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 実業団チームの発展と活性化を目指して、今年から開催されることになった『実業団地域リーグ』(日本卓球リーグ実業団連盟主催)。全国6ブロック(北海道・東北ブロックは中止)の先陣を切って、東海・北信越ブロックが開催された。
 結果は以下のとおり。

第1位:新日鐵名古屋(愛知)
第2位:国産電機(静岡)
第3位:高松機械工業(石川)
第4位:中部電力三重(三重)
※岡谷市役所は棄権


 今年7月の全日本実業団選手権でベスト16に進出し、G1トーナメントで準優勝した新日鐵名古屋が優勝。原雅彦(専修大卒)、浅井貴裕、國分正夫(ともに愛知工業大卒)、鈴木保行(金城大卒)と学生卓球界で活躍した実力者を揃え、選手層の厚さで他を上回った。3位の高松機械工業までの3チームが、11月20日に神奈川・日産自動車横浜体育館で行われるチャンピオン大会に出場する。

↓日本卓球リーグ実業団連盟のHPはこちら
http://blog.jttl.gr.jp/jttl-topics/2010/10/16176.php
 10月15日、ドイツ卓球協会は、ドーピング検査での禁止薬物『クレンブテロール』の陽性反応による、ディミトリ・オフチャロフ(下写真)への出場停止処分を解除することを発表した。

 大会への出場が暫定的に停止され、最悪の場合、2年間の出場停止という重い処分が下される可能性もあったオフチャロフ。しかし、毛髪の検査では、大量もしくは長期的な摂取を証明づける量のクレンブテロールは検出されず。中国オープンに出場した他の卓球選手に対する検査や、サンプルのより精密な検査も行われ、「オフチャロフはドーピング違反に該当しない」という結論に達した。中国オープンの際に摂取した食肉にクレンブテロールが含まれていた可能性が高いという。クレンブテロールには家畜の成長を促進し、食肉の赤身を増す効果があるため、中国国内では禁止されている家畜飼料への混入が後を絶たない。

「ドーピング違反の疑いが晴れて、胸をふさいでいた大きな石が取れたような気分だ。サンプルが陽性だったにも関わらず、ぼくの無実を信じ、支えてくれた人たちに心からありがとうと言いたい。ぼくを襲った悪夢は、今日すべって終わったんだ。ヨーロッパ選手権での足のケガも今は完治しているし、ぼくが愛しているこの卓球というスポーツに、思い切り打ち込みたい。ドイツ代表やロシアリーグでプレーするのが楽しみだよ」。ETTU(ヨーロッパ卓球連合)の取材に対し、喜びのコメントを寄せたオフチャロフ。11月10日から行われる今シーズンのプロツアー最終戦・ポーランドオープンにも滑り込みセーフでエントリーし、12月のプロツアー・グランドファイナルへの出場も視野に入れている。
 ITTFプロツアー・ハンガリーオープンが、10月13~17日までハンガリー・ブダエルシュにて行われ、男子シングルスで水谷隼(明治大)が優勝。09年韓国オープンに続く、プロツアー2勝目を挙げた。また、男子ダブルスでは松平健太/丹羽孝希(早稲田大/青森山田高)が水谷隼/吉田海偉(/個人)との日本人対決を制して優勝。女子ダブルスでは福原愛/石川佳純(ANA/ミキハウスJSC)が優勝。さらにU-21男子シングルスでは丹羽孝希が優勝するなど、日本選手団が4種目を制覇する活躍を見せた。

 世界ランキング10位、第1シードの水谷は難なく決勝進出。決勝では、松平健太を破った荘智淵(タイペイ)と対決した。第1ゲームを奪った水谷だったが、そこから3ゲーム連取されて1-3の劣勢に。あとがなくなった水谷は第5・6ゲームを取り返して3-3のタイに。最終ゲームは決勝にふさわしくデュースにもつれたが、14-12で水谷が勝利。第1シードの重責を果たした。
 また、3位には松平健太が入った。準決勝で荘智淵に敗れたが、2回戦で柳承敏(韓国)、準々決勝で江天一(香港)を下すなど、復調を感じさせる内容だった。

 女子シングルスは福原愛と平野早矢香が準々決勝まで進出するのも、それぞれVi.パブロビッチ(ベラルーシ)、サマラ(ルーマニア)に敗れた。

【ITTFプロツアー・ハンガリーオープン優勝記録】
男子シングルス:水谷隼(日本)
女子シングルス:帖雅娜(香港)
男子ダブルス:松平健太/丹羽孝希(日本)
女子ダブルス福原愛/石川佳純(日本)
U-21男子シングルス:丹羽孝希(日本)
U-21女子シングルス:フー(トルコ)
 昨年からスタートした、アジアとヨーロッパのトップ選手による年2回の対抗戦『アジア・ヨーロッパオールスター対抗戦』。2010年度の第2戦目となるヨーロッパストップが10月12~13日にベルギーで開催され、日本から世界ランキング10位の水谷隼(明治大・スヴェンソン)が参戦した。

 第1戦のアジアストップでは優勝決定戦でパーソン(スウェーデン)を下し、アジアチームの勝利に貢献した水谷。ヨーロッパストップでは、第1戦でボル、第2戦でサムソノフとヨーロッパオールスターズのツインエースと対戦。世界選手権モスクワ大会で勝利したボルとの大一番は、第1ゲームの出足から大きくリードされ、勝機をつかめずにストレートで敗れた。サムソノフ戦はゲームを先行されながらも競り合ったが、ゲームオール9点とあと一歩およばず。

 ヨーロッパストップの結果は、2試合とも3-2で制したアジアオールスターズが6-4で勝利。6-5で勝利したアジアストップの結果と合わせ、アジアの優勝が決定し、賞金53,000ユーロ(約610万円)を獲得した。2位のヨーロッパの獲得賞金は27,000ユーロ(約310万円)。
 アジアで活躍したのは世界ランキング1位の馬龍。左足首の故障に加え、10日に閉幕した全中国選手権から移動する強行スケジュールだったが、第2戦ではモスクワ大会で敗れているボルを破り、チームの勝利を決定づけた。ヨーロッパではクレアンガが朱世赫と荘智淵を一蹴。世界選手権では欠場が続くが、改めて豪腕健在をアピールした。
 大会の結果は以下のとおり。

★2010アジア・ヨーロッパオールスター対抗戦 ヨーロッパストップ
〈10.12~13/ベルギー・モンス〉

★出場選手 ※WR=2010年10月発表の世界ランキング
--- アジアオールスターズ ASIA ALL STARS ---

馬龍(中国・WR1)
朱世赫(韓国・WR9)
水谷隼(日本・WR10)
荘智淵(チャイニーズタイペイ・WR16)
唐鵬(香港・WR19)
--- ヨーロッパオールスターズ EUROPE ALL STARS ---
ティモ・ボル(ドイツ・WR2)
ブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ・WR8)
カリニコス・クレアンガ(ギリシャ・WR26)
陳衛星(オーストリア・WR29)
ジャン-ミッシェル・セイブ(ベルギー・WR46)

●第1戦/10月12日
〈アジア 3-2 ヨーロッパ〉

○荘智淵 6、-5、9、3 陳衛星
 朱世赫 -10、-8、-3 クレアンガ○
○馬龍 9、-6、-10、7、7 サムソノフ
 水谷 -4、-8、-9 ボル○
○唐鵬 -8、7、-6、7、12 J.セイブ

●第2戦/10月13日
〈アジア 3-2 ヨーロッパ〉

○唐鵬 -4、10、6、8 陳衛星
○朱世赫 8、8、8 J.セイブ
 水谷 -8、10、-10、6、-9 サムソノフ○
○馬龍 4、10、10 ボル
 荘智淵 -6、3、-7、-9 クレアンガ○

●ヨーロッパストップ結果
〈アジア 6-4 ヨーロッパ〉 ※アジアストップ(アジア 6-5 ヨーロッパ)
★12-9でアジアオールスターズが勝利

Photo:大会に出場した水谷(左)、ボル(中央)、サムソノフ(右)
 元インターハイチャンピオンで陶芸家の近藤高弘氏が兵庫県にてセルフ・ポートレイト「工芸のゆくえ」を開催。

 工芸の未来をさぐるシンポジウムも行われるほか、10月31日には「身体と表現」と題して松下浩二氏との卓球エキシビションも行われる。

近藤高弘 セルフ・ポートレイト「工芸のゆくえ」
10月15日(金)~11月7日(日)
伊丹市立工芸センター/旧岡田家住宅

詳しくは近藤高広氏のHPをご覧下さい
http://www.kondo-kyoto.com/taka/
 12月4~11日にスロバキア・ブラティスラバにて行われる世界ジュニア選手権の日本代表選手が発表された。

 男子は選考基準をすべて満たした丹羽孝希(青森山田高)のほか、吉田雅己(青森山田高)、町飛鳥(青森山田高)、平野友樹(野田学園高)が監督推薦にて選出。
 女子は選考基準を満たした石川佳純(ミキハウスJSC)、選考会で優勝した森園美咲(青森山田高)のほか、前田美優(ミキハウスJSC)、谷岡あゆか(エリートアカデミー)が監督推薦で代表に選ばれた。

世界ジュニア選手権日本代表選手
男子:丹羽孝希(青森山田高)、吉田雅己(青森山田高)、町飛鳥(青森山田高)、平野友樹(野田学園高)
女子:石川佳純(ミキハウスJSC)、森薗美咲(青森山田高)、前田美優(ミキハウスJSC)、谷岡あゆか(エリートアカデミー)
 10月9~11日、高知・県民体育館にて全日本社会人選手権大会が行われ、男子は張一博(東京アート)、女子は藤沼亜衣(日立化成)が優勝した。

 ワールドチームカップクラシックで馬龍を倒した張一博が、舞台を国内に移しても勢いは変わらず。決勝では韓との東京アート対決を4-1で制して、全日本社会人初優勝を飾った。世界選手権モスクワ大会では1試合のみの出場だったが、世界の舞台を肌で感じてさらなる飛躍を遂げた張。世界ランキングも51位にまで上げてきており、今後の活躍が楽しみだ。

 女子は藤沼亜衣(日立化成)が6年ぶりの戴冠。決勝では山梨(十六銀行)との速攻対決となったが、4-1で退けた。全日本準優勝の実績からもここは負けられなかった藤沼。次は悲願の全日本制覇だ。

 男子ダブルスは韓/張(東京アート)が抜群の安定感で2連覇。女子ダブルスは阿部/小野(サンリツ)が初優勝。サンリツはベスト4のうち3ペアを送り込んだ。

【全日本社会人選手権優勝記録】
男子シングルス:張一博(東京アート)
女子シングルス:藤沼亜衣(日立化成)
男子ダブルス:韓陽/張一博(東京アート)
女子ダブルス:阿部恵/小野思保(サンリツ)
 10月8~10日、東京・味の素ナショナルトレーングセンターにて世界ジュニア選手権女子日本代表選手選考会が行われ、森薗美咲(青森山田高)が優勝。12月に行われる世界ジュニア選手権(スロバキア)の代表権を獲得した。

 ジュニアナショナルチームおよび候補選手、そして監督推薦選手、計24名による総当たりリーグ戦で行われた選考会。4日間で23試合を戦うというタフさも求められる選考会となったが、森薗はなんと23戦全勝。3-2のゲームオールとなった試合も6試合あったが、持ち前の勝負強さを発揮して見事に優勝。代表権を獲得した。

 今回の世界ジュニア選手権の女子選考基準は、
(1)平成21年度ジュニア女子シングルス優勝者:石川佳純
(2)平成22年インターハイ女子シングルス優勝者:石川佳純
(3)平成22年8月発表のU-18世界ランキング日本選手最上位者:石川佳純
(4)世界ジュニア選考会優勝者:森薗美咲
(5)上記の(1)~(4)で重複した場合、監督推薦

 となっており、(1)~(3)はすべて石川佳純が基準をクリアし、代表一番乗り。そして今回の選考会で優勝した森薗が2人目の代表となった。残りの2枠は監督推薦によって選出される。
 世界チームランキング上位国と各大陸王者によって争われる、UAEワールドチームカップクラシックが9月28日~10月1日まで行われ、男女ともに中国が優勝した。

 ベストメンバーで臨んでくるチームもあれば、そうでないチームもある中、中国は男女ともに主力を起用。男子は馬龍、張継科、王皓、許シン、ハオ帥、女子は劉詩ウェン、郭炎、丁寧、李暁霞、郭躍というメンバー。男子は決勝で韓国を3-0、女子は決勝でシンガポールを3-0で下して優勝。女子は世界選手権モスクワ大会での借りを返した格好だ。

 松平健太、張一博、高木和卓というメンバーで挑んだ日本男子は初戦となった準々決勝で中国に敗れたが、1番で張が馬龍をストレートで破る金星を挙げた。また、福原愛、石川佳純、藤井寛子で挑んだ女子は準決勝でシンガポールに2-3で敗戦。トップで石川が馮天薇を破るなど、明るいニュースもあった。

【2010UAEワールドチームカップクラシック記録】
●男子
優勝:中国
準優勝:韓国
3位:オーストリア、ドイツ

●女子
優勝:中国
準優勝:シンガポール
3位:韓国、日本
9月15~28日、秋の関東学生リーグ1部が駒沢体育館と代々木第二体育館で行われた。

男子は最終日に全勝対決を制し、早稲田大が春に続き連覇を決めた。
女子も淑徳大が春に続き優勝した。

順位は以下のとおり

男子
優勝:早稲田大
準優勝:明治大
3位:日本大
4位:中央大
5位:駒澤大
6位:専修大
7位:埼玉工業大
8位:日本体育大

女子
優勝:淑徳大
準優勝:東京富士大
3位:早稲田大
4位:専修大
5位:中央大
6位:日本体育大
7位:青山学院大
8位:日本大

大会の詳しい結果は卓球王国12月号(10月21日発売)で掲載いたします