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ジャパンオープン・荻村杯2014

 女子ダブルス1回戦で、福原/若宮が中国の若手ペアにゲームオール9本と、競りながらも勝利した。

 昨年11月のドイツオープンで組んで、好感触だったというこのペアリング。久々の実戦では緊張から序盤はミスも出たが、徐々に動きがかみ合ってきた。「私がミスをして若宮さんの足を引っ張ってしまったが、競って勝つことができたのは大きい。課題点を修正して、明日はより良いペアにしたい」と福原。2人とも明日への準々決勝に向けて、しっかりとした手応えをつかんだようだ。

●女子ダブルス1回戦
福原愛/若宮三紗子 -8,6,8,-9,9 何卓佳 / 楊艶梅
 すでに終了した男子シングルス1回戦は、強豪選手が軒並み敗れ、大混戦の様相を呈している。チャイニーズタイペイの陳建安や、クロアチアのツートップであるガチーナと譚瑞午、さらに上位進出が予想されたドイツのフランチスカまでもが1回戦で姿を消した。
 今日は男子シングルスは2回戦まで進行。第2シードの水谷隼は、中国の若手のホープ、圧倒的なパワーの持ち主である梁靖崑と顔を合わせる。持ち前のテクニックと戦術で、きっちり料理したいところだ。

●男子シングルス1回戦
楊子儀(チャイニーズタイペイ) 9,-4,-9,8,7,-6,11 フランチスカ(ドイツ)
ゴーシュ(インド) 14,-9,-12,12,-8,8,3 リヴェンツォフ(ロシア)
K.カールソン(スウェーデン) 8,5,-8,-7,7,-7,9 呂翔(中国)
周愷(中国) 6,-14,5,13,4 ルベッソン(フランス)
辛朝旭(シンガポール) 7,9,5,-6,2 陳建安(チャイニーズタイペイ)
朴燦赫(韓国) -4,8,6,11,-8,8 ガチーナ(クロアチア)
張禹珍(韓国) 9,-8,-8,2,4,7 譚瑞午(クロアチア)
 女子シングルス1回戦に福原愛(ANA)が登場。1月の全日本選手権後に足の故障で試合から遠ざかっていた福原にとって、日本での復帰戦となる本大会だが、初戦を快勝で好スタートを切った。

福原愛 8,7,7,15 トロシネワ(ロシア)



 また、昨年は初戦敗退だった石川佳純も、昨年と同じコートで危なげない試合を見せて初戦突破。「世界卓球で課題だと思ったレシーブもまあまあできた。水谷選手のようなレシーブができるようになりたい」と笑顔でコメント。

石川佳純 9,-9,4,8,6 李ダソム(韓国)
  • 日本復帰戦は上々のスタート

 昨年優勝の塩野と松平と、優勝候補の日本選手が男子シングルス1回戦であいついで敗れた。荘智淵も含め、予選リーグやU21に出場していない選手にとっては大会初戦。すでに昨日までに十分な試合をこなして、体が温まっている格下選手に向かってこられると、ランキング上位者と言えども勝つことは容易ではない。

●男子シングルス1回戦
アシャール(フランス) -8,7,6,4,-4,-6,9 塩野真人
楊恒韋(チャイニーズタイペイ) -9,-10,-6,4,9,10,6 松平健太
  • 相手に傾いた流れを変えられず・・・

  • 逆転勝利の楊恒韋(タイペイ)

 男子シングルス1回戦で、上田仁(協和発酵キリン)が世界ランキング7位で本大会第一シードの荘智淵(チャイニーズタイペイ)を4-2で下す金星をあげた。

 「出だしから相手が緊張する場面でいい展開に持ち込めた」という上田。世界最速とも言われる荘智淵のお株を奪うような、得意のチキータからの切れ味鋭い速攻を見せた。各ゲームとも点数的には競ったが、昨日の予選リーグ最終戦でプレーが硬くなって敗れたのとは対照的に、終始落ち着いて自分のプレーを貫いた。

 昨年は塩野真人(東京アート)が荘智淵を破ってから一気に優勝まで駆け上がった。突破力のある上田も快進撃を続けるか!? 「今大会この後の目標は?」との問いには、「優勝、と言いたいところですが、私は意識するとプレーがおかしくなることが多いので、1戦1戦頑張りたい」(上田)。


上田 -10,3,10,9,-9,8 荘智淵
 大会3日目、まずは男女U21の決勝トーナメント1回戦からスタート。男子は酒井、神、坪井が、女子は森、前田、加藤杏、伊藤、加藤美が2回戦進出を決めた。

●男子U21決勝トーナメント1回戦
チュウ・チェユー(シンガポール) 7,7,8 三部航平
酒井明日翔 1,8,-3,10 孔嘉德(香港)
神巧也 8,7,-3,8 セダルンド(スウェーデン)
洪子翔(チャイニーズタイペイ) 10,10,-7,8 及川瑞基
ウエシュ(フランス) -9,4,2,-10,9 松下海輝
坪井勇磨 9,4,-4,-10,9 ブロシエ(フランス)
A.ロビノ(フランス) -4,-8,9,6,5 有延大夢

●女子U21決勝トーナメント1回戦
鄭先知(チャイニーズタイペイ) 5,8,12 鈴木李茄
森さくら 7,8,6 阿部愛莉
前田美優 4,7,7 スターシニー(タイ)
加藤杏華 9,-8,-10,8,5 リリー・チャン(アメリカ)
伊藤美誠 6,-8,7,4 邱嗣樺(チャイニーズタイペイ)
李ダソム(韓国) 9,6,10 佐藤瞳
加藤美優 8,5,-11,9 丹羽美里
陳思羽(チャイニーズタイペイ)-10,8,-8,7,9 美濃口千夏
10:00~ Uー21男子シングルス1回戦
11:00~ Uー21女子シングルス1回戦
11:30~ 男子シングルス1回戦
14:30~ 女子シングルス1回戦
16:00~ Uー21男子シングルス2回戦
16:30~ Uー21女子シングルス準々決勝
17:15~ 男子シングルス2回戦
18:45~ 女子ダブルス1回戦
19:15~ 男子ダブルス1回戦
20:00~ Uー21男子シングルス準々決勝
●男子ダブルス予選トーナメント1回戦
塩野/村松(東京アート/JOCエリートアカデミー) 5、7、ー8、ー9、9 周愷/于子洋(中国)
●男子ダブルス予選トーナメント2回戦
塩野/村松 10、9、5 フロール/ルベッソン(フランス)

カットペアの塩野/村松が、明日の決勝トーナメントに駒を進めた!

苦しんだのは中国ペアとの対戦となった予選トーナメント1回戦。楽勝ムードから一転、中国ペアの開きなおった猛攻に遭い、ゲームオールまで追い詰められた。中国ペアは粘ると不利と見て、3球目とレシーブで強烈なパワードライブを放ち、一気にペースをつかもうとする。最終ゲームも6ー8のビハインドとなって絶体絶命だったが、ここから4点連取で逆転してマッチポイントを握り、11ー9で熱戦に終止符を打った。

この勝利で勢いに乗り、予選トーナメント2回戦ではフランスの強打者ペアを完封。松下/渋谷ペア以来、久々にカットペアの手に汗握る試合を見せてもらった。トップ選手を他の誰かになぞらえるのは失礼かもしれないが、役割分担としては粘りとカーブロングの塩野が渋谷、思い切りの良い強打の村松が松下、という感じ。ふたりの相性は決して悪くない。明日の決勝トーナメントが楽しみだ。
 男子ダブルス予選トーナメント1回戦、12歳の宇田と10歳の張本のペアは、インドのゴーシュ/デサイに1ー3で敗れた。左右に大きく振られた時や、回転で緩急をつけられた時はどうしても展開が苦しくなったが、少しでも台から出るサービスにはレシーブから積極的に攻めた。インドの選手たちはブロックがうまく、どの選手も守備力が高い。

★試合後の宇田/張本ペアのコメント

宇田「そんなに組んだことはなかったけど、自分なりにはよいプレーができた。1,2ゲーム目に相手のチキータが取れなかった。ふたりとも体が小さいのでどうしても振り回されてしまう。日本の小学生とは違って、サービスが台から出たら一発で持って行かれる。次の目標は8月の全中での優勝です」

張本「レシーブのミスが多かった。ラリーになると力ではかなわない。ドライブでも厳しいコースを狙わないと得点できなかった。7月の全日本ホープスで優勝するのが次の目標です」
  • 宇田/張本は善戦およばず

  • ゴーシュ/デサイは侮れない実力の持ち主

 女子シングルス予選ラウンド、JA全農世界卓球・女子日本代表の田代早紀(日本生命)は、韓国の李施恩(韓国)に1ゲームを先取されながら、4−1と逆転勝ち。自身初となる予選リーグ1位通過を決め、明日の決勝トーナメントへと駒を進めた。昨日の予選ラウンドでは、中国の右ペン表ソフト速攻型・楊艶梅にも勝利。楊の巧みな裏面打法にも慌てず、安定したバックハンドで対処し、フォアミドルをうまく攻めた。

「世界卓球が終わってからは、オーストラリアオープンに出たし、日本リーグ(前期)もあったので、試合続きでした。世界選手権では銀メダルを取れたけど、個人的に良い成績を残せたわけではないので、世界卓球のことは考えすぎずに自分のプレーをしようという気持ちでした」(田代)。ちなみに、試合に向けて気持ちの準備をする時は、「部屋を良い香りにする」のだそう。「前はアロマを持ち歩いてたんですけど、最近は忘れちゃってて……。だから洗濯物を干します(笑)」。一番のお気に入りは柔軟剤のソフランだそうです。
  • 決勝トーナメント進出を決めた田代

  • 昨日の予選ラウンドで田代に敗れた楊艶梅

  • 思わぬ告白でミックスゾーンを沸かせてくれました