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速報・現地リポート

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第7回世界ジュニア選手権大会

[男子グループリーグ]
日本 3 ― 1 スウェーデン
 丹羽 -10、7、-7、-7 ソーダールンド
○上田 -4、5、7、10   M.カールソン
○藤本 8、9、8      オーベルハー
○丹羽 6、-9、-7、7、5 M.カールソン

photo 左から上田、丹羽、藤本
日本男女、初戦完勝
[女子グループリーグ]
日本 3 ― 0 ポーランド
○森薗 11、5、-8、10  クシンスカ
○谷岡 5、7、6     シュチェルコフスカ
○岡崎 9、-7、6、5   ザロムスカ

[男子グループリーグ]
日本 3 ― 0 ブラジル
○丹羽 7、4、4   ソーザ
○上田 3、1、6   フランコ
○藤本 7、7、7   ヤマダ

[女子グループリーグ]
日本 3 ― 0 ルーマニア
○森薗 1、11、6  イリチ
○谷岡 -17、10、7、-8、8 ポストアカ
 岡崎 8、-6、9、-9、-5   ザコス○
○森薗 2、9、-14、7    ポストアカ

photo 左から森薗、谷岡、岡崎

★男子シングルス Men’s Singles

 男子シングルスも男子団体と同様、日本・中国・韓国というアジアの3強を軸に優勝争いが展開されるだろう。
 中国の閻安は3大会連続の出場で、一発の強打は威力十分。9月の全中国運動会では馬琳をあと一歩まで追いつめた。同じく全中国運動会の団体戦で活躍した方博もここ1年でかなり伸びた印象がある。韓国の主力である金ミン鉐は今年のアジアジュニア選手権決勝で、閻安を破って優勝している。そして日本はジュニアサーキットファイナル優勝の上田と、天才サウスポーの丹羽が頂点を目指す。ともに優勝できるだけの実力は備えているが、パワーで押された時や、中陣で粘られた時の展開、そして大会を最後まで戦い抜く体力がひとつのポイントになりそう。2大会連続出場の森本と藤本も、上位に進出する力は十分にある。
 その他の注目選手は、大会2連覇を目指すサウスポーの陳建安(チャイニーズタイペイ)、驚異の粘りで相手を降参させるO.アサール(エジプト)、ヨーロッパジュニアランキング1位のコシバ(ハンガリー)など。欧州に復活の息吹はあるのか。また、地元・南米勢では、推薦枠で北京五輪に出場した長身の左シェークドライブ型、アギレ(パラグアイ)に注目が集まりそうだ。

★女子シングルス Women’s Singles

 昨年、A.ゾルヤ(ドイツ)が決勝に進出したことで、5大会連続の中国勢同士のシングルス決勝という記録は途切れた。今度は日本が決勝の舞台を踏む番だ。日本は前回3位の谷岡が、今年の荻村杯でサマラ(ルーマニア)をストレートで破り、前回ベスト8の森薗は世界選手権横浜大会という大舞台を経験。ともに実力・経験値ともにアップしている。高校女子卓球界きっての実力派・岡崎と、代表に抜擢された松澤の健闘にも期待したい。
 それにしても、今大会の中国はかなり気合いの入ったメンバーで挑んできた。守備範囲の広いカットで、中国超級リーグでは張怡寧を破った武楊、前回大会4冠のシェークフォア表速攻・曹麗思、パワフルな両ハンドドライブを放つ陳夢など、その壁は各国にとって高く厚い。日本勢以外で中国を倒す可能性があるのは、梁夏銀(韓国)、鄭怡静(ともにチャイニーズタイペイ)あたりか。ヨーロッパは伝統国ルーマニアの左腕イリチやセベ、ポーランドのシュチェルコフスカやクシニスカが上位進出を狙うが、アジアの壁を崩すのは容易ではない。

Photo左:日本男子チームの大黒柱、全日本ジュニア2連覇の上田仁
Photo中:今シーズンはブンデスリーガにもチャレンジ。ハードヒッターの森薗美咲
Photo右:世界ランキング35位の実力を発揮するか、09年アジア選手権ベスト8の武楊
★男女団体 Men’s&Women’s Team

 男女団体には各16チームが出場。日本は女子チームがアジアジュニア選手権でベスト4に入れず、アジアに与えられる団体の出場枠「4」を獲得できなかった。そのため出場が危ぶまれたが、ジュニアチームランキングの推薦出場枠によって出場を決め、事なきを得ている。男女団体とも、4チームで争う予選リーグの2位までが準々決勝に進出できるが、日本の予選リーグ1位通過はまず問題ないだろう。

 男子団体で日本のライバルとなるのは、やはり中国と韓国。中国は前回大会3位の閻安と伸び盛りの方博、韓国はともに前回大会ベスト8の金ミン鉐と鄭栄植。両チームとも2枚看板がいる。日本も世界選手権横浜大会代表の上田と丹羽を2点起用していくオーダーが予想されるだけに、3番シングルスに出場する森本、藤本がきっちり1点を挙げられるかどうかが、勝利のカギを握りそうだ。また、ヨーロッパユース選手権で上位を席巻したフランス、マティアスとクリスチャンのふたりのカールソンがいるスウェーデンといった伝統国をはじめ、ITTFジュニアサーキットファイナル準優勝のO.アサールを擁するエジプトも侮れない。

 女子団体は中国の強さが際立っている。世界ランキング35位と出場選手の中ではずば抜けたランキングを持つカット主戦型の武楊に、前回大会4冠王の曹麗思、未完の大器と言われる陳夢と全く穴のない布陣。「韓国の天才少女」梁夏銀がエースの韓国、ヨーロッパユース団体優勝のルーマニア、チャイニーズタイペイなども手ごわいが、日本にとって中国の存在はやはり脅威。しかし、中国は団体戦での勝利を最も重視するため、選手にプレッシャーがかかり、ペースを乱すことがしばしばある。日本はまずトップで先制点を挙げ、さらに中国へプレッシャーをかけていきたい。これまでの6大会中、2位が4回の日本女子。今大会で悲願の初優勝へ挑む。

Photo左:前回のマドリッド大会では団体で男子3位、女子2位の成績を収めた日本チーム
Photo右:男子団体準決勝、エース松平健太が中国から2点を奪ったが、チームは2-3で惜敗
 港や建造物群が世界遺産に登録されているコロンビアきっての観光都市・カルタヘナで、12月9~16日まで開催される「フォルクスワーゲン2009・世界ジュニア卓球選手権」。世界ジュニア選手権は6大陸の持ち回りで開催されており、今大会は2003年の第1回サンチアゴ大会(チリ)以来、6年ぶりの南米での開催となった。03年大会には男子の水谷隼・岸川聖也、女子の平野早矢香・福原愛など、現在の日本代表の主力メンバーが名前を連ねており、今回のカルタヘナ大会の代表選手たちも、日本代表の看板を背負っていくだろう
 代表メンバーは男子が上田仁(青森山田高)、丹羽孝希(青森山田中)、森本耕平(愛工大名電高)、藤本海統(滝川第二高)。女子は森薗美咲(青森山田高)、谷岡あゆか(エリートアカデミー)、岡崎恵(武蔵野高)、松澤茉里奈(青森山田高)。充実のメンバー構成でコロンビアに乗り込む。
 大会のタイムスケジュールは以下のとおり。

★★★ 2009世界ジュニア卓球選手権スケジュール ★★★

12月9日(水)
・男女団体第1ステージ第1戦/第2戦
12月10日(木)
・男女団体第1ステージ第3戦/男女団体準々決勝
12月11日(金)
・男女団体順位決定戦/男女団体準決勝
12月12日(土)
・混合ダブルス予選/決勝トーナメント1回戦
★男女団体決勝
12月13日(日)
・男子シングルス1~2回戦/女子シングルス1~3回戦
12月14日(月)
・男女シングルス3~4回戦
・男女ダブルス1回戦~2回戦
・混合ダブルス1回戦~2回戦
12月15日(火)
・男女シングルス5回戦~準々決勝
・男女ダブルス準々決勝~準決勝
・混合ダブルス準々決勝~準決勝
12月16日(水)
★男女シングルス準決勝~決勝
★男女ダブルス決勝
★混合ダブルス決勝

 12月12日に男女団体のチャンピオンチーム、12月16日に男女シングルスのチャンピオン、男女ダブルスおよび混合ダブルスのチャンピオンペアが決定する。8日間の長丁場なのだ。

Photo左:05年リンツ大会、男子団体決勝で優勝を決めた水谷に駆け寄るチームメイト
Photo右:松平健太、06年カイロ大会で優勝のVサイン
 12月9日~16日までコロンビアにて行われる世界ジュニア選手権の現地リポートをお届けします!

 お楽しみに!