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中国リポート

トップニュース中国リポート
★★★ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 男子第17節 8.25 ★★★

[山東魯能・路安集団 3-2 浙商銀行]
○張継科 8、10、4 ハオ帥
 朱世赫 -9、-9、10、-6 馬龍○
○方博/張超 11、7、-5、8 ハオ帥/呉尚垠
 張継科 -7、-8、10、7、-8 馬龍○
○張超 10、-9、12、-10、11 呉尚垠
(山西省長治路安体育館)

[寧波海天塑機 3-0 上海浦宏神木]
○馬琳 9、-9、-7、8、10 王励勤
○唐鵬 5、-5、-7、9、9 尚坤
○王建軍/呉ハオ 5、6、-12、7 王励勤/荘智淵
(浙江省平陽県体育館)

[八一熔盛重工 3-2 江蘇神鷹炭繊]
○王皓 3、10、3 林晨
 柳洋 -3、-5、-10 陳杞○
○柳洋/閻安 -13、7、7、-9、8 ジャン健/林晨
 王皓 -11、-10、-9 陳杞○
○閻安 -10、9、6、3 ジャン健
(吉林省長春市体育館)

[廊坊銀行海潤 3-0 錦州銀行]
○許シン 8、9、14 徐輝
○陳剣 9、10、6 雷振華
○崔慶磊/張ユク 15、10、-7、5 徐輝/ジャイ一鳴
(遼寧省錦州万通卓球館)

★第17節終了時点での順位
1. 山東魯能・路安集団(12勝3敗/27分)
2. 浙商銀行(11勝4敗/26分)
3. 八一熔盛重工(9勝6敗/24分)
4. 寧波海天塑機(8勝7敗/23分)
5. 江蘇神鷹炭繊(7勝8敗/22分)
5. 廊坊銀行海潤(7勝8敗/22分)
5. 上海浦宏神木(6勝10敗/22分)
8. 錦州銀行(6勝9敗/21分)
9. 四川郵儲・先鋒汽車(2勝13敗/17分)
※分=獲得ポイント(勝:2分/負:1分で計算)

 超級リーグ男子17節では、水谷隼(明治大・スヴェンソン)所属の四川郵儲・先鋒汽車を除く8チームが激突。山東魯能・路安集団が浙商銀行を激戦の末に下し、第1ステージで初の首位。また、王皓率いる八一熔盛重工が江蘇神鷹炭繊を破り、プレーオフ進出を確実なものとした。

 山東魯能・路安集団と浙商銀行の対戦は、同率首位の両チームによる第1ステージの天王山。足首の故障で中国オープンを欠場した馬龍が復帰し、ともにベストメンバーでの真っ向勝負。試合当日の午前中に練習しただけで試合に臨んだという馬龍は、2番で朱世赫、4番で張継科のエース対決に連勝し、格の違いを見せた。張継科は0-2とリードされた第3ゲームからサービスをバックサービスに切り替え、フォアの攻撃の手数を増やしてゲームオールまで追いついたが、あと一歩及ばず。「張継科は(馬龍に対して)リードした時にいろいろ考えすぎて、プレーに焦りが出てしまった。馬龍に対しては、まだ良いプレーができていない。自信が足りないんだろう」(山東魯能・路安集団/谷青成監督)。
 しかし、山東チームはラストで張超が呉尚垠とのシーソーゲームに勝利。第5ゲーム9-3から9-10と逆転され、絶体絶命のピンチを迎えたが、ここから再び逆転し、13-11で熱戦に終止符を打った。優勝候補筆頭の浙商銀行を破ったことは、山東チームのプレーオフでの戦いにも追い風となるか。

 プレーオフ進出を決めた八一熔盛重工は、ホームの長春市体育館に1000名を超える観客を集め、江蘇神鷹炭繊と対戦。八一熔盛重工が2-1とリードした4番、地元・長春出身のエース王皓が勝利を決めれば最高のシナリオだったが、王皓は陳杞によもやのストレート負け。左肩の故障が癒えたばかりの陳杞に終始ペースを握られた。試合そのものは勝利してプレーオフ進出を決めながら、八一熔盛重工の王涛総監督と王皓は記者会見はおろか、マスコミからの取材も拒否。試合前日には地元の養護施設や小学校を訪れ、慈善活動を行った王皓だが、ショックの大きい敗戦となったようだ。

 超級リーグの第1ステージ最終戦、第18節は8月29日に開催される。

Photo上:ラストで殊勲の勝利を挙げたガッツマン張超(写真は09年全中国運動会)
Photo中:王皓はシングルス20勝目を挙げたが、陳杞に完敗(写真は10年世界選手権)
Photo下:八一の3番手として起用された柳洋(写真は09年全中国運動会)
☆☆☆ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 女子第17節 8.25 ☆☆☆

[北京控股 3-2 広東深セン長園集団]
○丁寧 -9、-11、2、8、5 賈君
 彭雪 -7、-5、-9 劉詩ウェン○
○リ・ジャウェイ/彭雪 8、4、-6、8 周芳芳/蔡賽
 丁寧 -8、-9、-10 劉詩ウェン○
○リ・ジャウェイ -3、-9、7、5、11 姜華君
(北京市広安体育館)

[山西大土河華東理工 3-2 八一冀中能源]
 范瑛 -9、-10、-11 曹臻○
○郭炎 5、3、8 木子
 饒静文/帖雅娜 -7、-9、11、5、-9 木子/李佳○
○郭炎 -10、5、4、8 曹臻
○饒静文 6、-10、9、-8、8 李佳
(河北省張家口一中体育館)

[遼寧鞍山城投房産 3-2 山東魯能]
 郭躍 -6、-6、6、-9 李暁霞○
○文佳 -3、-9、9、7、6 金キョン娥
○文佳/常晨晨 5、6、7 彭陸洋/李茜
 郭躍 2、-10、-10、-5 金キョン娥○
○常晨晨 5、-4、4、-8、4 彭陸洋
(遼寧省鞍山体育センター)

[大同雲崗-金地砿業 3-0 江蘇中超電纜]
○武楊 8、6、-9、12 王シュアン
○李暁丹 7、10、-11、-8、10 車暁曦
○馮天薇/劉娟 8、-6、5、6 王越古/車暁曦
(江蘇省宜興市体育館)

☆第17節終了時点での順位
1. 大同雲崗-金地砿業(12勝3敗/27分)
2. 遼寧鞍山城投房産(11勝4敗/26分)
3. 山東魯能(10勝5敗/25分)
4. 山西大土河華東理工(9勝6敗/24分)
4. 広東深セン長園集団(8勝8敗/24分)
6. 北京控股(7勝8敗/22分)
7. 八一冀中能源(4勝11敗/19分)
7. 内蒙古銀行(4勝11敗/19分)
9. 江蘇中超電纜(3勝12敗/18分)
※分=獲得ポイント(勝:2分/負:1分で計算)

 中国オープン明けの超級リーグ女子第17節は、4試合中3試合が5番ラストの第5ゲームまでもつれる熱戦となった。
 広東深セン長園集団は、エース劉詩ウェンの2得点もむなしく北京控股に惜敗。5番で姜華君がリ・ジャウェイに対し、2-0から痛恨の逆転負け。しかも最終ゲームは8-3とリードしながら、このリードを守り切れなかった。「プレーは60点か70点、でもメンタルには90点か100点満点をつけてもいいと思う」と試合後のリ・ジャウェイのコメント。第8節のラストで、リ・ジャウェイに同じくゲームオールデュースで敗れた福原愛(ANA)に、リベンジの機会を与えてほしかったが…。プレーオフを争っていた山西大土河華東理工が八一冀中能源に勝利し、現時点で両チームは同じ「24分」。第18節で山西チームが敗れても確実に「1分」が加わるため、広東深セン長園集団のプレーオフ進出の望みは断たれた。広東チームは第18節は試合がなく、これで第1ステージの全16試合を消化した。

 第1ステージの最終戦でも、やはり劉詩ウェンの孤軍奮闘という展開になってしまった広東チーム。劉詩ウェンは25勝6敗で第1ステージの最多勝が確実だが、シングルスに出場した残り4選手は通算4勝20敗だった。第17節の終了後、北京控股の丁寧が手厳しいコメントを残している。「ひとりだけに頼っていてはうまくいかない。私が2点取っても、他の人が勝てなかったらどうしょうもないですから。私たちはチーム全体の力を結集させたのです」。世界ランキング10位以内の選手を3人(劉詩ウェン・姜華君・福原)擁しながら、「外援(助っ人選手)」はひとりしか起用できないため、結局3番手に不調の賈君を起用し続けるしかなかった広東チーム。ベテラン曹幸ニィが抜けた穴を埋めることができなかった。

 その他の試合では、遼寧鞍山城投房産が同率2位で並んでいた山東魯能に勝利。遼寧チームはエース郭躍が2点を落としたが、山東チームも李暁霞がトップ1試合のみの出場。ともに中国オープンからの転戦で疲れもあり、また続くプレーオフをにらんで、お互い全力での激突とはいかなかったようだ。大同雲崗-金地砿業は最下位の江蘇中超電纜を一蹴。馮天薇と劉娟のダブルスも勝率を上げてきており、プレーオフでも大同が台風の目になりそうだ。

Photo上:ラストで驚異の精神力を見せたリ・ジャウェイ
Photo下:中国オープンで優勝、第17節でもライバルの郭躍を破った李暁霞
☆☆☆ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 女子第16節 8.15 ☆☆☆

[広東深セン長園集団 3-2 内蒙古銀行]
 賈君 -3、-6、-7 馮亜蘭○
○劉詩ウェン -8、7、6、-9、3 姚彦
 周芳芳/蔡賽 -9、-10、-10 姚彦/陳夢○
○劉詩ウェン -4、7、4、7 馮亜蘭
○姜華君 -7、9、10、12 陳夢
(広東深セン高級中学体育館)

[大同雲崗-金地砿業 3-0 山西大土河華東理工]
○武楊 14、8、-6、-11、11 饒静文
○李暁丹 7、10、6 郭炎
○李暁丹/劉娟 10、8、4 帖雅娜/饒静文
(山西省大同大学体育館)

[遼寧鞍山城投房産 3-1 北京控股]
○文佳 5、-8、7、7 リ・ジャウェイ
 郭躍 -3、-10、-5 丁寧○
○文佳/常晨晨 8、14、6 丁寧/彭雪
○郭躍 8、8、10 リ・ジャウェイ
(遼寧省鞍山体育センター)

[山東魯能・路安集団 3-0 江蘇中超電纜]
○彭陸洋 9、-7、8、3 王シュアン
○李暁霞 -11、4、4、11 張瀟玉
○彭陸洋/李茜 8、6、5 車暁曦/聶維
(山西省長治路安体育館)

☆第16節終了時点での順位
1. 大同雲崗-金地砿業(11勝3敗/25分)
2. 遼寧鞍山城投房産(10勝4敗/24分)
2. 山東魯能(10勝4敗/24分)
4. 広東深セン長園集団(8勝7敗/23分)
5. 山西大土河華東理工(8勝6敗/22分)
6. 北京控股(6勝8敗/20分)
7. 内蒙古銀行(4勝11敗/19分)
8. 八一冀中能源(4勝10敗/18分)
9. 江蘇中超電纜(3勝11敗/17分)
※分=獲得ポイント(勝:2分/負:1分で計算)

 リポートが遅れてスミマセン、超級リーグ女子第16節の結果です。
 福原愛(ANA)が所属する広東深セン長園集団は、内蒙古銀行に際どく競り勝って8勝7敗と白星先行。福原は出場機会がなかったが、エース劉詩ウェンが終盤でギアを入れ直し、第15節、第16節でともに2得点。プレーオフ進出に望みをつないだ。すでに現在1位の大同雲崗-金地砿業、同率2位の遼寧鞍山城投房産と山東魯能がプレーオフ進出を決めているが、山西大土河華東理工がここに来て失速。広東チームとしては、最終戦となる第17節(第18節は休み)の北京控股戦に確実に勝利し、最終第18節で山西チームの結果を待ちたい。ただし、山西チームの残り2試合の相手は、格下の八一冀中能源(第17節)と内蒙古銀行(第18節)。広東チームのプレーオフ進出への道は、依然として険しい。

 その他の試合では、大同雲崗-金地砿業が山西大土河華東理工に完勝し、単独首位をキープ。韓国オープン出場の馮天薇の不在を感じさせない、堂々の勝ちっぷりを見せた。プレーオフでは郭躍を擁する遼寧、中国オープン優勝の李暁霞率いる山東と厳しい戦いになりそうだが、大同チームの躍進は今シーズン最大のサプライズだ。卜幇民コーチは今シーズンの好調の理由を、第一に「コーチと選手たちが団結したチームワーク」、第二に「李暁丹と武楊がブレークし、戦うごとに自信を深めたこと」、第三に「三番手の層の厚さ」だと述べている。
 上の対戦結果を見るとよく分かるが、スーパーエースを擁するチームでも、3番手になるとレベルがかなり落ちる。3番手は5番に出場するケースが多いため、強豪チームでも試合が5番までもつれると、格下に思わぬ敗戦を喫することが少なくない。一方、大同チームは5番まで回っても、馮天薇と武楊のどちらかが強力なストッパーとなり、ラストに回った試合は今シーズン4勝1敗。「ラストに回れば、うちのチームは強い」と卜幇民コーチも自信を深めている。

 北京控股vs.遼寧鞍山城投房産は、遼寧が3-1で勝利したものの、エース対決では郭躍が丁寧にストレート負け。郭躍のシングルスの連勝は8でストップした。今シーズン、エースとしては合格点の活躍を見せている郭躍だが、敗れた5試合のうち4試合がストレート負けなのはやや気になるところ。昨シーズンはプレーオフに進出しながら、準決勝で北京時博国際(当時)に2試合とも0-3で敗れた遼寧。文佳の加入で戦力はアップしており、郭躍のプレー次第では久々の優勝が手に届くところにある。

超級女子第17節は本日25日の開催。結果を今度はスピーディにお伝えします!

Photo上:広東不動のエース劉詩ウェン。第17節の北京控股戦は、同世代のライバル丁寧とのエース対決に注目
Photo中:第7節で1-3で敗れた郭炎に、3-0で完勝した李暁丹
Photo下:丁寧に敗れた郭躍だが、今シーズンは20勝5敗の好成績
★★★ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 男子第16節 8.16 ★★★

[上海浦宏神木 3-2 四川郵儲・先鋒汽車]
○王励勤 -5、12、3、4 水谷
 尚坤 9、-9、-8、-10 邱貽可○
 張洋/尚坤 9、12、-10、-5、-6 水谷/金義雄○
○王励勤 -9、6、9、9 邱貽可
○荘智淵 8、3、-5、-9、6 許鋭鋒
(上海市崇明県体育館)

[山東魯能・路安集団 3-1 寧波海天塑機]
○張継科 9、11、-8、5 唐鵬
 張超 -6、-9、5、-3 馬琳○
○方博/張超 6、-6、-7、9、6 王建軍/呉ハオ
○張継科 9、4、-6、10 馬琳
(山東省済南市体育館)

[錦州銀行 3-2 浙商銀行]
 徐輝 -7、-14、5、9、-4 ハオ帥○
○雷振華 10、-9、5、6 李洋
○徐輝/ジャイ一鳴 5、-9、5、-9、8 ヤン・ツー/呉健
 雷振華 4、-2、-9、-4 ハオ帥○
○ジャイ一鳴 5、-14、11、6 ヤン・ツー
(成都市成飛体育館)

[廊坊銀行海潤 3-1 江蘇神鷹炭繊]
 許シン 8、-8、-12、5、-8 林晨○
○崔慶磊 8、5、-5、6 陳杞
○崔慶磊/張ユク 7、-4、-6、8、8 林晨/ジャン健
○許シン 2、6、10 陳杞
(河北省覇州市卓球館)

★第16節終了時点での順位
1. 浙商銀行(11勝3敗/25分)
1. 山東魯能・路安集団(11勝3敗/25分)
3. 八一熔盛重工(8勝6敗/22分)
4. 寧波海天塑機(7勝7敗/21分)
4. 江蘇神鷹炭繊(7勝7敗/21分)
4. 上海浦宏神木(6勝9敗/21分)
7. 廊坊銀行海潤(6勝8敗/20分)
7. 錦州銀行(6勝8敗/20分)
9. 四川郵儲・先鋒汽車(2勝13敗/17分)

 全18節が行われる超級リーグの第1ステージもいよいよ大詰め。浙商銀行と山東魯能・路安集団のプレーオフ(4位以内)進出が決定しているが、3位以下は大混戦だ。この第16節はもともと8月15日に開催される予定だったが、15日に甘粛(かんしゅく)省甘南チベット族自治区の舟曲県で発生した土石流災害の「全国追悼活動」が行われたため、1日延期されて16日に行われた。

 四川郵儲・先鋒汽車の水谷隼(明治大・スヴェンソン)は、上海浦宏神木戦で第7節以来となるシングルス出場。この第7節で水谷は王励勤を自在なオールラウンドプレーで破り、チームを今シーズンの初勝利へと導いたが、今回の結果はその逆。第2ゲームをデュースで落とすとその後は勝機をつかめず、1-3で敗れた。「前回の対戦では大力(王励勤)は水谷のプレーに対応できていなかったが、今回は危なげない勝利だった。これは王励勤が今シーズンを通じて、さらに卓球への理解を深めたということだろうね」(上海浦宏神木・席敏杰監督)。
 水谷はダブルスでは金義雄とのペアで0-2から逆転勝ちを収め、4番につないだが、チームは後半に王励勤と荘智淵が控えた上海浦宏神木の前に惜敗。水谷の今シーズンの通算成績はシングルス1勝2敗、ダブルス2勝4敗となった。すでに6~9位決定戦へ回ることが決定している四川郵儲・先鋒汽車、8月29日に行われる第18節の江蘇神鷹炭繊戦が第1ステージの最終戦となる。

 その他の試合では、馬龍が故障で欠場した浙商銀行が、第7節に続いて錦州銀行に苦杯。馬龍は故障のため、18日に開幕した中国オープンへの出場もキャンセルした。中国男子チームの劉国梁監督は、馬龍の状態について記者会見で次のようにコメントしている。「超級リーグの第15節で馬龍は足首を痛め、歩くのも大変という状態だった。彼は小さい時にも足首を痛めたことがあり、こういう故障には注意が必要だ。彼は今、北京で休養しており、故障の状態によってはクラブ(浙商銀行)と相談して、チームへの帯同を止めさせることにしている」(出典『騰訊体育』)。超級リーグのプレーオフは9月13日からスタート。第18節の終了(8月29日)から2週間ほど空くが、プレーオフに馬龍が不出場ということになれば、優勝戦線に大きく影響することは言うまでもない。
 陳杞率いる江蘇神鷹炭繊は、廊坊銀行海潤に完敗。5連勝でプレーオフ進出が目前だった第12節から、あまりにも痛い4連敗。トップで許シンを破った林晨の頑張りも、エース陳杞の2失点で水の泡となった。陳杞の好不調の波が激しいのは、超級リーグの名物のようなものだが、大事な終盤戦での失速にはファンもがっかりだろう。

Photo上:水谷にリベンジした王励勤。中国オープンで健在をアピールしたい
Photo下:勝負所で頼りない陳杞、残る2試合で名誉挽回できるか(写真はともに09年全中国運動会)
☆☆☆ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 女子第15節 8.11 ☆☆☆

[広東深セン長園集団 3-1 八一冀中能源]
○劉詩ウェン 7、6、9 曹臻
 賈君 -9、-6、16、7、-10 木子○
○周芳芳/蔡賽 6、6、3 曹臻/李佳
○劉詩ウェン 5、6、7 木子
(河北省張家口一中体育館)

[内蒙古銀行 3-2 北京控股]
○馮亜蘭 -9、14、5、6 曹麗思
 顧玉ティン 9、11、-6、-5、-7 丁寧○
○顧玉ティン/陳夢 9、9、3 彭雪/曹麗思
 馮亜蘭 -6、12、-5、-13 丁寧○
○陳夢 -5、3、6、-8、5 彭雪
(北京広安体育館)

[遼寧鞍山城投房産 3-0 江蘇中超電纜]
○文佳 -8、-5、10、7、13 王シュアン
○郭躍 10、9、4 車暁曦
○文佳/常晨晨 -9、8、10、10 王越古/車暁曦
(江蘇省宜興市体育館)

[山東魯能 3-1 山西大土河華東理工]
 彭陸洋 -8、-7、4、-9 彭陸洋○
○李暁霞 4、5、-6、12 范瑛
○彭陸洋/李茜 5、7、8 帖雅娜/饒静文
○李暁霞 6、5、-8、4 郭炎
(山西大土河体育館)

 超級リーグ女子第15節、福原愛(ANA)の所属する広東深セン長園集団は八一冀中能源に競り勝ち、連敗は「3」でストップ。不調だった劉詩ウェンが2試合ともストレート勝ちと、久々にエースらしい活躍を見せた。福原は第14節に続いて出場機会がなかった。
 勝利した広東深セン長園集団のメンバーの中で、「呪われているのか?」とさえ思えるのが2番で敗れた賈君。今シーズンも0勝9敗と3シーズン連続で大スランプなのだが、そのうち6試合がゲームオール。第8節で丁寧にゲームオール7点で敗れてから、第11節で郭炎にゲームオール10点、第12節で李暁霞にゲームオール9点、第14節で武楊にゲームオール5点。そしてこの第15節で木子にゲームオール10点…。いずれも国家チームの主力級の選手とはいえ、勝利へのあと一歩があまりにも遠い。残り2試合の広東チーム、プレーオフ進出の望みをかけた重要な戦いで、ぜひ今シーズン初勝利を挙げてほしい。

 その他の試合では、韓国オープン出場のリ・ジャウェイが欠場した北京控股が、今シーズン不調の内蒙古銀行に苦杯。3番手の曹麗思が通算0勝7敗、4番手の彭雪が通算0勝5敗と相変わらずひとり立ちできない。16歳の陳夢と15歳の顧玉ティンという年下のホープに2点を奪われては、伸び悩みと言われても仕方のないところか。8月21日から行われる第1回ユースオリンピック・卓球競技に中国女子代表として出場する顧玉ティンは、見るからにパワフルな左シェークドライブ型。男子代表の尹航が故障で大会をキャンセルしたため、男女選手1名ずつで組む団体戦には出場できなくなったが、女子シングルスでは有力な優勝候補だ。

Photo上:勝てそうで勝てない賈君。楊華杰監督の起用に応えたいが…
Photo下:山東省女子チーム出身の顧玉ティン
★★★ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 男子第15節 8.11 ★★★

[上海浦宏神木 3-2 八一熔盛重工]
○王励勤 -7、11、10、-8、4 徐克
○尚坤 2、-9、8、-9、10 王皓
 尚坤/張洋 8、-2、-9、-4 徐克/閻安○
 王励勤 -4、-8、-7 王皓○
○張洋 7、-7、3、-7、8 侯英超
(江蘇省南通体育会展センター)
※この試合のみ8月12日に開催

[寧波海天塑機 3-1 四川郵儲・先鋒汽車]
 呉ハオ -9、-8、9、-9 邱貽可○
○馬琳 7、3、1 許鋭鋒
○王建軍/呉ハオ 5、-6、-8、5、5 許鋭鋒/金義雄
○馬琳 5、6、5 邱貽可
(浙江省桐廬県体育館)

[山東魯能・路安集団 3-1 錦州銀行]
 朱世赫 -4、-6、-7 雷振華○
○張継科 4、4、9 徐輝
○方博/張超 -9、7、7、8 徐輝/ジャイ一鳴
○張継科 -3、5、6、5 雷振華
(遼寧省凌海体育館)

[浙商銀行 3-0 江蘇神鷹炭繊]
○馬龍 3、-6、9、12 ジャン健
○ハオ帥 5、3、-8、3 林晨
○馬龍/ヤン・ツー 2、-9、13、6 林晨/苗相仰
(江蘇省常熟市体育館)

 超級リーグ男子第15節、上位チームが順当に勝ち星を挙げる中で、八一熔盛重工が上海浦宏神木に2-3で惜敗。今シーズンは低空飛行が続いていた上海浦宏神木だが、第13節から3連勝と終盤でようやく調子を上げてきた。その立て役者となっているのが、左シェークドライブ型の尚坤。荘智淵に次ぐ3番手だったが、第13節で張継科、第14節で許シン、そして第15節で王皓と国家チームの主力級をなぎ倒している。

 [中国リポート2010/08/13「劉国梁、双子の娘さんのお名前は?」]でもお伝えしたが、上海浦宏神木 vs. 八一熔盛重工との一戦は、八一熔盛重工のスポンサーである江蘇熔盛重工有限公司のお膝元、江蘇省南通市での開催。八一熔盛重工としては決して負けられない一戦だったが、韓国オープン出場の荘智淵を欠く上海に惜敗。張洋との相性の良さを考えて起用した侯英超(右シェークカット+攻撃型)がラストで痛恨の敗戦を喫した。試合後、「なぜ閻安を起用しなかったのか?」との報道陣の問いに、八一チームの范長茂監督は「正常な状態ならば、侯英超には負ける要素はなかったはずだ。しかし今日は自信のなさそうな戦いぶりに終始し、凡ミスが多く、まったく本来のプレーができなかった」(出典『上海青年報』)とコメント。「どうやったら、あんな(ひどい)プレーができるんだ?!」と怒りをあらわにした。

 もっとも、八一チームの最大の「戦犯」は、やはり2番で敗れた王皓だろう。実はこの試合に先立ち、国家男子チームの劉国梁監督は記者会見で次のようなコメントをしている。
「今シーズンの前半で国家チームの6人の主力選手に対し、王皓は1勝5敗の成績だった。私や呉敬平コーチ、八一熔盛重工の王涛総監督は王皓とこんな話をした。『後半戦では、8人の主力選手の残り7人(馬龍・馬琳・王励勤・張継科・許シン・陳杞・ハオ帥)に対し、5勝が最低の合格ラインだぞ』。馬龍に対しては王皓はかなり厳しいが、陳杞とハオ帥にも負ける可能性が高いと感じた。王皓はサウスポーに分が悪いんだ。
 オリンピックで戦うボル、水谷隼、メイスはいずれもサウスポー。彼はもっとサウスポーの選手に対する工夫が必要だよ」(出典『北京晩報』)。王皓が第15節で敗れた尚坤もサウスポーだ。右利きの選手のバックに食い込んでくる裏面ドライブが、左利きの選手にはそれほど効果的でないことが、左利きを苦手としている一因かもしれない。

Photo上:第13節に続いて登場の尚坤。お父さんは公務員、お母さんは学校の先生とのこと
Photo下:ラストで敗れた侯英超。元世界ランキング10位の実力者なのだが…
★★★ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 男子第14節 8.8 ★★★

[寧波海天塑機 3-1 錦州銀行]
○馬琳 9、4、8 徐輝
○王建軍 9、10、-13、9、8 雷振華
 王建軍/唐鵬 -8、-8、-6 徐輝/ジャイ一鳴○
○馬琳 9、5、-9、8 雷振華
(河北省唐山市体育館)

[八一熔盛重工 3-1 四川郵儲・先鋒汽車]
 侯英超 -5、-14、-4 邱貽可○
○王皓 3、10、-9、7 許鋭鋒
○閻安/柳洋 10、-9、8、9 許鋭鋒/金義雄
○王皓 -9、2、11、7 邱貽可
(成都市成飛体育館)

[山東魯能・路安集団 3-0 江蘇神鷹炭繊]
○張継科 7、-7、2、8 陳杞
○朱世赫 5、-6、11、4 林晨
○張超/張継科 -10、10、6、-9、10 林晨/ジャン健
(山東省済南市体育館)

[上海浦宏神木 3-2 廊坊銀行海潤]
○尚坤 6、7、8 許シン
○王励勤 9、-9、5、7 陳剣
 尚坤/張洋 -9、-5、-8 崔慶磊/張ユク○
 王励勤 -8、4、5、-8、-10 許シン○
○荘智淵 -11、9、-5、11、9 崔慶磊
(陜西省楡林神木体育館)

★第14節終了時点での順位
1. 浙商銀行(10勝2敗・22分)
2. 山東魯能・路安集団(9勝3敗・21分)
2. 八一熔盛重工(8勝5敗・21分)
4. 江蘇神鷹炭繊(7勝5敗・19分)
5. 寧波海天塑機(6勝6敗・18分)
5. 廊坊銀行海潤(5勝8敗・18分)
7. 錦州銀行(5勝7敗・17分)
7. 上海浦宏神木(4勝9敗・17分)
9. 四川郵儲・先鋒汽車(2勝11敗・15分)

☆☆☆ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 女子第14節 8.8 ☆☆☆

[大同雲崗-金地砿業 3-2 広東深セン長園集団]
○武楊 -9、5、1、-6、5 賈君
○李暁丹 9、9、-7、-8、8 劉詩ウェン
 馮天薇/劉娟 5、-11、7、-4、-10 周芳芳/蔡賽○
 武楊 10、-7、-7、-5 劉詩ウェン○
○馮天薇 3、4、-4、7 姜華君
(広東省深セン市高級中学体育館)

[遼寧鞍山城投房産 3-0 山西大土河華東理工]
○文佳 9、-2、11、10 郭炎
○郭躍 3、10、-8、10 范瑛
○文佳/常晨晨 9、-5、7、-6、7 帖雅娜/饒静文
(遼寧省鞍山体育センター)

[北京控股 3-1 江蘇中超電纜]
 曹麗思 -3、6、-9、7、-8 王シュアン○
○丁寧 -9、9、8、3 王越古
○リ・ジャウェイ/彭雪 8、10、5 車暁曦/王越古
○丁寧 3、-10、3、8 王シュアン
(江蘇省スー(さんずい+四)陽中学体育館)

[八一冀中能源 3-2 内蒙古銀行]
○楊楊 9、4、-8、8 姚彦
 曹臻 11、-9、-6、-5 馮亜蘭○
○曹臻/李佳 9、6、2 姚彦/陳夢
 楊楊 8、-3、-5、9、-9 馮亜蘭○
○李佳 3、-9、8、-9、8 陳夢
(内蒙古体育館)

☆第14節終了時点での順位
1. 大同雲崗-金地砿業(10勝3敗・23分)
2. 遼寧鞍山城投房産(8勝4敗・20分)
2. 山東魯能(8勝4敗・20分)
2. 山西大土河華東理工(8勝4敗・20分)
5. 広東深セン長園集団(6勝7敗・19分)
6. 北京控股(6勝6敗・18分)
7. 八一冀中能源(4勝9敗・17分)
8. 内蒙古銀行(3勝10敗・16分)
9. 江蘇中超電纜(3勝9敗・15分)

 …大変長くなってしまい、申し訳ありません。超級リーグ男女14節の結果をまとめてお伝えします。
 男子第14節は山東魯能・路安集団が9勝目を挙げ、プレーオフ進出に大きく前進。「(朱世赫と対戦した)林晨は想像以上にうまくカットを攻略してきたし、ダブルスも非常に厳しい試合だった。2-2でラストにもつれてもおかしくない試合だったよ」と山東魯能・路安集団の谷青成監督は語ったが、エース張継科をダブルスに起用するオーダーで一気に勝負を決めた。この第14節で試合がなかった浙商銀行をおびやかすとしたら、やはりこのチームか。
 女子第14節、福原愛(ANA)の所属する広東深セン長園集団は、大同雲崗-金地砿業に痛恨の敗戦。福原は出場機会がなかった。2位に3チームが8勝4敗で並び、6勝7敗の広東深セン長園集団のプレーオフ進出は非常に厳しくなっている。エース劉詩ウェンは第12~14節の3試合で1勝4敗。常に2得点の活躍でチームを牽引してきたが、第1ステージで最も重要な時期に勝ち星が伸びていない。広東チームとしては、とにかく残り3試合をすべて勝つ構えで臨むしかない。

Photo上:エースとしての貫禄がついてきた張継科、陳杞に3-1で勝利
Photo下:広東のラストに起用された姜華君、馮天薇との「外援」対決に敗れる
 8月12日、江蘇省南通市の南通体育会展センターで行われた超級リーグ男子15節の八一熔盛重工vs.上海浦宏神木。今シーズンは吉林省をホームとして戦う八一熔盛重工だが、この第15節は重要なホームゲーム。今年から4シーズン、八一解放軍チームのスポンサーとなった江蘇熔盛重工業有限公司(造船大手)の本社が、この南通市にあるからだ。スポンサーのお膝元での負けられない一戦となったが、残念ながら八一熔盛重工は2-3で上海浦宏神木に惜敗。その試合の模様はまた後日お伝えします。

 さて試合前日の11日、南通市如皐港にある熔盛重工の造船ドッグを訪問したのが、八一熔盛重工チームの総監督である王涛、チームのエースである王皓、そして八一解放軍チーム出身の劉国梁・国家男子チーム監督。3人とも(一応)現役の軍人だが、軍服に身を包んで登場した王涛と王皓とは対照的に、劉国梁は作業服ともポロシャツともつかぬラフな服装。35℃を超える猛暑の中で、「ドッグの工員たちは本当に大変だね。こんなに暑い日に、熱に耐えながら作業するんだから、まったく偉大だと思うよ!」と驚きの声を上げた。江蘇熔盛重工業有限公司から“名誉工員”として表彰を受けた3人、中国最大にして今なお増設中、完成すれば世界最大級という造船ドッグを見学し、造船の作業を体験した。

 今年5月、世界選手権団体戦モスクワ大会に向けた集合訓練の最中に、奥さんの王瑾さんが双子の女の子を出産した劉国梁。会見で記者から娘さんの名前について尋ねられ、「名前ならここに書いてあるよ」と思わせぶりに取り出した一枚の紙。二十以上の文字が書かれていたが、「これは内緒!」と笑いながら胸ポケットに戻してしまった。『中国青年報』によると「沁」と「采」の二文字だけ判別することができたとか。
 ちなみに 中国では子どもが小さい頃は、乳名あるいは小名、幼名というニックネームで呼ぶのが一般的。赤ちゃんの頃にあまり泣かず、よく笑っていた王皓の乳名は「楽楽(ラーラー)」。昨年出産したリ・ジャウェイは、息子の天睿くんに「牛牛(ニウニウ)」という乳名をつけている。本名のうちの一文字や、両親の願いを込めた一文字を重ねて呼ぶことが多いようだ。本名は「重要機密」という劉国梁も、王瑾さんがつけた乳名だけは報道陣に明かしてくれた。お姉さんが「贏贏(インイン)」で、妹さんが「一一(イーイー)」。「贏」は日本では見慣れない字だが、中国語では「勝つ」という意味で、スポーツの報道には必ずといっていいほど出てくる字。「一」はもちろん第一位、優勝の「一」だ。「まずは勝利、そして優勝ということだね」(劉国梁)。

 すでにふたりとも5kg近くまで成長しているという贏贏ちゃんと一一ちゃん。ネットでは「ピンピン」と「パンパン」はどうか、という声もあったふたりの乳名だが、お父さんは今のところ卓球をやらせる意思はないようだ。すくすく育ってくれることを願うばかりだ。

Photo:日本リーグの松下電工彦根でもプレーした王瑾夫人(左)と劉国梁
 8月8日、“全民健身日(Fitness Day)”を迎えた中国では、各地で様々な体育関係のイベントが行われた。
 この8月8日は、中国全土を熱狂させた2年前の北京五輪の開幕日。8月8日の午後8時8分に開幕式がスタートしたのは記憶に新しい。その北京五輪の閉幕後、国民のスポーツへの関心をさらに高め、より健康な社会の創造を目指して、2009年から8月8日が全民健身日に制定された。記者会見での国家体育総局・劉鵬局長のコメント曰く「どこにいても構わないから、この8月8日くらいは楽しく体を動かしなさいよ」という日なのだ。

 この全民健身日に、中国女子スポーツ界の3人の張さんが、香港の公立大学・香港教育学院に登場した。ひとりは04年アテネ五輪女子バレーボール金メダリストの張萍、ひとりは04・08年五輪女子バドミントン2連覇の張寧、そして言わずとしれた04・08年五輪女子卓球2連覇の張怡寧だ。
 もはや公式の場に登場するだけで、ひとつのニュースになってしまう張怡寧だが、Tシャツ姿で卓球の模範演技を披露し、香港の市民や学生と打ちあって汗を流した。3月に「中銀香港傑出運動員選挙」の表彰式にゲストとして登場した時は、かなりふっくらした印象だったが、今回の映像や写真を見てみると、現役時代と体型はそれほど変わっていない様子だ。

 香港の大富豪・徐威さんと結婚した張怡寧。昨年香港に移住した張萍に、言葉(広東語)の問題や香港での生活について相談したとのこと。「彼女は香港の人と結婚したのだから、まず広東語を勉強することが先決でしょう。私は香港のテレビドラマを観て勉強したから、そのドラマの全集を彼女に貸して、勉強してもらうのもいいと思うわ」(張萍/出典『体壇網』)。香港の大学などで勉強する計画もあるという張怡寧。久々にラケットを握ったとはいえ、現役復帰は遠のいていくばかり、という気もする。

★リラックスした張怡寧のプレーはこちら↓
http://sports.sina.com.cn/z/photo/95262/
※新浪体育網(中国語)です

Photo:再び09年全中国運動会での張怡寧。彼女をこよなく愛する編集部ユウキが撮影しただけあって、良い表情をとらえてます。張怡寧が再びラケットを手に、ユウキの前に現れる日は果たしてくるのか…?
★★★ 2010中国卓球クラブ超級リーグ 男子第13節 8.4 ★★★

[廊坊銀行海潤 3-2 八一熔盛重工]
 ジャイ超 9、-5、-4、-5 王皓○
○許シン 10、-10、-8、2、6 徐克
 崔慶磊/張ユク -8、-7、-9 閻安/徐克○
○許シン -7、9、-7、8、15 王皓
○崔慶磊 9、-6、7、6 閻安
(吉林省吉林市医学院体育館)

[浙商銀行 3-0 四川郵儲・先鋒汽車]
○ハオ帥 3、7、5 邱貽可
○馬龍 6、7、9 許鋭鋒
○ハオ帥/呉尚垠 3、2、-9、8 金義雄/許鋭鋒
(四川省楽山体育館)

[寧波海天塑機 3-0 江蘇神鷹炭繊]
○馬琳 -7、3、8、2 林晨
○唐鵬 9、11、6 陳杞
○王建軍/唐鵬 -6、8、8、7 ジャン健/林晨
(江蘇省連雲港灌雲体育館)

[上海浦宏神木 3-0 山東魯能・路安集団]
○王励勤 8、5、5 張超
○尚坤 -6、7、8、7 張継科
○尚坤/張洋 -7、10、-6、10、6 方博/張超
(山東省濱州奥体センター)

 ちょっと遅くなってしまいましたが、超級リーグ男子第13節の結果をお伝えします。
 3-0のストレートで決着する試合が3試合ある中で、唯一ラストまでもつれたのが八一熔盛重工と廊坊銀行海潤の一戦。八一熔盛重工が2-1でリードした4番は、両チームのエース、王皓と許シンが激しいラリー戦を展開。最終ゲームに王皓が3度のマッチポイントを奪い、チームの勝利に王手をかけながら、許シンが逆転勝ち。「王皓の今日のプレーは全く問題なかった。ただ、あの最終ゲームでマッチポイントを3回逃がしたことだけが、何としても残念だ…」(出典『東方体育日報』)と八一熔盛重工の王涛総監督も悔しさがにじむコメント。ラストに出場した閻安は今シーズンのチーム躍進の立て役者だが、プレッシャーのためかミスが多く、崔慶磊に1-3で敗れた。
 なお、吉林省は現在南部を中心に洪水で大きな被害が出ている。試合前にホームの八一熔盛重工は5万元(約63万円)、アウェーの廊坊銀行海潤は2万元(約25万円)を吉林省赤十字会を通して被災地に寄付している。

 その他の試合では、ここまで2位と好調の山東魯能・路安集団が上海浦宏神木に苦杯。上海浦宏神木は2番手に荘智淵ではなく左シェークドライブ型の尚坤(シャン・クン)を起用。この尚坤が今シーズン15勝3敗の張継科を破る大金星を挙げ、上海浦宏神木が予想外のストレート勝ちを収めた。現在19歳の尚坤は、許シンとは上海の曹燕華卓球学校の同級生。07年に国家2軍(ジュニア)チーム、09年に国家1軍チームに入り、昨年11月のポーランドオープンで代表として初めて五星紅旗をつけた。出身地は三国志の勇将・関羽の出身地として知られる山西省運城市。ボールの切れ味というより、回転量の多い重いドライブで勝負するタイプだが、不振にあえぐチームの救世主となれるか。

Photo上:王皓には今シーズン2戦2勝の許シン(写真は10年世界選手権モスクワ大会)
Photo中:浅黒い肌とワイルドなルックスが印象的な尚坤(写真は09年全中国運動会)
Photo下:陳杞にストレート勝ちした唐鵬(写真は10年世界選手権モスクワ大会)