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北海道・札幌市の北海きたえーる(北海道立総合体育センター)でLIONジャパンオープン荻村杯が開幕した。
初日は男女シングルスの予選1〜2回戦が行われたが、予選とは思えないほどの高レベルな戦いが展開されている。

ヨーロッパ勢は来週から行われるヨーロッパ競技大会に出場するためにほとんどの選手が回避したものの、それ以上に中国選手、韓国選手のエントリーが多い。五輪前のプラチナ大会は各選手とも気合いが違う。

日本は総勢46人の選手がエントリー。男子は張本智和、丹羽孝希、水谷隼、女子は石川佳純、伊藤美誠、平野美宇、芝田沙季、佐藤瞳の8人のみが本戦シード。その他の選手は予選から出場になる厳しい戦いだ。世界ランキングは持っていないが実力高い中国選手と予選で当たることも多く、男子では吉村真晴や松平健太、上田仁などが敗退するなど、やや厳しい結果となった。

明日の予選3回戦を突破できれば本戦へ出場できるが、その切符を手にするための山は想像以上に高い。
  • 0-3から2ゲームを返した吉村だが、孫聞(中国)に悔しい敗退

  • 平野友樹は曲者のピシュテイに勝利!

  • ベテランのカラカセビッチの攻守に翻弄された木造

  • 全日本ジュニア女王の出澤は1回戦でシャン・シャオナから金星を挙げる

 大阪市にある卓球場『ミズノ卓球プラザ淀屋橋』で、ミズノの注目のラバー「Qシリーズ」の試打会&講習会が行われる。
 このイベントは3部に分かれ、試打をはじめ、練習会や苦手克服講習会などが行われる予定だ。同社のアドバイザリースタッフ・坂本竜介氏(元日本代表・現T.T彩たま監督)も参加。新製品の『Q5』を体感できるこのチャンスをお見逃しなく。定員制なので、近くの人は今すぐ申し込もう!
 ちなみに、『ミズノ卓球プラザ淀屋橋』は総合スポーツーメーカー・ミズノが運営・管理する卓球施設。2018年秋にオープンした『ミズノ卓球プラザ北千里』(大阪府吹田市)に続き、2店舗めとして今年4月にオープンした。

『ミズノ卓球ラバー Qシリーズ試打会&講習会・コミュ卓』
●日時 6月23日(日) 10:00〜16:00
●場所 ミズノ卓球プラザ淀屋橋 TEL.06-6223-7325(6月12日休業) 
大阪市中央区北浜4丁目1-23ミズノ淀屋橋店4F
●イベント内容(各イベントとも定員は30名の予定) 
1部 10:00〜11:30 Qシリーズ試打会&特別練習会 参加無料
2部 12:30〜14:00 苦手克服講習会〜はじめてのチキータ〜 有料 
3部 14:30〜16:00 コミュ卓 有料  
 
※申し込みは、ミズノ卓球プラザ店頭か電話、ネットから
https://sports-service.mizuno.jp/tabletennis/yodoyabashi/
  • 会場となるミズノ卓球プラザ淀屋橋 内観

 6月4〜9日に中国・香港でITTFワールドツアー・香港オープンが開催され、男子シングルスで張本智和(木下グループ)が、女子シングルスで伊藤美誠(スターツ)が準優勝を果たした。女子シングルスでは平野美宇(日本生命)も3位にはいった。

 日本選手の同士討ちが多く見られた今大会。男子シングルスでは第2シードの張本が、準々決勝で丹羽孝希(スヴェンソン)を下して勝ち上がってきた水谷隼(木下グループ)に対しゲームカウント1-1から3ゲームを連取し勝利。準決勝では周雨(中国)に4-1で勝利するも、決勝では馬特、王楚欽、梁靖崑と同士討ちに3連勝し決勝進出を決めた林高遠(中国)にゲームカウント2-1から逆転され、頂点には手が届かず。準優勝の結果に終わった。
 
 女子シングルスでは伊藤と平野が2回戦で伊藤は孫銘陽、平野は馮亜蘭とそれぞれ中国選手に勝利し、準決勝まで進出。直接対決となった準決勝では1、2ゲームを伊藤がジュースで奪うと3ゲーム目も連取。平野もそこから2ゲームを奪うも4-2で伊藤が勝利し決勝に進出を決めた。伊藤の決勝の相手は王芸迪(中国)。前週に行われた中国オープンでは、伊藤がゲームオールで勝利していたが、今大会は1ゲームも奪えず、ストレートで敗れる結果に終わった。

 また、混合ダブルスでは林昀儒/鄭怡静(チャイニーズタイペイ)が中国オープンに続き2連覇。日本からは張本/早田ひな(/日本生命)が出場するも初戦敗退に終わった。
 
 各種目の優勝記録と日本選手の上位記録は以下のとおり。

☆ITTFワールドツアー・香港オープン記録
●男子シングルス優勝:林高遠(中国) 2位:張本智和
●女子シングルス優勝:王芸迪(中国) 2位:伊藤美誠 3位:平野美宇
●男子ダブルス優勝:梁靖崑/林高遠(中国)
●女子ダブルス優勝:陳可/木子(中国) 3位:木原美悠/長崎美優
●混合ダブルス優勝:林昀儒/鄭怡静(チャイニーズタイペイ)


ITTF大会サイト
https://www.ittf.com/tournament/5004/2019/2019-ittf-world-tour-hong-kong-open/
 6月6日より埼玉・和光市総合体育館で開催されていた関東学生選手権。最終日の今日は男女シングルス決勝までが行われ、男子は五十嵐史弥(早稲田大)、女子は瀬山咲希(中央大)は優勝となった。

【男子シングルス】
優勝:五十嵐史弥(早稲田大)
準優勝:中橋敬人(駒澤大)
3位:出雲卓斗(明治大)、金光宏暢(日本大)
ベスト8:青山昇太(法政大)、遠藤竜馬(明治大)、小野寺翔平(中央大)、遠藤碧人(専修大)
◆決勝
五十嵐史弥 5、9、9、8 中橋敬人

【女子シングルス】
優勝:瀬山咲希(中央大)
準優勝:加藤結有子(早稲田大)
3位:松岡優香(東京富士大)、笹尾明日香(早稲田大)
ベスト8:中澤紬(中央大)、三輪咲里南(大正大)、千葉菜月(東京富士大)、木村香純(専修大)
◆決勝
瀬山咲希 -9、-8、9、8、-5、6、8 加藤結有子

【男子ダブルス】
優勝:硴塚将人/緒方遼太郎(早稲田大)
準優勝:石山慎/吉田聖斗(専修大)
3位:村田聖/熊本竜己(筑波大)、浅津碧利/小野寺翔平(中央大)
◆決勝
硴塚将人/緒方遼太郎 12、-6、-9、8、8 石山慎/吉田聖斗

【女子ダブルス】
優勝:笹尾明日香/岩越帆香(早稲田大)
準優勝:瀬山咲希/山本笙子(中央大)
3位:松岡優香/千葉菜月、小村歩未/畠山ひなの(ともに東京富士大)
◆決勝
笹尾明日香/岩越帆香 4、-5、-9、6、6 瀬山咲希/山本笙子


 男子シングルスはパワフルな両ハンドドライブを炸裂させた五十嵐が戴冠。五十嵐は準決勝で高校時代の同僚、出雲に勝利。1年生ながら快進撃を見せて決勝へ勝ちあがってきた中橋に対し、各ゲーム競り合いながらも勝負どころをきっちり抑えてストレートで優勝を決めた。早稲田大の男子シングルスは平成25年大会の大島祐哉以来6年ぶり。男子ダブルスでも硴塚将人/緒方遼太郎が優勝を果たし、早稲田大が2位に終わった春季リーグの鬱憤を晴らした。
 準優勝の中橋は2回戦からの登場ながら、破竹の勢いで決勝進出。準々決勝、準決勝と1年生との対戦を制し、駒澤大初の優勝を狙ったが、頂点には届かなかった。

 女子シングルスはダブルスで準優勝に終わった瀬山が優勝。決勝の加藤戦は2ゲームを先取されるなどリードを許したが、フルゲームで逆転勝利。最終ゲーム終盤は粘りのラリーでネットインなどの運も見方につけた。派手さはないが、驚異的な安定感の前陣連打で頂点に立った。これで女子シングルスは伊藤佑里子、山本笙子に続き3年連続で中央大が優勝となった。ちなみに瀬山の兄・辰男は中央大時代に平成21年度大会男子シングルスで準優勝。
 加藤は得意のサービスからの両ハンドが絶好調で準優勝。ミート打ちも織り交ぜたプレーで準決勝では笹尾との同士討ちにフルゲーム15-13で勝利。決勝でも緩急をつけた攻めで瀬山を苦しめ、最終ゲームも最後まで食らいついたがわずかに及ばなかった。

 シングルス優勝の五十嵐、瀬山ともに7月にイタリアで開催されるユニバーシアードの日本代表。同大会での活躍にも期待したい。
  • 男子シングルス優勝:五十嵐史弥

  • 女子シングルス優勝:瀬山咲希

  • 男子シングルス準優勝:中橋敬人

  • 女子シングルス準優勝:加藤結有子

  • 男子シングルス3位:出雲卓斗

  • 女子シングルス3位:笹尾明日香

  • 男子シングルス3位:金光宏暢

  • 女子シングルス3位:松岡優香

 2004年アテネ五輪金メダリストの柳承敏氏(韓国)が、韓国卓球協会の会長に就任した。

 趙亮鎬・前会長の逝去に伴う会長選挙には柳承敏氏と元韓国男子チームコーチの尹吉重氏が立候補し、5月31日に選挙が行われた。柳承敏氏は119票を獲得し、38票獲得の尹吉重氏を大きく引き離し、36歳という若さでの新会長就任となった。任期は、前会長の任期である2020年12月まで。

 2016年に国際オリンピック委員会(IOC)の委員となり、先日の世界選手権ブダペスト大会において国際卓球連盟(ITTF)の執行役員にも就任した柳承敏氏。韓国卓球協会の会長就任に際し、「まだ未熟ではありますが、多くの機関と良好なコミュニケーションをとれることを武器に、韓国卓球界の発展のために尽力していきたい」と語った。
  • 韓国卓球協会会長に就任した柳承敏氏(写真は19年世界選手権大会時)

 7月18〜21日、マレーシアで開催される『T2 Diamond 2019』のチケットが、以下のサイトで現在販売中だ。

https://airasiaredtix.com/t2diamondmy


 ワールドツアースタンディングス上位15名+招待選手1名の男女各16選手のみに出場が許されるイベントで、2019年は3大会開催。賞金額も高額なのはもちろん、大会出場者には世界ランキングにプラスされるボーナスポイントが与えられるため、緊張感のあるハイレベルの試合が展開されることが予想される。

 大会4日間ともに1台での試合進行となり、観覧席はコートを取り囲むような配置で、席種は2種。チケットの価格は、RM25(レギュラー席/早割)〜RM149(VIP席)。※RM=マレーシア・リンギット

 現時点(6/3)では出場選手はまだ発表されていないが、世界最高峰の試合が繰り広げられると予想される同イベント。予定と予算が合う方は、7月のスケジュールにいれてみては?


■ T2 Diamond 2019 Malaysia
日程:7月18日(木)〜21日(日)
会場:Pinewood Iskandar Studios, Malaysia

■チケット販売サイト(AirAsiaRedTix)
https://airasiaredtix.com/t2diamondmy
※英語のみ
ITTF(国際卓球連盟)より、本日、2019年6月の世界ランキングが発表された。
日本男女とも首位は先月と変わらず。男子は張本智和が4位、女子は石川佳純が6位をキープした。
男女とも上位は中国が占めるが、その中で女子は順位の入れ替わりがあり、陳夢がランキング1位を獲得。男子の1位は先月と同じ樊振東だった。

その他の気になる選手の結果は↓ をクリック
http://world-tt.com/ps_player/worldrank.php
 5月31日から6月2日にかけて大阪・池田市五月山体育館で開催された第88回関西学生選手権が終了。男子シングルスは李佳睿(龍谷大)、女子シングルスは鈴木理彩(神戸松蔭女子学院大)が優勝を果たした。

【男子シングルス】
優勝:李佳睿(龍谷大)
準優勝:西祥平(立命館大)
3位:高橋学斗(近畿大)、張博良(龍谷大)
◆決勝
李佳睿 2、7、-7、6、9 西祥平

【女子シングルス】
優勝:鈴木理彩(神戸松蔭女子学院大)
準優勝:宮脇千波(関西学院大)
3位:鈴木琴音(立命館大)、山本真由(同志社大)
◆決勝
鈴木理彩 -8、4、10、8、11 宮脇千波

【男子ダブルス】
優勝:上條晃希/割石佑介(立命館大)
準優勝:坂根翔大/福本卓朗(関西大)
3位:李佳睿/張博良(龍谷大)、馬場子龍/田中元樹(龍谷大)
◆決勝
上條晃希/割石佑介 -14、3、3、7 坂根翔大/福本卓朗

【女子ダブルス】
優勝:小脇瑞穂/村田咲紀(関西学院大)
準優勝:朝田茉依/塩見紗希(同志社大)
3位:麻菜々子/鈴木琴音(立命館大)、竹田彩乃/光根鈴香(関西学院大)
◆決勝
小脇瑞穂/村田咲紀 8、11、8 朝田茉依/塩見紗希

 男子シングルスは留学生の李佳睿が優勝。決勝では大西、重村と関西学院大勢を下して勝ち上がってきた1年生の西に勝利して優勝を決めた。龍谷大のシングルス優勝は昭和63年大会から平成3年大会まで4連覇を達成した王会元(現龍谷大監督)以来3人目。
 女子は異質攻撃型の鈴木がタイトル獲得。安定した勝ち上がりを見せた鈴木は準決勝で立命館大・鈴木との「鈴木対決」でやや苦戦するも4-2で勝利し決勝へ。春季リーグ大活躍を見せた宮脇を相手に1ゲーム目を先取されるも逆転で頂点に立った。昨年の後期日本リーグでも活躍を見せた鈴木、その成長ぶりをアピールした。神戸松蔭女子学院大のシングルス優勝は平成24年大会の鳥居夕華以来7年ぶり。

※写真提供:馬渡卓也/関西学生卓球連盟
  • 男子シングルス優勝:李佳睿(龍谷大)

  • 女子シングルス優勝:鈴木理彩(神戸松蔭女子学院大)

  • 男子ダブルス優勝:上條晃希/割石佑介(立命館大)

  • 女子ダブルス優勝:小脇瑞穂/村田咲紀(関西学院大)

 6月2日、中国・深センで行われていたITTFワールドツアー・seamaster中国オープンは大会最終日を迎え、男女シングルスでベスト4に勝ち残っていた張本智和と伊藤美誠は、ともに準決勝で敗れて3位で大会を終えた。

 世界選手権3連覇の馬龍(中国)と対戦した張本は、ジュースにもつれた1ゲーム目を16−14で奪取。続く2ゲーム目も10−9から計5回のゲームポイントを握ったが、このゲームを14−16で落としたことが惜しまれる。試合後、馬龍は「今日の試合はプレッシャーがあった。2ゲーム目を取れたのはラッキーで、3ゲーム目から戦術を変えて展開が良くなった」とコメントした。
 決勝で林高遠を4−0で一蹴した馬龍は、ITTFワールドツアーで28回目の優勝。サムソノフ(ベラルーシ)を抜き、通算優勝記録で単独トップに立っている。

 女子シングルス準決勝で王曼昱(中国)と対戦した伊藤は、1・2ゲーム目を10−12で惜しくも落とし、1−4で敗戦を喫した。昨年の中国オープンでも、準決勝で王曼昱に1−4で敗れた伊藤。その直後のジャパンオープン決勝で4−2で勝利し、国際大会で初勝利を挙げていたが、連続で勝利するのはやはり容易なことではない。

 女子シングルス優勝は陳夢。決勝で王曼昱を4−1で破り、これで国際大会では王曼昱に6連勝と相性の良いところを見せた。今回の中国オープンでは5種目中3種目を中国が制したが、男子ダブルス決勝でボル/フランチスカ(ドイツ)が世界選手権優勝ペアの馬龍/王楚欽(中国)に3−0で快勝。混合ダブルスでは、チャイニーズタイペイの林昀儒/鄭怡静が許シン/陳夢(中国)に3−0で勝利して勝ち上がり、優勝を果たすなど、ダブルスを中心に海外選手も奮闘した。

■ITTFワールドツアー・中国オープン優勝記録
●男子シングルス優勝:馬龍(中国)
           3位:張本智和(木下グループ)
●女子シングルス優勝:陳夢(中国)
           3位:伊藤美誠(スターツ)
●男子ダブルス優勝:ボル/フランチスカ(ドイツ)
●女子ダブルス優勝:顧玉ティン/劉詩ウェン(中国)
          3位:中森帆南/大藤沙月(ミキハウスJSC/四天王寺高)
●混合ダブルス優勝:林昀儒/鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
          3位:丹羽孝希/伊藤美誠(スヴェンソン/スターツ)

※写真提供:ITTF
  • 馬龍、地元大会でワールドツアー28回目のV

  • 世界選手権準優勝の陳夢は、一気に存在感を増してきている

 アスリートの心情への理解、選手個人のプレーする権利、五輪という夢舞台への憧れ……そこには様々な人の思いが交錯していたはずだ。
 4月上旬のアジアカップの大会期間中に、元日本代表で。世界メダリストの浜本由惟(木下グループ)が、オーストリア卓球協会の登録で5月のスロベニアオープン、クロアチアオープンにエントリーしていることがわかった。本人へ確認する術もなく、日本卓球協会は所属先の木下グループに問い合わせ、木下グループもその事実を知らなかったために浜本の母・楊子さんから事情を聞いた。
 
 以前から母・楊子さんの知人であるオーストリアの中国コーチから「オーストリアへの移籍」の話があり、それを受ける形でオーストリア帰化申請を進めているようだが、本人の声は聞こえてこない。

 ITTF(国際卓球連盟)が過去の協会代表の有無や年齢によって、協会を移動した場合の規定を作ったのは2008年だ。当時は中国からの帰化選手がヨーロッパを中心に数多くの協会から代表として大会に出場していたために、ITTFが今後の卓球界の発展や普及を考えて下した決定だった。ただし、この出場規定が適用されるのは、ITTFが主催する世界イベントのみで、ワールドツアーや五輪は適用外だった。ぎりぎりのところで、中国から他国に移動した選手のプレーする権利を守った形にも見えた。
 2016年のリオ五輪で銀メダルを獲った、ドイツ女子のシャン・シャオナ、ハン・インなども世界選手権には出場できないが、オリンピックに参加し、ドイツの団体メダル獲得に貢献した形となった。

 ところが、昨年になって、ITTFはIOC(国際オリンピック委員会)との協議のもと、オリンピックでも同様の出場規定を作成している。そのため、浜本のケースではオーストリア代表として、7年間はワールドツアーを除く、世界イベントや大陸イベント、国際チームイベント、そしてオリンピックには出場できない。
 その規定を知ったうえでオーストリアへの移籍と帰化を決断したはずだが、今のままでは彼女がそれらの世界イベントに出場できるのは7年後だ。
 
 オーストリア協会への移籍の理由のひとつは「日本代表として試合に出るのが厳しいので海外で出場機会を求めるため」とのこと。
 これは以前の中国のケースと同じだ。レベルの高い中国で代表選手として世界選手権やオリンピックに出場できるのはひと握りの選手だけ。多くの選手は、世界選手権や五輪への憧れを胸に、またプロ選手としての仕事を求めて、海外に渡った。中には、国家チームの中での競争が激しく、常に下から若い選手が上がってくるために、中国国内での早めの引退を余儀なくされ、海外へ向かう選手もいた。
 日本でも小山ちれ、偉関晴光、羽佳純子、吉田海偉、韓陽のように、元中国代表、メダリストの実績を持った選手が第二の卓球人生として日本でのプレーを選び、日本代表として活躍し、日本のために貢献したケースも多い。

 現在、日本は男女とも、国内での競争が激しく、レベルも急激に上がっている。今回の浜本のように元日本代表でも次々に若手にその座を奪われるのが当たり前の状況だ。そういう中で、五輪への憧れや代表選手としての世界選手権への出場を求め、海外に向かう選手が今後も増えるかもしれない。
 もともと中国帰化選手の海外流出に一定の歯止めをかけるために作られた選手の出場資格だったが、まさか日本の選手も対象になるとは思わなかった。

 浜本はJOCエリートアカデミー所属の選手だった。国のお金がその活動予算に使われるプロジェクト出身だっただけに当初は波紋も広がった。
 だが、エリートアカデミーにいた頃には、選手本人も「日本代表として五輪に出たい」という夢と希望を持っていたのは間違いない。ただ、プロ選手になり、現実として自分の卓球人生を考えた時に、出場機会の可能性が低い日本ではなく、海外にその可能性を求めたのだろう。それは国籍の問題ではなく、ひとりのアスリートとしての本能だったのかもしれない。
 
 しかし、そういった熱い思いの選手の前に出場資格規定のルールが立ちはだかる。20歳の選手にとって、7年間という時間は余りに長い。与えられた時間ではあるが、出場機会を奪われている時間でもある。
 浜本由惟はその時間の壁を越えることはできない。時間の壁づたいに歩いていくしかないのだろうか。 (今野)
  • 2016年の世界選手権団体で日本代表としてメダルを獲得した浜本由惟