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世界卓球東京大会WEB速報

 シュテガーを故障で欠き、さらに3番手のバウムまでも病気のために来日できなかったドイツ。バウムは胃腸炎のため、ドクターから許可が下りていないようだ。まさに緊急事態、それでもドイツは、初戦でシンガポールに3−0で完勝。トップでボルが、ガオ・ニンとの長いラリー戦を制した。2番オフチャロフは自信にあふれるプレーを見せ、3番メンゲルも世界団体デビューを無難にこなした。

 試合後、ミックスゾーンに姿を見せたロスコフ監督は、「バウムが来られるかどうかはぼくたちにもわからないし、今は4人で戦うしかない。中国とどう戦うかとか、そういうことはまだ考えないよ。まずグループリーグをしっかり戦いたい」と冷静に語った。
  • ボルはガオ・ニンに打ち勝つ

  • 世界団体に初出場、初勝利のメンゲル

 男子チャンピオンシップディビジョン、予選リーグがスタート!

 メインコートで行われた中国対ブラジルのトップは、実に興味深い対決となった。張継科対マツモト。強烈な台上バックドライブと、巧みなバックショートが交錯した。第1ゲームの出足で張継科が7−0とリードするなど、一方的な試合になると思われたが、マツモトがゲームカウント0−2から第3ゲームを取り返し、第4ゲームも7−2とリード。ここで張継科にエッジがついてから逆転を許し、惜しくも敗れたが、弧線の低いループドライブからフォアの流し打ち、台上プッシュなど、ペンホルダーが泣いて喜ぶテクニックを随所に披露した。
  • バックショート、親指立ててます!

  • 張継科は少々油断もあったか…

 かつて世界を賑わせた選手たちも、さまざまな形で世界卓球の舞台に登場している。誰の顔からも、時の流れというのを感じずにはいられないが、なんともうれしい気分になる。
  • フランス男子チーム監督、軟攻左腕のシーラ

  • ミスター・バックドライブ、ロスコフはドイツ男子監督

  • 中国女子「最後のペン表」楊影はCCTVリポーター

  • またぽっちゃりしてしまった孔令輝

 練習前、会場の隅で体力トレーニングを行っていた日本男子チーム。一つひとつのメニューは決して長時間ではないが、体幹を中心にきっちり効果が上がりそうなメニューをこなしていた。上写真左は四つんばいになりながら、両手両足を捻り上げるようにして進んでいく「ワニ(歩き)」というトレーニング。「なるべく体勢低く!」と田中トレーナーの指示が飛ぶ。普通の人なら、はって歩くのがやっとというところだ。
 予定時間では午後4時から5時までだったが、日本女子チームはサブコート、続いてメインコートでみっちり2時間ほど汗を流した。明日のベラルーシ戦での選手起用が注目されるが、メインコートでおもに石垣のカットを打っていたのは田代。石垣は対カットにやや不安があり、高校3年生の森を初戦でいきなり使うのはリスクがある。そう考えると、明日のベラルーシ戦の3番手は田代か。体は小柄なほうだが、全身を使ったパワードライブは豪快だ。
  • 集中力の高さを見せていた石川

  • 世界選手権初代表の田代

 ロシア・プレミアリーグのUMMCの一員として、男子ヨーロッパチャンピオンズリーグを戦った水谷隼と、ドイツ・ブンデスリーガ男子1部のフリッケンハウゼンで、チームのエースとして活躍した丹羽孝希。大会前の壮行会や公開練習でも不在の時が多かったが、大会直前までヨーロッパの卓球最前線にいたというのはかえって頼もしい。
 身体面の調整が心配されたが、「特に時差ボケはないし、所属先のクラブである程度のトレーニングは積んでいる。NTの練習に合流しても、練習やトレーニングについていけないということはない」と田中礼人マッサー。明日から、チームをグイグイ引っ張ってほしい。
  • さらに体を絞った感のある水谷

  • 丹羽は相変わらずの華麗な球さばき

 直前情報で日本男子のライバル、ドイツチームに異変が起きていることが判明した。まず、チーム3番手のバウムが来日していない。病気を理由にチームに帯同できなかったのだ。代わりの選手を選んでいないので、途中参戦になるかもしれない。

 また4番手と言われていたシュテガーも故障を理由にキャンセルとなり、代わりはメンゲル。というわけで、現在ドイツはオフチャロフ、ボル、フランチスカ、メンゲルの4人のみだ。
 それでも、オフチャロフとボルの2点使いで勝つ、という勝利の方程式を持っているので、もしバウムが欠場となってもピンチにはならないかもしれない。
  • 余裕(?)の笑顔のボル

 開幕前にトップ選手と会長などを交えた記者会見が行われた。
 予定は45分間だったが、シャララITTF会長、木村興治・大会組織委員会副会長、張継科(中国)、ボル(ドイツ)、水谷隼、石川佳純(日本)がそれぞれ一言だけ話をして、質問は1回のみ。ほとんどが丁寧すぎる英語と中国語に費やされた。
 どうも、本人たちのコメントよりも通訳の時間が長く、その場にいた人は苦笑しきり。

「長い間、このために準備してきた。プレッシャーはあるが、地元でメダルを獲得したい」(水谷)
「2年前のドルトムントでメダルを逃した。今回はよい結果を残したい」(石川)
「ベテランが去り、若いチームになり、重圧はある。ライバルは地の利のある日本とドイツだ」(張継科)
「ドイツも強いチームだ。決勝まで進みたい」(ボル)
 本当に選手たちのコメントは短かった、というか、あまり長くしゃべると時間がかかると判断したのか?? 早く会見を終えたいという様子は世界チャンピオンの表情から見て取れた。

  • 張継科の短いコメントが懇切丁寧な中国語になった

 会場のプレーヤーズシートで、弊社製作の大会プログラムを手にする石川佳純選手。「スゴイ、濃密ですね!卓球王国を読んでいるみたい」とうれしい言葉をいただきました。プレスカンファレンスでは「ロンドン五輪での銀メダルは自信になっているけど、前回の世界団体ではメダルを獲れなかったから、今回は良い結果を残したい」と決意のコメント。今大会での大暴れ、期待してますよ〜!
 明日の開幕を前に、ITTFのシャララ会長、大会組織委員会・木村興治副会長、張継科(中国)、ボル(ドイツ)、水谷隼、石川佳純(日本)が出席して会見が行われた。
「東日本大震災の後に開催する大会は日本卓球協会としても大きな挑戦だったと思う。すばらしい大会になることを望んでいます」とシャララ会長。
「大震災の後、日本は復活すると信じてきた。震災の後、2週間後に会長から開催の打診があり、万全を期して準備をしてきました。今回は最高の舞台を用意したい」と木村組織委員会副会長のコメント。
  • シャララ会長と木村興治氏