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ITTFワールドツアー2014
グランドファイナル速報

●男子シングルス準々決勝
唐鵬(香港)9、6、9、-9、8 サムソノフ(ベラルーシ)
オフチャロフ(ドイツ)8、-7、-9、5、-7、7、9 荘智淵(チャイニーズタイペイ)

本日の最終試合が終わったのは23時過ぎ。夜中まで延びた試合だが、観客の多くが試合を最後まで観戦していた。
その観客の声援に応えるかのように、ラストのオフチャロフvs荘智淵はフルゲーム9本の大接戦。
最終ゲームの6-6で荘智淵がタイムアウトを取り、すぐさまレシーブエースで点を離し、8−6。このまま押し切るかと思われたが、荘智淵が痛いイージーミスを2本。
追いつき、そして一気に離す。辛うじてオフチャロフが勝利を手にした。
今日の練習は両ハンドドライブの荘智淵対策として日本の三部と練習したというオフチャロフ。三部は昨日も水谷に指名されるなど、練習相手としても大活躍。自身の大会は終わった三部だが、トップ選手の練習相手をすることで、何かをつかんだだろう。

明日の準決勝は
水谷vsフレイタス、唐鵬vsオフチャロフに決定した。
日本の水谷の優勝まであと2つ。まずはラリーに強いフレイタスを振り切り、決勝へ進出したい。
水谷vsフレイタスは準決勝は14日15時45分(日本時間)開始予定だ
  • サービスからの三球目は抜群の決定率を誇るオフチャロフ

  • ミスに泣いた荘智淵。だが強さは健在

  • 本日ラストの試合が最もエキサイティングだった

●女子シングルス準々決勝
ポータ(ハンガリー)10、7、7、5、9 フ・ユ(ポルトガル)
石川 6、6、11、6 福原

石川vs福原の注目カード、スコアは4−0だが、濃い内容の試合だった。
両者の前回の試合は11月のロシアオープン決勝。その時は石川が4-3で勝利しているが、最終ゲーム土壇場の大逆転勝ちだった。

その一ヵ月後の今大会、まず第1ゲームの1本目、石川がミドルへのロングサービスでいきなりエースを決める。石川のサービスの構成はほとんどロングサービスというかなり強気な攻めは、福原に先制パンチを食らわせた。
対する福原もロングサービスで攻めるが、待ってましたと言わんばかりの石川の両ハンドにつかまってしまう。石川のコース取りの厳しさもあり、ラリーは石川が有利か。
第3ゲームからは福原は戦術変更。速いボールではなくループを送りでブロックさせて、次球を石川のフォアへ打ち込む。レシーブでもロングサービスを狙い打つなどして、リードしたが、そこから石川がまたも追いつく。
ジュースになり、12-11で石川得意のフォアドライブでのレシーブエース。
ゲームカウントを3-0にし、勝負ありだった。

「ラリーで優位に立てたからサービスも焦ることなく思い切って出せました。前回の試合と違って自分がリードできたことは大きい。2連続で福原さんに勝てたことは自信になります。良いプレーもできたし、ベスト4に入ったので、あと2試合頑張ります」(石川)。優勝を射程圏内にとらえている。

敗れた福原は「今日の佳純ちゃんはすごく強かったです。戦術も相手のほうが一枚上手でした。全日本までにしっかり対策をして、調整したい」とコメント。
全日本で当たるとしたら決勝になる両者。その決勝を見据えて、福原はどのような対策を講じるのか。
一応聞いてみると、「ここで話すわけないじゃないですか(笑)」と。まあ当たり前です。失礼しました。
  • 石川は臆することなくロングサービスをどんどん出した

  • バックのミスが多かった福原。全日本ではどう戦う?

  • ラリーは前陣での叩き合い。石川のコース取りが厳しさを増している

●男子ダブルス決勝
趙彦来/徐賢徳 -8、10、5、-10、6、-6、9 松平/丹羽

苦しい、あまりに苦しい結果だ。
最終ゲームは2−4の劣勢を逆転し、8−4まで離して、勝負あったと思われたが、韓国ペアが怒濤の6本連取で一気にチャンピオンシップポイントを握った。
「徐賢徳のサービスの時にこちらが不利だった。健太のストップに趙彦来が中に入ってフリックしてくる。それを丹羽が前でさばけず少し下がってしまう。この展開が悪かった」(倉嶋監督)

また、丹羽のチキータのコースを読み、フルスイングの三球目攻撃を打ち込む場面が多く、かなり研究しているように見えた。ほとんど勝っていた試合だが、勝負は最後のポイントを取るまでわからない。
10ー9、最後は徐賢徳のドライブが台のエッジをかすめ、試合終了となった。
「最後の最後で韓国ペアは強気で打ってきた。相手のほうが思い切りが良かったですね」と倉嶋監督は悔しさをにじませた。
  • 韓国ペアのフルスイングはまともに止められないほど速くて重い

  • 丹羽のチキータ対策をしてきた韓国ペア

  • 最後はエッジボール。これも悔しい

  • お家芸ダブルスで金メダルを獲得

●女子ダブルス決勝
平野/伊藤 7、6、4、5 グルジボウスカ/パルティカ(ポーランド)

女子ダブルス日本勢初優勝にして、史上最年少優勝(14歳)を飾った平野/伊藤のふたり。
サービス・レシーブ、ラリーなど、終始日本ペアが主導権を握り、あっと言うまのストレート勝ち。
「以前よりフォアが強くなっていると福原さんや竹谷コーチに聞いたので、バックへどんどんボールを送った」(平野)
「攻撃力があるので、しっかり打たせないようにして、レシーブで先手を取りに行きました」(伊藤)

コートでの堂々たるプレーは中学生ということを忘れてしまうほど。このふたりならば、もっと上へと思ってしまう。
「これで満足してしまうと全日本選手権でこけてしまう。しっかりダブルスでも結果を残し、14年蘇州大会に選んでもらえるようにしたい」(伊藤)
向上心を持ち、さらに大きな舞台へ羽ばたくふたり。この優勝が伝説のはじまりかもしれない。
  • 日本ペアの速さとコース取りが光る

  • 観客の拍手に笑顔でこたえるふたり

  • さらなる飛躍に期待せずにはいられない

●男子シングルス準々決勝
水谷 6、-9、5、9、3 メンゲル(ドイツ)
フレイタス(ポルトガル)8、8、-7、-11、9、9丹羽

ボールの読みが鋭く、そして台から出たボールはフルスイングで打ち抜いていった水谷がメンゲルに快勝し、準決勝へ駒を進めた。
「中盤は詰めが甘くて逆転されたが、ドイツオープンで勝っていたから自信はあった」(水谷)

そして丹羽は激戦の末、フレイタスに競り負けてベスト8で終わった。
ラリーはお互いに一歩も引かない展開だったが、最後はフレイタスが動ききり、丹羽のボールに食らいついていった。

ベンチの倉嶋監督は「フレイタスと対戦するにつれて、サービスとチキータが効かなくなっている。丹羽のリズムが作りにくく、特にチキータに対して無理をせずに入れてきて、そこからラリーに持っていかれた。丹羽は攻めている時はいいが、守っている時はまだ水谷クラスではない。良いブロックが1ゲームに1本、2本あればもっと展開は変わっていくし、戦術にも幅ができる。
 それでも課題だった大きなラリー、フットワークはしっかり向上している。サービスとチキータは彼の代名詞なので、もっと工夫して使っていけばこれからも大きな武器となるはず」
  • 体格に勝るメンゲルをパワーで圧倒した水谷

  • 丹羽の代名詞に、次なる工夫が必要になってきている

  • 気迫あふれるプレーで丹羽に勝利したフレイタス

●女子シングルス準々決勝
徐孝元(韓国)11、3、8、−6、8 馮天薇(シンガポール)
ユ・モンユ(シンガポール)5、−5、6、7、8 平野

カットの徐孝元が第1シードの馮天薇を下し、準決勝へ進出。
そして日本の平野はユ・モンユとのラリー戦に敗れた。
「バックを気持ちよく振らせたくないので、前半はミドルを狙っていきました。でも少しでも甘いボールになると一発で持っていかれる。2ゲーム目は狙い打ちできたけど、取られたゲームは全部ラリーに入る前のボールの質が低かった。そこが反省点です
 三球目や四球目攻撃で厳しくいけない、入れている時が多いので、威力やコース取りなどもっと厳しく強いボールを打てるようにまた練習します」(平野)
  • 次の課題を見つけ、平野はまた走り出す

  • 固いブロックでラリー戦を制したユ・モンユ

  • 徐孝元のベストプレーが馮天薇を下す

  • 馮天薇は苦手のカットに苦杯

●男子ダブルス準決勝
趙彦来/徐賢徳(韓国)8、−7、9、2、12 リヴェンツォフ/パイコフ(ロシア)
準決勝第二試合は韓国ペアがパワーで押し切り勝利。
松平/丹羽の決勝の相手が決定した。
韓国ペアのボールは、プラボールになってもかなりのスピード。やはりこのふたりに十分な体勢で打たせるのは危険だ。

松平/丹羽は台上で勝負し、前陣での展開で優位に立ちたい。
  • このパワーを封じることが決勝の決め手だろう

●男子ダブルス準決勝
松平/丹羽 −10、9、15、6、7 唐鵬/黄鎮廷(香港)
女子に続き、松平/丹羽も決勝進出を決めた。
お互いに取って取られての競った点数だったが、要所で丹羽のチキータ、松平のフォアドライブが決まり、香港ペアを下した。
「戦術が良かった。相手のバックへ詰めることを考えた」(松平)とコメントしたとおり、
黄鎮廷の裏面打法に深いボール、流すボールをたくみに使い、ミスを誘った。

「丹羽は単複ともに調子が良く、健太もダブルスにしぼってきているので、台上が非常に丁寧にやれている。そして大胆に攻めることもできている。ふたりのコンビネーションが非常に良かった。決めに行くボール、コースを突くボールの選択がしっかりしていて、隙がないプレーができている」とベンチに入った倉嶋監督も太鼓判を押している。

男子ダブルスでもいまだ日本選手の優勝はない。(準優勝は2回)
このまま優勝街道を突っ走れ。
  • 押し引きができている日本ペア。初優勝に王手

  • ペンと表ソフトのペアの弱点はやはりバックサイドか

●女子ダブルス準決勝
グルジボウスカ/パルティカ(ポーランド)−5、5、−8、9、9、10 李皓晴/呉穎嵐(香港)

反対側の女子準決勝も終わり、平野/伊藤の決勝の相手が決定。
強力な両ハンドドライブを持つポーランドペアは、アジア勢に2連勝。
パワー自慢の香港ペアをも下し、決勝へあがってきた。
平野/伊藤との対戦は今年3月に行われたドイツオープン。
決勝で当たり、そのときは日本ペアがストレート勝ちしている。
「以前勝っているけど、気にせずに向かっていく気持ちで戦いたい」(伊藤)
「もう一度ビデオを観てしっかり対策する」(平野)

女子ダブルス決勝は日本時間19時予定だ。
  • グルジボウスカのバックハンドは強力

  • 気迫を見せた香港ペアだったが、接戦をものにできなかった

●女子ダブルス準決勝
平野/伊藤 −5、8、6、4、−9、8 馮天薇/ユ・モンユ(シンガポール)

やはりダブルスはサービスとレシーブなのだろう。
1ゲーム目は相手のナックルサービスに日本ペアのレシーブが浮いてしまったが、2ゲーム目からはほとんどのボールをバックハンドで処理。
伊藤の表ソフトでのツッツキとフリック、平野のバックドライブと逆チキータなど、レシーブでの先手が取れるようになると、シンガポールペアが焦り始めた。
5ゲーム目は終盤で伊藤が鼻血を出すアクシデントもあって落としてしまったが、6ゲーム目はぶち切った下回転のサービスで、相手のレシーブを単調にし、そして9−7の場面では平野が得意のスピードロングサービスでエースを取った。
格上と思われたシンガポールペアを下し、決勝へ進出した。

「シンガポールペアとは初対戦で最初は打たせすぎてしまいました。優勝するためにここにきたので、決勝はがんばります」(伊藤)
「ここまで来たからには勝ちたいです」(平野)
快挙まであと1勝。日本ならずとも世界の卓球界が注目する1戦となるだろう。
  • 2ゲーム目から伊藤のバックフリックが炸裂

  • 平野の逆チキータは相手をフォア側へ大きく動かす

  • 「こんな場面で出るの?と焦りました」と鼻血を出した伊藤

  • 次第に打てるボールが限定されてしまったシンガポールペア