皆さんそうだと思いますが、オープン戦では賞品が貰えるよう、全員ハリキッテ試合していると思います。
私が中学二年生の時に優勝賞品でゲットしたキティちゃんのラケットケース、なんと今でも使っています。結構「物持ち」が良いんですよ。誰か褒めてください。
さて、今回は子供の頃から大変お世話になっている横浜の河原先生主催の「河原杯の賞品」のお話し。
「河原杯」は当時毎年夏に行われていて、子供の頃は楽しみにしていました。
なぜなら、商品がもらえるチャンスが沢山あるからです。
各カテゴリーに分かれており、優勝者にはもちろん、確かベスト8の選手までもが商品をもらっていたと記憶しております。
「がんばったで賞」「ファインプレー賞」まであり、上位に食い込めない選手たちは、せめて頑張ってプレーし、先生方の目に留まり「がんばったで賞」をもらえるよう、文字通り「頑張って」プレーしていました。
開催者の中に「かわいさん」という女性の方がおり、苗字をもじって「かわいいで賞」という賞がありました。
当然、学校で相当モテていそうなかわいい女の子が毎年選ばれ、そんな賞をもらった暁には更にモテることなど確実でした。
当時小学生だった妹の渚が、かわいさんに近づきこう言いました。
「今年のかわいいで賞はなぎにちょうだい♥」
私は我が目と我が耳を疑いました。この娘……、一体何を言い出すのであろう。ずうずうしいにも程がある! まさか、自分がかわいいとでも思っているのだろうか。
いや確かに、不細工ではないけれど、自分で言うほどかわいくは……
末っ子というのはいっつもこう。世界で一番、自分がかわいいと思っているんですよね。
それに比べ、長女はどうでしょう。姉の梓など、自分の事をかわいいとは思っていないはず。もし何かの手違いで、姉が「かわいいで賞」をもらった時には「あっし(あたし)、コレ、いらない……」と自粛するに違いありません。なぜなら自分がかわいくないと知っているから。
それに比べて妹の渚ときたら、自分から「ちょうだい」だなんて……
えっ? 私ですか? (←声が裏返っている)
私は「かわいいで賞」なんて、最初っから欲しいだなんて思った事ありませんよ。だって……それは、ほら……ねぇ、アレですよ、アレ。
どうせ優勝するんだしぃ、そこで商品がもらえるんだしぃ、二つも商品もらっちゃったら他の人に申し訳ないでしょ? ええ、ええ、そうですとも!
……というか、あの、そこはあまり深く追求しないで下さい。そこはどうか、そっとオブラートに包んで……
妹の「ちょうだい♥」作戦が効いたのか、その年の「かわいいで賞」の名誉と商品は妹の手に渡ったのでした。
むむむ……「アピールしなきゃパスは来ない」と言うけれど、まさにこれですね。
……ハッ! ちょ、ちょうだいっ! 私にも、何かちょうだいっ!
※本当に「かわいいで賞」を貰えるのはこの子です。