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平成28年度全日本選手権速報

 高校3年の緒方遼太郎(JOCエリートアカデミー/帝京)が高木和卓(東京アート)を4-1で破り、ランク入りを決めた。

「チキータ処理が難しかった。思ったよりも速かった。それでサービスを出す時にナーバスになってしまったのが敗因ですね。最後のゲームも5-2から全然点数を取れなかった。スタートが(ゲームカウント)0-3だったから2-3にしとけば良かったと思うけど・・」と敗戦後の高木和のコメント。

●男子シングルス5回戦(ランク決定戦)
緒方遼太郎(JOCエリートアカデミー/帝京) 8、6、4、-4、5 高木和卓(東京アート)
 
  • 高木和を破り初ランク入りした緒方

●女子シングルス5回戦(ランク決定戦)
石川佳純(全農)-8、-7、4、9、5、7 成本綾海(同志社大)
森薗美咲(日立化成) -6、-9、7、3、7、-6、6 田口瑛美子(筑波大)  
小道野結(アスモ) -3、10、9、-7、9、7 若宮三紗子(日本生命)
三宅菜津美(中国電力) 6、9、5、-4、7 浜本由惟(JOCエリートアカデミー/大原学園)
佐藤瞳(ミキハウス) 6、-7、6、-9、-11、2、8 牛嶋星羅(日立化成)
森薗美月(サンリツ) 6、7、9、-8、9 平野容子(豊田自動織機)
鈴木李茄(専修大) -5、6、-3、-7、7、9、12 塩見真希(四天王寺高) 
加藤杏華(十六銀行) 7、5、7、9 田代早紀(日本生命)
安藤みなみ(専修大) -3、9、-8、7、12、6 伊藤美誠(スターツSC)  
橋本帆乃香(四天王寺高) 7、10、9、5 市川梓(日立化成) 
石垣優香(日本生命) 7、11、3、2 打浪優(神戸松蔭女子学院大)
芝田沙季(ミキハウス) -6、-5、10、7、-7、8、8 早田ひな(希望が丘高)
松澤茉里奈(十六銀行) 7、6、10、-7、11 森さくら(日本生命)
永尾尭子(アスモ) 7、-9、9、7、8 宋恵佳(中国電力)
前田美優(日本生命) -4、-6、11、9、-14、10、9 加藤美優(吉祥寺卓球倶楽部)  
平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園) 8、4、4、4 阿部恵(サンリツ)

女子シングルス5回戦の結果は上記のとおり。早田ひな、加藤美優もこの5回戦で敗れ、「黄金世代」が次々に姿を消した。これが全日本の厳しさだ。

「前田さんとは何度か試合をしていて、最近は勝っていた。勝負所で決められなかったのが敗因です。自分の思い通りにいかなくて力んでしまった。ベンチの父には『完全に気持ちだな』と言われました」(加藤)

「3ゲーム目から相手に慣れられて、打っても打っても返ってきて、私は体幹が崩れてしまって連打できなかった。左の二の腕が一昨日くらいから痛くなってきて、右ひざは痛み止めが効いていたんですが、二の腕は薬が効かないくらい痛かった。昨年の後半は国際大会でも結果が出てきて、世界で通用するような選手になってきたかなあと思っていたけど、日本一になれないと世界のトップには立てない」(早田)
  • 芝田に逆転負けした早田

  • 前田との激戦に敗れた加藤

 ランク入りを賭けた一戦。十六銀行の松澤茉里奈が日本生命の森さくらに完勝した。

「この1年、自分が人間的にも成長できてきたかなという試合だったので後悔はないです。全体的にラリーで自分が押せなかったのが敗因です」と森。

●女子シングルス5回戦(ランク決定戦)
松澤茉里奈(十六銀行) 7、6、10、-7、11 森さくら(日本生命)
  • 森を破りベスト16入りした松澤

●女子シングルス5回戦(ランク決定戦)
安藤みなみ(専修大) -3、9、-8、7、12、6 伊藤美誠(スターツSC) 

 まさかの敗戦。リオ五輪のメダリスト伊藤美誠(スターツSC)が5回戦で安藤みなみ(専修大)に敗れる大波乱が起きた。

 敗戦後、淡々と会見で答える伊藤は悔しさをにじませた。
「初めての相手だったけど、展開は悪くなかった。2ゲーム目を落としたのが痛かったし、もったいなかった。2-2になった5ゲーム目もジュースで打ちミスがあった。もっと戦術を考えてやるべきだった。
 今回はシングルスのみで優勝を狙っていたし、石川さんや(平野)美宇ちゃんの対策をやってきましたが、練習から上を見すぎていたのかもしれません。もっとコツコツ1回目、2回目の相手の対策をやるべきだったかもしれませんね。
 全体的に良いところはなかったし、固くなって振り切れていない感じでした。やっぱり2ゲーム目の後半打ち急いだのがもったいない。もう少し我慢しても良かった」

女子シングルス5回戦、神戸女子学院大の打浪(うちなみ)はカットの石垣(日本生命)に完敗。昨日の4回戦で天野(サンリツ)を破って勝ち上がってきたが、「石垣さんはレベルがずっと上で、本当に自分が試合をやるのかという感じでした。カット打ちはあまり自信がなかったです……」と試合後のコメント。石垣のカットと切れ味を増した攻撃に屈した。

右シェークドライブ型の打浪は全日本の一般出場はこれが初めて。全日本予選を通過できなかったのを、昨年の全日学でベスト8に躍進したことで出場のチャンスをつかみ、さらにそのチャンスを生かした。ここから大きく羽ばたいてほしい。

●女子シングルス5回戦(ランク決定戦)
石垣優香(日本生命) 7、11、3、2 打浪優(神戸松蔭女子学院大)
  • 打浪は石垣のカットを崩せず

 競り合いながら最終ゲームにもつれた佐藤瞳(ミキハウス)対牛嶋星羅(日立化成)のカット対決。途中から促進ルールになったが、最後は佐藤の粘りと攻撃が牛嶋を制した。

 牛嶋は涙を流しながら気丈にコメントを発した。
「小学生の頃頃からやってきて今まで一度も勝ったことのない相手で、組み合わせを見た時から勝ちたいと思っていたのですごく悔しい。全日本は最後まで何があるかわからないから、リードした時も油断してはいけないし、リードされても絶対追いつけると思ってやったのに・・・。
 相手が最初に打ってきたら打たせて、5ゲーム目から相手が打たなくなってきたので、促進ルールになったほうが自分にはチャンスがあると思った。5ゲーム目6-0から6-6に追いつかれたけど、そのゲームを取れたのは良かった。相手はリードされてからが強かった」

●女子シングルス5回戦(ランク決定戦)
佐藤瞳(ミキハウス) 6、-7、6、-9、-11、2、8 牛嶋星羅(日立化成)
  • カット対決に敗れた牛嶋

今大会が最後の全日本と言われている若宮三紗子(日本生命)は小道野結(アスモ)に敗れた。持病と向き合いながらの全日本。日本代表としても活躍した若宮はシングルスのコートを去った。

「大きく動かされた時について行けてなかった。大事な2,4ゲーム目を落としたことで試合の流れが相手に行ってしまった。まだダブルスがあるので、1種目が終わったなという感じです。昨日の初戦の相手も強い相手だったので、思ったよりは良いプレーができていた。
 シングルスは優勝を目指すというよりは、自分の力を出し切り、悔いのない試合がしたかった。ランクに入って終われればよかったけど、まあまあ及第点かな」(若宮)

●女子シングルス5回戦(ランク決定戦)
小道野結(アスモ) -3、10、9、-7、9、7 若宮三紗子(日本生命)
  • 最後の全日本を終えた若宮

 鈴木李茄(専修大)が塩見真希(四天王寺高)にゲームを先行されながらも、逆転でランクに入った。
 試合の出だしから2-0、3-1と塩見がゲームをリードしていったが、鈴木が3-3に追いついた最終ゲームは一進一退。先にマッチポイントを奪ったのは鈴木だったが、塩見も12-11とマッチポイントを奪い返す展開。最後は14-12で鈴木が逃げ切った。
「最後に振り切れなかったのが悔しい・・」と塩見の敗戦後のコメント。

●女子シングルス5回戦(ランク決定戦)
鈴木李茄(専修大) -5、6、-3、-7、7、9、12 塩見真希(四天王寺高) 
  • ランク入りを決めた鈴木

  • 逆転負けを喫した塩見

 3連覇を狙う石川佳純は、中学・高校の2学年後輩である成本に2ゲームを連取されたが、中盤から相手のバックやミドルへのツッツキを送って打たせ、ラリーからチャンスボールを強打。フォアサイドからクロス・ストレートに打つパワードライブも冴えて、逆転勝ちを決めた。

「あまり作戦は考えていなかった。中高の先輩で2学年上ですけど、今まで試合で当たったことはない。私が異質なので、最初は石川さんが引っかかってくれたけど、だんだん粘られて私のミスが増えた。最初はバックに来ていたレシーブがフォアミドルに来るようになって、そこをもっとフォアで攻めていけばよかった。バックハンドでのレシーブになってしまった」(成本)
  • 逆転で勝利した石川

  • 左腕対決に敗れた成本

●男子シングルス4回戦
吉田海偉(Global Athlete Project) 9、ー9、8、4、ー8、11 加藤由行(フジ)

ラン決の前に昨日の激熱バトルを紹介しよう。
男子シングルスの4回戦で、今大会の最強ペンドラ対決が行われていた。
「引退する前にいつかやってみたかった。ぶつかるだけです」と加藤がペンドラの先輩・吉田に挑戦。

 チキータが得意な加藤だが、吉田のロングサービスを警戒し、最初からあまり台に入りすぎないような構え。裏面での早い打球点でストレートにはじき返す。回り込みたい吉田を大きく動かし、互角のラリーに持ち込んだ。
 片面対両面のペンホルダーの対決だが、最後は足の勝負になる。最後まで馬力が落ちなかった吉田が動ききり、気迫の勝利。何度もガッツポーズを決めて、最強ペンドラを印象づけた。

 敗戦後に加藤は悔しさをにじませながらも清々しい表情を見せた。
 「思ったより自分の技術が効いたので、自信になりました。サービスも効いていたし、作戦も良かった。あそこまでいったら勝ちたかったですが、最後はカウンターが怖くて、打ちにいけなかったですね。カウンターが全部入ってきたので、打つのが怖かった。あとツッツキとストップが本当に切れていた。すごかったです。
 今年は愛媛国体があるので、もっとアピールしたい。もっと頑張ります!」(加藤)

吉田と加藤のふたりはミックスゾーンでがっちり握手。
「参りました!」と加藤。ペンドラの先輩から学ぶことは大きかったようだ。