速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

女子ワールドカップ・神戸大会速報

 コムウォン(タイ)を破り第2ステージ進出を決めた平野(写真)の試合後のコメント。

「コムウォンには昨年の五輪の大陸予選で2-4で負けている相手で、相手は自分に対して得意意識を持っていると思っていました。なので、最後の最後まで強気で攻めていきたいと思っていました。試合では、なるべく相手に慣れさせないように、球質が合ってきたと思ったらコースなどを変えるようにすることを心がけました。
 今日2試合やりましたが、ここ最近の試合の中でも調子やボールの感覚はかなりいいですね。明日の第2ステージの相手は武楊(中国)と姜華君(香港)で、どちらも直近の試合では負けている相手ですが、チャンスがないわけではないと思っています。いいイメージを持って明日の試合に臨みたいです」
●第1ステージAグループ
梁夏銀(韓国) 8、7、7、-9、2 ビレンコ(ウクライナ)
●Bグループ
リュウ・ジャ(オーストリア) -9、10、6、5、-6、7 アリエル・シン(アメリカ)
●Cグループ
ユ・モンユ(シンガポール) 6、9、5、-6、12 フー・メレク(トルコ)
●Dグループ
平野(日本) 8、-6、7、6、-9、-8、1 コムウォン(タイ)

 第1ステージの試合がすべて終了。Aグループはビレンコ、Bグループはリュウ・ジャ、Cグループはユ・モンユ、Dグループは平野がそれぞれ第2ステージに駒を進めた。

 コムウォンとの激戦を制した平野。2-1とリードするが5、6ゲーム目は勝負どころでコムウォンのパワードライブに押されてしまい、ブロックミスが出てしまった。しかし7ゲーム目は、オールフォアに近いプレーでコムウォンを圧倒。最後までフォア強打で攻め続けた平野は1点で抑え、第2ステージ進出を決めた。

 なお、ドローの結果、グループEにユ・モンユ、グループFにリュウ・ジャ、グループGに平野早矢香、グループHにビレンコが入った。
  • 応援を背に、最後まで攻めの姿勢を崩さなかった平野に軍配

  • コムウォンも盛り返したが、6ゲーム目で力尽きた

 リーグ戦は2敗を喫し、第2ステージ進出はならなかったリー・チュンリー(ニュージーランド)。だが、リュウ・ジャ(オーストラリア)戦では2ゲームを奪い、会場を沸かせた。

 そんなリー・チュンリーのベンチコーチを務めていたのは、現在山梨大学4年生の池田周平さんだ。知人の紹介で、昨年の夏休みに約1カ月、ニュージーランドに行きリー・チュンリーと練習を行ったという。

「今大会はリーさんから直々に『日本に行くよ!』と国際電話をいただき、ベンチコーチを務めさせていただきました。2試合目は本当にいい試合をしてくれて、自分もとてもうれしかったです。51歳であれだけ動いて、会場を沸かせることができるのは本当に凄いです。これからも頑張ってほしいです」(池田)

 池田さんは自分のプレーだけでなく、地元の高校でも指導にあたっているという。来年は教員として現在指導している高校に赴任するそうだ。
  • 「こういう機会は滅多にないのでとても緊張しました」と池田さん(左)。右はリー選手

●第1ステージCグループ
ユ・モンユ(シンガポール) 8、3、4、8 シルバ(メキシコ)
●第1ステージDグループ
平野(日本) 6、8、3、4 ミャオ・ミャオ(オーストラリア)

 Cグループ、Dグループの第2試合も終了。日本選手では平野が登場し、オーストラリアのミャオ・ミャオに4-0で完勝した。

平野「最初の試合なので緊張した。3ゲーム目くらいから相手のボールに慣れてきてうまく対応できた。次のコムウォンは強い相手なので、しっかり準備をして臨みたい」
  • ボールが走っていた平野。コムウォンに勝利なるか?

  • シルバにストレート勝ちを収めたユ・モンユ

 第1ステージAグループで世界ランキング20位の梁夏銀(韓国)がコンゴ共和国の中国帰化選手ハン・シンに敗れる波乱があった。また元ヨーロッパチャンピオンのリュウ・ジャ(オーストリア)は苦しみながらもニュージーランドのベテラン選手、リー・チュンリーに辛勝した。

●第1ステージAグループ
ハン・シン(コンゴ共和国) -8、-7、 9,6,8,9 梁夏銀(韓国)
●第1ステージBグループ
リュウ・ジャ(オーストリア) 2,9、-9,-9、9,4 リー・チュンリー(ニュージーランド)
  • 0-2からの逆転勝利をあげたハン・シン

  • 今大会初勝利をあげたリュウ・ジャ

●第1ステージAグループ
ビレンコ(ウクライナ) 8、6、7、11 ハン・シン(コンゴ共和国)

●第1ステージBグループ
アリエル・シン(アメリカ) 4、-10、9、4、2 リー・チュンリー(ニュージーランド)

●第1ステージCグループ
フー・メレク(トルコ) 11、5、8、7 シルバ(メキシコ)

●第1ステージDグループ
コムウォン(タイ) 4、3、7、5 ミャオ・ミャオ(オーストラリア)

 51歳のリー・チュンリーは勝利ならず。2ゲーム目をジュースで奪ったが、終盤は得意のバックスマッシュのミスが目立ち、失速した。なお、その他の3試合はそれぞれの選手がストレート勝ちを収めている。
  • ミドルを効果的に攻めてミスを誘ったアリエル・シン

  • とにかくラケットをクルクル回すビレンコ

 いよいよ第1試合がスタート!2台進行で行われ、第1試合はビレンコ(ウクライナ)対ハン・シン(コンゴ共和国)、アリエル・シン(アメリカ)対リー・チュンリー(ニュージーランド)。

 ちなみにアリエル・シンとリー・チュンリーの試合は、本大会の最年少選手と最年長選手による試合となった。「アメリカの福原愛」とも言われているアリエル・シンは17歳、対するリー・チュンリーはなんと51歳!昨夜はサービスからの3球目攻撃を入念に行っていたリー・チュンリーだが、今日はどんな試合を見せてくれるのか、非常に楽しみだ。

 なお、日本選手では平野が13時45分から登場予定。相手はミャオ・ミャオ(オーストラリア)。また、本日のタイムテーブルは以下の通り。

★大会1日目★
10:00〜 第1ステージリーグ戦
10:45〜 第1ステージリーグ戦

〜休憩〜

13:00〜 第1ステージリーグ戦
13:45〜 第1ステージリーグ戦(平野vs.ミャオ・ミャオ)

〜休憩〜

15:00〜 第1ステージリーグ戦
15:45〜 第1ステージリーグ戦(平野vs.ナンタナー)
16:30〜 第2ステージ組み合わせ会議
18:30〜 第2ステージリーグ戦(馮天薇vs.福原愛)
19:15〜 第1ステージリーグ戦(石川vs.シェン・イェンフェイ)
  • 17歳のアリエル・シン。17歳にしてはかなり大人っぽいです

  • 対する51歳のリー・チュンリー。かつて池田銀行でプレーしていたこともある

 大会前日となる20日には、日本選手3名の矢田立郎・神戸市長との表敬対談と、大会のドローが行われた。

 表敬対談では、矢田市長が3選手に対し激励を送り、3選手それぞれが今大会への意気込みを語った。また、矢田市長から花束が送られ、福原選手から矢田市長には、ロンドン五輪団体銀メダルを記念して製作されたマグカップが贈呈された。

 また4時からはドローが行われ、以下のような組み合わせとなった。本大会の試合方式は以下の通り。

●出場選手20名が、直近の世界ランキング順にシードされる。第1ステージは、シード9位から20位の選手12名が4グループに分かれ、総当たりでグループリーグ戦を実施。
●第2ステージは、第1ステージの勝者4名と上位8名の計12名を4グループに分け、リーグ戦を行う。
●第3ステージは、第2ステージ各グループ上位2名の計8名がトーナメント形式で戦う。また、3位決定戦も行われる。

 なお、第1ステージの組み合わせは以下のようになった。
【グループA】梁夏銀(韓国)、ビレンコ(ウクライナ)、ハン・シン(コンゴ共和国)
【グループB】リュウ・ジャ(オーストリア)、アリエル・シン(アメリカ)、リー・チュンリー(ニュージーランド)
【グループC】ユー・モンユー(シンガポール)、フー・メレク(トルコ)、シルバ(メキシコ)
【グループD】平野早矢香(日本)、コムウォン(タイ)、ミャオ・ミャオ(オーストラリア)

 また、第2ステージのドローは以下の通り。
【グループE】劉詩ウェン(中国)、石賀浄(韓国)
【グループF】馮天薇(シンガポール)、福原愛(日本)
【グループG】武楊(中国)、姜華君(香港)
【グループH】石川佳純(日本)、シェン・イェンフェイ(スペイン)

 福原の初戦の相手は馮天薇、石川の初戦の相手はシェン・イェンフェイとなった。どちらも強敵だ。
  • 福原選手に花束をおくる矢田市長

  • 出場選手によるフォトセッション

 ワールドカップの開催を前に、大会PRイベントが14日(土)にJR神戸駅の地下街「デュオ神戸」で開かれた。

 イベントでは日本から出場する福原や石川、平野らの紹介パネルやユニフォームが展示された。また、日本生命の岸田聡子・監督代行らが指導する実技指導が好評を集め、大勢の人で賑わった。
(写真提供:馬渡卓也氏)
  • 岸田さんの指導コーナーは大盛況

  • スタッフのみなさん

 スターツ・女子ワールドカップの速報ページにようこそ!

 卓球王国WEBでは、9月21〜23日に兵庫・神戸市中央体育館で行われる「スターツ2013卓球女子ワールドカップ神戸大会」の速報を行います。ぜひお楽しみに!

◆タイムスケジュール
21日 第1・2ステージリーグ戦
22日 第2ステージリーグ戦、決勝トーナメント(準々決勝)
23日 決勝トーナメント(準決勝、3位決定戦、決勝)

 また、出場全選手20名は以下の通り。

【日本】石川佳純、福原愛、平野早矢香
【中国】武楊、劉詩雯
【シンガポール】馮天薇、ユ・モンユ
【スペイン】シェン・イェンフェイ
【香港】姜華君
【韓国】石賀浄、梁夏銀
【オーストリア】リュウ・ジャ
【トルコ】フー・メレク
【ウクライナ】ビレンコ
【アメリカ】アリエル・シン
【タイ】ナンタナー
【ニュージーランド】リー・チュンリー
【コンゴ共和国】ハン・シン
【オーストラリア】ミャオ・ミャオ
【メキシコ】シルバ

 今大会には、昨年チャンピオンの劉詩ウェン(中国)を始め、世界のトップクラスの選手たちが多数出場する。なお、先日全中国選手権で優勝を果たした李暁霞(中国)は、故障のため今大会は棄権、李暁霞の代わりにカットマンの武楊がエントリーされた。

 また日本からは、福原・石川・平野の3選手がエントリー。ワールドカップは99年をのぞき、96年から毎年開催されており、中国選手が16連覇中だ。日本勢では、福原が唯一05年の広州大会(中国)で銅メダルを獲得している。中国選手だけでなく、各国のトップ選手たちが集結するため壁は厚いが、日本勢の活躍に期待したいところだ。
  • 今年のジャパンオープンで優勝を果たした福原は、国内2連勝を果たせるか?

  • 9月の世界ランキングで、約3年ぶりに1位に返り咲いた劉詩ウェン。大会2連覇なるか?