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世界選手権広州大会(条太の広州ぶるるん日記)

 福原、危なげなく3-1で勝った。2番、平野がこれまた帰化選手のリー・ジエというカットマンと対戦中。ゲームカウント2-0でリード。

 隣の隣のコートでは、世界チャンピオンの王励勤がルーマニア戦の1番で世界ランク74位のフィリモンに1-3で負けた。怖ろしい世界だ。観客は半分くらいの入りだが、日本と違い、歓声が凄い。5歳くらいのこどもが「チャーヨ、ワンリチン!」と叫びまくっている。ガラの悪い親父たちも野次だかなんだかとにかく凄い。いちいち「おおーっ」とか「あおーっ」とか全然気にせずに各自が叫んでいる。素晴らしい。日本の卓球の試合ではたとえ世界選手権でさえも味わえない興奮だ。

 王の敗戦に腹を立てているかのように2番の陳杞がクリサンを吹き飛ばした。信じられない速さの回り込み。「お前、今自分の足で動いたのか?」と言いたい。

 あっという間に次の王皓が登場し、チオティをあわや0ゲームにするところ。結局1本とられ、11-1で1ゲーム目を取ったのだが、それでも観客は大歓声だ。すごい愛国心だ。
 隣のコートではベルギー対イタリアをやっていて、相変わらずパンツを腿の付け根までたくし上げたセイブが帰化選手のヤン・ミンと試合をしている。

 男子の試合を見ていて思うのは、どうしてあんなに第一バウンドを深い位置にバウンドさせてあんなに短いサーブを出せるのかと言うことだ。私が卓球をやっていた頃は、短いサーブを出す場合には第一バウンドはコートの中央というのが常識だった。それが90年頃から、相手の判断を遅らせるために手前にバウンドさせてなおかつ短いサーブを出すのが流行しだした。理屈では、その分、バウンドは高くなるはずなのだが、それよりも判断を遅らせることの方が有効なのだろう。

 ボールが相手のコートにバウンドするまでの時間は、実はボールの運動を垂直方向に分解した成分だけで決まる。第一バウンドをコート中央にするよりもコートの手前に落とした方が、ボールを下方向に叩き落すようになるため、より早く相手のコートに届くのだ。やってみればわかるが、これは信じがたいコントロールが必要だ。
 外であられもないぬいぐるみを撮影していたら、コートでは日本女子のオランダ戦が始まった。ピンクのウエアの福原がコートに入った。相手はどうみても帰化選手のリー・ジャオだ。何歳なんだろうか。

売店の風景

2008/02/25

 レストランの帰りに体育館の外に設置されている卓球用品店を見物した。ディスプレイが凝っていて、卓球がメジャースポーツの国だという感じがした。

昼食

2008/02/25

 次の女子の試合は19:30(日本時間20:30)からでかなり時間が空くので、仕事をし続けている渡辺くんには申し訳ないが、高橋発行人、高島さんと外に出てレストランに入った。

 そこで1時間ぐらい高島さんから「熱海の樋口先生」の話を聞く。あまりに極端な話なので、凄いと思うと同時に笑ってしまうような話だった。このことは後で書くとして、ここでは料理の写真でもアップしておこう。メニューを見ながら「これは何?」と英語のできる店員に聞くと「meatだ」という。「何のmeatだ」と聞いても「meat」の一点張りで、何の肉だかわからなかった。それで牛と豚の絵を描くと、どうやら豚のことをmeatと言っていた。ここいらでは豚肉のことをmeatと習うのだろうか。炒め物の上に鶏の頭がのっておられた(写真中央)。
 日本女子はチェコに3-1で勝った。よかった。

 テレビ東京のカメラ位置を見ると、やはり怖ろしく高いところにある(下の真ん中の写真で天井に近いところで光っているのがテレビ東京のカメラだと思われる)。これではいつもと同じようにのっぺりとした画面になるだろう。残念。フロアにはディレクターと思われる人がなにやらメモを書いた紙をもって、常に何事かマイクで通信をしている。きっとカメラの位置やらいろいろと指示をしているのだろう。後に言って何を話しているのか聞こうと思ったがさすがに不審なのでやめた。

 私は取材陣のふりをしてコートサイドで見ていたのだが(実際取材なんだが)、王国の渡辺くんが「スーツ姿が浮いてます」と言う。しかも手に持っているのは小型デジカメで「それもちょっと・・」と言われたので、おとなしくプレス席に戻った。

 日本女子とチェコの試合を見てつくづく思うのは、卓球と言えども背が高いと有利だということだ。他の球技ほどではないにしても大きいに越したことはない。今からでも牛乳を飲むようにすべきだろう。
 体育館に入ると、廊下の部分が異様に暗くて倉庫みたいだった。力を入れるところが違うんだろう。

 先に入っている編集部がいるプレスの場所をたらい回しにされながら探していると、日本男子の団体戦が始まるところらしく、会場のアナウンサーが選手名をコールしていた。「ミズタニ、キシカワ・・」と続いて最後に「ミヤザキ」と聞いてドキッとした。宮崎が出るのか?と一瞬思ったが監督だった。私は古い世代なのだ。

 日本男子はフランスに3-0で勝った。今、後で高島さんが『高島の眼』を口述していて今野さんがそれを直接パソコンに打ち込んでいる。

 これから日本女子のチェコ戦が始まる。
 ホテルのカートに乗せられてコンベンションセンターに行ってプレスのIDカードをもらった。コンベンションセンターはものすごい大きさで豪華だった。選手が泊まるホテルで、エスカレーターのところには取り返しのつかないようなマスコットがラケットを持って立っていた。ぬいぐるみに入っている人もいる。さすが卓球は中国の国技である。ちなみに中国では卓球のことを兵兵球(兵の足が片方づつないやつ)と書いてピンパンチュウと読む。

 そこからシャトルバスでいざ卓球の試合会場にいくと、それは全日本と同じくらいの普通の大きさの建物だった。

朝食

2008/02/25

 昨夜は気がつかなかったが、ホテルには卓球の世界選手権の垂れ幕があった。外は雨で、人民服のような服装で笠をかぶった人が道路のゴミを掃いていたのが中国らしい。

 ホテルのボーイも英語を話して愛想がよく、部屋までカバンを持ってきてくれたときにチップを出したが受け取らなかった。あれだけ愛想がよいと、少しぐらい餃子に毒が入っていてもいいかな、という気になる。

 ホテルのレストランで王国編集部の高橋さん、今野さん、渡辺さんと落ち合う。高島さんと挨拶を交わし緊張する。同じホテルにタマスの取材陣もいた。

 普段は朝は食欲がないのだが、バイキング形式の朝食をたっぷり食べた。時差ボケしている証拠だ。これがなくなると時差ボケが治ったというバロメーターにしている。どれもこれも大変に美味しく、日本でいわゆる中華料理と思っているのと同じ味だった。めずらしかったのは、鶏の足首をとても柔らかく煮たもので、シナモンの香りがした。

ホテル

2008/02/25

 ロビーはこれまた日本と変わらず。店員も英語を話せて問題なし。私の部屋はロビーとは別棟で、5分ぐらい歩いたところに平屋があった。提灯がなんだかお盆みたいで楽しい。

 部屋の内部は完璧。風呂も大理石で日本のビジネスホテルより高級だ。テレビはなんと32インチ液晶ハイビジョンだ。もちろんインターネットケーブルもある。中国ではそうとう高級なホテルなのに違いない。
 
 いよいよ明日から試合観戦だが、時差ぼけでうまく寝られるかが心配だ。