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速報・現地リポート

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世界選手権モスクワ大会(団体戦)

 〈中国 vs. ドイツ〉
 馬龍 9、8、-10、-5、 ボル

 馬龍、1ゲームを落としてからフォアのカウンタードライブにミスが増えてきた。ボルが馬龍のドライブもバックブロックでよく止めて、ゲームオールに追いついた。このトップの勝敗が持つ意味は非常に大きい!
 〈中国 vs. ドイツ〉
 馬龍 9、8、-10、 ボル


 女子決勝の余韻覚めやらぬ会場、落胆の表情でフロアを後にする中国女子チームと入れ替わるように、男子決勝を戦う中国男子チームとドイツ男子チームが入場してきた。

 トップはやはりエース対決、馬龍対ボル。ボルはこのトップで勝利して、中国にプレッシャーをかけていきたい。馬龍の3球目バックドライブ、フォアの4球目カウンタードライブは相変わらず破壊的な威力だが、ボルは慎重なコース取りで馬龍のミスを誘い、ゲームカウント0-2から1ゲームを取り返した。
 ただいま第4ゲーム、ボル5-2馬龍!
〈中国 1-3 シンガポール〉
 丁寧 8、3、-8、-9、-9 馮天薇○
 劉詩ウェン -7、-8、2、-10 王越古○
○郭炎 -6、6、4、6 スン・ベイベイ
 劉詩ウェン -7、14、-7、9、-7 馮天薇○

 最後は馮天薇の台上バック強打に、劉詩ウェンのボールがオーバー!
 あの中国が敗れた! シンガポール3-1中国!

 08年北京五輪で銀メダルを獲得したことで、シンガポールのスポーツ強化の主人公となったシンガポール女子卓球チーム。
 09年シンガポール女子最優秀スポーツ選手に選ばれたエース馮天薇。彼女をシンガポールへ連れてきた劉国棟・元シンガポール女子監督がチームを去り、インドネシアチーム総監督に就任したことで、彼女の成長にストップがかかるのではと思われたが、決勝で見せたプレーはすばらしかった。競り合った場面でも臆せずに両ハンドドライブを打ち込む姿は、丁寧や劉詩ウェンが勝利を意識して、フォアの手数が減ったのとは対照的だった。中国ジュニアチャンピオンになりながら、中国では不遇の時代を送り、日本リーグのサンリツを経てシンガポールに渡った苦労人。父親はすでに亡く、母親をひとり故郷の黒龍江省ハルピン市に残して練習に励んでいる。優勝後のインタビューで「お母さんには何と伝えたい?」と中国のマスコミに質問され、「お母さんには…」とその先は言葉にならなかった。

 2番で勝利した王越古のプレーも見事。こちらも馮天薇と同じく、日本リーグの十六銀行や池田銀行で圧倒的な勝率を残し、シンガポールに渡った。バック表ソフトのバックハンドの安定感は非常に高く、またフラットに飛んでくるために劉詩ウェンは強打で狙っていけなかった。ガッツあふれるプレーが印象的な彼女だが、最後まで闘志を前面には出さず。しかし、要所で見せた静かなガッツポーズは、内に燃える青白い炎を感じさせた。劉詩ウェン戦で勝利を決めたフォアストレートへの飛びつきスマッシュは、言い方は失礼だが根性でねじ込んだという一本だった。

 91年世界選手権千葉大会で統一コリアに敗れ、73年サラエボ大会からの連覇が「8」でストップした中国女子。その後、再び93年イエテボリ大会からスタートした連覇が、今回またも「8」でストップした。これは卓球史に残る事件だ。
〈中国 1-2 シンガポール〉
 丁寧 8、3、-8、-9、-9 馮天薇○
 劉詩ウェン -7、-8、2、-10 王越古○
○郭炎 -6、6、4、6 スン・ベイベイ
 劉詩ウェン -7、14、-7 馮天薇
 丁寧 vs. 王越古

 馮天薇9-4劉詩ウェン、中国応援団の悲鳴にも似た大合唱!
〈中国 1-2 シンガポール〉
 丁寧 8、3、-8、-9、-9 馮天薇○
 劉詩ウェン -7、-8、2、-10 王越古○
○郭炎 -6、6、4、6 スン・ベイベイ
 劉詩ウェン -7、14、-7、9 馮天薇
 丁寧 vs. 王越古

 劉詩ウェンが最後ネットインのラッキーもあってゲームを取り返した。決着は最終ゲームへ。
〈中国 1-2 シンガポール〉
 丁寧 8、3、-8、-9、-9 馮天薇○
 劉詩ウェン -7、-8、2、-10 王越古○
○郭炎 -6、6、4、6 スン・ベイベイ
 劉詩ウェン -7、14、-7 馮天薇
 丁寧 vs. 王越古

 馮天薇がバックハンドを前陣でのショートスイングに切り替え、劉詩ウェンのバックドライブを高い打球点で攻める。馮6-1劉と大きくリードを奪い、10-5でゲームポイント。10-7となったところで馮がタイムアウトを取ったが、そのままバックフリックから劉詩ウェンのフォアへバックで飛ばして11-7。

 会場はざわついている。ただいま馮4-3劉!!
〈中国 1-2 シンガポール〉
 丁寧 8、3、-8、-9、-9 馮天薇○
 劉詩ウェン -7、-8、2、-10 王越古○
○郭炎 -6、6、4、6 スン・ベイベイ
 劉詩ウェン -7、14 馮天薇
 丁寧 vs. 王越古

 第2ゲームも激しいラリー戦。馮天薇は積極的なプレーを見せているが、劉詩ウェンは台上もなかなか強打にいけない。バック対バックでは我慢のラリー展開。劉10-9馮で劉詩ウェンが1回ゲームポイントを握った後、馮天薇が計4回のゲームポイントを奪ったが、レシーブを入れにいって劉詩ウェンに痛打され、結局劉詩ウェンが16-14で取った。
〈中国 1-2 シンガポール〉
 丁寧 8、3、-8、-9、-9 馮天薇○
 劉詩ウェン -7、-8、2、-10 王越古○
○郭炎 -6、6、4、6 スン・ベイベイ
 劉詩ウェン -7、 馮天薇
 丁寧 vs. 王越古

 4番に出場した劉詩ウェン、フォアドライブのミスが多い。3月のフォルクスワーゲンカップ決勝では劉詩ウェンが馮天薇を4-1で破っているが、プレッシャーは段違いだろう。第1ゲームを落とし、第2ゲーム劉4-1馮から4-4になったところで、中国ベンチがタイムアウト。このゲームを馮が取ると、あるいは…?
 馮天薇も徹底して劉詩ウェンのミドルを攻めている。
〈中国 1-2 シンガポール〉
 丁寧 8、3、-8、-9、-9 馮天薇○
 劉詩ウェン -7、-8、2、-10 王越古○
○郭炎 -6、6、4、6 スン・ベイベイ
 劉詩ウェン vs. 馮天薇
 丁寧 vs. 王越古

 郭炎、スンのミドルへ来るボールに台からやや距離を取って、両ハンドの回転量の多いドライブで対処した。スンは最後、やや焦って決めに行ったボールにミスが出ていた。中国が1点を取り返した。
〈中国 0-2 シンガポール〉
 丁寧 8、3、-8、-9、-9 馮天薇○
 劉詩ウェン -7、-8、2、-10 王越古○
 郭炎 -6、6、4 スン・ベイベイ
 劉詩ウェン vs. 馮天薇
 丁寧 vs. 王越古

 郭炎が2ゲーム連取で2-1と逆転。台からやや距離を取り、回転のかかったバックドライブでスンのミドル攻めに対応。時折バック対バックの激しいラリーが展開され、会場を沸かせている。スンは冷静にプレーしているが、球威の差はやはり大きい。第4ゲーム郭4-2スンでスン・ベイベイがタイムアウトを取った。