 男子ダブルス準々決勝に続いて、会場では男子シングルスが進行中。大急ぎでアップしていきます。

 速報をアップする王国スタッフ、相次ぐ熱戦にもうお腹いっぱい?
 いえいえ、やっぱりお腹は減るんです。会場で配られるお弁当、いつ食べられるかな↓
●女子シングルス8決定戦
郭炎(中国) -3、7、7、7、9 イヴァンカン(ドイツ)
高軍(アメリカ) 7、12、10、8 ステファノバ(イタリア)
丁寧(中国) 7、-8、10、8、9 彭陸洋(中国)
福岡(日本) 8、9、-13、5、-7、-8、9 リ・ジャウェイ(シンガポール)
王越古(シンガポール) 5、10、9、9 張瑞(中国香港)  
林菱(中国香港) 8、4、5、-8、9 陸雲鳳(チャイニーズ・タイペイ) 
陳晴(中国) 7、8、8、6 金福来(韓国)
藤井(日本) -12、5、-7、9、9、6 福原(日本)

 “愛ちゃん専用台”となった第3コートで行われた福原対藤井戦。速攻で押していった時の福原のピッチはすさまじかったが、それを落ち着いてしのいだ藤井の両ハンドドライブの安定感はバツグンだ。
 観客席はやはり福原びいきの感があったが、これで世界のトップランカーを3人連破した藤井、次に対戦するのはペン粒高攻守の陳晴。

Photo:試合終了後の握手。藤井、ここは一気に頂点を目指してほしい
 福岡は過去、リ・ジャウェイ(シンガポール)に勝ったことがあり、その相性の良さをかわれて、今年の世界団体選手権ブレーメン大会のシンガポール戦で起用された、とも言われている(その試合では実際にはリ・ジャウェイとあたらなかった)。
 その福岡が8決定戦でリ・ジャウェイと対戦。序盤、リ・ジャウェイは福岡のボールにあわず、福岡は3-1とリード、そのまま4-1での勝利かと思われたが、5ゲーム目からリ・ジャウェイは軽打やつなぎをうまく使い、逆に福岡はスマッシュミスが目立ち始め、最終ゲームへ。最終ゲームは福岡が10-3とリード。しかしまたもや、開き直ったリ・ジャウェイの逆襲が始まる。思い切った鮮やかな両ハンド攻撃が炸裂し、5本連取。たまらずタイムアウトの福岡。しかし10-8からさらにリ・ジャウェイのポイント。だが、最後はリ・ジャウェイのレシーブドライブがネットにかかりオーバーミス、辛くも逃げ切って安堵の笑み。敗れたリ・ジャウェイも思わず苦笑い。
 福岡はこれでベスト8。準々決勝では、同じくしゃがみ込みサービスの使い手、丁寧(中国)と対戦することになる。
 第3コートで福岡がリ・ジャウェイと熱戦を展開中。福岡、思い切りの良いカウンタースマッシュとストレートを突く粒高ハーフボレーで優位に試合を進めている。王子サービスも相変わらずの威力。
 ただいまゲームカウント3-2。スコアは7-7

 また、丁寧と彭陸洋の中国若手対決は、しゃがみ込みサービスを操る丁寧が4-1で勝利。