●男子シングルス決勝
水谷 12、10、ー8、3、ー6、ー12、6 オフチャロフ(ドイツ)
序盤から高速ラリーの連続で、最初から最後までエキサイティングの好ゲーム。
オフチャロフのチキータを完全に読んだ三球目、レシーブからの積極的な攻め、そしてサービスからの速攻など、オフチャロフの苦手なほんの少しのほころびを徹底的に攻めた水谷。
それでもさすがは欧州王者だ。ゲームカウント1−3の劣勢から強烈なドライブを連打し、ゲームを取り返す。
勝負となった6ゲーム目の12−12で水谷がタイムアウト。しかし、ここでもパワーでオフチャロフが押し切り、勝負は最終ゲームに突入。
しかしここからが水谷の強さだった。
打ち合いの中で、あえて回転をそのまま残し、低くコントロールし、オフチャロフのドライブミスを誘った。7−5の場面では必殺のナックルドライブで得点し、次球はフォアにストンとストップレシーブするなど、7色の攻めでオフチャロフの上をいった。
「この大会の優勝は目標だったし、満足しています。今年は2位と3位ばかりであまり良い結果が出なく悔しい気持ちがあったが、絶対に自分は乗り越えられると思ってやってきた。オフチャロフとは勝ったり負けたりで、次はもっと強くなってくると思う。自分も負けないように成長したい」(水谷)
賞金約一千万円を手にした水谷。
宿敵オフチャロフを倒し、強さを十分に示した。