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トピックス

トップニューストピックス

●男子シングルス1回戦
林高遠(中国) 8、9、10、−9、4 ファルク(スウェーデン)

 打ちまくるファルクに対して、中陣からのドライブで粘った林高遠。両ハンドのカウンターを浴びせ、スマッシュチャンスを奪った。世界選手権2位のファルクは1回戦で沈んだ。
 
●女子シングルス1回戦
孫穎莎(中国) 9 、2、−9、6,1   鄭怡静(チャイニーズタイペイ)

 女子は第1シード、世界ランキング3位の孫穎莎が登場。東京五輪の中国女子の代表は、現時点で五輪金メダリストの丁寧、世界ランキング1位の陳夢、同2位の劉詩ウェンの3人が有力視されている。
 しかし、先のチームワールドカップの決勝で日本の伊藤美誠を逆転で下した孫穎莎の存在感は大会ごとに増している。19歳の孫穎莎は、ベテランの丁寧に故障とかの不安があれば、すぐにでもその座を引き継ぐだけの強さをすでに備えている。
 世界11位の鄭怡静を圧倒した孫穎莎の両ハンド強打。恐るべしだ。

●男子シングルス1回戦
鄭栄植(韓国) 5、10、−7、3、−4、−2、3   梁靖崑(中国)   

 世界7位の梁靖崑に、世界21位の鄭栄植が挑んだ。韓国の貴公子とも言われるイケメンの鄭栄植は、昨シーズンはTリーグのT.T彩たまでプレーし、日本にもファンが多い。
 出足から飛ばしたのは鄭栄植。バックドライブが次々と梁靖崑を襲い、先に勝利に鄭栄植が王手をかけた。しかし、FAST5で梁が息を吹き返し、勝負は最終ゲームへ。5−3で鄭が梁を破り、雄叫びを上げた。ワールドチームカップのリベンジを果たした。

●女子シングルス1回戦
丁寧(中国) 8、−8、6、7、2 何卓佳(中国)

 10代の時から中国女子を支えてきた丁寧も29歳。今月上旬のチームワールドカップでは準決勝で腰を傷め、今大会への出場も危ぶまれたが、動きは悪くない。リオ五輪のシングルスと団体で2個の金メダルを獲得した彼女のモチベーションは、来年の東京五輪で有終の美を飾ることだろう。
 しかし、孫穎莎がすぐ後ろに迫っている。チームの精神的な支柱でもある丁寧の存在感は大きく、大舞台での経験を買われて3度目の五輪の舞台を踏む準備を彼女はしている。
 そんなスーパースターに襲いかかったのは21歳の何卓佳。中堅にさしかかる年齢の何卓佳は勝つことでしか、自分を証明できないはずだ。前陣からの両ハンドの異質攻撃を、丁寧は前・中陣でしのぎつつ、カウンターで狙う展開。打球点を変えたり、回転の変化をつけながら何卓佳を崩していった。4−1で丁寧がベテランの巧みなプレーで下し、準々決勝進出を決めた。
 世界の卓球ではヨーロッパの弱体化が深刻な問題である。ツアーの結果によるトップ16人が参加するT2や12月のワールドツアー・グランドファイナル(GF)には、ヨーロッパからは男子3人だけ。女子はゼロ。GFには中国女子から10名がノミネートされ、日本からも女子は4名がノミネートされ、女子では16名中、中国と日本で14名を占めている。完全に卓球が「アジアのスポーツ」となっている。この状況で、スポンサーがつくかどうかも微妙だ。
 ヨーロッパ選手がワールドツアーになかなか参加できずに、世界ランキングを上げられない理由はある。お金の問題だ。
 ヨーロッパ選手は生活の基盤がドイツのブンデスリーガやロシアリーグ、フランスリーグなどのクラブのチーム戦。まともにツアーに参戦していたら「本業」のリーグ戦の出場は相当タイトなものになる。
 ボル(世界7位)やオフチャロフ(同12位)などのヨーロッパのトップ選手でも、協会が遠征費をすべて出せない。そのために彼らが世界ランキングを上げるための試合参加経費を卓球メーカーなどが補填する。ゆえに、彼らはワールドツアーなどでは協会代表ウエアではなく、自分の契約メーカーのウエアを着て出場する。
 また、ヨーロッパではプロコーチで生活するのも大変なので、指導者の人材不足に陥り、それが弱体化に拍車をかけている。卓球のアジア化はITTF(国際卓球連盟)にとっても、卓球の将来のためにも何のプラスもない。加盟協会が226となり、競技団体の加盟協会数としてはトップになった卓球。グローバルスポーツを標榜するにもかかわらず、その実態はグローバルではなく、アジアスポーツに傾いている。
 世界ランキングを重視すればするほど、お金を出せる日本、中国と、お金がないヨーロッパとの格差は広がっていくだろう。

 近年の日本の躍進にはいくつかの理由がある。
 ひとつは有望な子どもたちを育成してきた全国各地の熱心な指導者たち。ボランティアの人もいれば、プロコーチの人もいる。それをサポートしてきた日本卓球協会。この指導体制がヨーロッパのそれを遙かに凌駕している。
 そして、もうひとつの理由はトップ選手の環境を作っている資金だろう。かつては選手が世界選手権に参加するにも自己負担金があったが、それはすでに昔話。今や、トップ選手の遠征費は協会が負担し、自費参加と言われる選手たちも所属するチームやスポンサーが拠出する。本当の意味で自費参加する選手は数少ない。
 日本選手は企業や学校が選手をサポートし、トップ選手にはスポンサーがいくつもついており、活動費で困ることはなく、逆に女子のトップ選手のように専任のコーチ、マネジャー、フィジカルコーチが遠征にも帯同し、国際大会には数十人の日本選手団が移動する。世界最強の中国よりもはるかに大きなサポートマネーが日本を支えている。
 しかし、これらのお金は永遠のものだろうか。東京五輪が終わっても、これらのお金が支えてくれるのだろうか。それは予見できない。

 世界ランキングの支配による選手への縛りの強さ。しかし、世界ランキングを得るためには豊富な資金が必要。それを出せるのは中国と日本だけ。ポイントを得るためにツアーに出ても、賞金は少ない現状。
 世界ランキングによる支配と、それに出場することが選手の生活、そして収入と時間をタイトなものにしていく事実。この二律背反に、世界の卓球が苦しんでいる。この現実をITTFは直視しているのだろうか。
 知的でスピード感のある素晴らしいスポーツ、卓球。日本での卓球人気も高まっている。
 さらに卓球が生涯スポーツとして人々に愛され、プロスポーツとしてもステイタスを高めるために、越えるべき現実と目指すべき理想を明確にしなければならない。
 卓球の世界のトップ選手たちは、ある種の苛立ちを持って毎週のようにある国際大会を戦っている。
 10月以降、ワールドツアーのスウェーデンオープン、ドイツオープン(プラチナ)、11月に入ってチームワールドカップ、オーストリアオープン(プラチナ)、T2ダイアモンド(シンガポール)、男子ワールドカップ(中国)。トップ選手たちは毎週のように遠征を続け、戦う。プラチナ大会とは獲得できるランキングポイントが高い大会で、年間6大会ある。
 選手たちはアジアとヨーロッパを往復しながら、時にはホテルのベッドで目が覚めた時に「ここはどこだろう?」と一瞬わからなくなると言う。

 各国を代表する選手たち、トップを目指すジュニア選手たちは自分の位置を世界ランキングによって確認する。言い方を変えれば、選手たちは世界ランキングによって支配されている。
 日本でも世界選手権や五輪の選手選考は世界ランキングが基準となり、選手たちは世界ランキングを上げるためにせっせと国際大会に出場する。特に、昨年2018年1月から世界ランキングの計算方式が変わってからは選手へのプレッシャーは大きい。
 それまでは選手には持ち点であるレイティングポイントがあり、大会にある時期出場できなくても持ち点は変化しなかった。しかし、現在は、過去1年間の大会での上位8大会の獲得ポイントの合算がその選手のランキングポイントになっているため、選手は試合に出続けないとランキングが下がっていく。これはいわゆるテニスのATPツアーのランキングとほぼ同じと言われている。
 つまりツアー主催者としてはトップ選手に試合に出てほしい。そのためにはランキングがすべてを支配するシステムを作りたいのだ。それはそれぞれのツアーにはスポンサーがつき、トップ選手が出場することによってスポンサーもその大会に価値を見いだし、お金をだすためだ。

 選手サイドからの視点はこうだ。ワールドツアーやワールドイベント、T2ダイヤモンドのイベントのカレンダーが無茶すぎる。アジアとヨーロッパの移動が選手への身体に負担がかかり、毎週のように行われるツアーへの参加では強化もできない。しかも、賞金が少なく、選手だけで行くのも大変なのに、コーチなどを帯同すると完全に赤字となる。
 プラチナ大会と言われるツアーでも卓球では賞金総額が2億円ほどで、すべての大会で優勝しても2千万円ほどだから、ほかのツアーに参加したとしても賞金だけで生活できる選手はいない。トップ選手たち(もしくは協会)はランキングのためだけに経費をかけてツアーに参加する。
 獲得賞金で生活できないツアーへの参加。しかし、参加せざるを得ない世界ランキングの縛りと支配が選手たちを苦しめている。
●男子シングルス1回戦
丹羽孝希(日本)  10、−8、6、−3、3、2   カルデラノ(ブラジル)

 先週のオーストリアオープンでは世界ランキング6位のカルデラノが同11位の丹羽孝希を4−2で破っている。二人の対戦はこの1試合のみ。
 1ゲーム目、丹羽が7−1とリード。そこからカルデラノがジリジリと追い上げ、8−8で丹羽は追いつかれる。10−10から丹羽が4球目でフォアドライブを決め、11−10とゲームを先取した。(T2ダイヤモンドではジュースなしのルール)
 2ゲーム目からカルデラノのドライブが決まりはじめ、出足からリードを奪うも、中盤から丹羽のカウンターが炸裂し、8−7でカルデラノがタイムアウト。次の1本をカルデラノの打ちミスで8−8。10−8からの激しい打ち合いをカルデラノが取り、11−8で取り返した。

 3ゲーム目、丹羽のミスが減り、カルデラノには焦りが見え始めた。11−6で丹羽が奪い返した。
 4ゲーム目、1本目からカルデラノのハンマースマッシュが飛び出し、そのまま8−0とリード、11−3とあっという間にカルデラノがゲームを取り返し、ゲームカウント2−2としてFAST5に突入した。
 FAST5の5ゲーム目、丹羽の動きは悪くない。4−3からフォアストレートに強烈なドライブを決め、5−3でゲームを取った。
 6ゲーム目、2−1からカルデラノのフォアクロスのドライブをカウンターで打ち返す丹羽。最後はサービスエースで5−2、丹羽が勝利した。丹羽が要所でカルデラノのパワードライブをブロックでしのぎ、時にはカウンタードライブで打ち返し、ゲームの流れを最後に引き寄せた。

「カルデラノはチキータがうまいので、今日はロングサービスを多くした。また、FAST5になってからも思い切ってロングサービスを多く出した。T2は1回戦から強い選手と対戦するので良い経験です。東京五輪に出られるように頑張りますが、もし出られたらメダルを目指して頑張っていきます」と試合後の丹羽。

 先週のオーストリアオープンまではこのT2への出場権を持っていなかった丹羽。オーストリアから日本に帰国し、家に着いた時にT2への繰り上がり出場が決まったことを聞き、シンガポール行きの準備をした丹羽。中国選手などのキャンセルでつかんだT2行きの切符。これは他力だが、この日の試合では見事に自力で勝利をつかみ、五輪代表レースにとっては貴重なポイントを獲得した。
●男子シングルス1回戦
フランチスカ(ドイツ) 2、10、10、−4、3 李尚洙(韓国)

 東京五輪での卓球男子のライバル国はドイツと韓国。五輪では日本男子は準々決勝か準決勝で、この両国と対戦する可能性がある。手強い相手だ。
 ドイツの五輪代表は、ボル(世界ランキング7位)、オフチャロフ(12位)、フランチスカ(17位)でほぼ決まり。シングルス枠はボルが確実で、2人目のシングルス枠をかけて12年五輪銅メダリストのオフチャロフと急成長のフランチスカが争っている。
 韓国の男子は、張禹珍(ジャン・ウジン/世界14位)、李尚洙( イ・サンス/ 16位)、鄭栄植(チョン・ヨンシク/23位)の3人が今年に入って五輪代表に内々に決定。張禹珍は卓球王国のインタビューで「ワールドツアーでは3人で話し合いをして、次の対戦相手に対する戦術をお互いがアドバイスしている」と語っている。12月まで激しく争う日本と違って、すでに韓国は「ワンチーム」になっている。
 
 俊足からの強打が得意の李尚洙に、両ハンドの一撃で仕留めるフランチスカがどう戦うのか。
 出足の2ゲームをフランチスカが奪う。3ゲーム目、8−9のラリーでバックに回り込みクロスにサイドを切るドライブを放った李尚洙。このボールをなんとフランチスカが回り込んでカウンターで李尚洙のフォアを打ち抜き、9−9。10−10からフランチスカは速い下回転のロングサービスを李尚洙のフォアへ送り、エースを取り、3ゲーム連取した。
 4ゲーム目は李尚洙が取り、5ゲーム目以降はFAST5(5点先取)に突入。
 5ゲーム目、4−3とフランチスカがマッチポイント。最後は台上バックドライブのレシーブでフランチスカが勝利した。「T2は初めての経験だったけど、良い試合ができてハッピーだよ。次もベストを尽くすよ」(フランチスカ)。

●女子シングルス1回戦
陳幸同(中国) 7、5、5、−9、−2、4 ユ・モンユ(シンガポール)

●女子シングルス1回戦
伊藤美誠(日本) 6、5、−8、8 、3  石川佳純(日本)

 世界のトップ16人による高額賞金と世界ランキングへのボーナスポイントが付与されるT2ダイヤモンド。シンガポール大会の初日にビッグマッチが待っていた。
 いきなり世界ランキング7位の伊藤美誠と同8位の石川佳純が1回戦で対戦。先のオーストリアオープンで五輪代表を決めた伊藤と、2人目のシングルス枠を平野美宇と激しく争う石川が戦う。二人の対戦は8カ月ぶり。
 国際大会での対戦成績は石川の5勝2敗。しかし、最後は1年以上前の韓国オープンでの対戦。ただし、国内では3月のジャパントップ12の決勝で対戦し、石川が勝っている。一方の伊藤は先週末のオーストリアオープンで優勝し、勢いに乗っている。
 1ゲーム目、出足から一進一退、5−5。伊藤が8−5と離し、11−6で伊藤が先取。要所で伊藤のサービスが効いた。
 2ゲーム目、伊藤が終始、サービスとレシーブでゲームの主導権を取り、11−5で連取。
 3ゲーム目、速い展開で勝負を決めたい伊藤と、1本でも粘り、伊藤のミスを誘いたい石川。6−6と互角の展開。8−8から石川が攻め、3本連取し、11−8とゲームを奪った。 
 4ゲーム目、伊藤が3−0と出足でリード、10−4とゲームポイントを取るも、そこから打ちミスが続き10−8まで詰められたが、最後は攻めきり11−8で、ゲームカウントを3−1とした。
 5ゲーム目、FAST5(5点先取ルール)になったが、5−3で伊藤が勝利。伊藤は終始長いラリーにせずにサービスからの3球目、レシーブからの4球目で石川を圧倒した。

「1、2ゲーム目は私らしい卓球ができて取れた。3ゲーム目を落としたけど、また自分らしいプレーをしようと心がけました。石川さんとは切磋琢磨しているが、こういう場で戦うのは重要だと感じています」と伊藤のコメント。
 伊藤の多彩なサービスと両ハンドでの変化と速攻。その変貌と成長に、石川はコートの向こうで戸惑いの色を隠せなかった。
現在行われている、T2ダイヤモンドシンガポール大会の選手ラウンジとVIPラウンジに、JA全農が毎日おむすび&いなり寿司を提供している。

日本選手のほとんどがオーストリアオープンからの転戦となるだけに、日本のお米は何よりもうれしく、戦うパワーとなるだろう。そして、おむすびの味も多種多様あり、おかか、高菜、肉味噌、鮭、昆布など日替わりで数種類ずつ提供されている。
選手ラウンジには毎日200個のおすむび、100個のいなり寿司、VIPラウンジにも各100個ずつと、数もたっぷり。

さらにメディアルームにも提供してくれているので、我々メディアも大助かり。早速初日から美味しくいただいております。

また、JA全農は11月15〜30日の間、シンガポールで飲食店舗を展開する牛角や哲平食堂と連携し、「ジャパンフードキャンペーン2019」を開催。
日本産の米、青果、牛肉を使ったメニューを提供している。
ノジマTリーグ2019-2020シーズンを全試合生配信するdTVチャンネルが、「dTVチャンネル会員限定」で、ノジマTリーグ選手サイン入り「ユニフォーム」&「色紙」をプレゼントするキャンペーンを実施中だ!

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●男子シングルス1回戦
張本智和(日本) 6、−7、5、10、2 クラレンス・チュウ(シンガポール)

 世界ランキング5位の張本の相手は同276位のクラレンス・チュウ(シンガポール)。スタートから格の違いを見せる張本が11−6で先取。このまま行くかと思ったが、2ゲーム目にミスが出て、7本で落とす。

 3ゲーム目は出足からギアを上げる張本。一気に6−0とリードし、11−5で取り返した。
 4ゲーム目、出足でリードを奪うも、7−7と追いつかれ、8−7としたところで相手がタイムアウト。残り時間は59秒。FAST5にせずに5ゲーム目に突入したい張本。しかし、10−8で24分が終了。10−9と差を縮められたところで張本はタイムアウト。次を落とし、10−10となったが、チキータレシーブを決め、11−10でかろうじてゲームを取り、勝利まであと1ゲームとした。

 FAST5でスタートする5ゲーム目。5本勝負なので、ギャンブル性が高く、格下に有利な競技システムだ。張本は0−0からエンジン全開。気を抜かず5−2と相手を仕留め、ベスト8を決めた。
「相手は地元の選手でセンスもあるので警戒してました。しっかり準備して一球も気を抜かないように戦いました。T2は前回も経験しているので、5本でも11本でも出足から全力で行くことを心がけた。ボーナスポイントもつく大会なので一戦一戦を大事に行きたい。調子は悪くないです」と張本。

●女子シングルス1回戦
王曼昱(中国) −10、−5、10、−1、4、0、4   朱雨玲(中国)

2-1とリードした朱雨玲だったが、FAST5になってからは王曼昱に流れが傾いた。4ゲーム目は1−5で落としたが、5ゲーム目から3ゲームを連取した。王曼昱の勝利はT2ルールが呼び込んだものだった。
 いよいよT2ダイアモンドのシンガポール大会が幕を開けた。会場は、シンガポール市内のタンパインズハブというスポーツ複合施設。
 11時半から相変わらずのスタイリッシュな照明と映像を駆使したオープニング。T2ダイアモンドだけにオープニング曲はリアーナの「Diamonds」。映像はまさにハリウッドレベル。演出はITTF(国際卓球連盟)の大会よりも上。ただし、毎度のことながら運営や競技進行は綱渡り。
 ただ、全世界へのライブ配信など、卓球ファンにとっては非常に興味をかき立てる、まさに卓球エンターテイメントの始まりだ。

 加えて、日本選手にとっては非常に重要な大会となっている。T2では参加するだけで400点が選手に与えられ、これはボーナスポイントとして、ベスト8大会のポイントに加算される特別なルール。当初、T2への参戦16名に入ってなかった丹羽孝希が中国選手やボルなどのキャンセルで繰り上がりの出場となった。水谷隼との熾烈な五輪代表レースを戦っている丹羽にとって大きな出場となった。
 女子では伊藤美誠の後、2枚目のシングルスの切符を争う石川佳純と平野美宇。その石川は今日の夜、初戦で伊藤と対戦する。

●男子シングルス1回戦
許シン(中国) 6、棄権  黄鎮廷(香港)

 2ゲーム目、3−1と許シンがリードしたところで、黄鎮廷がフォア前に飛びついた時に転倒。右足首を傷めた。立ち上がることができない黄鎮廷。前日の練習の時から、選手からは「床がすべる」と指摘されていたが、まさか1試合目からアクシデントが発生するとは・・・。プレーすることは不可能となり、途中棄権。世界トップレベルのペンホルダー対決は残念な幕切れとなった。

●女子シングルス1回戦
佐藤瞳(日本) 8、8、10、−3、2   王芸迪(中国)

 1ゲーム目、佐藤はカットでの粘りに徹した。 王芸迪はさほどカット打ちがうまくはない。10−8とゲームポイントを取った後の1本、佐藤がミドルに強打されたボールをロビングでしのぐと、そのボールを王が空振りで佐藤が1ゲーム目を先取した。
 2ゲーム目、攻撃を織り交ぜながら王のミスを誘う佐藤。9−8と佐藤がリードしたところで王がタイムアウト。そして佐藤がラリー中に入れたカーブロングを王がミスして10−8、最後は佐藤がサービスエースで、11−8でゲームを連取した。
 3ゲーム目、王に焦りが見えはじめ、完全に佐藤ペース。10−7で佐藤のマッチポイント、10−8で佐藤はタイムアウト。王のツッツキがネットインで10−9、王のフォア強打で10−10のジュース。ここで佐藤はバックサービスで11点を取り、3ゲーム連取した。(T2では10−10になったあとはジュースなしの1本勝負となる)

 4ゲーム目からはFAST5。24分を超えると、次のゲームからは5本勝負となる。佐藤はカットで粘りきるのか、それとも攻撃を仕掛けるのか。開き直った王は長いラリーにせずに攻撃を仕掛け、4ゲーム目を5−3で取った。
 5ゲーム目、出足から佐藤のカットと攻撃が冴え、4−0とマッチポイント。そこから4−2となったが、最後は佐藤が中陣からドライブを決め、5−2で勝利した。「ルールが違うのでサービスとレシーブに気をつけました。自分は挑戦していくだけなので、この次もただ挑戦していくだけです」(佐藤)。
 五輪メダリストの「愛ちゃん」こと福原愛さんが、ブロードウェイミュージカル『ドリームガールズ』の来日公演に際し、オフィシャルサポーターを務めることが11月16日に発表された。
 『ドリームガールズ』はアメリカの若い女性たちによるR&Bアーティスト「ザ・ドリームズ」が栄光、挫折を経て、スーパースターへと駆け上がっていくサクセス・ストーリー。ミュージカルの本場・ブロードウェイからプロ中のプロが来日し、東京・渋谷の「東急シアターオーブ」で来年2020年1月29日〜2月16日まで全24公演を行う予定。

<公演概要>
ブロードウェイ・ミュージカル『ドリームガールズ』
日程:2020年1月29日(水)~2月16日(日)全24公演
会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)
料金:S席:14,000円、A席:12,000円、B席:10,000円(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可、字幕スーパーあり、生演奏

http://dreamgirls2020.com/
「ドリームガールズ2020」で検索

●お問い合わせ
Bunkamura 03-3477-3244(10:00-19:00)
ローソンチケット0570-000-407(10:00-20:00)

 サポーターの福原さんは、「女性の夢を叶える過程を見ることができ、ハッピーな気持ちになれて、すごく楽しかったです。生で見ると緊張感も伝わりますので、普段は気づかないことや感じられない感動があると思います。私はオリンピックを通じ、そうしたことも学びました。今回のミュージカルを生で観ることで、一人でも多くの方が本物の感動を体感してほしいです」とコメント。

 尚、今週日曜日には福原愛さんが出演する特別番組が放送される。ミュージカルに興味がある人、福原愛ファンは必見!

<特別番組>
「福原愛〜私とドリームガールズ〜」
放送日:11月24日(日)午前10:00〜10:30
BS-TBS