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フォルクスワーゲンオープン

●女子ダブルス予選トーナメント1回戦
福岡/田勢 -4、-8、7、5、10 ボルシャコワ/コズロフスカヤ(ロシア)
石垣/若宮 4、-3、11、8 パオビッチ/ステファノバ(クロアチア/イタリア)
樋浦/照井 -9、6、6、4 シャビリナ/ゼレノワ(ロシア)
姜華君/于國詩(中国香港) 6、-2、10、8 伊藤/山崎
●男子ダブルス予選トーナメント2回戦
韓陽/松平健 10、10、-12、9 陳建安/周東イク(チャイニーズ・タイペイ)
江天一/唐鵬(中国香港) 6、-3、10、5 時吉/吉田
李政三/呉尚垠(韓国) 6、9、6 高木和健/高木和卓
ルンクイスト/パーソン(スウェーデン) 7、-6、5、-9、5 松平賢/大矢

 会場ではただ今、女子ダブルスの予選トーナメント2回戦が進行中。日本の福岡/田勢ペアが、中国の郭炎/姚彦ペアを相手にゲームカウント2-2の最終ゲームへもつれ込んでいる。福岡のフォア強打が当たりに当たっている。
 先の世界選手権ザグレブ大会でベスト16に入り、ただ今世界の女子卓球界に売り出し中のふたり。中国の姚彦(ヤオ・イェン)と韓国の李恩姫(イ・ユンヒ)。
 175センチと長身の姚彦は上海出身で、中国の卓球雑誌では「女・王励勤」の異名を持つ。そのスイングは非常にシャープ。世界ランクひとケタの選手をずらりと揃えた中で、ただひとり世界ランク49位の彼女が抜擢されたことからも、中国首脳陣の期待の大きさがうかがえる。同じ上海市出身ということで、「未来の何智麗(小山ちれ)」という感じもする。
 一方の李恩姫は中国式ペンホルダーの表ソフト速攻型。フットワークを生かしたフォア連打はいかにも韓国卓球だが、バックハンドが振れる上にスマッシュのパンチ力もなかなかのもの。久々に現れたペン表速攻のホープだ。プレースタイルはどちらかというと名前も一文字違いの先輩・李恩実(イ・ユンシル)に近いが、ここはひとつ「未来の玄静和(93年世界チャンピオン)」というくらい、大きく育ってもらいたい選手だ。

Photo左:難なく決勝トーナメントに進出した姚彦
Photo右:照井とは好勝負だった李恩姫。中国との対戦が楽しみ
●男子シングルス決勝トーナメント進出決定戦
大矢 8、5、-7、-11、11、-9、15 シュミレフ(ロシア)
松平健 5、5、9、-10、5 サンチェス(スペイン)
水谷 4、-9、8、9、7 黄盛聖(チャイニーズ・タイペイ)
松平賢 9、-5、11、-9、-11、10、11 リウェンツォフ(ロシア)
マ・リァン(シンガポール) 8、-7、3、9、8 高木和健
ボボチカ(イタリア) 6、6、7、9 坪口

 男子シングルス、決勝トーナメント進出決定戦。予選リーグの大逆転で辛くもこのラウンドに進んだ大矢英俊は、ロシアのベテラン、シュミレフ(ロシア)と対戦。スーパーサーキットで来日していたので、ご存じの方も多いのではないだろうか。
 大矢はシュミレフのクセのある両ハンドドライブに劣勢に立たされたが、競り合いになれば「気合いの勝負」とばかりにガッツポーズを連発。最終ゲームデュースの競り合いでも、最後まで強気を貫いた。勝利の瞬間にはITTFの面々も思わず苦笑いするほどの大ガッツポーズ!で明日の決勝トーナメント進出を決めた。
(石川)今日は(先週の)韓国オープンに比べて調子が良かった。競った場面でも強気で攻めていけました。格上の選手とやる機会はそんなにないので、どれくらい点が取れるのか挑戦したい。ダブルスとアンダー21もあるので頑張ります。

 なんと会見ではこんな質問も…

(記者)(千葉ロッテの)バレンタイン監督が絶賛していましたが-
(石川)嬉しいし、びっくりしています。バレンタイン監督の顔は思ったより小さかった(笑)
(記者)好きなプロ野球のチームは?
(石川)うーん、大阪に住んでいるので…、阪神です…。

 なお、女子予選リーグはすべて終了し、日本選手は全員が決勝トーナメント進出を決めた。

Photo:ちょっと困り顔の佳純ちゃんでした
 女子予選リーグ、今日2試合目の戦いに臨んだ石川佳純は、林佳慧(チャイニーズ・タイペイ)と対戦。
 トスをやや高めに上げて、相手コートから出るか出ないかというハーフロングサービスを出す。このサービスが非常に良くコントロールされていて、しかも鋭く曲がるため、相手は入れるので精一杯になる。そして、甘く返ってきたボールを打ち抜く打球点の高さはまるで中国選手だ。
 予選第1戦でパオビッチのベンチに入ったクロアチアのコーチも、「イシカワはジャパニーズ・ワンナンだ。素晴らしい!」と絶賛していた。これは明日以降の戦いも楽しみになってきた。

●女子予選リーグ
石川(ミキハウスJSC) 8、9、8、-7、2 林佳慧(チャイニーズ・タイペイ)
●男子予選リーグ3回戦
ウラソフ(ロシア) -6、9、-6、4、6、7 下山(早稲田大)
大矢(青森大) 6、-7、-10、-5、7、6、8 周東いく(チャイニーズ・タイペイ)
時吉(早稲田大) 10、10、-10、11、10 メンゲル(ドイツ)
坪口(青森大) -7、4、-7、7、7、7 ゴロワノフ(ロシア)
松平賢(青森山田高) 7、-12、7、4、9 マツモト(ブラジル)
高木和健(東京アート) -6、5、-8、-8、8、4、9 謝嘉俊(中国香港)
岸川(スヴェンソン) 6、7、-11、6、-5、8 ジテンドラ(インド)
坂本(協和発酵) 7、7、3、4 メータ(インド)
松平健(青森山田高) 3、6、10、4 ステーネボリ(デンマーク)

 全日本学生2連覇の下山隆敬が予選リーグで姿を消した。打点の高い左腕ドライブで先手を取ることはできるのだが、相手が中陣から粘ってきた時に打ちあぐんだ。バック面表ソフトもミート打ちだけでなく、もっと前後に揺さぶる多彩な攻めが欲しいところだ。
 予選リーグ2位の選手は、この後行われる決勝トーナメント進出決定戦に回ることになった。

Photo:全日学王者・下山は残念ながら予選リーグ敗退
李恩姫(韓国) 14、5、-8、-6、7、9 照井(早稲田大)
藤井(日本生命) 12、4、-11、4、2 潘俐君(チャイニーズ・タイペイ)
石川佳純(ミキハウスJSC) 10、10、-10、2、6 パオビッチ(クロアチア)
田勢(十六銀行) 6、-5、-9、1、9、5 李依真(チャイニーズ・タイペイ)
藤沼(ミキハウス)-8、-14、-5、3、8、8、11 鄭怡静(チャイニーズ・タイペイ)
石垣(秀光中等教育) 6、-5、4、-10、-8、5、9 シュトゥンパー(ドイツ)
 女子シングルス予選リーグ、「選手が通りますので通路を空けてください!」という声が飛び交う中、テレビカメラをかき分けて石川佳純が登場。スタンドからも賑やかな声援が飛ぶ。
 対戦相手は格上のパオビッチだったが、石川は序盤から両ハンドの小気味良い強打でペースを掴む。特筆すべきはそのフォアスマッシュ。会場を見渡しても、また近年の日本選手を思い返してみても、これほどフォアスマッシュを多用する選手は見つからない。打点の早いバックハンドで振り回し、レシーブからフリック強打で攻め込み、そしてとどめのスマッシュ。競り合いながらも要所を締めて見事な勝利をおさめた。

●女子シングルス予選リーグ
石川(ミキハウスJSC) 10、10、-10、2、6 パオビッチ(クロアチア)

 なお、会場を訪れている千葉ロッテ監督のボビー・バレンタイン、すっかり「かすみんファン」になったようで、記者会見でこんなコメントを残した。
「楽しみながらゲームをしているように感じられたね。さすがは将来を嘱望される選手だと思った。多くの観衆の前でやることになるだろうけど、一球一球集中してやれば良いと思う。機会があったら、ぜひ千葉マリンスタジアムにも来てもらいたいね!」
●男子シングルス予選リーグ
時吉(早稲田大) 9、9、7、9 クズミン(ロシア)
吉田(日産自動車) 7、-9、5、5、-10、5 マ・リァン(シンガポール)
岸川(スヴェンソン) 9、-4、8、-3、6、-8、9 ツァイ・シャオリー(シンガポール)
ズース(ドイツ) 11、11、-3、5、5 下山(早稲田大)
フランツ(ドイツ) 4、-9、1、8、6 坪口(靑森大)
趙彦来(韓国) 8、6、7、7 高木和健(東京アート)
李政三(韓国) 9、-5、10、6、8 水谷(青森山田高)
カマル(インド) -10、-3、6、8、11、9 松平健(青森山田高)

 上位進出が期待される水谷だが、韓国の李政三に変化サービスから強烈な3球目攻撃を食らい、よもやの敗戦。李は韓国選手でありながら、中国式ペンホルダーを使用する異色の選手だが、3球目攻撃の威力は他の韓国選手と比べても遜色ない。
 また、松平健太はインドのエース、カマルに2ゲームを先取しながら逆転負け。まだラリー戦になると苦しい場面も多い。予選突破に向け、ここからが正念場だ。
 突然会場に現れたオシャレなジェントルマン、テレビカメラに囲まれて「いったい誰?」と思ったら、なんと千葉ロッテマリーンズ監督のボビー・バレンタイン!
 昨日まで東京ドームで巨人戦を戦っていましたが、地元千葉ということで観戦に来てくれたんですね~。

Photo:全日本チームは、サイコ~デ~ス!!