速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

ジャパンオープン・荻村杯2014

 これは水谷が可哀想だ。決勝3ゲーム目7−4で明らかなジャッジミス。itTVで繰り返し見ても明らかに相手のボールはネットにかかった後に、フォアサイドを切ってミスしているのだ。信じられない人はITTFのitTVで見てほしい。
 卓球王国から于子洋選手に「7−4のボールは入っていたと自分でも思うのか。選手であれば自分のボールが入ったかどうかあ、わかるのではないか」と聞いた。その答えが下の部分だが、「入ってないと思ったけど、審判がジャッジしたから」と言ってきたら、フェアプレーという行為を教育されてきたのか、と突っ込もうと思ったがかわされた。
 それにしても前代未聞のミスジャッジ。今の時代、それはストリーミングという証拠になって残るのだ。

●水谷のコメント
「3ゲーム目の7−4。明らかに入っていないボールなのに相手の得点になり興奮してしまった。あのボールが試合の勝敗を分けた。あのあとのゲームは覚えていない。8−4になっていたのに7−5で2点の開きがある」
●于子洋のコメント
「試合の後でまだ緊張している。水谷選手は日本で一番強い選手、世界的にも有名な選手ですから。(7−4のボールは自分でも入っていると思ったのか?)そのときの打った後、自信は持っていなかったが、審判を信じていますから従った」
大会最後の試合、男子シングルス決勝は水谷対于子洋(中国)のカード。勢いにのる中国の16歳を相手に試合前「サービスとラリーで勝負したい」とコメントした水谷。試合は于子洋が攻め、水谷が守りながら逆襲という展開となる。ラリーで相手を崩したい水谷だが、于子洋の勢いは止まらず、ラリーでも于子洋に押される場面が目立つ。不可解な判定もありゲームカウント2-3とリードされ、迎えた6ゲーム目、序盤は相手ペースを変えリードした水谷だが、崩れることなく強打を打ち込んでくる于子洋に逆転を許し、敗戦。2度目のジャパンオープン優勝はならなかった。
于子洋は先日の韓国オープンの男子ダブルスに続く優勝。とにかく打って打って打ちまくり、直線的なドライブで攻めまくる于子洋。荒々しい印象の卓球だが勢いに乗った時にはとてつもないボールを連発していた。まだあどけなさの残る顔立ちながら、試合中の仕草や態度からは自信と気合いを感じる。16歳という年齢を考えてもまた一人日本にとって手強い選手が現れた。

男子シングルス決勝
水谷 8、-4、-8、6、-4、-8 于子洋(中国)
  • 当たり出したら止まらない于子洋

  • 猛攻をしのぎ切れず敗戦

  • まだまだ表情にはあどけなさが残る

女子シングルス決勝、ジャパンオープン初優勝を狙った石川は馮天薇(シンガポール)に敗れた。序盤は相手の両ハンドに食らいつきゲームを先行したが、馮天薇は攻守に隙が無く逆転を許し2-3。6ゲーム目はリードされながらデュースまで追いつくも11本で終戦。馮天薇の前に突破口を見いだせず、安定感、スピード、球威、どれも相手が一枚上手といった印象を受けた。真っ向から打ち合って勝てない相手をどのように崩していくかが今後の課題か。

以下、会見での2人のコメント
馮天薇「今日はとても苦しい試合だった。お互い調子が良く、その中でもいいプレーをすることができてうれしい。9月のアジア大会まで約2カ月練習をして、石川選手と再戦したらよりいいプレーができるようがんばりたい」

石川「1回戦から厳しい戦いが続いたが、粘り強さを発揮できその点で成長したと思います。苦しい場面で観客の皆さんからの声は聞こえているし力になります。日本でで試合をやることがパワーになっています。これから技術面はもちろん、もっと強気なプレーや競った場面でも動じないプレーができる精神力を身につけたいと思います」

女子シングルス決勝
石川 -10、9、3、-3、-5、-11 馮天薇(シンガポール)

この後は大会最後の試合、男子シングルス決勝に水谷が登場。ダブルスにつづく二冠を狙う。
  • 2度目のジャパンオープン制覇

  • 惜しくも2位に終わった石川

女子ダブルスの福原/若宮につづき、岸川/水谷が男子ダブルスを制した。点数的には競ったものの、安定感のあるプレーで江宏傑/黄聖盛(タイペイ)に勝利。岸川/水谷ペアの優勝は5年前、2009年大会以来2度目。長年ペアを組んでいることもあり、ペアリングは抜群。随所に会場を盛り上げるようなプレーも見せた。水谷は二冠を目指し大会最終試合の男子シングルス決勝にのぞむ。

以下、岸川の会見でのコメント(※水谷はこの後、シングルス決勝が控えているため不参加)
「相手のチャイニーズタイペイのペアは強く、いつもワールドツアーで上にくるので、自分たちがいいプレーをしないと勝てないと思っていたが3−0で勝てて良かった。1ゲーム目8ー10から逆転で取れたのが大きかった。1ゲーム目を取ったことで気持ちが楽になったし、その後も点数は競っていたが余裕を持ってプレーすることができた」

男子ダブルス決勝
岸川/水谷 11、9、11 江宏傑/黄聖盛(タイペイ)
  • 2度目の優勝を決め握手

女子ダブルス決勝が行われ、福原/若宮ペアが3-1で馮天薇/ユー・モンユ(シンガポール)ペアを下し優勝。先手を取り、バックの変化をうまく得点に結びつけた。福原は昨年の女子シングルス優勝に続く2連続でのジャパンオープンでのタイトル獲得。さらに若宮は藤井寛子とのペアで2度ダブルスを制しており、今回の優勝での女子ダブルスは3度目の優勝となった。

以下、会見での2人のコメント
福原「怪我からの復帰でこんなに早く優勝できると思わなかった。若宮さんと組んで出場するワールドツアーは4度目だけど、日本で観客の皆さんの前で優勝できてうれしい」

若宮「今朝、コーチも含め対戦ペアの動画を見て、やることを明確にしてから試合に入れたのがよかった。課題もたくさんみつかったので、気を引き締めてまた練習したい」

女子ダブルス決勝
福原/若宮 8、6、−7、11馮天薇/ユー・モンユ(シンガポール)

この後男子ダブルス決勝、岸川/水谷ペア対江宏傑/黄聖盛(タイペイ)がスタートする。
  • 素晴らしいコンビネーションで優勝

 いよいよ最終日となったジャパンオープン。会場では男子シングルスの準決勝が終了した後に和太鼓、獅子舞、チアガールなどのパフォーマンスが披露され、それまで緊張感につつまれていた会場を楽しませた。現在は女子ダブルスの決勝が行われており、福原/若宮ペアが1ゲーム目を先取している。
  • 横浜山手中華学校「交友会 国術団」による獅子舞

水谷と村松が決勝のイスをかけて準決勝で対決。1ゲーム目は村松の攻撃が効果的に決まり、このゲームを奪う。対する水谷は変化をつけたドライブで村松を揺さぶり2ゲーム目を取り返す。3ゲーム目村松も対応、粘りに粘って最後はフォア前に浮いたストップをストレートに打ち抜き、再びゲームカウントをリードする。4ゲーム目、水谷がドライブをコースに散らし村松に攻撃のチャンスを与えずゲームカウントをタイに戻す。観客も息を飲むような好ラリーが続き、それぞれ1ゲームを奪い合い勝負は最終ゲームへ。最終ゲームは水谷がスタートダッシュをかけ最後は5点で勝利。日本のエースの意地を見せた。敗れはしたが、水谷を相手に素晴らしいゲームを見せた村松にも観客から大きな拍手と歓声がとんだ。
水谷は今大会の最終試合、16時30分より中国の于子洋と対戦する。波に乗る中国の若者相手にどのような試合を見せるか注目だ。

以下、水谷のコメント
「とても苦しい試合で、最後まで負けるんじゃないかと思っていた。カットマンであれだけのバックドライブが打てるのは彼(村松)だけだと思う。決勝では相手が今まで受けたことがないサービスなどで相手を動揺させ心理戦に持ち込みたい」

以下、村松のコメント
「試合前は2ゲーム取ることを目標にしていたが、最終ゲームまで行けたことで勝ちを意識してしまった。水谷さんにも自分のスタイルが通じたというのは大きな自信になった。(今後の目標は)8月にあるユースオリンピックで団体と個人で優勝することです」

男子シングルス準決勝
水谷 -11、4、-7、6、8、−5、5 村松
  • 勝利した水谷、悔しさをにじませる村松

男子シングルス準決勝1試合目は中国の于子洋が香港の唐鵬に勝利、決勝で水谷対村松の勝者と対戦する。序盤から低い弾道のドライブを連発。時折驚異的なカウンターや、フルスイングのバックドライブで相手のフォアサイドを打ち抜くなど、まさにノリノリ。勢いにのっているだけに水谷と村松、どちらにとっても厄介な相手になりそうだ。

男子シングルス準決勝
于子洋(中国)8、10、8、9唐鵬(香港)
  • 決勝でも強さを見せるか?

  • 唐鵬は見せ場を作れず・・・

石川がシンガポールのユー・モンユと対戦。序盤からサーブ、レシーブを短く集め相手に先手を取らせず積極的に攻めてゲームをリード。しかしユー・モンユもボールに慣れてきたか、カウンターで応戦しゲームカウントは2-2。5ゲーム目は終盤まで競るものの、9オールから思い切りの良いフォアハンドが決まり石川が決勝進出に王手。6ゲーム目は石川が緩急をつけた攻めでユー・モンユを振り切り、決勝進出を決めた。石川は今日の15:30より行われる決勝でシンガポールの馮天薇と対戦する。

以下、石川選手のコメント
「2-0とリードしていたところから、2−2に追いつかれ6−6になった時のタイムアウトで、気持ちの切り替えができて思い切り攻めることができました。ロンドンオリンピックで(決勝で対戦する)馮天薇に0−4で負けているので、日本の皆さんに成長した姿を見せるためにも全力で挑戦したいと思います」

女子シングルス準決勝
石川 9、3、-3、-8、9、7 ユー・モンユ(シンガポール)
  • 随所に思い切りの良いフォアハンドを見せた

  • ユー・モンユはカウンターで応戦するも惜敗

女子シングルス準決勝第1試合は帰化選手同士の対戦。第1シード、世界ランク4位の馮天薇(シンガポール)にヨーロッパチャンプのリー・フェン(スウェーデン)が挑んだ。
両選手とも持ち味の両ハンドを駆使したラリー戦となるも、安定感と速さで上回る馮天薇に軍配が上がった。実力的には今大会出場の選手の中ではやはり頭ひとつ抜けている。かつて日本リーグ・サンリツにも在籍した馮天薇にとって、日本は縁のある国。日本の卓球ファンに改めて強さを見せつけた。

女子シングルス準決勝
馮天薇(シンガポール) 7、-12、3、7、10 リー・フェン(スウェーデン)
  • 勝利を決めて小さくガッツポーズ