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速報・現地リポート

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全日本卓球選手権大会

●女子ダブルス4回戦
若宮/前田(尽誠学園高) 8、-5、7、7 若宮/吉村(愛知工業大)
宮本/梶本(早稲田大) 3、1、-6、8 中村/大野(富田高)
山崎/坂本(サンリツ) 10、9、9、0、9 荻原直/荻原史(JR北海道)
藤沼/樋浦(ミキハウス) 5、2、-8、5 河村/上坂(中国電力)
梅村/岸田(文化シヤッター/日本生命) 7、10、7 田中/田代(山陽女子高)
福原/照井(ANA/早稲田大) 6、8、6 小西/小林(アスモ)
田勢/潮崎(十六銀行) 3、6、3 加登/楠本(徳島銀行)
平野/石川(ミキハウス/ミキハウスJSC) 7、6、1 茂木/田中(JR北海道)
小林/西飯(ファミタク/十六銀行) -7、6、-7、7、4 加藤/天野(日南学園高)
阿部/山崎(青山学院大) 6、6、6 森永/福留(愛知工業大)
「次の試合が勝負だ」と試合前に記者席で語った協和発酵の佐藤真二監督。その試合は男子ダブルス4回戦の倉嶋・田勢対大矢・松平(青森大・青森山田高)。ストレートで協和発酵ペアが勝利。「社会人の試合に対する厳しさと戦術の厳しさを教えた」と試合後の佐藤監督はサラリと言った。

●男子ダブルス4回戦
倉嶋/田勢(協和発酵) 5、5、9 大矢/松平賢(青森大/青森山田高)
 世界ジュニア選手権で3個のメダルを獲得した靑森山田高3年の松平賢二が、男子シングルス3回戦で早稲田大4年の時吉佑一を3-1で破った。スウェーデンのクラブリーグで活躍する時吉だが、激しいラリー戦の中で松平に主導権を奪われ、中陣に下げられる場面が目立った。松平は次にスーパーシードの松下浩二と対戦する。

●男子シングルス3回戦
松平賢二(靑森山田高) -8、7、6、9 時吉佑一(早稲田大)

Photo左:バックドライブの攻撃力がアップしている松平
Photo右:無念、時吉はあと一歩…
●ジュニア女子シングルス4回戦
主な結果
石川(ミキハウスJSC) -8、6、4、2 目黒(山形学院高)
佐藤(21クラブ) 8、4、10 奥田(秀光中等教育)
酒井(四天王寺高) 8、5、8 池田(青森山田高)
伊積(武蔵野高) 9、9、-9、5 有田(新田高)
岡崎(武蔵野高) 2、5、6 伊藤(清翔高)
市川(名経大高蔵高) 10、11、9 飛永(中村学園女子高)
森薗(青森山田中) 10、8、8 大森(四天王寺高)
亀石(徳地中) 9、11、4 中島(横浜隼人高)
須磨(就実高) 3、6、-7、-9、5 白鳥(武蔵野高)
中山(遊学館高) 12、4、7 俵(四天王寺羽曳丘中)
藤井(四天王寺高) 5、5、10 保科(横浜隼人高)

Photo:昨夏の全中で大活躍した俵。敗れたものの、進境著しい選手だ
● ジュニア男子シングルス5回戦
上田(青森山田高) 7、10、9 橋本(希望が丘高)
中島(愛工大名電高) 8、6、15 石澤(青森山田高)
谷村(関商工高) 6、-3、8、7 松原(明豊高)
町(青森山田中) 5、9、3 吉村(秀光中等教育)
山谷(青森山田高) -8、9、6、-6、8 藤本(滝川第二高)
板倉(希望が丘高) 7、-11、8、7 根田(仙台育英学園高)
平野(秀光中等教育) 5、-5、1、-5、9 吉田(青森山田中)
柳井(明豊高) 6、2、-8、-8、10 手塚(富田高)
 ジュニア男子5回戦、第1シード、優勝候補筆頭の上田仁(青森山田高)は、サウスポーの橋本唯史(希望ヶ丘高)に競り合いながらもストレート勝ち。中盤ではリードを許す場面が多かったが、ボディーバランスが良く、ステディーなプレーで終盤を制した。もう少しバックハンドでトップスピンでの攻撃があると良いが、練習熱心な選手だけにまだまだ発展の余地はありそう。
 「孔令輝が好き」という上田選手、試合後には報道席に「おはようございますっ」とハツラツと挨拶。かなりの好青年である。

●ジュニア男子4回戦
上田(青森山田高) 7、10、9 橋本(希望が丘高)
 朝から残念なニュースが飛び込んできた。昨日の混合ダブルス決勝の第3ゲームで足首を故障した四元奈生美が、今日行われるシングルス3回戦を棄権することがわかった。
 多くのマスコミを引きつける、大会のムードメーカーだけに残念。シングルスでは3着のニューウェアを用意しているということで、昨日そのうち2着を披露していたのだが…。
 今日も寒い寒い東京。昨日、旭川市江丹別ではマイナス33.3℃を記録したとか(!)。日本列島をすっぽりと分厚い冷気が覆っている。東京体育館のフロアも意外に底冷えするのだが、コートの中だけは別世界だ。

 今日は男女シングルスで3・4回戦が行われ、スーパーシードの32選手が登場。水谷隼、平野早矢香の初戦の戦いぶりはどうか。スーパーシードが初戦で半分姿を消すような波乱の年もあるだけに、有力選手たちも気が抜けない。
 男女ダブルス4・5回戦でも、ダブルスのスーパーシードが出場。世界選手権ベスト8の水谷/岸川ペアは甲斐/江藤(明豊高)と対戦する。
 そして今日は、男女ジュニアでチャンピオンが誕生。女子ジュニアは今日いち日だけで5試合を行う強行軍。このスケジュールで大変な思いをするのが中学3年生の石川佳純(ミキハウスJSC)で、今日は最大8試合を戦い抜くことになる。彼女にとっては長い長い一日になりそうだ。

 シングルス、ダブルスとも勝利のガッツポーズを決める選手がいれば、当然敗れ涙する選手もいる。ひとつラウンドが進むごとに、半分の選手たちがコートから姿を消していく。どの選手も、それぞれの県を代表するトップ選手たちだ。「あの選手の情報が入ってない!」という意見も当然あると思うのだが、とにかくひとつでも多くの試合を、できるだけ詳しく取り上げていきたい。
 記録の羅列(られつ)にならないよう、今日も頑張ります!
 見事初優勝を飾った田勢邦史/田勢美貴江ペアと、準優勝ながらすばらしい試合を見せてくれた渡辺将人/四元奈生美ペア。両ペアの記者会見は以下のとおり。美貴江選手の姉さん女房ぶりが随所に。

◎田勢/田勢ペア
「目標としては表彰台、できれば決勝まで行きたいと思っていました。坂本が協和発酵なので、坂本の敵(かたき)を討とうと思っていて、その結果、嫁の誕生日プレゼントにできたんじゃないかと思います。
 一本一本話し合っていこうと決めていました。ただ、渡辺さんたちも、僕らの嫌なところを突いてきたのでベンチと相談しながら戦いました。僕は「決めにはいかないよ」と言っていて、自分はチャンスを作るから、とにかく嫁の打ちやすいようにしていました。
 嫁が怒らないようにすることだけ注意しました。女の人が怒ると手が付けられないので(笑)(邦史)」

「自分の持ち味を出せるように主人がラリーを作ってくれました。好きなようにやらせていただきました(笑)(美貴江)」

「ダブルスを組んでみようと言ったのは僕です。
知り合ったのは、国際大会に一緒に出ていたからで、常に僕が声をかけていました(邦史)」

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◎渡辺/四元ペア
「坂本・福原組に勝てたのは良かったですが、決勝も勝ちたかったですね。足りない技術はありましたけど、自分たちができることをやって決勝までいけたので、やっていることは間違っていなかったと思います。今回は2年目なので、お互いにやることが分かって、練習する時間もあったので、よくできたのだと思います(将人)」

「うれしいけど、悔しいです。足りない技術がありました。レシーブもそうだし、もうちょっとパワーのあるドライブができたらよかったです。
 決勝の第3ゲームのジュースの時に足首をグキッとやってしまって、明日のシングルスも出られるかどうかわかりません。今日病院に行って来ます。たぶん大丈夫だと思いますけど。ダブルスで負けた原因ではないです。レシーブできないのは足首とは関係ありませんから(笑)(四元)
 マスコミが注目する渡辺/四元ペアが決勝へ勝ち上がり、多くのテレビカメラが並ぶ中で行われた混合ダブルス決勝。期待に違わぬすばらしい熱戦となった。
 互いに左ペン表速攻型と右シェーク異質攻守型のペア。しかし、四元がつないで渡辺が決める渡辺/四元ペアに対し、田勢/田勢ペアはどちらもフォアで決定打を打つことができる。プレースタイルの差と言えばそれまでだが、このわずかな差が最後に勝敗を分けた。

 渡辺/四元ペアが第1・3ゲーム、田勢/田勢ペアが第2・4ゲームを奪って迎えた最終ゲーム。シーソーゲームの中で、渡辺/四元ペアが9-6と抜け出す。しかし、ここからやや固くなった四元のレシーブが甘くなり、9-9のタイ。そして10-9で渡辺/四元ペアがチャンピオンシップポイントを握る。
 ここで田勢美貴江のフォアハンドが火を吹いた。逆モーションのフォアフリックで渡辺のフォアを抜くと、10-10のデュースから、ラリー戦の中で鮮やかなフォアストレートへのパワードライブ。目にも止まらぬこの一撃で勝負はついた。最終ゲーム12-10で田勢/田勢が栄冠を手にした!

 試合後のインタビューで「私たちを応援してくれる人たちが本当にたくさんいる。支えてくれた人たちのためにも頑張ろうと思いました」と語った美貴江選手。そして最後にサプライズ! 旦那さんの邦史選手から「今日は嫁の誕生日なんです! 良い誕生日プレゼントができたと思います!」。そう、今日は美貴江選手の28歳の誕生日。これには満場から盛大な拍手が送られた。

 敗れたとはいえ、集中力が高く、凡ミスのないプレーを見せた渡辺/四元ペアの戦いぶりも見事。紙一重の差で優勝は逃したが、限りなく優勝に近い準優勝だ。