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速報・現地リポート

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アジア選手権2015速報

●女子ダブルス準々決勝
平野/伊藤 8、8、10 宋マウン/劉恩寵(韓国)
キム・ヘソン/リ・ミギョン(北朝鮮) 11、9、-9、3  福原/若宮
姜華君/帖雅娜(香港) 9、3、7 キム・ソンイ/リ・ミョンスン(北朝鮮)
陳夢/朱雨玲(中国) 7、7、11 李ジオン/梁夏銀(韓国)

●男子ダブルス準々決勝
森薗/大島 6、5、-10、10 デサイ/ゴーシュ(インド)
丹羽/吉村 -8、4、13、6 江宏傑/荘智淵(チャイニーズタイペイ)
鄭栄植/李尚洙(韓国) 8、-8、-11、7、9 何鈞傑/唐鵬(香港)
樊振東/許シン(中国) 6、6、9 カン・ウィフン・ロ・ヒョンソン(北朝鮮)

日本は3ペアがベスト4に入る快挙。メダルを確定し、明日、明後日の準決勝へコマを進めた。
そして2ペアは準決勝で中国とは当たらないため、決勝進出の可能性も高いだろう。
平野/伊藤は香港ペア、森薗/大島は韓国ペアと対戦する。
丹羽/吉村は本命の樊振東/許シンとの対戦となるが、世界選手権や五輪を前にこの強力ペアと試合ができるのは大きな収穫だろう。

平野/伊藤はメダル確定に「うれしい。馮天薇/ユ・モンユが棄権したから、予想もしないペアが上がってきて、逆にやりづらかった。負けちゃいけないと気を引き締めました」(伊藤)
「世界選手権ではメダルが獲れなかったので、ベスト4入りはうれしい」(平野)
ふたりは世界のトップランカーだが、まだまだ失うものはない。存分にぶつかり、その結果勝利に結びつけばよいだろう。「準決勝は1度やってことがあるペア。思い切って頑張りたい」(伊藤/平野)
  • 平野/伊藤、メダルを決めて笑顔でハイタッチ

  • チャンスをつかんだふたり、決勝進出も大いに可能だ

  • 次は中国ペアと対戦する丹羽/吉村。どこまで通じるか

  • 北朝鮮ペアの広角な攻めに屈した福原/若宮

●男子シングルス4回戦
張禹珍(韓国) 3、-5、7、4、-12、8 張継科(中国)

男子団体戦に続き、またも張禹珍が張継科を破った。調整不足とはいえ、バック対バックで張継科を上回り、ラリーでもストレートコースを有効に使って得点を重ねた。1大会で2度も張継科に勝つとは恐ろしい選手だ。素直に張禹珍を讃えたいが、6ゲーム目にアクシデントが起き、非常に後味の悪い試合となった。

6ゲーム目の8-7で張禹珍がリードしていた場面。フォアの打ち合いの際に、張継科が放ったドライブが張禹珍のフォアミドルへ刺さる。張禹珍はボディーワークを使って、なんとか返球するが、そのボールを張継科がわざと打ち上げてラリーを中断した。
張継科は「ウェアがボールに当たったからラリーを止めた」と申告。しかし、張禹珍は「当たっていない」と主張。
両者の意見が真っ向から対立し、約10分間、審判とレフリー、そして監督と選手でもめにもめた。

一度は「レット」、つまり「ノーカウント」と判断されて、8-7に戻されたが、これには張禹珍が猛反発。「勝手に止めたのは張継科だ」という張禹珍と、「素直にウェアに当たったことを認めろ」という張継科。

結局、審判の判断は、張継科が自身の判断でラリーを止めたとして、張禹珍に点数が入り、9-7で再開された。
張継科はそのゲームを落とし、張禹珍に敗れた。
勝った張禹珍だが、勝利にケチをつけられ、笑顔はなかった。試合後に両者は握手もせず。去り際に張継科は張禹珍を指さして、暴言を吐いたのか、劉国梁監督に首根っこをつかまれて退散した。
  • 劉国梁監督の必死の弁明も届かず

  • 当たっていないと主張する張禹珍

  • またも張禹珍に敗れた張継科

  • 素直に喜べない状況の張禹珍

  • 声を荒げる張継科を劉国梁監督が連行

  • 騒動を気にしながらも写真撮影に応じていた方博。きっとイイ奴だ

●男子シングルス4回戦
鄭栄植(韓国) 7、-8、-6、10、-13、6、3 大島

激しいラリー戦だった。しかし中・後陣の派手なラリーではなく、前陣でのバック対バックの打ち合い。バックの打球点の早い両者が意地の張り合いのようなバッククロスの応酬。
大島は優位にすすめて、点を取るが、鄭栄植は作戦変更でストップからのフォアフリックを混ぜていく。勝負を分けたのは台上だ。
「バック対バックではほとんど勝っていたけど、無理にストレートを狙ってしまって、ミスを重ねてしまった。そして相手がぼくのフォア前にストップしたボールに対して、ぼくがダブルストップしかできない。練習ではフリックもだいぶできるようになっているけど、大事なところだと一番自信のあるストップに頼らざるを得ない。そこの技術力は磨くしかない」(大島)

日本男子シングルスの最後の砦だった大島。過去に勝っている鄭栄植だっただけに、悔しい敗戦となった。
「ぼくはチャンスを取り逃し続けている。でもチャンスがくるということは実力がついている証拠だと思うから、チャンスをつかめるように頑張る」(大島)

男子ダブルスのメダル決定戦が残っている。また目の前にチャンスがきている。それをつかみにいきたい。
  • バックでは優位だった大島。台上に屈した

  • 気迫を全面に出して接戦を乗り切った鄭栄植

●女子シングルス4回戦
伊藤 3、8、7、キケン ユ・モンユ(シンガポール)
福原 9、9、7、9 梁夏銀(韓国)
劉詩ウェン(中国) 8、6、5、4 平野

女子ベスト8を決める4回戦が終わり、伊藤、福原が圧勝した。
福原は長いラリーの中で緩急をつけ、梁夏銀のミスを誘う。そして梁夏銀がボールをつなぐと福原がすかさず速攻で畳みかける。完全にゲームを支配し、難敵をストレートで破った。
伊藤は序盤からユ・モンユを圧倒。ユ・モンユは明らかに動きが遅く、伊藤の前後左右の攻めに振り回された。
ゲームカウント3−0となり、4ゲーム目が開始されようとした時にユ・モンユが体調不良とキケンを申し出た。
平野は「憧れの選手」という劉詩ウェンとのラリー戦に挑むも、早さと威力で及ばず。
「相手が中国選手だからと言って、厳しいコースを狙わないとと勝手に気負って、自分のミスばかりでした。メンタル面を鍛えないとダメですね。気負いすぎでした」と初対戦を振り返った。
  • 負ける気が全くしない福原

  • こちらも負ける気はしない。大人顔負けのプレーで伊藤が快勝

  • さすがに強い劉詩ウェン、平野に胸を貸した

  • 試合後、劉コーチと長い反省をしていた平野

●混合ダブルス準決勝
樊振東/陳夢(中国) -6、8、5、7、-9、7 大島/若宮
ヤン・ツー/ユ・モンユ 6、5、-7、9、-13、13 チェ・イル/リ・ミギョン(北朝鮮)

メダルの色をかけて、大島/若宮が中国ペアに挑戦。
大島の強打は中国にとっても脅威となり、若宮もバックのミート打ちで振り回す。
幸先良く1ゲームを先取したが、偶数ゲームの展開が良くなかった。
「樊振東のボールをぼくが受けるパターンがダメだった。どうしても下がってしまう。だからこそ奇数ゲームの3ゲーム目はなんとしても取って、2-1でプレッシャーをかけたかった」(大島)
「できることはやってきた。でもまだ大事なところで思い切ったプレーができていない。何ができるのかを考えて、いろいろな展開を作らないと中国には勝てない」(若宮)

ふたりは組んで間もないが、アジア選手権の銅メダルは十分に評価できる結果であり、内容だろう。
準々決勝では15年世界選手権混合複3位の黄鎮廷/杜凱栞(香港)にも勝利した。「自信になった」と大島は語る。
初のペアリングで3位は立派な成績だ。
コンビネーションも良く、前陣と中陣に分かれてお互いに良さを引き出している。まだまだ伸びると感じた準決勝だった。
  • 大島の威力、若宮の攻守はバランスの良いペアだ

●男子シングルス3回戦
廖振珽(チャイニーズタイペイ) 9、7、-8、7、-9、4 森薗
江宏傑(チャイニーズタイペイ)10、-7、-8、-9、9、7、6 丹羽
チェ・イル(北朝鮮) -5、6、-9、8、-6、9、8 吉村
張禹珍(韓国) -8、4、-11、-7、10、5、10 村松
大島 7、8、6、-11、6 グナナンセカラン(インド)

男子シングルス3回戦は波乱の結果となった。
丹羽、吉村、村松の3人がゲームオールの激戦に敗れ、続いて森薗も4-2で敗れてベスト32止まりでコートを去った。

丹羽はゲームを優位に進めながら、中盤〜後半に追いつかれてしまう展開。
「リードしても追いつかれて、そこで強気にロングサービスを出されて入れるだけになってしまった。自分の得意なパターンにさせてもらえなかった。
 最近試合続きで、練習をやりこめていない。調子が悪く、ポロポロと負けてしまう。少しずつ調子を上げて試合で勝っていくしかない」(丹羽)

吉村はパワーのあるチェ・イルとの打ち合いの末、惜敗。サービスは効いているが、やはり肩の怪我のせいでラリーでの強烈な強さが影を潜めている。
「肩は痛いけど、今日はあまり痛くなかった。うまくバックストレートで攻めていきたかったが、バックの調子が悪くて、フォアの打ち合いになってしまう。相手が得意なパターンになってしまって、自分の得意なバックを打てなかった。まだダブルスが残っているので、メダルを獲りたい」

村松は本当に惜しい試合だった。5ゲーム目は10-6でマッチポイントを握っていたが、そこからの大逆転負け。最終ゲームは逆に6-10から追いついたが、最後は張禹珍のドライブに打ち抜かれた。
「5ゲーム目は勝ったと思って、相手も諦めていたし、自分の体が動かなくなった。そこで取られたのがかなりショックで6ゲーム目の前半も良いプレーができなかった。大事なところで勝てない。カットマンとして引き出しが少ないので、6・7ゲームと進むとやることがなくなる。正直、5ゲーム目までにぼくの引き出しは全部出しました。そこで勝てなかった、取れなかったのがショックで響いてしまった」

廖振珽のフォアフリックに先手を取られて自分の展開にならなかった森薗。
「サービスが切れなくて、全部打たれてしまった。技術力がない。自分の状態が良いのか悪いのか感覚がなくてわからない」

全員が1ゲームの重さ、1本の重さを痛感する試合だった。
調子の悪い選手もいる、そして怪我をしている選手もいる。
万全の調子ではないが、それでも最後まで戦った

だが、ひとり万全の調子で勝ち上がっている男が残っていることを忘れてはならない。
大島が日本男子シングルスの最後の砦となる。
  • 前陣の天才・丹羽は下げられてからが課題か

  • 森薗はパワータイプへの対応策を模索しなければならない

  • マハルサービスが効いていただけにラリーでのミスが惜しかった吉村

  • ひとり健脚飛ばす大島。まだまだ体力があり余っている

  • まさかの逆転負けにショックを隠しきれなかった村松

  • 最後は張禹珍のドライブに届かず。床に倒れ込んだ

昨日、報道席で速報を打っていたら、ひげ面の男が近づいてきました。
「おれの写真を撮ってくれ。16時半から8コートでやるから。必ずだよ」
と勝手に約束を取り付けてきたパキスタンのラヒーム選手

その代わり、用具を見せてほしいと言ったら快諾

ラケットはシュラガー
フォアは天弓3、バックはプライドを貼っている。

「このラケットはとにかく弾む。一番弾むラケットだろ? だから好きだし、すごくフィーリングも良い。フォアのラバーはまだ使ったばかりだけど、スピードもスピンも良い。
 そしてバックのプライドはずっと使っている。5年くらいはこれだね。いろいろ試すけど、やっぱりこのラバーに戻る」と語る。

かなり弾むラケットだけど扱えるのはすごいね。飛距離がですぎないかい?と言ったら、「ノープログレム。扱えているよ」と笑う。

約束なので写真を撮りに行く。あの超攻撃ラケットを使い、どんな爆速卓球をやっているのかと思ったら、、、、
彼はブロック型だった。

つまり、ブロックで相手に合わせる卓球だが、その中でも勝手に威力が出るようなラケットが良いということだ。ただ返すだけでは相手にとってチャンスボールになってしまう、ブロックで返すにしても威力を求めた用具なのだ。

でかい男が必ずしもパワープレーに走るわけではない。
それでも上位陣のボールにはオーバーミスを連発していた。もう少し弾まない用具のほうが良いのではと少し思った。
  • 積極的な男、ラヒーム

  • ブロックやプッシュが主力武器

大会6日目は男子シングルスからスタートし、最終試合には混合ダブルスの決勝が行われる。
混合ダブルスは大島/若宮が勝ち上がっている。準決勝の相手は樊振東/陳夢と厳しいが、ここに勝てば優勝の可能性がかなり高くなるだろう。
そして男子シングルス以外の、男子複、女子単、女子複はメダル決定戦まで行う。ここから一気にレベルの高い戦いが始まるだろう。

本日のスケジュールは以下のとおり(日本時間)

12時〜 男子シングルス3回戦
14時〜 混合ダブルス準決勝
16時〜 女子シングルス4回戦
16時50分〜 男子シングルス4回戦
17時40分〜 女子ダブルス準々決勝
19時〜 男子ダブルス準々決勝
21時30分〜 女子シングルス準々決勝
23時〜 混合ダブルス決勝
朝9時から始まった5日目の試合
キツキツのスケジュールで、通常の試合ならば21時くらいには終わるべきところなのだが、今日は21時から男子シングルス、そして22時半から女子ダブルス。最後は22時40分から男子ダブルスが始まる。しかもダブルスの試合はベスト8決定戦。せらないわけがない。

実際に男子シングルスでフルゲームまで競った江宏傑(チャイニーズタイペイ)は23時15分から男子ダブルスに入り、終わった時間は日付が変わる手前23時50分。外は当然のごとく真っ暗で、選手たちは疲労感に満ちていた。

厳しいスケジュールはまだ続く。
それは明日の朝イチ10時から男子シングルス3回戦からスタートするということ。ほとんどが本日夜中の男子ダブルスに出場していた選手ばかりで、足早に「早く休まないと」と体の調整を気にしていた。

全日本の田勢コーチも「このようなタイムスケジュールは初めて。ちょっとおかしい」と首をかしげる。
そして日本や香港、北朝鮮の選手を乗せたシャトルバスが、ホテルに向かう途中で事故を起こした。原因は運転手の居眠り。選手だけではなく、スタッフも疲労困憊になり、挙げ句の果てに事故を起こしてしまうようなスケジュールはいかがなものだろう。

明後日からは比較的緩いスケジュールになっている。少しでも分散できなかったのだろうか。
  • ガードレールへの接触事故を起こしたバス

  • 選手たちは外へ出て、代わりのバスを待った

●女子ダブルス3回戦
平野/伊藤 8、8、10 陳思羽/鄭先知(チャイニーズタイペイ)
福原/若宮 7、4、7 ナンタナー/スターシニー(タイ)

●男子ダブルス3回戦
森薗/大島 5、6、-6、6 チェ・イル/パク・シンヒョク(北朝鮮)
丹羽/吉村 8、12、3 グナナセカラン/シェティ(インド)

5日目の最終試合となった男女ダブルス。
過酷なスケジュールの中、日本ペアは足を動かし続け、全ペアが勝利して明日へつなげた。これで男女計4ペアがベスト8入りを決め、明日の準々決勝でメダルをかけて戦う。
中でも森薗/大島はシングルス、男子ダブルス、混合ダブルスの3種目に出ている。
23時をまわっての試合だったが、気迫を前面に出し、北朝鮮ペアを退けた。

そして明日の10時からシングルスのベスト16決定戦が行われる。早めの休息を取り、明日へ備えてほしい。
  • 充実のプレーの福原/若宮。明日はメダルをかけてキム・ヘソン/リ・ミギョンと戦う

  • 試合を重ねるごとにコンビネーションが良くなっている丹羽/吉村

  • 体力自慢の森薗/大島。最後まで足を動かした

  • 疲れを見せず、北朝鮮ペアに勝利