スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

全日本選手権大会

●男子ダブルス準々決勝
松平健太・丹羽孝希(早稲田大・青森山田高) 9、-10、8、-9、10 吉村真晴・有延大夢(野田学園高)
共田準吾・加藤由行(愛工大名電高) 8、5、-7、-8、5 桑原元希・瀬山辰男(リコー)
高木和卓・大矢英俊(東京アート) -8、4、4、11 井上一輝(近畿大)
水谷隼・岸川聖也(明治大・スヴェンソン) -9、-9、2、9、8 松平賢二・上田仁(青森大)

 平成18~21年度のダブルスチャンピオン水谷・岸川(明治大・スヴェンソン)がゲームカウント0-2からの逆転勝ち。最終ゲームも4-7とリードされたが、そこから6本連続得点で一気に逆王手。1本返されたが、11-8で勝利し、準決勝進出を決めた。
 昨年、水谷・岸川を破って優勝した松平・丹羽(早稲田大・青森山田高)はラリーに強い吉村・有延(野田学園高)と競ったが、こちらも勝利している。
●男子シングルス5回戦(ランク決定戦)
水谷隼(明治大) vs. 町飛鳥(青森山田高)
森田侑樹(シチズン) vs. 韓陽(東京アート)
時吉佑一(時吉スクール) vs. 横山友一(協和発酵キリン)
松原公家(青森大) vs. 岸川聖也(スヴェンソン)
松平賢二(青森大) vs. 御内健太郎(早稲田大)
小野竜也(協和発酵キリン) vs. 軽部隆介(シチズン)
坂本竜介(協和発酵キリン) vs. 伊積健太(中央大)
吉田雅己(青森山田高) vs. 高木和卓(東京アート)
吉田海偉(OVER LIGHT) vs. 田中満雄(シチズン)
上田仁(青森大) vs. 松平健太(早稲田大)
田勢邦史(青森大) vs. 大矢英俊(東京アート)
平屋広大(埼玉工業大) vs. 丹羽孝希(青森山田高)
三部航平(青森山田中) vs. 塩野真人(東京アート)
池田忠功(青森山田高) vs. 森本耕平(愛知工業大)
下山隆敬(協和発酵キリン) vs. 久保田隆三(シチズン)
吉村真晴(野田学園高) vs. 張一博(東京アート)

11時スタートの男子シングルス5回戦(ランク決定戦)。注目の対戦カードは上田対松平健、丹羽対平屋、そして吉村対張。長身で懐が深く、変化の激しいカットを操る平屋は、すでに並木(シチズン)、神(明治大)と強豪を連破してランク決定戦に勝ち上がってきた。丹羽にとっても危険な相手だ。吉村と張は、昨年のジャパントップ12では吉村が競り勝っている。全日本の舞台では、果たしてどういう結果になるか?
●1月21日のタイムテーブル
10:00~ 女子シングルス準々決勝/男子ダブルス準々決勝
11:00~ 男子シングルス5回戦(ランク決定戦)
11:30~ 女子ダブルス5回戦(ベスト8決定戦)
12:30~ 女子シングルス準決勝/男子ダブルス準決勝
13:30~ 男子ダブルス決勝
14:30~ 女子シングルス決勝
16:00~ 男子シングルス6回戦(ベスト8決定戦)

大会第5日目の1月21日。あいにくの雪模様だが、会場の外には入場を待つ人たちの長蛇の列ができた。
今日は女子シングルスでチャンピオンが決定する。準々決勝の組み合わせは以下のとおりだ。

●女子シングルス準々決勝
石川佳純(全農) vs. 藤井優子(日本生命)
田代早紀(日本生命) vs. 森薗美咲(日立化成)
福原愛(ANA) vs. 若宮三紗子(日本生命)
平野早矢香(ミキハウス) vs. 石垣優香(淑徳大)

どの試合も簡単にストレートで決着、ということはなさそうだ。昨日藤井寛子を破った石垣と平野の対戦は特に好ゲームが期待される。さあ、速報も気合いをいれて参りマス!
●混合ダブルス決勝
松平賢/若宮(青森大/日本生命) ー10、ー8、8、13、8 大矢/森薗(東京アート/日立化成)

松平賢と大矢が豪快なフォアドライブを連発し、若宮と森薗が前陣で叩き合った混合ダブルス決勝。気合いあふれる大矢/森薗が2ゲームを先取したが、勝負どころで松平賢がフォアクロスへパワードライブを決めた松平賢/若宮ペアが逆転した。
全日本で初のタイトルを獲得した松平は「他のペアよりもコミュニケーションを取っているほうだと思います。昨日もしっかり打ち合わせをしてきた」とコメント。さらに「今日は父の誕生日なので勝ちたかった」と語り、何よりの親孝行になったようだ。

なお、女子ジュニア優勝の谷岡、男子ジュニア優勝の丹羽、混合ダブルス優勝の松平賢/若宮には、副賞として大会スポンサーの全農から「全農パールライス賞」「全農ミートフーズ賞」「全農たまご賞」などが贈られた。パールライス賞はなんと国産米200kg(!)。モリモリ食べて、プレーもさらにパワーアップだ。
●男子ジュニア決勝
丹羽(青森山田高) -9、6、5、-7、5 吉田(青森山田高)

男子ジュニア決勝はゲームオールまでもつれたが、吉田の中陣での粘りと攻撃を最後まで打ち切った丹羽が勝利。男子シングルス史上初の3連覇を達成!

吉田の中陣からの粘り強いしのぎに対しても、丹羽は油断なくフォアの連続攻撃で攻めた。丹羽のフォアドライブは威力満点、というわけではないが、相手の立ち位置を正確に見切り、威力ある反撃を許さない。そして相手のレシーブが少しでも浮けば、すかさず両ハンドの台上ドライブで打ち抜く。
最終ゲームの出足、2-1とリードしたところで、丹羽が回り込んでのフォアドライブを台にぶつけ、スペアラケットに交換。「本当は動揺したけど、表情には出さず、相手のミスを誘う作戦に切り替えた」と卓越した対応能力を見せた。集中力の高い吉田のプレーもおよばなかった。

8月のインターハイ、11月の世界ジュニア選手権、12月の世界選手権代表選考会と突き進んできた連勝街道を、丹羽は正確に歩み続けている。その視線の先には間違いなく天皇杯があるのだろう。大会中の囲み取材で「水谷さん用の作戦はあるけれど、水谷さんだけが特別というわけじゃなくて、他の人にも同じように作戦は立てている」と述べたが、どこまで本音か。ジュニア優勝は及第点、明日・明後日の男子シングルスに注目だ。

下写真:丹羽の優勝会見(左)、善戦するも3年連続で丹羽に敗れた吉田(中央)、破損したラケット(右)
●女子ジュニア決勝
谷岡(エリートアカデミー/帝京) 7、5、5 平野(ミキハウスJSC山梨)

カットの谷岡が女子ジュニアで初優勝。全日本選手権でエリートアカデミーに初のタイトルをもたらした。カット主戦型の選手の女子ジュニア優勝は、平成2年度大会(1990年)の大島美絵以来、実に21年ぶり。小学5年生で決勝まで勝ち上がってきた平野の快進撃も、頂点には届かなかった。

「去年松本さんに負けて、3位で表彰台に上がった時から、『来年は絶対優勝してやろう』と思った。ジュニアでは優勝することしか考えていませんでした」と試合後に語った谷岡。昨年の全日本が終わってからフォアがうまくふれない「イップス」の症状に悩まされ続け、思うような結果が残せない苦しい一年だったが、バックハンドとカットを地道に強化してきた成果が、タイトルとなって花開いた。
●女子シングルス6回戦
田代(日本生命) ー6、7、10、ー3、17、ー9、12 松澤(淑徳大)
藤井優(日本生命) ー7、2、7、ー9、6、ー6、8 中島(早稲田大)
石川(全農) 4、6、11、6 小野(サンリツ)
石垣(淑徳大) 10、ー8、6、ー9、6、ー16、8 藤井寛(日本生命)
福原(ANA) 12、ー5、6、6、4 前田(ミキハウスJSC)
若宮(日本生命) 7、3、6、6 山梨(十六銀行)
平野(ミキハウス) 6、9、7、11 福岡(中国電力)
森薗(日立化成) 5、5、7、ー9、5 岡本(サンリツ)

女子シングルスでベスト8が決定した。
福原愛は中学3年生の前田美優に快勝。「どんどん向かってこられたけど、うまく戦術を組み立てて戦えたと思う」と試合後に語った。今大会での福原のプレーは非常に冷静。ストレート勝ちこそないものの、堅い守りをまく反撃に結びつけている。攻撃と守備のバランスが非常に良い。
石川はペンホルダーで唯一ベスト16に入った小野(右ペン表速攻)に快勝。試合後に自分本来のプレーができたと語ったとおり、変化サービスからの3球目攻撃を生かして、終始危なげない戦いぶりだった。
これで明日の準々決勝は以下のような対戦になった。どの試合も興味は尽きない。

★明日の準々決勝の対戦カード
石川(全農) vs. 藤井優(日本生命)
田代(日本生命) vs. 森薗(日立化成)
福原(ANA) vs. 若宮(日本生命)
平野(ミキハウス) vs. 石垣(淑徳大)
●女子シングルス6回戦
石垣(淑徳大) 10、-8、6、-9、6、-16、8 藤井寛(日本生命)

カット打ちのうまさに定評があった藤井寛子が、石垣優香のカットに敗れた。
今日の石垣は、まさに「ラケットに当たれば入る」という言葉を地で行くプレーだった。バックサイドを厳しく攻められても、クルリクルリと回転しながらカットでしのぎ、藤井が我慢しきれずに強打をミスする。石垣は第1ゲームから積極的に攻撃も織り交ぜ、藤井の攻撃に押し切られてきた今までの展開を打開した。試合後、「藤井さんには初めて勝ちました。今大会は藤井さんに勝つことが目標だったから、ビデオを観て研究してきました」と笑顔を見せた。

★藤井寛子・試合後のコメント
「精一杯やった結果です。相手のほうが強かったということ。結果は残念ですけど、今までやってきた成果がベスト16という成績なので、また次に生かしていきたい。石垣さんには選考会で3-1で勝っていたけど、攻撃を混ぜたり横回転を入れたり、かなり研究されていました」
混合ダブルスも準決勝が終了。記録は以下の通り。

●混合ダブルス準決勝
松平/若宮(青森大・日本生命) ー9、ー7、8、7、2 吉村/石川(野田学園高・全農)
大矢/森薗(東京アート・日立化成) 10、7、5 上田/鈴木(青森大・青森山田高)

決勝は松平/若宮ペアvs大矢/森薗ペアの対決となる。
たった今男女ジュニアの準決勝が終了した。記録は以下の通り。

●ジュニア男子シングルス
丹羽(青森山田高) 5、ー5、6、12 村松(エリートアカデミー)
吉田(青森山田高) ー7、10、6、ー6、9 町(青森山田高)

●ジュニア女子シングルス
谷岡(エリートアカデミー/帝京) ー7、5、9、5 松平(四天王寺高)
平野(ミキハウスJSC山梨) 5、ー8、6、8 前田(ミキハウスJSC)

平野に負けた前田は、「年下だったのですごくやりづらかった。練習試合ではずっと勝っていたが、その時とは違い、どんどん向かってきた。自分の小学生時代とは比べものにならないほど強いと思う。」とコメントした。