スマホ版に
戻る

トピックス

トップニューストピックス
 スポーツをやる意味と価値は何だろう。
 それは健全な体と心を作るためではなかったのだろうか。
 そう書き始めると、「そんなきれいごと言っても、試合で勝たなきゃ意味がないでしょ」「卓球は勝ち負けのスポーツだから、フェアプレーなんて二の次」と反論する人は多くいるでしょう。
 最近、国内の少年少女の大会で、バッドマナーやフェアプレー精神に欠けたシーンが多くなった。

 ある地方の指導者(全国で活躍するレベル)と話をした時も、「フェアプレーに試合をするのは理解していますが、勝たなきゃ認められない。勝たなきゃ子どもの親も喜んでくれない。勝たなきゃ協会からもチャンスをもらえないんですよ」と本音を漏らしていた。

 昔、隆盛を誇ったスウェーデンでは、クラブの指導者や親が子どもたちに、卓球をやる時間の中で「フェアプレー」を教える。不正な行動やプレーやバッドマナーは許さない。相手のサービスミスで喜ぶな、自分の打ったボールがエッジやネットインで入っても大喜びするな。これらのことを集団生活の中で教えていく。「フェアプレー」は「勝利」よりも優先順位が上なのです。
 不正に、不快感を与えながら勝利を得ても、その選手は尊敬されないのです。

 小さい頃から多くの大会があり、勝つことがすべてのように教え込まれた日本の子どもたち。勝利至上主義に走る指導者や父兄。
 卓球がスポーツとしてすべての人に尊敬を受けるものになっていかなくてはなりません。
 「ふん」と鼻で笑っても結構。まずは21日発売の卓球王国最新号の特集「フェアプレーとは何なのか」を読んでください。

 >>卓球王国最新号(2013年12月号)の詳細はこちら
  • 世界選手権でタオルよりも先にサムソノフと握手を交わす松平健太

  • 同じく世界選手権で、試合後に握手を交わしながらお互いの健闘をたたえるボルと岸川

 18日(金)から、長崎・大村市体育文化センターで行われている平成25年度全日本選手権(団体の部)は、大会2日目が終了し、男女ともベスト4が出揃った。

 準々決勝の記録は以下の通り。

【男子】
東京アート(東京) 3-1 青森大(青森)
協和発酵キリン(東京) 3-1 愛知工業大(愛知)
シチズン(東京) 3-1 ジュニアナショナルチーム(東京)
日鉄住金物流(和歌山) 3-2 長崎県選抜(長崎)

【女子】
ジュニアナショナルチーム(東京) 3-1 アスモ(静岡)
サンリツ(東京) 3-0 希望が丘高(福岡)
日立化成(茨城) 3-1 十六銀行(岐阜)
日本生命(大阪) 3-0 四天王寺高(大阪)

 女子のジュニアナショナルチームは、伊藤美誠、平野美宇、加藤美優、浜本由惟の中学生メンバーでベスト4入りを果たした。

 明日の準決勝は男子が東京アート対協和発酵キリン、シチズン対日鉄住金物流。女子がジュニアナショナルチーム対サンリツ、日立化成対日本生命となった。
 関係者の話では、ヨーロッパ選手権の期間中に開かれたFIT(国際卓球用具連盟)の会議で、来年7月から使用されると言われているプラスチックボールが話し合われ、紛糾したとのこと。

 プラスチックボールに関しては、以前からドクター・クーンと彼の近親者による特許問題が取りざたされていた。クーン氏はITTF(国際卓球連盟)の用具委員会のメンバーで、その近親者の名前で特許出願をしていたことから、プラスチックボール製造に関しては様々な情報が卓球メーカーの中で飛び交っていた。
 プラスチックボールを使用すると発表したITTFだが、その用具委員会のメンバーが近親者を使ってすでにプラスチックボールの特許を押さえていた。「メーカーがボールを製造しようとした場合、クーン氏の近親者に特許料を払うのか?」という「インサイダー疑惑」を想像してしまう内容だ。

 ITTFは「プラスチックボールに関して、特許は気にしないでくれ。クーン氏やその近親者にお金を払う必要はない」と発表しているものの、クーン氏側も弁護士を立て、法廷闘争を辞さない構えなのだ。
 卓球メーカーも、中国メーカーを中心に開発が進められ、ヨーロッパメーカーや一部の日本メーカーなどは中国でのOEM(相手先ブランドの委託製造)を視野に入れているものの、「作ったはいいが、販売して訴えられたらたまらない」(関係者)という状況のために躊躇(ちゅうちょ)しているのが現状だ。
 
 さらにそのFIT会議の席上で、日本卓球(株)(ニッタク)から「我々も特許を申請する」という発言も飛び出した。これはクーン氏の特許とは別の出願とも言われ、出席者も驚きを隠せなかったと言う。
 10月7日に記者会見を開き、すでにラージボールのプラスチックボールを発表したニッタク。その仕上がりはさすがボールの老舗メーカーとも言えるハイレベルなものだった。「プラスチックの40mmボールもITTFに公認を申請中」(ニッタク)。プラスチックのラージボールを目にしたら、40mmボールでもニッタクがリードするかも、と思わせるできばえだった。
 
 FITメンバーは近日中にITTFのシャララ会長と「プラスチックボールの特許問題」について話し合いを持つと言われている。プラスチックボールの特許問題は丁々発止のやりとりを迎え、目が離せない状況となっている。
 卓球が1950年代から競技スポーツとして発展していく中で、卓球用語もその時代に合わせて変化していく。
 日本では、古くからロング打法、ショート打法、カット打法と3分類されていたが、今の時代、プレースタイルをこのように分類することもなくなった。

 サービスに関しても、90年代にヨーロッパでYG(ヤング・ジェネレーション)サービスと呼ばれた逆横回転(右利きなら左方向に曲がる左横回転)が流行。日本では今でも「YG」と呼ばれている。そして、チェコのコルベルが流行させた「チキータ」も定着した。

 21日発売の卓球王国最新号では、同じく左回転系の「巻き込みサービス」を特集。企画段階では、「新しいネームをつけよう」と討論し、サークルサービス、トルネードサービス・・・いろいろ出たが、結局「巻き込みサービス」を越えるネーミングは出なかった。卓球界を「巻き込む」ような卓球用語はなかなか出てこないものだ。
 しかし、この「巻き込みサービス」だけに着目した特集は今回が初めて。読者のヒントになることがきっとある! 最新号、必読です。

 >>卓球王国最新号(2013年12月号)の詳細はこちら
  • 巻き込みサービスと言えばこの人、世界ランキング1位の劉詩ウェン

 なんとも衝撃的な動画がYouTubeで話題を集めている。動画の内容は、男性がラケットでナイフを打ち、それを女性がラケットでキャッチ、さらに頭の上に乗せたパイナップルを目がけてナイフを打ち込み半分に切断し、最後はピンポン球を口の中に打ち込むという、にわかには信じがたいもの。

 このムービーを作っているのは「Tumba Ping Pong Show」という集団だ。このムービーだけでなく、ラケットとピンポン球を使ってボールインワンを達成したり、朝食を作ったりするなど、ユニークなものを製作している。気になる方は、Tunba Ping Pong Showのホームページをチェックしてみよう!

ナイフをキャッチする曲芸ムービー→http://www.youtube.com/watch?v=5NO-fka_JTQ

Tunba Ping Pong Showのホームページ→http://www.tumbapingpongshow.com/
 ITTF(国際卓球連盟)のシャララ会長が2018年に南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催のユース五輪のIOC(国際オリンピック委員会)調整委員に選出された。シャララ氏は夏季大会競技団体連合の代表としての選出。
 シャララ氏は2006年にも北京五輪(2008年)の調整委員に選出されており、今回が2度目の選出となった。

 この大役を受けてシャララ会長はこうコメント。
「2018年のブエノスアイレスユース五輪のIOC調整委員に任命されとても光栄です。2008年北京五輪のIOC調整委員会のメンバーとして素晴らしい経験をさせて頂きましたので、その経験を活かしたいと思っています。ユース五輪は世界の若者の高水準での競技大会としてだけでなく、未来の一流アスリートの教育フォーラムとして特別な関心を持っております。任命いただきましたIOCのバッハ会長と推薦を援護していただいた夏季大会競技団体連合のビッティ会長に国際連盟に代わってお礼を申し上げます」。

情報提供:ITTF(国際卓球連盟)
参考情報(英語):ITTF HP↓
http://www.ittf.com/_front_page/ittf_full_story1.asp?ID=33230&Category=General&Competition_ID=&

  • ユース五輪の調整委員に選ばれたシャララ会長

 日本での世界選手権開催は2009年の横浜大会以来、5年ぶり。前回はぎりぎりまでメインスポンサーが決まらず、最終的に大手旅行代理店のH.I.S.が冠スポンサーとなったが、今回は冠には「JA全農」がついた。「JA全農」は石川佳純選手の所属スポンサーとして、また全日本選手権や日本代表のオフィシャルスポンサー(2011年から)として、卓球界へ大きなサポートをしている。「日本選手団を支え、また日本の食を世界にアピールしたい」と全農の吉永正信・代表理事専務は会見で語った。

 なお、チケットの販売は今年の12月からを予定している。
 世界卓球のホームページも開設されたので、卓球ファンは要チェック!
http://www.2014wtttc.com
  • 記者会見での全農の吉永正信・代表理事専務 

  • 所属スポンサーの全農が大会の冠となり、気合いが入る石川佳純選手

  • 急遽、大阪から駆けつけた平野早矢香選手

  • 日本の顔、福原愛選手も「ロンドン以上の成績を」と抱負を述べた

 2011年3月11日に日本を襲った「東日本大震災」。その直後の、4月上旬にITTFのシャララ会長から世界選手権の東京開催を打診された日本卓球協会。国際卓球連盟(ITTF)総会では満場一致で東京開催が決定。
 あれから2年半が経った。気がつけば、開催まであと半年となった。昨日、10月16日に東京・原宿の岸記念体育会館で世界選手権東京大会の記者発表が行われ、初めて大会のロゴとポスター、そしてタイトルスポンサーが「全農」(全国農業協同組合連合会)となり、大会名も「 JA全農世界卓球2014東京大会」と決まったことが報告された。
 大会ロゴは日の丸とピンポン球をイメージし、「スポーツの中で唯一テーブルを使う競技なので、TABLEを入れた」(木村興治・日本卓球協会副会長)というシンプル、かつスタイリッシュなものに仕上がった。
  • 大会のロゴを掲げる前原正浩・日本卓球協会専務理事

  • 記者会見で抱負を語る松平健太選手

 10月16日に、JA全農世界卓球2014東京大会の記者会見が東京・岸記念体育館にて行われた。

 会見には国際卓球連盟副会長の前原正浩氏、日本卓球協会副会長の木村興治氏、そして大会のメインスポンサーである全国農業協同組合連合会代表専務理事の吉永正信氏を始め、松平健太(早稲田大)、福原愛(ANA)、石川佳純(全農)、平野早矢香(ミキハウス)が選手代表として登壇した。

★各選手のコメント
松平選手「東京開催なので、被災地の方たちに感動や希望を与えることができるよう、みんなで力を合わせていきたい」

石川選手「ホームで開催される大会なので、いつも以上に良い成績を残したい。団体戦はみんなで力を合わせて戦うので、個人戦よりも力が出せると思う」

福原選手「東京で開催されるので、いつも支えてくださっている方や感謝の気持ちを伝えたい方が来てくれると思う。ロンドン以上の結果が出せるように頑張りたい」

平野選手「ロンドンを終えて自分の頭に浮かんだのが、この東京大会です。私も含めて、各選手が東京大会に向けて強化をしている。自分も力を上げていいプレーができるように頑張りたい」

 世界選手権が日本で開催されるのは、今回で7回目で、東京では3回目の開催となる。東京大会には男子120チーム、女子95チームの参加が予定されており、来年の4月28日(月)から5月5日(日)の8日間、国立代々木競技場第一体育館および東京体育館で行われる予定だ。

写真左:フォトセッションでの一枚。松平選手以外は、米俵を持って撮影
写真右:本大会のロゴ
 中国・天津で行われていた第6回東アジア競技大会・卓球競技は12日に大会最終日を迎え、個人戦も全日程を終了した。日本勢は、女子シングルスで石川佳純が銅メダル、男子ダブルスで丹羽孝希/松平健太が銅メダルを獲得した。
 石川は準々決勝でカットの徐孝元(韓国)をゲームオールの大激戦で破り、準決勝に進出。準決勝で陳夢(中国)に1ー4で敗れた。松平健/丹羽は準々決勝で鄭栄植/徐賢徳(韓国)を3ー1で撃破。準決勝では周雨/樊振東(中国)に対し、ゲームオールの惜しい試合を落としたが、中国ペアに対しても十分チャンスがあることを証明している。

 その他の日本勢の戦いぶりは、男子シングルスで松平健太と丹羽孝希がベスト8。ライバルの中国・韓国が若手中心のエントリーで、メダル獲得のチャンスだったが、準々決勝で松平が鄭栄植(韓国)に1ー4、丹羽がキム・ヒョクボン(北朝鮮)に2ー4で敗れ、準決勝進出はならなかった。

 女子シングルスに出場した福原愛は、準々決勝でカットのリ・ミョンスンと大接戦。世界選手権パリ大会で石川を破ったリに対し、勝利まであと一歩だったが、ゲームオールで惜敗した。
 男子ダブルスの松平賢二/張一博は、準々決勝で優勝したハオ帥/閻安(中国)にゲームオールで敗れ、ベスト8。女子ダブルスの平野早矢香/石川佳純も準々決勝で梁夏銀/朴英淑(韓国)に敗れてベスト8。日本勢は団体・個人合わせて銀メダル1・銅メダル3という成績だった。

 男子シングルスを制したのは樊振東(中国)。9月に行われた全中国運動会で先輩の張継科・許シンを連破し、準優勝だった気鋭の16歳。決勝で閻安(中国)をゲームオール14ー12という激闘の末に下した。
 女子シングルス決勝は第1シードの朱雨玲(中国)と第2シードの陳夢(中国)の対戦となり、陳夢が4ー2で勝利して優勝。2011年の世界ジュニア4冠王が、いよいよ頭角を現してきた。各種目の優勝者は下記のとおり。

★第6回東アジア競技大会・卓球競技 個人戦優勝者
[男子シングルス]樊振東(中国)
[女子シングルス]陳夢(中国)
[男子ダブルス]ハオ帥/閻安(中国)
[女子ダブルス]朱雨玲/陳夢(中国)
[混合ダブルス]キム・ヒョクボン/キム・ジョン(北朝鮮)

■東アジア競技大会・日本代表選手
男子:丹羽孝希(明治大)、松平健太(早稲田大)、張一博(東京アート)、村松雄斗(JOCエリートアカデミー/帝京)、松平賢二(協和発酵キリン)
女子:石川佳純(全農)、福原愛(ANA)、平野早矢香(ミキハウス)、若宮三紗子(日本生命)