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速報・現地リポート

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世界ジュニア選手権大会

☆女子シングルス・主な有力選手
〈アジア〉
顧玉ティン、朱雨玲、趙岩、易芳賢(中国)
李皓晴、呉穎嵐、管夢圓(香港)
梁夏銀(韓国)
鄭怡静、陳思羽(チャイニーズタイペイ)
リー・スーユン(シンガポール)
バンダルカル(インド)
〈ヨーロッパ・その他〉
ヴィンター、P.ゾルヤ、ムフルバハ(ドイツ)
スッチ、イリチ(ルーマニア)
シチェルコフスカ、クシンスカ(ポーランド)
ノスコワ(ロシア)
バラージョバ(スロバキア)
リリー・チャン(アメリカ)
メシュレフ(エジプト)

※最年少選手:ベッロ(ナイジェリア/13歳0カ月)

 今大会の中国女子はシェークドライブ型を4枚揃え、ベスト4を独占した前回大会にも引けをとらない陣容。前回準優勝、ユース五輪金メダリストの左シェークドライブ型・顧玉ティン、今年7月の荻村杯で福原愛、朴美英らを連破して2位に入った右シェークドライブ型の朱雨玲の2枚が強力だ。3・4番手の趙岩と易芳賢もともに右シェークドライブ型で、易芳賢はすでに世界ランキングを52位まで上げている。世界ランキングでは石川の20位が出場選手の中で最も高いが、この中国の壁を破るのは容易ではない。
 日本勢とともに中国を破る可能性があるのは、チャイニーズタイペイの鄭怡静。世界団体戦モスクワ大会ではすでにタイペイのエースとしてプレーし、アジア競技大会の団体戦では郭躍(中国)を破るほどの実力者だ。タイペイは2番手の陳思羽もモスクワ大会で石川を破っている。その他のアジア勢では、こちらもアジア競技大会の代表に抜擢された梁夏銀(韓国)、前回ベスト16の李皓晴(香港)も上位進出の可能性が高い。

 ヨーロッパも負けてはいない。モスクワ大会でドイツ女子の3番手としてプレーしたヴィンターは、パワーなら中国女子に勝るとも劣らない。08年大会2位のA.ゾルヤの妹、P.ゾルヤもすでにドイツ代表としてプレーしている。前回大会で森薗を破ったスッチ(ルーマニア)は、前回ベスト8からのステップアップが期待されるが、集中力を維持できるかどうかがカギになりそうだ。新興勢力では、14歳で北米選手権2位に入ったリリー・チャンが、イキの良い前陣速攻を見せてくれそうだ。

下写真は左から顧玉ティン(中国)、鄭怡静(チャイニーズタイペイ)、ヴィンター(ドイツ)
 世界ジュニア選手権で男女シングルスにエントリーしている、日本選手以外の主な有力選手を紹介しよう。今大会は特に女子のレベルが非常に高くなっている。

★男子シングルス・主な有力選手
〈アジア〉
周雨、呉家驥、林高遠、宋鴻遠(中国)
金東賢、キム・ジファン(韓国)
趙頌煕(香港)
ゴーシュ、グナナセカラン(インド)
〈ヨーロッパ・その他〉
フランチスカ、マティアス(ドイツ)
Q.ロビノ、ゴーズィ(フランス)
ソダルンド(スウェーデン)
ジャン(ベルギー)
シルチェク(チェコ)
オリバレス(チリ)
アギレ(パラグアイ)

※最年少:チャールズ・デン(アメリカ/13歳3カ月)

 中国は今大会、左シェークドライブ型を3人エントリーしてきた。前回3位の林高遠と宋鴻遠は確実に上位に勝ち上がりそうだが、もうひとりのサウスポー・周雨もあなどれない。長身で身体能力が高く、破壊力満点のフォア強打が武器。今年のアジアジュニア選手権では準々決勝で丹羽を4-1で破り、優勝している。もうひとりの中国代表・呉家驥は裏面ドライブを得意とする、右ペン両面裏ソフトのドライブ型だ。
 アジアでは、韓国勢は昨年の鄭栄植、金ミン鉐に比べるとややレベルが落ちる。インドのグナナセカランはアジアジュニアで町に勝っており、躍進が目立つインドのホープ。香港の天才少年こと趙頌煕もベスト16以上には入りそうだ。

 ヨーロッパでは、前回大会の団体戦で活躍したフランチスカ(ドイツ)が、両ハンドのパワードライブを武器に優勝を狙う。09年ヨーロッパジュニアチャンピオンのQ.ロビノ、ユース五輪銅メダリストのゴーズィというフランス勢は、強豪フランス復活の狼煙(のろし)をあげられるか。南米勢では、ワールドジュニアサーキットに積極的に参戦しているアギレ、オリバレスに注目だ。アギレは08年北京五輪に推薦出場している。

下写真は左から金東賢(韓国)、フランチスカ(ドイツ)、ゴーズィ(フランス)
 12月4~11日、スロバキアの首都ブラティスラバで開幕する『2010Volkswagen世界ジュニア選手権』。 ITTF(国際卓球連盟)によるジュニア世代の普及・強化を目的とした「GJP(グローバル・ジュニア・プログラム)」の一環として、2003年にスタートした世界ジュニア選手権も第8回を迎える。大会が行われるブラティスラバは、96年ヨーロッパ選手権以来のビッグゲーム開催。ワルドナーが決勝でパーソンを下し、なぜか縁のなかったヨーロッパのタイトルをようやく手にした大会だ。 
 今回の世界ジュニアに日本代表として出場する精鋭4名と、そのエントリーは以下のとおりだ。

★日本選手の各種目へのエントリー(WR=2010年12月発表の世界ランキング)
〈男子団体〉
丹羽孝希(青森山田高・WR94)
吉田雅己(青森山田高・WR208)
町飛鳥(青森山田高・WR296)
平野友樹(野田学園高・WR413)
〈女子団体〉
石川佳純(ミキハウスJSC・WR20)
森薗美咲(青森山田高・WR101)
前田美優(ミキハウスJSC・WR122)
谷岡あゆか(エリートアカデミー/帝京・WR188)

〈男子シングルス〉丹羽、吉田、町、平野
〈女子シングルス〉石川、森薗、前田、谷岡
〈男子ダブルス〉丹羽/町、吉田/平野
〈女子ダブルス〉石川/森薗、前田/谷岡
〈混合ダブルス〉町/前田、吉田/谷岡

 日本男子は、丹羽(下写真左)・吉田(下写真中央)・町という青森山田の最強1年生トリオに、野田学園高のエース平野を加えたメンバー構成。女子は世界ランキング20位のスーパーエース・石川(下写真右)、前回大会で日本女子を決勝に導いた森薗がチームを引っ張る。石川は今大会が4回目の世界ジュニア出場で、これは石垣優香(04~07年大会出場)と並び、日本代表の出場最多タイの記録だ。
 ちなみに過去の日本選手の優勝記録は…。

★過去の日本選手の優勝記録
03年サンティアゴ大会 男子ダブルス:岸川聖也/村守実
04年神戸大会     男子ダブルス:岸川聖也/水谷隼
05年リンツ大会    男子団体:水谷隼・岸川聖也・高木和卓・大矢英俊
06年カイロ大会    男子シングルス:松平健太

 第1回大会から4大会連続で金メダルを獲得していた日本だが、07年パロアルト大会からは3大会連続で金メダルに手が届いていない。前回のカルタヘナ(コロンビア)大会では、中国が大会史上初の7種目完全制覇をとげた。ブラティスラバでは日の丸がセンターポールに翻るのか?
12月4~11日まで開催される世界ジュニア選手権の模様を現地から速報でお届け!

お楽しみに!