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世界卓球蘇州大会WEB速報

 毎回、中国での世界選手権で話題になるのは盛大な開会式。今大会は会場に隣接した蘇州文化芸術センターの劇場で、チケット制で行われた。メディアにもチケットが配布されたが、各社ひとりまで。中国にしては小規模なものだったが、さすがに見応えはあった。中国の劉延東副総理(上写真左)、ITTFのトーマス・バイカート会長をはじめとした要人の挨拶の後で、ダンサーやバレリーナが鍛えられた演舞を展開。卓球のスイングを模した「ピンポンダンス」もありました。
今大会から国際ペアの解禁し、開催地中国も「卓球にカンフル剤を!」と言わんばかりに、積極的にペアリングをしており、特にボル(ドイツ)と馬龍(中国)のビッグペアに注目が集まっている。
本日は中国チームの練習の終わり頃、ボルがやってきて、馬龍とのダブルスを合わせていた。お互いに打ち合ったあと、樊振東・周雨を相手に練習試合で最後の調整。時々体がぶつかり、「ソーリー」と謝る場面もあったが、強豪のふたりを相手に互角のラリーを演じていた。

メダルは確実か、と思われたドリームペアだが、ドローの結果、2回戦でまさかの許シン・張継科(中国)と対戦することになった。ここでぶつかるのは非常に勿体ないカードだが、序盤から見逃せない試合になるだろう。
  • 今大会注目のボルマロン!

  • おふたり、仲も良さそうです

 ダブルスのドローが行われ、男子ダブルスでは第2シードの丹羽/松平は3回戦でポルトガルのアポローニャ/モンテイロ、メダルを賭ける準々決勝で北朝鮮のキム・ヒュクボン/パク・シンヒョク、準決勝では中国の樊振東/周雨との対戦が予想される。
 もう一組、森薗/大島は2回戦でドイツのフランチスカ/シュテガー、次にタイペイの江宏傑/黃聖森、勝ち進めば準々決勝で許シン/張継科と対戦する。

 一方、女子ダブルスは第1シードの福原/若宮は3回戦でタイペイの陳思羽のペアか、ドイツのジルベライゼン/ヴィンターのペアと対戦、準々決勝では李暁霞/丁寧と対戦する。
 ミウミマこと、平野美宇/伊藤のペアは、2回戦でルーマニアのポストアカ/スッチ、次に北朝鮮のキム・ヘソン/キム・ジョンと当たり、準々決勝では香港の李皓晴/杜凱栞か、国際ペアのシェン・イェンフェイ(スペイン)、フー・メルク(トルコ)と対戦する。

 混合ダブルスの吉村/石川は勝ち進んでいくと、北朝鮮のパク・シンヒョク/キム・ヘソン、タイペイの荘智淵/鄭怡静のペアと対戦することが予想される。丹羽/平野早矢香のブロックには香港の黃鎮廷/杜凱栞がいるが、混合ダブルスは中国が国際ペアを組んでいることもあり、日本選手のメダルの可能性もある。


写真は本日の練習の風景。リラックスした雰囲気のミウミマ(左)、練習用コートで最終チェックをする福原/若宮ペア(右)
 4月24日の12時15分、羽田空港からの全日空便で、日本選手団とともに上海・虹橋空港に降り立った王国取材班。蘇州へは中国の「高鉄(新幹線)」で移動する予定だったが、組織委員会が手配したシャトルバスに乗ることができた。バスの台数が少ないので、結局3時間近く待つことになりましたが、移動の快適さを考えれば万々歳です。

 ホテルにチェックインして荷物を置き、うっすら日が暮れてきた蘇州の街を歩いて会場へ。会場の蘇州国際博覧センター周辺は、街の中心からは少し離れているが、巨大なオフィスビルやショッピングモールが建ち並び、猛烈な勢いで発展している。蘇州国際博覧センターも、あまりに大きすぎてどこから入ってどこに行けばいいのかわからない。

 今日会場に行ったのは、取材に必要なプレスカードを受け取りにいくため。しかし、「今日と明日はメディア用のホテルでしか受け取れない」との返事。今回、メディア用のホテルは会場からシャトルバスで20分以上かかるため、王国取材班は会場から歩いていけるホテルを確保したのだ。しかたなくメディア用のホテルへタクシーで向かい、無事にプレスカードを取得した後、またタクシーで自分たちのホテルへ。会場のそばには金鶏湖という結構大きな湖があるのだが、それをぐるりと一周する形になってしまった。

 明日は各種目のドローや開会式が、会場のすぐ横にある蘇州文化・芸術センターで行われる。取材できるのは各メディアとも1名のみ。実はメイン会場のメディア席も、各メディア原則として1名しか座れない。そんな殺生な……。これは160席のメディア席に、600人ものアクリディテーション(取材申請)が殺到したためだ。600人といっても、メディアの数が増えるのは大会中盤からだが、なかなかタフな取材になりそうだ。
  • 街のいたるところに大会の告知が。すでに8日中5日はチケット完売とか

  • 道路には大会関係車両用のレーンまで用意されていた

  • 下が透けて見えてますが、こちらも告知の大きなポスター

  • 巨大な蘇州国際博覧センター。一部しか写せません

  • 街はものすごい勢いで発展しているようだ

 世界ランキング5位の石川佳純、8位の福原愛、13位の平野早矢香という「五輪3人娘」に加え、同15位の伊藤美誠、36位の平野美宇の「ミウ・ミマ」コンビが女子シングルスにエントリーした日本女子。福原は12歳年下の伊藤に対し、「プレースタイルも同じだし、私も刺激をもらえる。フレッシュな気持ちで戦えます」とコメント。若くして世界デビューを果たし、マスコミの注目とプレッシャーの中で戦ってきた福原や石川は、同じ道を歩もうとしている伊藤や平野(美)をやさしい目で見守る雰囲気が感じられる。

 一方で今、日本女子は、来年のリオ五輪出場を巡る激しい選考レースのまっただ中にある。今年9月発表の世界ランキングで、アジア大陸予選に出場する2名と、団体のみ出場する3番手が決まる。この蘇州大会で、少しでも良い成績を残して、リオ五輪代表の座に近づきたいという思いはみな同じ。逆に、そのプレッシャーをはねのけてプレーできるかどうか。「世界選手権を(五輪への)通過点とは考えず、しっかり戦って表彰台に上がって、五輪に近づきたい」と福原は語っている。

 石川は世界ランキングの上では、五輪アジア大陸予選への出場の可能性が限りなく高い。本人は「世界ランキングは常に頭の中にあるけど、それより自分の力をしっかり出すことが目標」と語っているが、心理的なアドバンテージは小さくないはず。前回はカットのリ・ミョンスン(北朝鮮)に苦杯を喫したが、プラボールでは対カットの強打に威力と安定性を増しており、カット主戦型に対してもより優位に戦えそうだ。
 公開練習での充実ぶりが光ったのは福原。「休憩時間も惜しい」と言わんばかりに、ふたりの中国選手を相手に精力的に練習をこなしていた。何より今は、再び世界の舞台でプレーできる喜びにあふれている感じだ。中国で抜群の人気を誇り、アウェーでありながらホームの戦いができるのも強み。星野(現姓:馬場)美香コーチの指導で「倍くらい成長した感触がある」と充実感を漂わせる。スペインオープンで準優勝の平野(早)は、30歳という年齢でチキータからの連続攻撃に活路を見出しつつある。「自分の力を出し切ることが目標。出られなかった選手の分までしっかりプレーしてきたい」と決意を語る。

 そして、マスコミから大いに注目を集める伊藤と平野は、中学3年生にして単複での世界代表デビュー。ドイツオープンで衝撃の優勝を果たした伊藤の緩急自在のプレーは魅力的だったが、あの「無欲」のプレーを世界戦の大舞台で出すのは容易ではない。カット打ちがうまいのは強みだが、大会序盤でスムーズなスタートを切りたい。一方の平野(美)は、序盤のスタートはそれほど問題はなさそう。対戦相手のランキングが上がってくる3回戦以降で、突破力を見せられるかどうか。第4シードで臨む女子ダブルスは、合宿では課題である対カットに重点を置いた。逆にカットペア以外なら、アジアの強豪ペアでも互角以上に戦えるはずだ。

 前回の個人戦・パリ大会では、シングルスに出場した7名がすべて3回戦までに姿を消した。しかも、誰ひとり中国選手には当たっていない。東京大会では福原不在の中、銀メダルを獲得した日本女子。蘇州の地で、改めてその存在感をアピールしたい。
  • 男子チームとの練習でパワーアップした石川佳純に期待

  • チキータからの連続攻撃、平野早矢香

  • 堂々の第1シードで大会に臨む福原(右)/若宮

  • 平野(美宇・右)/伊藤ペアも第4シード。快進撃を見せるか?

 4月26日から5月3日まで、中国・江蘇省蘇州市の蘇州国際博覧センターで行われる「2015年世界卓球選手権・個人戦」。中国では2008年の広州大会(団体戦)以来、7年ぶりの開催。男子8名・女子6名から成る日本選手団が、中国のお膝元で「中国越え」を目指す。日本選手のエントリーは下記のとおり。

★日本選手団エントリー
〈男子シングルス〉
水谷隼、丹羽孝希、松平健太、村松雄斗、吉田雅己
〈女子シングルス〉
石川佳純、福原愛、平野早矢香、平野美宇、伊藤美誠
〈男子ダブルス〉
丹羽孝希/松平健太、森薗政崇/大島祐哉
〈女子ダブルス〉
福原愛/若宮三紗子、平野美宇/伊藤美誠
〈混合ダブルス〉
吉村真晴/石川佳純、丹羽孝希/平野早矢香

 男子シングルスに出場するのは、世界ランキング5位の水谷を筆頭に、12位の丹羽、23位の村松雄斗、25位の松平、そして53位で選考会優勝の吉田という顔ぶれ。強さと勢いを兼ね備えた5人だ。前回大会では松平健太がベスト8、丹羽孝希がベスト16に入っている。
 第5シードの水谷は4月22日の日本選手団の記者会見で、「準々決勝で自分が中国選手とどう戦うかをイメージしてきたし、邱建新コーチともそこに重点を置いて練習してきた」と語った。プライベートコーチとして契約し、今大会では日本選手団の男子スタッフに名を連ねた邱コーチの存在は、水谷にとって大きい。日本男子の倉嶋洋介監督も「邱コーチの速攻を受け継いで、水谷は台上から速い攻めができるようになってきた。オールラウンドプレーに速攻という引き出しが増えた」とコメントしている。公開練習では表情にも余裕がうかがえたのは、結婚、そして第一子(長女)の誕生とも無関係ではないだろう。1回戦負けした前回大会のように、格下に取りこぼすことは考えにくい。

 第1〜4シードを占める中国の「ビッグ4」、張継科、馬龍、許シン、樊振東。水谷のみならず、日本選手が準々決勝まで勝ち上がった場合、誰と当たるのかも大きい。メンタルの安定性という面では、樊振東にまだスキがあるか。もちろん、ドイツの両雄、オフチャロフとボルのドローも気になるところだ。

 3月のアジアカップで許シンを破った丹羽は、公開練習ではリラックスしたプレーを見せていた。対カットという不安はあるが、リオ五輪出場の可能性をより大きくするためにも、今大会は正念場だ。松平は前回のセンセーショナルな活躍をまた見せてほしいが、メダルへの距離が近いのは、中国ペアを破った実績も多い丹羽とのダブルス。男子ダブルスでは松平・丹羽ペアが第2シード、森薗・大島ペアが第16シードとなっている。
 村松雄斗と吉田雅己は世界選手権初出場。バック面を表ソフトから粒高に変えて出場する村松は、得意のバックドライブが炸裂するか。東京アートに入社し、新社会人として迎える大会で大きな収穫を手にしたい。吉田は21日にドイツから帰国し、連戦の疲労もあるが、選考会のワンチャンスを見事に生かした勝負強さに期待。得意のストレートへの攻撃が炸裂するか。

 注目を集めることは少ないが、大会前の合宿では石川・平野が男子NT合宿に早く合流し、混合ダブルスの練習もしっかり積んできた。他の種目に先駆けて進む混合ダブルスで快進撃を見せれば、チームにも勢いがつく。攻撃力の吉村/石川と、意外性と安定性の丹羽/平野。中国が梁靖崑/武楊の変則ペア以外、ルベッソン(フランス)/陳夢、許シン/梁夏銀(韓国)という国際ペアでエントリーしていることを考えても、メダルの可能性は高いと言えるだろう。
  • 水谷隼、中国越えに挑む!

  • 飄々(ひょうひょう)と自分のペースを貫く丹羽孝希

  • 動きの良さはナンバーワン、森薗(左)/大島ペア

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※上記リンクは2015年4月時点のものです。