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速報・現地リポート

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世界選手権ロッテルダム大会(個人戦)

●女子シングルス2回戦
平野 3、7、6、11 エアデリー(セルビア)
石川 7、2、4、10 谷岡
リ・チャンビン(オーストリア) -6、7、-6、9、-6、7、9 石垣
キム・ジョン(北朝鮮) -9、9、10、7、-9、4 石賀浄(韓国)
リ・ジャウェイ(シンガポール) -6、-5、12、4、9、10 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)

平野と石川が落ち着いたカット打ちで、3回戦進出を決めた。
盤石のカット打ちでストレート勝ちを収めた平野は、「やりにくかった。初めての相手だった。最初からガンガン打っていく中で、考えていこうと思ったけど、ナックルのカットがきつかった」と語ったが、無理な強打は避け、前後に変化をつけるループドライブの連打でポイントを重ねた。「自分が思いきって攻めていくことだけはどの試合も忘れずにやりたい。調子は悪くないので、試合への入り方だけを気をつけている」(平野)。

石川は谷岡との同士討ち。フォアドライブのコースがわかりづらく、谷岡のカットのミスが多かった。やはり谷岡には緊張感があったのだろう。第4ゲームは谷岡が思い切りの良い攻撃でリードし、ゲームポイントを握ったが、石川が逆転してストレート勝ち。下写真は平野とエアデリー
●男子シングルス2回戦
水谷 -18、-5、7、5、8、9 劉松(アルゼンチン)

男子シングルス2回戦に登場した水谷は、アルゼンチンの帰化選手・劉松と対戦。
もともとはカットマンだった劉松だが、水谷戦では、バック粒の異質攻守スタイルで応戦。序盤からオールフォアの強打で水谷に襲いかかった。その術中にはまった水谷は2ゲームを落としたが、中盤からはブロックをおりまぜながらペースを下し、4-2で勝利。気迫のプレーでベテランを退け、3回戦進出を決めた。
震災のためロッテルダム入りを断念した本誌執筆者の伊藤条太氏から熱い写真が届いた。
水谷の2回戦をライブスコアリングで見て興奮し「仕事が手につかない状態」とのことだ。
●混合ダブルス4回戦
岸川/福原 9、4、1、1 ガオ・ニン/リ・ジャウェイ(シンガポール)
チチェチニン/Vi.パブロビッチ(ベラルーシ) -8、6、7、5、-6、6 松平健/石川

岸川/福原は圧巻のプレー。強敵と思われたシンガポールペアを完封した。福原のフォアドライブ、ツッツキの変化はすばらしく、岸川もフォアのカーブドライブで何本も打ち抜いた。シンガポールペアは途中から完全に試合を投げていた。岸川は試合後「出足から良いプレーができた。最初に2-0とリードして、向こうは集中力が落ち、こちらはどんどん調子が上がってきた。今日みたいなプレーができれば絶対メダルは取れる」と力強いコメント。確かに、このプレーができれば中国とも互角以上の勝負ができる。優勝が十分に狙える。

松平/石川はベラルーシのカットペアに惜敗。昨日肩を痛めた松平健太は「やりにくさはありました。カット主体で攻撃を入れてこなかったので、そこが一番やりにくかった」とコメント。決定力不足に泣いた。
男女シングルス2回戦を戦う、64人の組み合わせは以下のとおりとなっている(クリックで拡大)

※水谷選手の1回戦の対戦相手がリュウ・ソン(ポーランド)になっていますが、リュウ・ソン(アルゼンチン)の誤りです。スミマセン
大会4日目は、女子ダブルス以外の4種目が行われる。
男子シングルスでは、成長著しい丹羽が、北京五輪王者の馬琳に挑戦.どこまで食い下がることができるだろうか。また女子シングルスでは、石川対谷岡の日本人対決が実現。ダブルスでは今日ベスト8が決定する。メダルへ向けて今日も日本選手の活躍に期待したい。

●男子シングルス2回戦
10:45 水谷 vs 劉松(アルゼンチン)
13:00 丹羽 vs 馬琳(中国)
14:30 岸川 vs プロコプツォフ(チェコ)
16:00 張 vs 李廷佑(韓国)

●男子シングルス3回戦
17:30/19:00(※一部試合は12日)

●女子シングルス2回戦
11:30 平野 vs エアデリー(セルビア)
12:15 石川 vs 谷岡
12:15 石垣 vs リ・チャンピン(オーストリア)
13:45 福原 vs キム・ヘソン(北朝鮮)
15:15 藤井 vs 朴美英(韓国)
15:15 若宮 vs 姜華君(香港)

●女子シングルス3回戦
16:45/18:15/19:45

●男子ダブルス3回戦(ベスト8決定)
20:30 張/松平賢 vs 張ユク/李静(香港)
20:30 松平健/丹羽 vs バウム/シュテガー(ドイツ)
21:15 水谷/岸川 vs 鄭栄植/金ミン鉐(韓国)

●混合ダブルス4回戦(ベスト8決定)
10:00 岸川/福原 vs ガオ・ニン/リ・ジャウェイ(シンガポール)
10:00 松平健/石川 vs チチェチニン/Vi.パブロビッチ(ベラルーシ)
 湿度が低く、青空が出ると爽やかな風が吹き抜けるロッテルダムの街。大きな街ではないけれど、とても住みやすそう。2日間雨模様だったが、今日はよく晴れている。
街を行く人々の人種は様々だが、日本人は家族連れを一度見たきり。やはり中国系の人が多いようだ。
 昨日行われたITTFの年次総会。2014年世界選手権団体戦の東京での開催などが決定したが、加盟協会として新たに6つの協会も承認された。「ITTFファミリー」に加わった協会は下記のとおり。

★ウォリス・フツナ 
[人口13,484人 ポリネシアにあるフランスの海外準県]
★キュラソー島
[人口17,3400人 カリブ海にあるオランダ自治領]
★トケラウ
[人口1,466人 南太平洋にあるニュージーランド領の島嶼群]
★アンティグア・バーブーダ
[人口68,320人 カリブ海東部にあるイギリス連邦加盟国]
★モザンビーク
[人口2289,4000人 アフリカ大陸南東部にある共和制国家]
★イギリス領ヴァージン諸島
[人口22,187人 カリブ海・西インド諸島にあるイギリス自治領]

「ITTFに加盟しているのは、国ではなく協会単位」というITTFのポリシーのもと、近年では本国から離れた自治領などがITTFに加盟するケースが増えている。ITTFの加盟協会数は現在「210」だが、クウェートの卓球協会が資格停止処分を受けているため、新たに加わった6協会を加えて現在の加盟協会数は「215」となった。これは国際バスケットボール協会(FIBA)を上回り、国際バレーボール連盟(FIVB)の加盟協会数「222」に迫るものだ。

 それにしても、モザンビーク以外はなかなか耳にしない名前ばかり。世界選手権に出ている選手でも、協会の略称を見ても一体どこなのかわからない選手が結構いる。下の選手もそのひとり。アニバル・ロペス選手の所属する協会は「AHO」。「AHO」から来た選手が「AHOY」で戦っていた。オランダ領アンティルだということを、調べてみてようやく知りました。

下写真:オランダ領アンティルのロペス選手。ちなみに速報担当はアホの坂田こと、坂田利夫が大好きです。…深夜の作業のせいか、真面目なトピックスなのに着地点がおかしくなってスミマセン
●女子ダブルス2回戦
石垣/山梨  7、6、6、-10、5 ヘ・シリン/フ・メルク(トルコ)
福原/石川  -9、5、9、8、9 プロホロワ/ヴォロノワ(ロシア)
藤井/若宮  8、5、-8、8、6 管夢圓/呉穎嵐(香港)

●男子ダブルス2回戦
松平健/丹羽 6、-5、10、8、-5、6 イェフトビッチ/カラカセビッチ(セルビア)
張/松平賢 7、4、6、6 グロートゥ/スターンベリ(デンマーク)
水谷/岸川 8、4、5、7 カールソン/スベンソン(スウェーデン)

下写真左:香港の若手ペアを下した藤井/若宮
下写真右:福原/石川は徐々にコンビネーションが良くなってきた。「一日、終わったなという感じです。試合が多いけど、集中力が切れなくて良い感じです。個人戦だけど、みんなが頑張っているのを聞くと、自分も頑張ろうと思う。チームジャパンで頑張ります」と試合後の福原。石川は「最後のこの試合は良かったので明日につながる。他のみんなも頑張っているから、自分も頑張ろうと思える」とコメントした。
●男子ダブルス2回戦
水谷/岸川 8、4、5、7 M.カールソン/R.スヴェンソン(スウェーデン)

その実力差は歴然としていた。前回3位の水谷/岸川がスウェーデンの若手ペアに完勝した。
昨年10月のアジア競技大会で、早いラウンドで荘智淵/呉志祺(チャイニーズタイペイ)に敗れ、1月の全日本選手権では決勝で松平健/丹羽に敗戦。その状態が心配されたが、全くの杞憂に終わったようだ。長くペアを組んでいるふたりだけあって、ラリー戦での位置取りの良さは抜群。松平健太を破ったスヴェンソンの強打も、まったく通用しなかった。いくら強打で攻めても返され、いつの間にか守勢に回っているのだがら、対戦ペアはもう打つ手がなくなる。1回戦で対戦したツボイ/モンテイロも、このカールソン/スヴェンソンも、途中から戦意喪失といった感じだった。

これでベスト16入りを決めた水谷/岸川。明日の対戦相手は成長著しい鄭栄植/金ミン鉐(韓国)。強打に威力があり、下がっても粘り強い。この一戦を乗り切れば、2大会連続のメダルにグッと近づく。