スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

世界ジュニア選手権大会

 シングルスの準々決勝を考えてのことではないだろうが、準決勝に進んだ丹羽孝希/吉村真晴が 宋鴻遠/ 鄭培峰(中国)に完敗。初めて組んだペアで練習もしてなかったというペアのベスト4入りは立派な成績とも言えるだろうが、淡泊なプレーぶりが気になった。丹羽が速攻プレーヤーだからそう見えるのか、一本に対する執着心はあまりうかがえなかったのは残念だった。

●女子ダブルス準決勝
顧若辰/朱雨玲(中国) 6、7,5、-6、5 スッチ/チオバヌ(ルーマニア)
陳夢/顧玉ティン(中国)  12、5,6,9 陳思羽/ 鄭先知(チャイニーズタイペイ)
●男子ダブルス準決勝
宋鴻遠/ 鄭培峰(中国) 3,6,8,8 丹羽孝希/吉村真晴(日本)   
ゴーズィ/ロビノ(フランス) -8、11、4,8、-3、14 林高遠/ 呉家驥(中国)  

*写真は丹羽/吉村組と、日本ペアを倒した宋鴻遠/ 鄭培峰(中国)
 大会も残すところあと2日。19日の午前中は男女シングルスが行われ、日本は男子の村松、女子の前田が敗れたが、谷岡、丹羽、吉村の3人が準々決勝への進出を決めた。谷岡は「今大会で一番の良い試合が出来たし、試合に集中することができた」と語った。

●女子シングルス3回戦(ベスト8決定戦)
顧玉ティン(中国) 4ー0(5,5,4,6)前田(日本)
陳夢(中国)    4-1 陳思羽(チャイニーズタイペイ)
ゾルヤ(ドイツ)  4-0   シャオ(ポルトガル)
ノスコワ(ロシア) 4-2    シン(アメリカ)
ダス(インド)   4-2  鄭先知(チャイニーズタイペイ)
顧若辰(中国)  4-0   チャン(アメリカ)
朱雨玲(中国)  4-1 マダラシュ(ハンガリー)
谷岡(日本)4-0(7,10,7,11)劉ユシン(チャイニーズタイペイ)

●男子シングルス3回戦(ベスト8決定戦)
丹羽(日本)  4-0(9,6,11,5)李佳陞(チャイニーズタイペイ)
吉村(日本)  4-0(8.9.7.11)フロール(フランス)
林高遠(中国)4-0(6.7.9.11)村松(日本)
ゴーズィ(フランス)4-0 ニュイティンク(ベルギー)
鄭培峰(中国) 4-2  ロレンツ(フランス)
ロビノ(フランス) 4-0 金東寅(韓国)  
ピッチフォード(イングランド) 4-2 呉家驥(中国) 
宋鴻遠(中国) 4-2  洪子翔(チャイニーズタイペイ)
 日本女子のエース、石川は敗れたものの、他の女子、前田、谷岡、男子の丹羽、吉村、村松が揃って2回戦で勝ち、ベスト16に進んだ。

●女子シングルス2回戦
陳夢(中国) 9,-11、9,6,6  石川(日本)
前田(日本) 12、7,9,-9、14 ヌグ・カイー(香港)
谷岡(日本) 4,8,7,9 ツビカネック(クロアチア)

●男子シングルス2回戦
丹羽(日本) 9,7,8,5 マク・キンホ(香港)
吉村(日本) 9,14、10、7   ムッティ(イタリア)
村松(日本)  2,5,9,7  シャミン(ロシア)

●女子シングルス3回戦(ベスト8決定戦)
前田(日本)vs.顧玉ティン(中国)
谷岡(日本) vs.劉ユシン(チャイニーズタイペイ)
●男子シングルス3回戦(ベスト8決定戦)
丹羽(日本) vs.李佳陞(チャイニーズタイペイ)
吉村(日本) vs.フロール(フランス)
村松(日本) vs.林高遠(中国)
 フランスのゴーズィとロビノのダブルスがエキサイティングな勝利でメダルを決めた。相手はチャイニーズタイペイのペア、李佳陞/洪子翔。3-2とタイペイがゲームをリードした6ゲーム目の8-9で、返球の際、タイペイの 李佳陞のユニフォームにボールが当たったとフランスがアピール、 李佳陞も「そうだ」とうなずく。しかし、審判はタイペイのポイントで8-10とマッチポイント。フランスペアは猛抗議。「相手がはいと言ったじゃないか」(He said YES!!!)と食い下がる。ベンチコーチも興奮。タイペイの応援席からSay YES What?(YESと言ったから何だ?)と声がかかると「Shut Up!シャラップ!うるさい」とゴーズィが切れ気味。審判長も出てきたが、結局タイペイペアは知らんぷりを決めた。
 しかし、フランスペアは興奮を抑えつつ、ジュースで逆転勝ち。最終ゲームも声を出さずに興奮を抑えているのがわかる。勝利した瞬間、感情を爆発。2人はジャンプし、抱き合い、メダル獲得を喜んだ。スポーツマンシップとは何か、感情を抑えることとは何か、怒りを抑え、感情をコントロールしたフランスペアだった。
 第1シード、前回準優勝の石川佳純が中国の陳夢に敗れた。
 1ゲーム目から試合は一進一退の展開。9-9になったところで、石川は自らタイムアウトを取ったが、結局このゲームを9-11で落とした。2ゲーム目は0-4とリードされるが、8-10からジュースに追いつき、13-11でゲームを取り返す。勝負のゲームは第3ゲーム、7-7まで五分五分、9-10のあと陳のボールがネットインで入り、惜しくも落とした。4,5ゲーム目は陳が終始ゲームの主導権をつかんでいた。
 世界ランク7位とは言え、まだ石川は卓球を自己改造中。将来を見据えながら、国際大会を重ね、激しい練習を繰り返している。優勝するために乗り込んだバーレーン。しかし、中国の強豪に敗れたこともいつか経験として生きるのではないか。確かに、ボールの強さは昨年よりもついているが、昨年のほうがサービス、レシーブのバリエーション、緩急の使い分けがプレーの中に織り込まれていた気もする。だが、この試合では陳夢の戦いぶりをほめるべきだろう。すでに中国国家チームの一軍と同じほどの強さを持ち、両ハンドから回転の強いドライブで石川を攻めた。
 石川は世界ランクが示すように確実に強くなっている。一方で、将来に向けた改造の過渡期が今なのではないか。ポイント失ったとしても敗戦によって得るものもあったはずだ。

●女子シングルス2回戦
陳夢(中国) 9,-11、9,6,6  石川(日本)
 18日の午前中から男女のダブルスが行われ、男子ダブルスの丹羽/吉村組が準々決勝でインドペアに完勝し、準決勝進出を決め、個人戦の最初のメダルとなった。前回銅メダリストの女子ダブルスの前田/谷岡はチャイニーズタイペイのペアに準々決勝で敗れ、メダル獲得はならなかった。

●女子ダブルス2回戦(ベスト8決定戦)
前田/谷岡(日本)   6,-4、10、8 ブラスコ/グセワ(ロシア)

●男子ダブルス2回戦(ベスト8決定戦)
丹羽/吉村(日本) 5,10,5   徐嘉良・李俊霖(チャイニーズタイペイ)
インデルベルク/バンロッソム(ベルギー)  11、-7、-6、8,5 村松/酒井 (日本)

●女子ダブルス準々決勝
陳思羽・鄭先知(チャイニーズタイペイ)  4、9,11、10 前田・谷岡
●男子ダブルス準々決勝
丹羽/吉村   7,-6、3,8,8  デサイ/ゴーシュ(インド)

*写真はメダルを決めた丹羽/吉村と、準々決勝で敗れた前田/谷岡
 2011年10月の時点では世界ランキング71位、中国の超級リーグでも勝ち越すほどの実力者。2年前には世界ジュニアで3位に入っているが、昨年は出場していない。1年間国際大会に出ていなかったために、11月の世界ランキングかあ消えたために、今大会はグループリーグ(予選リーグ)からの出場となり、ドローの結果、第1シードの石川のパートに入った2人が対戦する2回戦は、現地時間午後3時(日本時間午後9時)からスタートする。実は2人は2010年のオーストリアオープンで対戦し、この時に陳夢が4-1で勝っている。これ以降、陳夢は国際舞台に出ていなかったために11月に世界ランキングが消えたのだろう。
 女子ドイツ代表のイマムラはバタフライヨーロッパの今村さんの娘さん。シングルスでは2回戦に進んでいる。晴れて、初の世界ジュニア代表となった。日本選手がドイツに遠征や、ブンデスリーガでプレーするときにはお世話になる人が今村さん。いつもは、世界ジュニア選手権に顔を出しているが、今回は「欠席」。愛娘の世界でのプレーは見れなかったが、「どうせいつも見ているから」とクールな今村さんは言いそうだが……。
●男子シングルスグループリーグ
酒井(日本) 4-0 アファナダル(プエルトリコ)
酒井     3-4  オルト(ドイツ)

●女子シングルスグループリーグ
丹羽(日本) 4-1  イストラーテ(ルーマニア)
丹羽(日本) 4-0  蘇慧音(香港)
●男子シングルス1回戦
丹羽(日本) 4,9,3,6 ルンブロッソ(チュニジア)
デサイ(インド) 9,-5、-6、7,-8、8、10 酒井(日本) 
吉村(日本) 8.9.3.6   ドゥ・フォンナム(ハンガリー)
村松(日本) -9、5,9,8,4  洪振軒(香港)

●女子シングルス1回戦
石川(日本) 3,6,2,5  ファン(アメリカ)
前田(日本) -10、3,6,-9、8,-8、10 バトラ(インド)
鄭先知(チャイニーズタイペイ) -9、-7、6,-8、8,10,5 丹羽(日本)  
谷岡(日本) 3,3,1,5   ムル(ポリネシア)

●男子ダブルス1回戦
丹羽/吉村(日本) 5,1,9 アファナダル/ピエトリ(プエルトリコ)
村松/酒井(日本) 8,-7、10、4 オルト/チウ(ドイツ)

●女子ダブルス1回戦
前田/谷岡(日本) 10,6、-8、6 カン・ハヌル/イ・スル(韓国)

*写真は順調に単複で勝った丹羽孝希と、シングルス1回戦で敗れた丹羽美里
 シングルスのグループリーグに男子の酒井と女子の丹羽が出場。酒井は1勝1敗でドイツのオルトに敗れた。オルトに対して単調な攻撃で墓穴を掘った形になった。ボールセンスがいいだけに、相手を見た冷静な攻めが今後の課題か。酒井のグループリーグ通過かどうかは明日の他の選手の結果次第。女子の丹羽は1勝した。

男子シングルスグループリーグ
酒井(日本) 4-0 アファナダル(プエルトリコ)
酒井     3-4  オルト(ドイツ)

女子シングルスグループリーグ
丹羽(日本) 4-1  イストラーテ(ルーマニア)

*写真はグループリーグ1勝1敗の酒井