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 4月22日に香港で行われたロンドン五輪アジア大陸予選が終了した。
 魅せる卓球ではない。五輪切符を手にするための激しいバトルが終わった。同士討ちでも五輪に行きたい者がガチンコでぶつかりあう試合の数々だった。

 代表は以下の通り。予選通過順。

●男子
丹羽孝希(日本・青森山田高)
梁柱恩(香港)
馬龍(中国)
柳承敏(韓国)
キム・ソンナム(北朝鮮)
キム・ヒョクボン(北朝鮮)
ジャン・ソンマン(北朝鮮)
ゴッシュ(インド)*南アジア枠

●女子
郭躍(中国)
リ・ミョンスン(北朝鮮)
平野早矢香(日本)
石賀浄(韓国)
陳思羽(チャイニーズタイペイ)
コムウォン(タイ)
リ・ミギョン(北朝鮮)
ダス(インド)*南アジア枠
 ロンドン五輪アジア大陸予選会の3日目、世界1位の馬龍を破り、五輪出場を決め丹羽孝希に続き、女子の平野早矢香(ミキハウス)もアジア3人目の代表の座をつかんだ。前日にタイのコムウォンに敗れ、3,4人目の代表戦に進んだ平野は、郭躍(中国)、リ・ミョンスン(北朝鮮)に続き、3日目の夕方に4-2で北朝鮮のリ・ミギョンを破り、3人目の五輪代表となった。丹羽同様、シングルスの枠は福原愛、石川佳純で決まっているが、平野は団体戦の3人目の代表を決め、日本としては本戦でのメダル獲りに向け、大きな一歩を刻んだ。

 1ゲーム目を先取したが、その後は苦しい展開の連続。リ・ミギョンの回転力のあるドライブに苦しみながらも最後は不屈の精神力で制した。以下は平野のコメント。

「ここでやっとスタートに立てた感じです。初めての相手だったので、意外にバックの下がってかけ返すボールが嫌だった。攻めきれないし、力も入るし、凡ミスも多くて、あとは気持ちで乗り切るしかなかった。出足が良くなくてつながっていかない。5ゲーム目を取れたのは大きかった。
 今大会、相手は思いきってくるなと思いました。この試合は雰囲気も違うし、怖い。1回の負けがどこまで行くのかわからない。底が見えない。負けても終わらないから、精神的にも体力的も厳しいものだった。
 今大会前は1週間前から熱も出して、お腹もこわして、ジンマシンも出て、夜も寝れないし、練習も思うようにできなかった。世界選手権の疲れもあっただろうし、この試合への緊張もあったと思う。大会直前に奇跡的に良くなった。出発の前の日に少し練習できたくらい。毎日、ドクターの松尾先生に電話して相談していた。
 この試合(リ・ミギョン戦)で決められて良かった。気分的にはコムウォンに負けて最悪な状態を経験した。落ち込むというよりも精神的にイライラしていたけど、すぐに試合があったので気持ちを切り替えるようにした。
 苦しい試合だった。ホッとした感じです。反省点も多かった。オリンピックまではそこを考えて、練習していきたい。こういう緊張感が本戦にもあると思うので、そこを意識してやっていく。シングルスの2人が決まったあとに、神様が自分を鍛えるためにこの場に送り込んでくれたと思います」
 恐るべき高校2年生の丹羽孝希が世界ランキング1位の馬龍を破り、ロンドン五輪出場を決めた。
 香港で4月19日から行われているロンドン五輪アジア大陸予選会で、日本の丹羽孝希が中国の馬龍を破り、五輪出場を決めた。日本はすでに水谷隼、岸川聖也の2名が世界ランキングによる自動出場で代表を決めているが、3人目として世界ランキング19位の丹羽がアジア予選に出場し、第1ステージから全勝。第1,第2の出場を決める試合で馬龍を4-2で破って、五輪出場を決めた。シングルス枠は水谷と岸川で、日本の団体戦出場を確実にするために丹羽が代表権を得る必要があったが、大きな勝利で五輪予選会を1人目として通過した。
 代表決定戦で、前半からリードした丹羽が試合の主導権を奪い、見事な勝利だった。勝った瞬間は床に倒れ込み、クールな17歳が喜びを表した。

 「五輪は狙っていたけど、3,4人目の代表かなと、勝てると思っていなかった。打たれても焦らないようにした。馬龍が緊張しているのがわかった。だからボールの伸びもなかったし、ぼくのチキータをいやがっていた。4ゲーム目、10-6から追いつかれたけど、そこが勝負だった。あそこを取られていたら負けていた。6ゲーム目も10-9でやることなくて、ロングサービスを出したら効いた。最後は張継科を意識して床に倒れ込みました(笑)。チキータで勝負するしかなかった。相手もいやがっていた。3-1で勝てると思ったけど、3-2になったらだめだと思った。勝負所でいつも入らないようなブロックが入った。1ゲーム目を取られたけど、全然あわてないで、自分のプレーをすることだけ考えていた。次やったらボコボコにされると思うけど、一回勝ったのが意味がある。
 馬龍に勝ったのは良かったけど、それまでが組み合わせに恵まれていた。ただ組み合わせの時には柳承敏を引きたかったけど、馬龍に入って、ああ~と思っていた(笑)。でも、自信になった」
 5月27日(日)に、新潟県長岡市のアオーレ長岡のオープニング記念イベントとして、卓球台を50台並べて春の一日を楽しむお祭り『卓球祭』が開催。「ロボットと遊ぶ卓球教室」や「3人1組、だれもが5試合できるリレー卓球大会」などのイベントが行われる。

【東日本大震災チャリティ『卓球祭』】
開催日時:5月27日(日)開場 8時、開始 9時30分、終了 18時
開催場所:シティホールプラザ アオーレ長岡(新潟県・JR長岡駅前より徒歩3分)

「リレー卓球大会」に参加希望の方は申し込みが必要となります。詳細は添付のPDFをご覧ください。
http://www.world-tt.com/pdf/120527takkyumatsuri.pdf
 日本リーグ男子1部で活躍しているシチズン卓球部が社外向け公式サイトを開設。
試合情報や選手情報に加え「卓球交流会」などの卓球部の活動内容もご覧いただけます。
シチズン卓球部は1966年に創部。現在日本リーグ男子1部所属。部員5名。

『シチズン卓球部』のサイトはこちら↓
http://www.citizen-tabletennisclub.jp/

 4月15日、山口・防府のソルトアリーナ防府で行われた『シチズンカップ・第21回日本卓球リーグ・ビッグトーナメント山口大会』。まるで「春の嵐」のように、世界選手権代表組が軒並み敗れる波乱の大会となった。

 男子シングルスを制したのは軽部隆介(シチズン)。2回戦で全日本王者の吉村真晴(愛知工業大)をゲームオール15-13、3回戦でジャパントップ12と東京選手権優勝の高木和卓(東京アート)をゲームオール11-5で連破。この厳しいドローを乗り切って準決勝まで勝ち上がると、準決勝で塩野真人(東京アート)、決勝で平屋広大(原田鋼業)というチョッパーふたりに、得意のカット打ちで完勝した。
 準優勝の平屋は大健闘。全日本で強豪を連破し、ランク決定戦でも丹羽孝希(青森山田高)を大いに苦しめたブツ切りチョッパー。準決勝で社会人デビューを果たした松平賢二(協和発酵キリン)を3-1で破った。

 男子シングルスにも増して波乱が続いた女子シングルスは、左シェーク異質攻撃の阿部恵(サンリツ)が初優勝。2回戦で藤井寛子、3回戦で若宮三紗子、準決勝で石垣優香と強豪・ニッセイ軍団を三連破。決勝では福岡春菜(中国電力)にゲームオール5点で勝利し、うれしい優勝をとげた。準優勝の福岡も3回戦で山梨有理(十六銀行)、準決勝で森薗美咲(日立化成)を破り、復活を印象づけている。

 野田学園高卒の吉村真晴、山口県出身の石川佳純(全農)という地元ゆかりの男女第1シードは、ともに初戦敗退。男子の吉村は、世界選手権団体戦からアジアカップに転戦した疲れもあったか。
 大会の詳細な記録は5月21日発売の卓球王国7月号に掲載します!
 ITTF(国際卓球連盟)はスウェーデンの卓球メーカーであるスティガが2013年と2015年のワールドチームカップの公式卓球台スポンサーとなることを発表した。契約は世界選手権ドルトムント大会期間中に交わされたという。

 スティガは1940年代に設立され、アルセア、ベンクソン、ヨハンソンといったスウェーデンの伝説的な世界チャンピオンたちがSTIGAロゴのウェアを着用し、用具を使用していたことで世界にその名を広めた。現在は中国の許昕、郭躍とスポンサー契約をしている。

 「スティガがスポンサーとなってくれたのはとてもうれしいことです。この新しい関係が今後のスティガとITTFの末永い関係の始まりであってほしい」とITTFのシャララ会長はコメントしている。

 また、スティガ・スポーツ部門の社長兼CEOであるBandstigen氏はこうコメント。
「2013年と2015年のワールドチームカップの公式卓球台スポンサーとなったことを、とてもうれしく思います。近年われわれが世界各地の卓球界で行ってきた援助がこの良い結果につながったと思っています」
 4月6~8日に中国・広州で行われた第25回卓球アジアカップで吉村真晴(愛知工業大)が決勝で許昕(中国)に敗れたものの見事準優勝を果たした。
 吉村は予選を2位で通過し決勝トーナメントに進出。準々決勝で予選では破れていた荘智淵(チャイニーズタイペイ)を、ゲームオールの末破り大金星をあげると、準決勝では王励勤(中国)を破ったアラミヤン(イラン)をこちらもゲームオールの接戦で制し決勝進出を果たした。
 決勝では許昕に4-0のストレートで敗れたが世界ランキング11位の荘智淵を破るなど、大物ぶりを発揮した。日本選手のアジアカップでの決勝進出は1989年大会で優勝した齋藤清氏以来の2人目とのことだ。

 劉詩ウェンと武揚の中国対決となった女子決勝は世界選手権で出番のなかった劉詩ウェンが4-0で武揚を破り優勝を決めた。
 日本選手では高木和卓(東京アート)が予選3位で決勝トーナメントの進出を決めるプレーオフに進出。プレーオフで勝利し、トーナメント進出を果たしたが、準々決勝で許昕にストレートで敗れ敗退。最終順位7位の成績となった。女子では森薗美咲(日立化成)と田代早紀(日本生命)が予選リーグ4位に終わり9~12位決定戦へ。森薗が9位、田代が11位に終わった。

【アジアカップ上位の結果】
●男子
優勝:許昕(中国)
2位:吉村真晴
3位:江天一(香港)

●女子
優勝:劉詩雯(中国)
2位:武揚(中国)
3位:リー・ジャウェイ(シンガポール)
 3月25日から8日間に渡り、ドイツ・ドルトムントで行われた世界選手権も無事に終了した。男女とも優勝は中国。男子は決勝でドイツを3-0で破り史上初の6連覇を達成。女子はシンガポールをこちらも3-0のストレートで破り、2年前のモスクワ大会のリベンジを果たした。男女とも18回目の優勝となった。

 日本男子は準決勝でドイツに敗れたものの3大会連続の銅メダルを獲得。女子は準々決勝で韓国に惜敗しメダルを逃したが、順位決定戦でドイツ、オランダに勝利し最終順位は5位に終わった。

上位結果は以下のとおり。

●男子
優勝:中国
2位:ドイツ
3位:日本、韓国
5位:オーストリア
6位:スウェーデン
7位:チャイニーズタイペイ
8位:シンガポール

●女子
優勝:中国
2位:シンガポール
3位:香港、韓国
5位:日本
6位:オランダ
7位:ドイツ
8位:ポーランド

※写真左から王座に返り咲いた中国女子、オランダ戦の勝利を讃え合う日本女子、ガオ・ニン(シンガポール)を下し準決勝進出を決めた水谷
 3月27日のITTF(国際卓球連盟)の総会において、ITTFの新たな社会貢献プログラム「ITTFドリーム・ビルディング」の発足が発表された。この活動は支援を必要としている国々、パラテーブルテニス、そしてジュニアを中心に援助して行く活動だ。総会では数ヶ月に渡り準備を進めてきたプロモーションビデオやウェブサイトの紹介も行われたようだ。

 ITTFのシャララ会長のコメント:
「『ドリーム・ビルディング』の活動は発展していくすべてのことを対象としています。さらに多くの地域、社会を援助するためには多くの資金が必要です。特に支援が必要な発展途上の国々やパラの選手たちを含めたすべてのITTFメンバーに気軽に卓球を楽しんでもらいたいと願っています。卓球関係者、そして企業の方の援助をお待ちしています。」

ITTFでは『ドリーム・ビルディング』の活動を援助してくれる法人・個人を募集しています。
詳細はHPをご覧下さい(英語)↓
http://www.ittfdream.com/ITTF_Dream_Building/Home_2.html

『ITTFドリーム・ビルディング』プロモーションビデオ↓
http://www.youtube.com/watch?v=nes94owQ99Y&feature=youtu.be

※『ITTFドリーム・ビルディング』のロゴ(写真提供:ITTF)