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ペルーでペルー料理じゃない料理に舌鼓を打つ

大藤沙月選手と吉田春香コーチには最後のご挨拶は出来なかったものの、横井咲桜選手と坂本竜介くんに「ブタの散歩」というネタを提供できたことでプラマイゼロに帳尻合わせしておきました。

 

その足でペルー料理が食べられるレストランへ。

 

私「夜ご飯が遅くなってしまい、ごめんなさい」

 

横井選手「も~、お腹ペコペコです!」

 

 

横井咲桜選手はかなりの偏食。と、坂本くんが教えてくれました。

 

「チチャ・モラーダ」というペルーを代表する飲み物(紫トウモロコシを煮出したジュース)と一緒に乾杯する写真だけ撮った後、横井選手は頼んでおいたスプライトを美味しそうに飲んでいました。

 

そもそも肝心のチチャ・モラーダを味見したのか、してないのか、見そびれてしまいましたが、横井選手、一口だけでも飲みました?

 

生の魚も食べられないんですって。ペルーを代表する料理がまさに「セビッチェ」という生魚のピリ辛のマリネみたいなやつなんですけど。

 

で、横井選手は辛いのもダメなんですって。

 

もう、全然ペルー料理ダメじゃん(泣)。

 

ペルーを代表とする飲み物「チチャ・モラーダ」、ペルーを代表とする食べ物「セビッチェ」、横井選手のご機嫌を全然取れてない。お前ら、出直してこい!

 

とりあえず、ペルーを代表する料理を頼んでみました。

紫トウモロコシのジュース、チチャ・モラーダ。

ザ・ペルー料理、生魚のマリネ。セビッチェ。

森薗政崇選手のお気に入りだったペルー版コロッケ、パパ・レジェーナ。

ペルー版ポテトサラダ、カウサ。

ペルー定番のお通し、カリカリのトウモロコシ。

カレーっぽい味がする、レンソがいつも頼む、アヒデ・ガジーナ。

 

 

そんな横井選手と坂本くんが頼んだ料理がコチラ。

 

 

「エビのクリームパスタ」

 

 

全っ然ペルー料理じゃない(泣)

 

どこからどう見ても、全然ペルー料理じゃない(泣)

 

「目には歯を、歯には目を」っていうくらい、違う。

 

ブレーキとアクセルを一緒に踏んじゃうくらい、なんか違う。

 

「なるほど、そういうことだったんですね!」と膝じゃなくて肘をポンするくらい、違う。

 

でも、いいの。それでいいんよ。「蓼食う虫も好き好き」っていう諺があるじゃないですか。

「タデの辛い葉を食う虫もあるように、人の好みはさまざまである」ということ。

 

そもそもペルーでペルー料理以外のものを食べて、一体何が悪いんですか?

 

っていうかあなたねぇ、さっきから言わせておけば、好き勝手なこと言ってんじゃないわよ! ねぇ、ちょっと聞いてる? おーい!

 

つべこべ言っておりますが、お二人はクリームパスタを「美味しい」と言って食べていました。確かに、クリーミーなホワイトソースがエビとパスタに絶妙に絡み合っている。彩色を気にしてか、シェフの粋な計らいでグリーンピースまで入っていました。そういうのを「お洒落」っていうんですかね。知らんけど。

「サービスでいつもより多めに入れてあげるね」って、シェフがウィンクしているのが頭をよぎりましたよ。

坂本くんは「美味しい」と言いながらグリーンピースを丁寧に丁寧に、他のお皿に取り除いていました。つまり残していました。

 

横井選手に至ってはエビを数匹残しつつ、スプライトでお口直ししていました。

 

 

私「どれが一番美味しかったですか?」

 

横井選手「ん~。これ、ですかね☆」

 

スプライト殿、あなたをペルーで一番美味しいペルー料理として認定し、表彰致します! この度は大変おめでとうござんした!

 

え? 私が一番好きなペルー料理ですか?

 

そんなのスプライトに決まってるじゃないですか! ふざけないでくださいよ!

ブタの散歩

大藤沙月選手と吉田春香コーチは決勝戦が終わったその日の夜の便で帰国したので、あまりお話しは出来ませんでした。

 

しかし、大藤沙月選手は挨拶してくださったり、吉田コーチは少しの時間だけでも私の息子に話しかけてくださったりと、素敵な面を見せてくださいました。

 

旦那のレンソの車で、大藤沙月選手と吉田コーチに最後の挨拶だけでも、と思い、ホテルへ向かいました。

 

お二人のバスは夜8時のホテル発。そして我々がホテルに着いたのは8時5分。

 

チーン。

 

私は日本人だから時間には絶対に間に合うようにするんですけど、旦那のレンソはペルー人。

 

ペルーには「ペルー時間」というものがありまして、予定の時間より10分、15分、30分と遅れることを意味します。

 

くそう、「ペルー時間」の奴め。今度見つけたらただじゃおかねぇぞ。今度見つけたら前歯へし折ってやるからなっ!

 

んで、遅れた本当の理由がコチラ。

 

ん?

 

ブタ?

 

車を運転していたレンソが「イズミ! ブタがいる!」って言うんですよ。

 

あー、はいはい、ブタね、ブタブタ。

 

ブルドッグのことをいつもあなたは「ブタ」って比喩しているのを私が知っていることをあなたも知っているでしょう?

 

いつものように適当に流していました。

 

しかし、今回「ブタ」と言うレンソの力量がいつもと違う。

 

指さす方を見たら、本物のブタが散歩していました。

 

しかもよく見たら、ブタがおばさんを散歩していました。

 

レンソはブタの写真を撮るために、ブタが曲がった道へ車を進めていました。

 

ブタは車のタイヤに大量のオシッコをしていました。

 

 

なるほど。今回ホテルに着くのが遅れたのは「ペルー時間」が悪いんじゃなくて、「ブタが散歩していて、それを写真に撮っていたから遅れた」のですね!

 

ペルー時間さん、ごめんなさい。先ほどは「前歯へし折ってやる」なんて暴言を吐いてしまって。

 

今回はブタが散歩していて、その写真を撮っていたレンソと私が悪かったんですね☆

 

前歯、へし折っておきますね☆

只今、坂本竜介くんからご紹介にあずかりました西田泉です。

告白します。

 

正直者になります。

 

正直者のジョンになります。

 

前回、自慢気に「話しかけなかった」と書きましたが、

 

実は、

 

「話しかけられなかった」んですよね。

 

恥ずかしくて。

 

ほら、私って意外と「シャイ」じゃないですか。日本語では「恥ずかしがり屋」って言うんでしたっけ? 知らんけど。

 

子供時代には無かった「羞恥心」というものが、最近ようやく芽生えてきた。俗にいう、遅咲きってやつ?

 

普通、逆じゃないですか? 子供の頃は恥ずかしがり屋だったけど、大人になったら度胸が付いて話せるようになった、って。

 

私の場合逆なんですよ。

 

時代を逆行しているんですよ。

 

これね、意外と操作が難しいんですよ。

 

え? コツ、ですか? コツなんてありませんよ。

 

……そうですねぇ、強いて言えば、

 

 

フィーリング、かな。

 

 

試合を終えた横井咲桜選手と坂本くんが一緒に居たので、必殺「瞬間移動の術」を使って彼の隣に行くと、早速坂本くんが紹介してくれました。

 

「あ、この方、ペルーに住んでる西田泉さん。俺の高校時代のクラスメート」。

 

 

あれ? さっきのつぶ貝は何処へ? あなたさっき、つぶ貝でした、よ、ね?

 

みんなが二度見、三度見するくらい、それはそれは鮮やかに手のひらを急にひっくり返し、いきなり20歳の女の子にぐいぐい行くペルー在住の40歳のオバハン(実はまだ39歳)。

 

もうね、ご紹介にあずかったその瞬間、コレですよ。

 

大藤沙月選手のバックとフォアの切替しくらい速いテンポでやってのけた私って、自分で言うのも何ですが、意外と凄い。

 

まだまだ若いもんには負けんっ!

 

少しでも壁になりたい、簡単に譲りたくないっていうか。

 

「きゃー、なんかこのオバサン、ぐいぐいくるんですけど~!」っていう横井選手の声は聞こえませんでした。

 

なるほど、年を取ると耳が遠くなるって本当なんですね!

 

 

それにしても、あらまあ。なんて可愛い。なんて可愛い20歳。

 

私にもねぇ、20歳という時代があったはずなんですけどねぇ……。それはもう、タンスの奥の奥の、そのまた奥に大事に大事にしまいすぎて、存在をすっかり忘れられてしまった「あったような、いや、もしかしたら無かったのかもしれない、あの日の淡い想ひ出」となっています。

 

それにしても、こんなに素晴らしい選手とお話しが出来るなんて、ありがたき幸せ~!

コンテンダー リマ(ペルー)大会にオードーとヨコイが来た! 

毎年恒例になってきつつある、「コンテンダー リマ(ペルー)大会」

 

今年は 08月20日 – 08月25日に行われ、女子は大藤沙月選手(ミキハウス)と横井咲桜選手(ミキハウス)が参加されました。

 

母体スタッフ、コーチとして坂本竜介さん(ミキハウス)と吉田春香さん(四天王寺高校)がいらっしゃいました。

 

ようこそ! ペルーへ!

 

で、早速馴れ馴れしく坂本竜介さんに話しかける私。何故かって?

 

何を隠そう、青森山田高校時代のクラスメートだったからです。

 

いやー、久しぶりに日本人と話すと、テンション上がっちゃいますよね~!

 

そのテンションのまま練習会場の入り口でいろんな選手の練習を見ていたら、大藤沙月選手と横井咲桜選手、吉田春香コーチが目の前を通り過ぎました。

 

すかさず旦那のレンソが「イズミ! オードーとヨコイが来た! 話しかけてっ!」と、まるで子供のように私の袖を引っ張ってきた。

 

「あ、初めまして! 私、リマに住んでいる日本人です~!」

なんつって、グイグイ行くと思ったら大間違い。大間違いのとんちんかん。

 

さっきのテンションはガタ落ち。まるでつぶ貝のように口をつむぎ、目も合わさず、ただその場が過ぎるのをじっと待つだけ。

 

恥ずかしながら、今まで私はたくさん非常識なことをしてきました。何度も人を傷つけました。自分も傷つき、そして学んできました。こうやって。40年もかけて。

 

「知らない人には、試合前の大事な時に、いきなり話しかけない」

 

40年かけて私が学んだのはこれです。

 

家訓にしようかと、最近迷っているくらいです。

 

てかさー、知らない人にグイグイ話しかけてくる人って、私、嫌いなんですよね。

 

え? それって、昔の私じゃん。

 

そ、そ、そ、それって、今の私の息子じゃん。

 

多分、大藤選手も横井選手も「何だかつぶ貝みたいな日本人っぽい人がいる」と気づいていたかもしれません。しかし、試合前の大事な時に、私は話しかけませんでした。

 

 

えらい! 私って、すごい! 結構、やるじゃん。

 

 

誰か私を褒めてください。