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全日本卓球選手権大会

混合ダブルス4回戦で、渡辺・四元(シチズン・東京アート)組が足立・松浦(平田高教員・神戸松蔭女子学院大)組を下し、昨年に続くベスト8進出を果たした。メディアの注目が集まる中、渡辺がダブルス巧者の実力を発揮。強打されてもしっかりしのぎ、チャンスがくれば丁寧なドライブでコースを突いて得点を重ねた。つなぎ役の四元も、丁寧なプレーでミスがない。ファッションに目が行きがちだが実力も十分の注目ペア。去年ベスト8の記録更新なるか?混合ダブルスは明日、決勝まで行われる。

「やはり緊張しました。昨年はベスト8で終わっていたので、今年もベスト8には入りたかったし、ホッとしています。(昨年敗れた)坂本/福原組に対しては、ある程度対策を練ってきました。あのペアに勝てないと優勝はないですから。衣装は…恥ずかしいですね。最初はやっぱり抵抗がありました(渡辺)」
「去年は負けて悔しかったので、今年は絶対優勝しようと渡辺さんに言っています。調子は良いですね。坂本/福原組にはリベンジというか、対戦したいと思いますね(四元)」

 明日のシングルスでのウェアについて新聞記者から聞かれた四元は「言うなって言われてるんですけど…、露出にこだわらず、自分がかわいいと思うものを作りたいと思って。出来には納得しています」とコメント。さあ、明日はどんな衣装で登場するか?


●混合ダブルス4回戦
渡辺・四元(シチズン・東京アート) 3、9、7 足立・松浦(平田高教員・神戸松蔭女子学院大)
 混合ダブルス4回戦、坂本/福原(協和発酵/ANA)は、今年の全日学チャンピオン久保田隆三と、宮本真梨子の早稲田大ペアを相手に、序盤は大苦戦。第1ゲームを6-11で落とし、第2ゲームも5-8とリードされたが、徐々にコンビネーションを取り戻し、3ゲームを連取して逆転勝ち。

「1ゲーム目はとられて、2ゲーム目も5-8でリードされていたけど、そこから自分たちのプレーを取り戻せた。今大会はわりと落ち着いて入っていけているので、1日目と2日目で特に変わりはない。ただ、昨日よりも自分らしいプレーはできていると思います。
(記者から質問が少なくて)…2日目は微妙な日なんですかね(笑)。会見に来てくださってありがとうございます(福原)」

 次の対戦相手は阿部一博/阿部恵(リコー/青山学院大)の阿部兄妹ペアだ。

●混合ダブルス4回戦
坂本/福原(協和発酵/ANA) -6、8、8、9 久保田/宮本(早稲田大)
●ジュニア女子シングルス2回戦
住吉(富山商業高) -5、3、8、4 前田(高瀬ク)
水谷(城山中) 6、12、-5、-6、6 成本(ミキハウスJSC)
中山(遊学館高) 7、10、-6、10 宋(日産ジュニアクラブ)
高志(秀光中等教育) 7、5、6 福島(糸島自然塾)
照井(秀光中等教育) 5、10、8 城戸(福井商業高)
森薗(青森山田中) 1、4、4 星野(明豊中)
小道野(横浜隼人中) 5、-7、7、7 山下(徳島中)
森薗(えひめTTC) 12、-7、-6、8、9 松平(松平スポーツ)

 ノーシードながら優勝候補の一角と目される森薗美咲。小柄ながら力強いフットワークと、ミートの強い威力あるフォアドライブで対戦相手を圧倒した。速報で1回戦突破をお伝えした前田美優、松平志穂は惜しくも2回戦敗退。松平は小学5年生の森薗美月とゲームオール9本の大激戦だった。
 松平敏史・賢二・健太の3兄弟の妹・志穂選手が、ジュニア女子シングルスに登場。1回戦は石川選手(華頂女子高)と対戦した。健太選手と同じようなしゃがみ込みサービスからの速攻を見せた志穂選手。1ゲーム目こそジュースで落としたものの、尻上がりに調子を上げ、3-1で勝利。見事1回戦を突破した。

●女子シングルス1回戦
松平(松平スポーツ) ー13、5、5、5 石川(華頂女子高)
●女子ダブルス3回戦
中村/大野(富田高) 6、9、7 門屋/明石(神戸松蔭女子学院大)
荻原/荻原(JR北海道) 4、5、4 岡本/宇土(立命館大)
藤沼/樋浦(ミキハウス) 5、-5、6、8 小川/奥田(秀光中等教育)
花沢/和田(アスモ) 6、-7、8、4 笠原/鳥居(市川高)
小林/西飯(ファミタク/十六銀行) 4、-7、1、-7、6 山川/田茂井(京都産業大)
 福原・照井(ANA・早稲田大)組が3回戦で上段・岡田(朝日大)組と対戦。第1ゲームを4点で奪われ苦しいスタートとなったが、第2、第3ゲームは先手を取って攻め切り悪い空気を断ち切った。第4ゲームもミスは出たがしっかり攻め、ジュースを制して4回戦進出を果たした。明後日に行われる4回戦の対戦相手は、奇しくも昨年まで福原とペアを組んでいた小西杏と、小林泉のアスモペア。お互いの長所・短所を知り尽くしているだけに、どのような戦いになるか。

●女子ダブルス3回戦
福原・照井(ANA/早稲田大) -4、6、6、12 上段・岡田(朝日大)

Photo:愛ちゃん、「勝てたけど…」という表情か。徐々にコンビネーションを高めていきたいところだ
●男子ダブルス3回戦
高木和/高木和(東京アート) -8、-8、9、6、7 岩崎/林(鶴岡東高)
町/丹羽(青森山田中) 5、6、8 高森/羽賀(光南ク)
遊澤/韓(東京アート) 11、6、9 伊藤/阿部(リコー)
大矢/松平賢(青森大/青森山田高) 13、8、15 森下/桑原(中央大/駒澤大)

Photo:思わぬ苦戦に、揃って頭を抱える高木和ペア
 女子ダブルス3回戦、平野早矢香/石川佳純(ミキハウス/ミキハウスJSC)は日本体育大の津田/西岡ペアを圧倒。平野、石川ともフォアの切れたツッツキでチャンスを作り、両ハンドであらゆるコースへドライブを浴びせて学生ペアに完勝した。
 試合全体を通じて、全日本女王の平野がアシストに回り、石川の強打を引き出すようなプレーを見せた。石川に当たりがつくとこのペアは相当強い。

「出足から自分たちのプレーができた。(明日はダブルスの試合はないので)明後日もこのままの調子でいきたい。佳純は競った場面でも思い切ってプレーできるのがいい。ダブルスの個人成績は昨年の3位が最高なので、優勝して名前を残したい。それが今回の佳純との優勝だったら良いと思います(平野)」
「緊張していました。でも昨日の試合で自信がついていたので、今日も良くできたと思います。平野さんは技術的にも精神的にもお姉さんなので、頼りになります(石川)」

●女子ダブルス3回戦
平野/石川(ミキハウス/ミキハウスJSC) 6、4、3 西岡/津田(日本体育大)
 昨年12月、東京都北区に完成したナショナルトレーニングセンター(NTC)の始動にともない、JOCエリートアカデミーの候補選手が発表された。男子は小学6年生の4選手、女子は中学2年生の2選手だ。

 ナショナルトレーニングセンターで生活し、地元の公立学校に通いながら卓球の「エリート教育」を受けるエリートアカデミーの選手たち。その中でジュニア種目からピックアップしたいのが、女子の谷岡あゆか(秀光中等教育)と、男子の松田尚樹(美崎クラブ)。
 同年代に敵なしと言われる谷岡は、小学2年生で卓球をはじめ、卓球歴はまだ5年あまり。良く切れたフォアカットとツッツキ、ラリーの中で豪快なフォアドライブとバックブロックを織り交ぜる。レシーブで相手を見据える眼には勝負師の閃きがある。
 小学6年生の松田も、まだ身体は小さいが思い切りの良いプレーで奮闘。昨夏の全中で活躍した共田(千城クラブ)から1ゲームを奪い、大きくリードされた場面でもよくばん回した。打球センスは抜群だ。
 日本卓球界の未来の一片が、間違いなく彼らの手の中にある。

Photo左:ナショナルトレーニングセンターの宿泊施設
Photo中央/右:谷岡あゆか(中央)と松田尚樹(右)
 平成17年度の全日本選手権女子シングルスチャンピオンで、昨年度のダブルスでも藤井寛子と組んで優勝していた金沢咲希(日本生命)が、今大会を棄権することになった。
 これは昨夜、大会本部から発表されたもので、マスコミの報道によると気管支炎の悪化のため、中国に戻って療養するとのこと。しかし、五輪アジア大陸予選への出場を福岡春菜(中国電力)と争っていた金沢だけに、このタイミングでの突然の棄権には疑問符が付く。この棄権が、福岡の五輪予選出場を決定づけるものになるのか。
 下写真は場内に掲示された大会本部発表のニュース。