スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

世界選手権広州大会(団体戦)

  中国 3-0 チェコ
○王励勤  9,-5,-10、9,3 コルベル
○馬琳   11、6,3      パベルカ
○王皓   7、8、-5、9     シモンシク

中国はチェコに完勝。しかし、トップでコルベルが王励勤を追い詰め、1万人近い(?)観客を大いに沸かせた。中国は準決勝で、中国香港と対決する。


  韓国 3-1 ドイツ
 朱世赫 -6、12、-7、-9 ロスコフ○
○柳承敏 13、7、-4、5 オフチャロフ
○李廷佑 -6、13、6、9 バウム
○朱世赫 -12、9、-4、9、5 オフチャロフ

 故障者続出のドイツ。しかしトップでロスコフが力で朱世赫を倒し、気を吐く。しかし、韓国のエース柳承敏が2番でオフチャロフを倒し、3番で李廷佑が接戦の末にバウムを下した。そして4番で壮絶な試合。朱世赫がオフチャロフの強烈なドライブをカットでしのぎ、チームに勝利をもたらした。これで明日4時半からの準決勝は日本対韓国となった。記憶では男子で日本と韓国が準決勝で対戦するのは初めて。今から楽しみだ。

粘って拾って打って決めて朱世赫/オフチャロフ打ち疲れたか/これぞ居合い抜きシモンシク!
 国際卓球連盟の用具委員会はラバーの後(あと)加工を禁止する提案を出し可決された。これは製造したラバーを後加工して変化ボールを作り出すような製品を実質禁止に追い込むもの。ほとんどツブ高系のラバーだが、あくまでも表面が均一で同質のラバーでなければいけない。
 また、用具委員会としては、08年9月以降の揮発性有機溶剤を含む接着剤(いわゆるスピードグルー)の禁止の後、enez(イーネッツ)やRAEによる厳しいラケット検査を行うことも表明。今年に入ってヨーロッパではユースオープンで数多くの選手がラケット検査で赤ランプがつき、警告や失格処分を受けている。有機溶剤入りのスピード補助剤を使った選手がその中に多く含まれていることを用具委員会は憂慮している。
 国際卓球連盟が検査を厳しくすることで、その検査を通過しない補助剤もあり、日本の大会や卓球市場にも大きな影響を及ぼすことになる。

協会から協会に移った選手が国際卓球連盟の主催する世界イベント(世界選手権など)に出場する場合の年齢制限ルールが決定した。
・ 以前に他の協会から代表で出場していた選手は移った協会の代表にはなれない。
・ 登録したのが15歳未満の場合は3年間登録していること
・ 登録したのが15歳以上18歳未満の選手は5年間登録していること
・ 登録したのが18以上21歳未満の選手は7年間登録していること
・ 21歳以上の選手は世界イベントで新しい協会の代表になる資格を持たない
*これによっていわゆる帰化選手の代表になる資格が厳しくなる。この背景には日本だけでなく、中国香港、シンガポール、ヨーロッパの各協会で増え続ける帰化選手(ほとんどが中国系選手)の問題がある。その帰化選手の代表の増加に歯止めをかけるためのルール作りである。

もちろん銅メダルには満足できなかっただろう。4大会連続の3位になった日本女子。シンガポールとの力の差はあったが、選手は力を出し切った。平野はエースとして感動的な試合を見せた。福原も韓国戦の勝利で日本中を感動の渦に巻き込んだだろう。この悔しさを明日の男子の準決勝につなぎ、晴らしてもらうしかない。
● 平野早矢香
今まで何回もやっているけど一度も勝ったことのなかった選手だった。でも今日は何としても私は勝って3番に回さなければいけなかった。
● 福原
次の人につなげられなくて本当に悔しい。今は終わってホッとしているけど、8月に北京オリンピックがあるので、その時にはシンガポールにリベンジしたい。今日の馮さんにもやれることは精いっぱい全部やったし、悔いはない。
● 石川
準決勝という大舞台のトップに出させてもらったので、後悔しないように思い切ってプレーすることを考えてやりました。前にやった時よりも、打たされているな、ゆっくりと返されて打たされていると感じました。2回出て2回とも負けたので次は勝てるように頑張りたい。
● 近藤監督
3人とも自分の持ち味は出したガ、それを跳ね返されたと言うことで、やはり力の差を感じました。今までの大会を参考にしながら3点を取るためにどういうオーダーを組むかと言うことで考えました。今までの3大会と違う結果は出せなかったが、選手は頑張ってくれた。ベスト4の日本以外は中国選手ですから、中国対策がこれからの課題。
トップの石川は良く動きドライブで攻め、良く戦ったが王越古のドライブの種類にとまどった。特にループドライブにタイミングを狂わされた。1,2ゲーム目のうち、どちらかを取っていれば展開も変わり、石川の得意のバックハンドからの攻撃が発揮されただろう。
 2番の平野のペースでゲームが進み。両ハンドドライブに冴えを見せ、好調な平野のプレーであった。3ゲーム目の後半に5本連取し、ジュースまでよくばん回した。3ゲーム目を取っていれば、自分のペースでプレーができたように思えたが、3ゲーム目を落としたことでリ・ジャウェイがスマッシュが決まりだし、相手ペースになってしまったのは惜しまれる。しかし、今回の平野のプレーは見事に輝いていた。
 3番の福原はバックハンドの調子もよく、攻めのコースもよかったが、馮天薇のドライブを止めることができなかった。ラリーでは両ハンドをよく打ったがポイントに結びつかなかった。もっと相手を前後に揺さぶる緩急をつけたバックハンドを多用すれば、勝機はあったと思う。プレー自身はハツラツとして体もよく動き、良かっただけに惜しまれる。
 全体的に見て、戦い方、プレーの幅、動きの速さに大きな進歩が見られた。今後はスピードとコース配分にもっと磨きをかけ、命中率を高めていけば、常に世界の上位で戦える可能性があると思われた。
【高島の通信簿】1番石川75点 平野75点 福原70点

今大会2敗を喫した石川はまだ15歳。今回の悔しさをバネにさらなるステップアップを
  日本 0-3 シンガポール
 石川  -10、-9、-4     王越古○
 平野 6,-7、-11、-8リ・ジャウェイ○
 福原  -8,-5、-8     馮天薇○
3番の福原対馮天薇。馮は日本のサンリツにいた選手だ。速いラリーの応酬になるが、最後のところでことごとく馮がポイントを握る。馮は世界28位だが、ランキング以上に強く見える。ストレートで福原が敗れ、日本の決勝進出の夢は消えた。しかし、日本は健闘した。
平野  6,-7、-11、-8リ・ジャウェイ○
 2番の平野は出足好調だ。強豪リ・ジャウェイに対し、サービスを効かせ、バック対バックでも引けを取らない。6本で1ゲームを先取。しかし、2ゲーム目、リ・ジャウェイの強打が決まりだし、7-11で落とす。3ゲーム目は1-6といきなりリードを奪われる平野だったが、7-10から11-10と逆転してゲームポイントを取り返したが、11-13で結局落とした。4ゲーム目もリ・ジャウェイが有利に試合を進め、11-8で勝つ。平野は今大会初の敗戦となった。
日本  対 シンガポール
 石川  -10、-9、-4 王越古○
 トップで起用された15歳の石川。アジアカップで王越古に勝っている。第1ゲーム、7-10からジュースに追いつく。10-11となったところで王はタイムアウト。次の1本を惜しくも落とした。第2ゲームは、一進一退。6-8で日本がタイムアウト。9-8と逆転したがそこから3本連取され、9-11と落とした。勢いに乗った王と後のない石川。3ゲーム目は11-4で王の勝利。

 現地時間で4時半にスタートする女子準決勝の日本対シンガポール。電光掲示板では石川対王越古を表示。トップで何と日本は石川佳純を起用した。12月のアジアカップで王越古に勝った石川をぶつけたのだ。思い切ったオーダーだが吉と出るか凶と出るか。試合開始まであと10分だ。
● 宮崎監督
メダル獲得という最低限の目標を達成したので、準決勝で勝って中国とやりたい。選手には喜びすぎるなと言った。ようやく低迷から脱して復活の時に来ている。中国を脅かす狼煙を上げる時が来た。8年ぶりのメダル獲得で日本の卓球ファンに喜びを与えることができた。
岸川も吉田も呉志祺に負けている。呉志祺はまだ一度も出ていないけど、たぶん彼を3番に使ってくるだろうと思った。吉田は荘智淵に勝っているので前半で起用。韓陽を3番にした。勝利を確信したのはトップで水谷が良い勝ち方をしてくれた。吉田は荘智淵に2連勝しているし、吉田は勝てると思った選手にはめちゃくちゃ強いから。
昨夜のミーティングでも女子がメダルを先に獲ったことを素直に喜んで、その力を男子ももらおうと言いました。チームジャパンの勝利です。中国は強すぎるけど、その中国を脅かす存在になろうと言ってます。ぼくらは銅メダルが最終目標じゃない。金メダルを獲ることが最高目標です。本当の勝負は明日です。