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速報・現地リポート

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全日本卓球選手権大会

 例年、屋外に設置されていたラバー貼り替え所も、ノングルー時代の到来によってフロアの片隅に移動。水溶性グルーは乾燥時間が長くかかることもあり、選手たちはスピード補助剤を使用する選手も含めて、ほとんどがラバーを貼ってから会場に来ているようだ。
 選手たちのおしゃべりで賑わっていた貼り替え所にも、人影はほとんどない。
混合ダブルス3回戦、坂本・福原(協和発酵・ANA)組は、大柿・伊藤(新潟産業大附属高教員)組と対戦。ゲーム序盤こそ、ミスも目立ち競りあったが、2・3ゲーム目は坂本のチャンスメークから福原の強打が決まり、相手を圧倒した。ゲーム終盤には、福原に笑顔も見られ、余裕を残して順当に4回戦進出を決めた。次は、久保田・宮本(早稲田大)組と対戦する。

坂本・福原 9、4、4 大柿・伊藤
 混合ダブルス3回戦、渡辺将人/四元奈生美(シチズン/東京アート)は、四元がツッツキでつなぎ、渡辺がドライブ&スマッシュで決めてベスト16進出を決めた。
 この3回戦では、昨日とウェアは同じながら、銀色の大きなヘアバンドで現れた四元。卓球界の「ウェア革命」を目指す彼女に対し、大野寿一大会審判長も次のようにコメントした。

「今日は(四元さんの)髪のリボンでゼッケンが隠れる時があったので、次からは隠れないように試合後に注意しました。少し光るものを身につけてはいますが、現段階ではセーフ。昨年は装飾品ということで髪留めを止めさせましたが、彼女のような人がいても面白いし、大会の中でそういうファッション性を認めていくことが、卓球界の進化につながると思います」
 卓球界のイメージアップのため、審判サイドからもエール。クレームのつきそうなアクセサリーなどに関しては「新たに問題になりそうなものが出てきた段階で判断していきたい(大野)」ということだが、「ウェアを観るのも楽しみな全日本」が近い将来やってくるかもしれない。歓迎すべき変化だ。

●混合ダブルス3回戦
渡辺/四元(シチズン/東京アート) 9、7、8 岡田/田茂井(田阪卓研/京都産業大)
 混合ダブルス3回戦、社会人・学生の強豪ペアが揃う中で、ベスト16入りを目指した大迫準/加登幸子(徳島銀行)。
 青山学院大卒、右ペン表ソフト攻守型の加登が切れたツッツキでチャンスを作り、近畿大卒、右シェークドライブ型の大迫が打球点の高いフォアドライブで決める。ふたりのコンビネーションはバッチリ。学生ペアに対して、第4ゲーム10-8で握ったマッチポイントを11-13とひっくり返される苦しい試合展開だったが、最後まで集中力を切らさずにゲームオールで勝利。チャンカ、チャンカ♪と阿波踊りも飛び出しそうな満面の笑顔でベンチに戻り、大栗ベンチコーチとガッチリ握手。ベスト8をかけた4回戦の対戦相手は下山/坂巻(早稲田大/東京富士大)。旋風を巻き起こせるか?

●混合ダブルス3回戦
大迫/加登(徳島銀行) -7、8、1、-11、4 浅井/廣田(愛知工業大)
 その才能を関係者から高く評価されている小学5年生、前田美優(高瀬クラブ)。本誌07年12月号の『トゥモロースター』でも取り上げた香川の天才少女がジュニア女子1回戦に登場。
 高校生との対戦だったが、水平スイングで叩き込むフォア強打と、試合が進むにつれて相手のボールを見切り、切れ味鋭く両コーナーを駆け抜けるバック表ソフトのミート打ちでストレート勝ち。第3ゲームは8-2と大量リードを奪った。バックのミート打ちの瞬間、ほんの一瞬のタメに打球センスを感じる。
「あんまり緊張しなかった。目標はエイトに入ることです。サービスからの3球目とかを練習してきて、それがうまくできました(前田)」

●ジュニア女子1回戦
前田(高瀬クラブ) 7、5、4 小貫(武蔵野高)
 昨年の高校選抜でチームをベスト8に導くなど、山形学院高のエースとして活躍する目黒さくら選手。表ソフトの速攻型、しかも日本式ペンホルダーとくれば、「若い連中はシェークばかり」と嘆くペンホルダーのオジサマ、オバサマは嬉しくなってしまうのでは?
 ジュニア女子1回戦ではこちらも貴重なペンツブ高攻守の宮下恵里選手(長野商業高)と対戦。固いバックショートを軸に我慢のプレーで攻略し、見事2回戦進出。さあどこまで勝ち上がるか。

●ジュニア女子1回戦
目黒(山形学院高) 5、3、10 宮下(長野商業高)
 大会第2日目を迎えた東京体育館。ボツボツとジュニア1回戦を戦う選手と監督がベンチに入りはじめ、フロアには緊張感の一歩手前の、なんとも言えないざわめきが漂っている。
 「第1試合に出場する選手たちは、所定のコートにお入りください!」と場内アナウンス。選手たちの動きがにわかに慌ただしくなってきた。

 今日は混合ダブルスでベスト8が決定。男女ダブルスはともに3回戦のみで、スーパーシードのペアは出場せず。そしてジュニア男子が一気に3回戦まで、ジュニア女子は2回戦まで行われる。
 ジュニア男子の注目選手は、世界ジュニア代表で唯一出場する第1シードの上田仁(青森山田高)。豊富な練習量で一気に頭角を現し、世界ジュニアでは団体戦でエース級の活躍を見せた。対抗馬となるのは全中チャンピオン、元気印の平野友樹か。
 女子ジュニアは石川佳純(ミキハウスJSC)の独壇場になりそうだが、同じく世界ジュニア代表で、昨年決勝を石川と戦った藤井優子(四天王寺高)も有望。また、ナショナルトレーニングセンターの始動に伴い、JOCエリートアカデミーの候補生に選ばれた谷岡あゆか(秀光中等教育)にも注目。センスあふれるカットと強力な攻撃で勝ち上がるか。

 ダブルス3種目では、マスコミも注目の混合ダブルス3回戦が11時からスタート。渡辺将人/四元奈生美(シチズン/東京アート)、坂本竜介/福原愛(協和発酵/ANA)の戦いぶりはどうか。
 平野早矢香/石川佳純(ミキハウス/ミキハウスJSC)の女子ダブルス3回戦は14時30分から、福原愛/照井萌美(ANA/早稲田大)の同3回戦が15時からスタートする。

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 女子ダブルス2回戦、全日本で初めてペアを組む福原愛/照井萌美のワセダ・ビューティペア。「試合前に練習場で練習しただけ(福原)」ということで、コンビネーションが心配されたが、高校生ペアの挑戦を受けた2回戦をストレートで突破。福原が先手を取り、照井が決めるパターンで得点を重ねた。3回戦の対戦相手は上段菜々子/岡田愛(朝日大)、今日の試合ではなかなか好調だっただけに、厳しい戦いになりそうだ。

「1日目の第一試合で緊張するかと思ったけど、それほど緊張しないで良くできたとおもいます。ノングルーになって初めての大会なので、グルーを使っている時とは差が出ると思いますが、自分のやるべきことをしっかりやりたい。
 オリンピックの代表が決まったけれど、全日本は日本で一番大きな試合なので、日本代表として恥ずかしくない試合をしたいと思います。
(早稲田は他のスポーツも活躍しているけど?)
サッカーも大学日本一になって、すごく刺激になりました。
(年末に体調を崩しましたが?)
治癒能力が高いので大丈夫です(笑)。
 昨年度優勝の平野早矢香と、ベスト4の石川佳純が組んだペアが2回戦に登場。ストレートで勝利して3回戦進出を決めた。マスコミが取り囲む第20コートで行われたこの試合、石川にややミスが出たものの、地力で圧倒した。

「今日は初戦だったので、自分たちがどれくらいできるかわからなかったけど、初めから調子よくできて良かった。
(オリンピック代表に選ばれましたが?)-オリンピックと全日本はまた別の試合。日本の中で一番大きい大会なので、観客の皆さんに良いプレーを見せたいと思っていました。しっかり動いて流れが作れたら良いなと(平野)」
「ダブルスは平野さんと組んでもらうので、優勝を狙っていきたい。シングルスは昨年ベスト4に入れたけど、それは忘れて挑戦者の気持ちでやっていきたいです(石川)」

●女子ダブルス2回戦
平野/石川(ミキハウス/ミキハウスJSC) 6、9、5 有田/山内(新田高)