女子学校対抗決勝で、四天王寺に0−3で敗れた遊学館。出雲美空と相馬夢乃というツインエースを擁し、戦力的には四天王寺と同等か、それ以上とも思われた。しかし、結果は0−3。トップ津隈が2ゲーム目の10−5から7点連取を許し、2番出雲は最終ゲームの9−6から逆転を喫した。3月の高校選抜で決勝進出を果たし、決勝の舞台も経験したうえで狙った頂点。しかし、四天王寺の壁は厚かった。
「悔しいですし、本当に監督の責任だと思います。そのひと言です。優勝を狙うということで、今回は事前合宿も計画的にやりましたし、いろいろ対策も立ててきた」と語った、遊学館の安達健佑監督。監督自身も、2002年の茨城インターハイで遊学館がベスト4入りを果たした時のメンバー。母校の女子卓球部監督として、インターハイで初めて学校対抗決勝のベンチに入った。
「出雲、相馬、そして出雲・相馬のダブルスか千葉で勝つというイメージを持っていたので、2番で出雲が落としたのは痛かった。出雲は昔ミキハウスにもいましたし、出雲に対しては徹底的にフォア前を突いたり、フォアに揺さぶる展開を使ってきた。それはわかっていたけど、対応できなかった。
昨年はうちも初めてのインターハイでの入賞(3位)だったので、経験値が不足していた。四天王寺と当たるというだけで選手もビビってしまった。選抜はオーダーも当たったので狙えると思ったけど、決勝の舞台で緊張してうまくできなかった。今回は決勝も経験しているから、本当に狙っていこうと。でも戦術転換の能力、引き出しの能力が向こうのほうが上でした。今後は戦術に関しては徹底してやらないといけない」(安達監督)
2番出雲が敗れ、ベンチに重苦しいムードが漂った時、「これだけ観客席で応援してくれる人たちがいて、たくさんの方の協力があったここまで来た。こんな感じで負けたらダメだぞ」とハッパをかけたという安達監督。「次は日本一を獲ります。まず国体があるので大阪にリベンジしたいし、来年のインターハイでは優勝します」と言い切った。それは自らに言い聞かせた、決意表明だったのかもしれない。戦型のバラエティに富んだ好チーム・遊学館。来年はひと回り大きくなって、インターハイの舞台に戻ってきてほしい。