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速報・現地リポート

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世界選手権ロッテルダム大会(個人戦)

●女子ダブルス1回戦
石垣/山梨 7、4、3、3 ガチンスカ/レムズィ(ブルガリア)
福原/石川 5、8、7、5 パーカー/シブリー(イングランド)
藤井/若宮 6、-6、1、5、7 ネベス/オリベイラ(ポルトガル)

●男子ダブルス1回戦
松平健/丹羽 9、4、7、11 ラシン/アリ-サレー(エジプト)
張/松平賢 -5、6、―9、7、2、8 イオネスク/A.スッチ(ルーマニア)
水谷/岸川 4、2、1、2 モンテイロ/ツボイ(ブラジル)

日本勢は全員がダブルス1回戦を突破。右肩の状態が心配された松平健太も、丹羽とのペアでラシン/アリ-サレーをストレートで下した。女子ダブルスの石垣/山梨(下写真右)は、ブルガリアのペアに完勝。ダブルスのみエントリーしている山梨にとってはこれが初戦だったが、順調な滑り出しだ。
●女子シングルス1回戦
平野 6、9、8、10 陳思羽(チャイニーズタイペイ)
石垣 4、-7、-8、8、11、-7、13 パーカー(イングランド)
谷岡 7、-10、-10、4、7、6 ダス(インド)
石川 7、9、8、6 イリチ(ルーマニア)
若宮 5、3、3、3 ドゥブコワ(ベラルーシ)
藤井 10、5、1、9 ガタク(インド)
福原 7、-7、3、7、8 チャン・モー(カナダ)

女子シングルス1回戦の全ての結果は上記のとおり。
石垣は同じカットのパーカーと、促進ルールの激しい競り合い。最終ゲーム10-8から10-11と逆転され、マッチポイントを握られる苦しい展開だったが、紙一重の差で逆転勝利。
女子代表の最年少の谷岡は、ダスの横殴りに打つ強打に苦しんだが、バックハンドの攻撃を織り交ぜ、粘ってダスの打ち疲れを誘った。若宮はカットのドゥブコワに完璧な内容で勝利。

下写真左から石垣、谷岡、若宮
●男子シングルス1回戦
水谷 5、4、6、-10、4 ラサン(スロベニア)
張 5、-6、-10、7、-9、11、3 コシバ(ハンガリー)
丹羽 -8、10、-10、3、6、8 ピッチフォード(イングランド)
岸川 -8、-8、6、3、-8、8、8 キム・ヒョクボン(北朝鮮)
スヴェンソン(スウェーデン) -8、7、9、-7、7、-6、7 松平健
ボル(ドイツ) 8、5、4、-6、4 松平賢

男子シングルス1回戦、第2会場の28コートで波乱が起きた。松平健太が長身のスヴェンソンのパワーに屈し、1回戦で姿を消した。健太は第6ゲームの最後、10-6のゲームポイントでフォアに来たボールを強打した時に肩を傷め、治療のためのタイムを取った。最終ゲームは強打ができず、ループで入れにいったボールをスヴェンソンに痛打され、1-5、2-9と大きく離される展開。健太も7-10まで追いすがったが、最後は健太のバックブロックがネットにかかり、ゲームオーバー。まさかの敗戦だった。
兄の松平賢二もボル(ドイツ)に1-4で敗戦。決めにいったボールを返され、しのぎから強打に転じたボールにオーバーミスが出た。着実に成長を続けている賢二だが、フォア主体の正攻法の攻めでは、ボルの堅陣を破ることは難しかった。
 国際卓球連盟シャララ会長の会見「国際卓球連盟の加盟協会が210から215に増え。競技団体の中では2番目に加盟協会の多い競技団体となった。最も重要なニュースは、2014年の開催地に関して、カタールのドーハが立候補していたが、カタールオリンピック委員会と政府からの最終的な確認が取れていなかった。その間に、日本でトリプルな大惨事が起きた。地震、津波、原発事故だ。日本でのイベントがその後に多くキャンセルされた。私は日本卓球協会の会長と連絡を取り、そして副会長でITTF副会長でもある木村氏とも連絡を取り、2014年の世界選手権にはドアが開かれていることを確認した。そして、カタールとの副会長とも話をして、もし日本でできる準備が行われるのなら、日本開催をサポートすることを確認した。その後、日本でも理事会が開かれ、同時にオリンピック委員会、東京都、政府関係とも話を進め、最終的に2014年のいわゆるゴールデンウイークに代々木で開催されることが可能となり、総会でも、これはベストの決定、ということで賛成をいただいた」
●女子シングルス1回戦
福原 7、-7、3、7、8 チャン・モー(カナダ)
石川 7、9、8、6 イリチ(ルーマニア)

福原は長身のチャンのたたきつけるようなフォア強打(フォア面は表ソフト)と、バックサイドを切るバックハンドに苦しんで第2ゲームを落としたが、そこからは落ち着いていた。ボールの落点を前後左右に巧みに変えて、チャンを振り回した。「このシングルスが3試合目だったので、もう少し動けるかと思ったけど、動けなくて残念。ダブルスでは岸川君に頼りすぎていたので、シングルスになったら少し緊張してしまった。最後に(オリンピックが)決まるのはこの大会だけど、今までもずっとこういう状況だったので慣れています」(福原)。

石川はイリチとのサウスポー対決を競り合いながらもストレートで制した。「良かったのはサーブが効いたことと、最後まで崩れなかったこと。次の試合に向けてしっかりと準備したい」(石川)。
●男子シングルス1回戦
J.セイブ(ベルギー) 4-2 ラムゲイ(スコットランド)

ロッテルダム大会で、世界選手権20回連続出場の新記録を達成したJ.セイブ。「ジャンミ!ジャンミ!」と観客席から声援が飛ぶ中、スコットランドのラムゲイと派手な打ち合いを演じた。第1ゲームを落とし、第2ゲームもリードされて「まさかの初戦負け…?」と思わせたが、ドライブの安定性と粘りで上回って逆転勝ち。41歳、まだまだ元気だ。7大会連続出場が懸かるロンドン五輪に向け、こんなところで負けるわけにはいかない。
●男子シングルス1回戦
水谷 5、4、6、-10、4 ラサン(スロベニア)

13時15分からシングルスがスタート。日本のトップは、エース水谷だ。相手は、水谷も知らなかったというカットマンのラサンだったが、相手の粘り強いカットを丁寧なドライブで難なく攻略。初戦という固さも見られず、1回戦を突破した。
●混合ダブルス3回戦
岸川/福原 6、5、-11、4、8 ヤカブ/ポータ(ハンガリー)
松平健/石川 9、8、-10、7、9 クリサン/ドデアン(ルーマニア)
張ユク/姜華君(香港) -6、-7、-6、12、8、5、9 松平賢/若宮

岸川/福原が非常に好調なプレーで4回戦へ進んだ。「相手は実力のあるペアだったけど、ぼくたちも声が出ていたし、調子が良かった。この3回戦から相手が強くなるので、ふたりで声を出していこうと話した。すごく良い試合ができました」と試合後の岸川。4回戦の対戦相手はガオ・ニン/リ・ジャウェイ(シンガポール)。「明日も朝一番の試合が混合ダブルスなので、頑張って良い試合をしたいと思います」(福原)

惜しかったのは松平賢/若宮だ。張ユク/姜華君を3-0とリードし、第4ゲームもマッチポイントを握ったのだが、ここで硬くなったか、あと一本が取れず。最終ゲームも4-0、7-4のリードを守りきれなかった。しかし、ふたりともまだシングルスとダブルスが残っている。松平は3時半からボル(ドイツ)との対戦。もうエンジンは十分に温まっているはずだ。
松平健/石川は、石川が相手ペアのボールに合わず、ややミスが出たが、競り合いを制して価値あるベスト16入り。
 ITTFのWEBでも紹介される日本男子の若手が会場で応援、そして次の舞台を狙っている。

 ITTFの取材を受けたのは男子の吉村真晴(野田学園高・写真左)と村松雄斗(エリートアカデミー)。フランスジュニアオープンで優勝した吉村は、「フランスでは思い切って試合ができ、良いパフォーマンスができた。ジュニアサーキットはいろんな外国の選手と試合できるので、とても良い経験で役に立っている」と語った。一方、スペインジュニアオープンで優勝した14歳の村松は「日本の先輩、高島さん、松下さんを手本に、さらに自分のスタイルを付け加えて行きたい」と語った。
 日本選手の奮闘が続くアホイ・ロッテルダム。外は雨模様、平日の火曜日ということで観客席はさすがにまばらだが、日本の応援団からは大きな声援が送られている。オランダの人たちが、「ニッポン!ニッポン!」の声に合わせて手拍子をする姿も。
今日はスペインジュニアオープンで上位を席巻したジュニア男子代表メンバーも会場を訪れ、声援を送っている。ゲーム間に順番に立ち上がって「ニッポン!ニッポン!」の声出しをするのは、ちょっと恥ずかしそう。

「We’ll never forget 3.11」「WASURENAI3.11」の横断幕を手に声援を送る方もいる。目の前の第3コートでは、混合ダブルス3回戦が進行中。岸川/福原が強敵のヤカブ/ポータをゲームカウント3-1とリードした。