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速報・現地リポート

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全日本卓球選手権大会

 今年の全日本選手権速報はいかがでしたか?

 例年になく多くのマスコミを集め、また観客もたくさん入り、大盛り上がりの全日本選手権でした。今大会の模様は来月21日発売の卓球王国4月号で、カラー50ページで大特集! 速報でカバーできなかった部分まで、詳しく楽しくお伝えします。
 どうぞご期待ください!   

photo:TV東京「世界卓球」ナビゲーターの石原良純さんも観戦されていました
 今回は、どの試合も前半から向かっていく気持ちでいけて、競った場面で、ここが勝負という時にはさらに積極的に攻めることができたのが良かったと思います。(ベスト8決定の)伊藤選手との試合は苦戦しました。
(高校時代インターハイの決勝で敗れてますよね?)あの時は大嶋監督が向こうのベンチにいたので、今回はすごく心強かったです(笑)。伊藤選手は、一発の怖さがあって、向かってくる選手なので、こっちも負けないように積極的にいくようにしました。
 この1年間プロツアーで精神的な波があって、でもそれを経験したことで、全日本では落ち着いてできました。相手の心理が読める感じで、いままでよりはやりやすい全日本でした。

 今回優勝できましたが、世界で戦うにはまだまだ足りないことが多い。ボールの威力をもっと高めたいですし、戦術にももっと工夫が必要。今回の優勝にひたらず、これからも練習していきたい。
(オリンピックは)チーム一丸となって戦いたいです。あと半年の練習とか試合が本戦のプレーにつながって、活きてくるので、最大限の努力をして臨みたいと思います

ミキハウス・大嶋雅盛監督のコメント
「今回の全日本を獲ったことは本当にすごいと思う。彼女は12月のプロツアーまではグルーを塗っていて、ノングルーの練習はこの1カ月くらいだし、ノングルーでの試合は今回が初めて。それでこのプレーは並大抵のメンタルではできないと思う。この1年間で、世界で戦うために何が必要かはわかってきた。あと半年でそれを高めていきたいと思う」
 今大会は厳しい戦いが多かったです。決勝もどっちが勝つかわからないような状況で、でも最後は集中して良いプレーができました。吉田先生、青森山田の理事長、チームメイトのみんなに感謝の意味を込めて恩返ししたいと思っていたので、優勝できてよかったです。
 
 決勝戦では、バック前へのサービスがうまく効きました。これは去年はできなかったサービスですが、この1年間、特に青森山田でのサービス練の時はこればかり練習してきたサービス。この大会で吉田選手に出すことを考えて練習してきました。
 でも、序盤はサービスがあまり効かなかったし、自分のバックハンドも全然入らなかった。中盤から開き直って「とにかく台の中に入れよう」としたら、挽回できました。
 この1年間で、試合ごとに臨機応変に対応する力がついてきていて、今回の優勝もそれが勝因だと思う。あとサービスからの展開も去年より強くなってきました。

(今日は吉田先生の誕生日ですよね?)おとといのミーティングで吉田先生は自分の誕生日は嫌いと言ってました(笑)。でも良いプレゼントになったと思います。

(オリンピックの大陸予選は?)もし今回逃したら、次は4年後になってしまうので、準備を万全にして、ベストなプレーをしたいです。

(来月の世界戦は?)今、日本の男子のレベルは上がってきていて、メダルも狙えると思う。みんなで力を合わせて一戦一戦頑張りたいと思います。」
 女子シングルス決勝、平野早矢香は一度もゲームの流れを樋浦に渡すことなく、圧巻の強さで優勝を決めた。樋浦がリードを奪ったのは、第3ゲームの4-3、6-5の2回だけ。第1ゲームのラブオールからいきなり回り込み、フォアドライブで得点した平野に対し、樋浦は持ち味の回転半径の大きいフォアドライブとフットワークが陰を潜めた。

 両選手とも同じミキハウスの所属で、決勝はベンチコーチはなし。じっと一点を見つめ、サッとコートに出て行く平野に対し、樋浦はタオルで汗を拭い、何か迷い続けているように見えた。第3ゲームの競り合いを、平野が回り込んでのフォアドライブとレシーブドライブで決めると、第4ゲームは完全にワンサイド。3-1、5-1、7-2とリードを広げる。
 圧巻は9-3からの一本。樋浦のボールがネットインし、平野がやっと返球してネット上に高く浮いたボールを、樋浦がパワードライブ。平野のミドルを突いた、目にもとまらぬこの一球を、なんと平野はフォアのカウンターブロックでクロスへ打ち返して得点。観客から「オオーッ!」というどよめきの声が上がる。ゲームカウント3-0の9-3でも、全く気を緩めることのない全日本女王の、信じられない集中力。そのまま平野が11-3で優勝を決めた。
 
 樋浦も、準々決勝で石川に悔しい敗戦を喫した昨年度大会から、選考会で好成績を収めて世界選手権ザグレブ大会に出場し、今大会では初の決勝進出。決勝での戦いぶりには悔いが残る部分もあるかもしれないが、価値ある準優勝と言えるだろう。
 それにしても、優勝者インタビューにもあるとおり、全日本はこの5年間で4度目の優勝。強い強い平野早矢香だった。
●女子シングルス決勝
平野(ミキハウス) 9、4、9、3 樋浦(ミキハウス)

★全日本4回目の優勝 平野早矢香の優勝者インタビュー

-去年は涙の優勝インタビューでしたが、今年はどういった気持ちでしょうか?
平野「また、新しい一年をこの優勝でスタートできたので、とてもうれしいです」

-決勝はチームメイトの樋浦さんとの対戦でした
平野「一緒に頑張っている仲間なので、すごくやりにくかったです」

-決勝は、相手の作戦にことごとく対応していっている気がしましたが
平野「自分の思ったとおりのプレーがたまたまできました。良かったです」

-今大会は全体で3ゲームしか落とさない完勝でしたね
平野「一戦一戦、本当に気持ちを引き締めて臨みました。そういう結果となったのは良かったですね」

-北京五輪代表に内定して臨んだ全日本でしたが?
平野「私自身は開会式で皇后杯を変換した時に、自分はチャンピオンじゃないという気持ちで大会に臨んで、オリンピックに励みをつけたいと思っていました」

-ここ5年で4回の優勝、抜群の強さですね
「私はそんなに素晴らしい選手ではないので…。会社や周りのバックアップしてくださる方々のおかげです。それが優勝という形になって現れているのだと思います」

-昨年は世界との差も感じたシーズンだったと思いますが
平野「昨年1年プロツアーを経験して、自分の力が足りないなと痛感しました。オリンピックへ向けて死に者ぐるいで頑張ります」

-最後にオリンピックへの抱負をお願いします
「国民の皆さんの応援が最後の一球で力になります。応援よろしくお願いします!」
平野 9、4、9 樋浦
第3ゲームが終わり女王・平野が圧倒している。
このままいくのか? それとも樋浦が挽回を見せるか?
いよいよ運命の第4ゲームが始まります。
ただいま女子シングルスの決勝が行われております。
現チャンピオン平野早矢香選手VS樋浦令子選手のミキハウス同門対決。
第1ゲーム 平野 11ー9 樋浦
 「ジュン、頑張るぞ!」というヤマダ応援団のエールで始まった男子シングルス決勝は、ゲームオールにもつれ込む激戦となった。
 昨年は水谷のサービスに対応できず、ストップが浮いたところを水谷に3球目パワードライブで打ち抜かれた吉田だったが、今年は台から少しでも出たボールはすかさずフォアドライブ。ストップも小さく止まり、躍動感のあるフォアドライブを決める。昨年とはまったく異なる試合展開になり、第2ゲームでは9-10から浮いたボールをバックプッシュで決めた吉田が2ゲーム連取。水谷の連覇に暗雲が立ちこめる。

 しかし、ここから「ゲームの達人」水谷が本領を発揮。レシーブから何をするかわからない体勢で、スーッと前に出て軽くフリック。相手の動きをよく見て流したり、台から出るか出ないかの長さに送ったりと多彩だ。第3・4ゲームを取り返し、第5ゲームはフォアストレートへカウンタードライブを連発するなど、徐々に自分のペースに引き込んでいく水谷。体勢が詰まっても、相手の待ちには決して送らない。
 第6ゲーム、水谷が5-2とリードしたところで吉田がタイムアウト。ここから水谷はややプレーが受け身になり、吉田が6-11で取って、決勝戦は最終ゲームへ。
 最終ゲーム、水谷4-3から水谷が5本連取。水谷の3球目パワードライブが決まり、吉田の表情が歪む。しかし、吉田も挽回して9-7。次のボールを水谷が決めて10-7。ヤマダ応援団から大歓声が上がる。このチャンピオンシップポイントを水谷は3球目飛びつきドライブで決め、大きくガッツポーズ! 水谷が昨年の史上最年少優勝に続き、高校生にして全日本2連覇の偉業を達成した。

 敗れた吉田も、4年連続の決勝進出は見事。本来の躍動感が戻りつつある。なす術なく敗れた昨年の吉田、3年前の圧倒的なパワーを見せた吉田とも違う、進化系の吉田海偉を見せてくれた。

「去年よりは全然良いプレーができた。去年ダメだったレシーブもうまくできた。ただ勝負所で入れにいって、それがちょっとダメだったところ。6ゲーム目の逆転は、タイムアウトを取って、開き直ってプレーしようと思った。7ゲーム目も良い感じだったけど、ラリー戦になった時に先に自分がミスしてしまった。それが入っていれば、と思う。でも去年よりはずっと良かったし、実力の80%くらいは出せた。オリンピックに行きたいから優勝したかったけど、あとは強化本部の選出ですから(吉田)」
●男子シングルス決勝
水谷隼(青森山田高) -8、-9、7、6、7、-6、7 吉田海偉(日産自動車)

★全日本2連覇! 水谷隼の優勝者インタビュー

-凄い試合になりましたが、終わってどんな気持ちですか?
水谷「本当に決勝戦は厳しい戦いでした。勝てて本当にうれしいです」

-最終ゲームは普段はあまり見られない気迫が見られましたが、どんな思いでしたか?
水谷「この大会にかけて練習してきたので、悔いを残したくありませんでした。今まで練習してきたことを全力で、一球一球魂込めて打ちました。今年は優勝しかないと思って取り組んできました」

-昨年優勝して、今年は受けて立つ側になりましたが?
水谷「自分の苦手ばかり攻められて、サービスも効かなくなりました。でも、去年より強くなったという自信はありました」

-決勝の序盤はサービスが効かなくて、苦しい戦いになりましたね
水谷「決勝では、はじめは去年使わなかったサービスを使って、徐々に去年効いたサービスを出していって、最終ゲームは決勝のためにこれまで一度も使わなかったサービスをずっと出していきました」

-今年はオリンピックもあります。抱負をお聞かせください
水谷「絶対に大陸予選を通過して、北京五輪目指して頑張ります!」
男子シングルス決勝戦が行われております。
吉田がフットワークを生かしてドライブを打ち2ゲーム先取、
ただいま水谷が1ゲーム取り返したところです。

水谷隼 -8、-9、7 吉田海偉