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世界選手権モスクワ大会(団体戦)

応援していた人がみんな涙した平野早矢香の試合。感動だった。
「すいません。すごい試合にしてしまいました。2ゲーム目も取れたと思うし、5ゲーム目もリードしたんですけど、相手の気持ちも変わるし、すべて自分だけが悪かったわけではないけど、やっぱりもっと抑えるところは抑えたかった。
 昨日負けていたんで、昨日から今日への切り替えが難しかった。2番の黄怡樺は結構前だけど2連敗していて、こういう展開も想定していた。ただ一方的な形で前半入ったので何とか相手を崩すチャンスを見つけようと思った。1ゲーム目を取りたかったけど、なんとか9本まで行ったのが良かった。
 マッチポイントを3回取られたのは記憶にないんですよ。最後の自分のマッチポイントの時は取れると思った。その1本を取るまでは何回も怖かった。(終盤にミドルへのショートサービスをフォアへフリックされた)あれはイヤな流れでした。サービスを変えてうまくできた。
 最後の1球が床に落ちるまでは何が起きるかわからないという気持ちでいました。とにかくどうにかするしかないと思って、その気持ちが(ゲームセットで)終わった。あ~、本当にすいませんでした。でもありがとうございました。記者の人の気持ちもみんなの気持ちも伝わるんですよ。ホントに伝わるんですよ。だから最後まで頑張れて良かった」。

下写真右は観客席で声援を送った平野のご両親。
 タイペイ戦のラスト、平野の試合では最後いたたまれずに、ベンチから外れていた福原愛。試合後は涙のインタビューとなった。

 最後は(広州大会)韓国戦を思い出して…。早矢香ちゃんの気持ちが本当にわかるから~(涙)私にはどうすることもできないし。私は韓国戦でみんなに助けて~という気持ちでやっていて……(涙)、早矢香ちゃんはやっぱり心が強いと思いました。
 1試合目、自分がしっかり勝てなかったのでチームの流れを悪くしてしまって、追い込まれてしまったので自分の責任です。相手が強い選手というのはわかっているけど、強いと思いすぎてしまった。4番で1-2で回ってきて、チームの流れを少しでも良くしよう、明るく元気にチームに勢いをつけようと思って試合をしたけど、1試合目もそうできたら良かった。

 1試合目を終わった時に情けなくて、1回も負けたことのない相手だったので、悪い流れを作ったので落ち込んでしまった。(4番の前に)練習をしたんですけど、全然入らなくて、あとはノビノビやるしかないと。自分がしっかり勝って早矢香ちゃんにつなげようと。プレッシャーはそこまでなかった。
 良かったです。みんなで力を合わせて戦えた。こういう試合のラストはすごく戦いにくいし、プレッシャーと緊張があるのがわかるから、(平野戦の)4ゲーム目のオールくらいから泣き始めてしまった(笑)。ここで気を緩めないで、ルーマニア戦は伸び伸びやりたい。
 11-7、11-13、6-11、11-3、14-12、相手の3回のマッチポイントをしのぎ、1回目のマッチポイントをものにした平野。すごい、すごい。粘りの平野の真骨頂だった。
 試合後、「すいません」と平野が開口一番。すいませんではない。感動した。日本がタイペイに勝った。

〈日本 3-2 チャイニーズタイペイ〉
 福原 -8、7、9、-11、-8 鄭怡静○
○平野 -9、9、5、8 黄怡樺
 石川 -9、8、8、-7、-9 陳思羽○
○福原 6、10、5 黄怡樺
○平野 7、-11、-6、3、12 鄭怡静
 11-6、12-10、11-5.見事なストレート勝ちで福原が黄怡樺に快勝。トップの試合とは別人のように、相手を左右に揺さぶり、後半は強ドライブが決まった。ラストの平野へつないだ福原。ジャパン、あと少しだ。平野、がんばれ。
 1-1でタスキを受けた石川は世界29位、相手は世界277位の陳思羽。陳のパワフルなフォアハンドに出鼻をくじかれた石川は1ゲーム目を落とすが、2ゲーム目からサービスを効かし、高い打点での強打を連発し、2,3ゲーム目を連取。しかし、4ゲーム目は陳のバックハンドが石川のフォアを襲い、2-2の最終ゲームにもつれ込んだ。サービスが効いていた石川だったが、陳の思い切ったフォアハンドとカウンターで追いつき、最後は石川のレシーブミスで敗戦が決まった。9-11 、11-8、11-8、7-11、9-11。日本ピンチだ。
 トップの福原が落とし、平野は黄怡樺との1ゲーム目でいきなり0-7。イヤなムードになった。しかし、そこから8-10まで追い上げ、このゲームを落とした者の、2ゲーム目からは平野らしい粘りとカウンターで自分を取り戻していった。9,5,8で3ゲーム連取して強敵、黄怡樺を破り、1-1に戻した。さあ、これからだぞジャパン。
 大会3日目、日本女子は現地時間1時から世界チームランキング12位のチャイニーズタイペイと対戦。トップで福原が世界ランク61位の鄭怡静に8-11、11-7、11-9、11-13、8-11のゲームオールで敗れた。
 バック対バックで優位に立てず、要所でフォアを攻められる苦しい展開を最後まで打開できなかった。2番の平野は世界31位の黄怡樺と対戦する。
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つぶやきはあまりできませんが、主に国内組が発言してきます。
 寒いイメージのあるモスクワは、5月らしく爽やかな初夏の陽気。Yシャツをたくさん持ってきた速報担当は当てが外れ、Tシャツがもっとほしい気分。
 そしてオリンピックスタジアムの中はもっと蒸し暑い。選手たちもゲーム間だけでなく、ベンチでも水をゴクゴク。卓球王国6月発売の8月号では、水分補給の特集をやります!
 好試合が期待された予選グループBの韓国vsチャイニーズタイペイは、各試合とも競り合いながらも韓国がストレート勝ち。

 敗れたとはいえ、タイペイの健闘も光った。トップでカット打ちを苦手としていて、昨年の横浜大会でもイオニス(ギリシャ)に敗れた荘智淵が、朱世赫に対し我慢のカット打ち。全身を使って粘り強くループドライブを打ち続け、朱世赫の攻撃にもすばやい反応でブロックしたが、結局ゲームオール9点で惜敗した。
 2番に出場した08年世界ジュニアチャンピオンの陳建安も、世界ランキングでははるかに格上の呉尚垠をゲームオールまで追いつめた。日本の丹羽孝希を彷彿とさせるプレーで、ボールタッチの柔らかさは丹羽に及ばないが、スイングスピードが速く、ボールにキレがある。タイペイは若手が多く出てきながら、荘智淵の後にトップクラスまで行く選手がいないので、順調に育ってほしい選手。