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欧州リポート

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 ポーランド・スーパーリーグに町飛鳥(鹿児島県体育協会)、オーストリア・ブンデスリーガに金光宏暢(日本大)が出場。また、欧州を拠点にプレーする吉田光希もドイツでの今シーズン初戦を迎えた。

【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ女子1部】
10月18日
〈ベーブリンゲン 5-3 ESVヴァイル〉
 吉田 -10、-6、8、-9 ソゾニウク○
○ゴッチェ 7、10、6 トリフォノワ
 Al.カウフマン -3、-4、-7 ルプレスク○
○An.カウフマン 5、7、4 クレー
○ゴッチェ 9、-7、-9、9、6 ソゾニウク
○吉田 -13、-5、4、5、6 トリフォノワ
○An.カウフマン 14、-10、10、9 ルプレスク
 Al.カウフマン -7、7、-8、-3 クレー○
★吉田光希通算成績:単1勝1敗

 日本を離れ、長く欧州でプレーを続ける吉田は今シーズンからドイツ・ブンデスリーガ女子1部のベーブリンゲンへ復帰。2014-2015シーズンにベーブリンゲンでプレーした後はポーランド、チェコ、ポルトガルなどのリーグでプレーしていたが、6シーズンぶりにドイツへ戻ってきた。
 吉田の所属するベーブリンゲンには元ドイツ代表の中国からの帰化選手、ゴッチェ(中国名:何千紅)も所属。現在52歳のゴッチェだがバリバリの現役選手としてプレーしており、2017-2018シーズンには49歳にして20勝3敗で個人成績1位に輝いた。今季初戦でも2得点と健在ぶりを見せている。また、先日のヨーロッパユーストップ10の女子カデットを制した地元ドイツの14歳・An.カウフマンと姉の18歳・Al.カウフマンもベーブリンゲンに所属。36歳の吉田に、52歳のゴッチェ、14歳と18歳のカウフマン姉妹という、親子チームのようなラインナップとなっている。


【2020-2021 ポーランド・スーパーリーグ男子1部】
※4番以降は3ゲームズマッチ
10月16日
〈ビドゴシチ 3-1 ジャルドヴォ〉
○町 3、7、7 ウラブリク
○ブロフ 9、6、8 ディヤス
 グレラ -10、-7、-6 ウェイ・シハオ○
○町 6、3 ディヤス

10月19日
〈ビドゴシチ 1-3 ドイリディ・ビャウィストク〉
 イェンドジェフスキー -7、-10、-7 ワン・ツォンイー○
○町 9、6、-9、7 ハニン
 ブロフ -10、8、-5、-9 リ・ヨンイン○
 町 -5、3、-10 ワン・ツォンイー○
★町飛鳥通算成績:単6勝2敗

 間隔が空いての試合となった町だが、10月16日の試合ではディヤス(ポーランド)を下すなど2得点の活躍で強豪のジャルドヴォ撃破に貢献。続く19日の試合は、ベラルーシ代表のハニンを下すも、ベテランのワン・ツォンイー(ポーランド)に惜敗。個人成績は6勝2敗で5位。町の上には12勝3敗でコウ・レイ(ウクライナ)、10勝1敗でワン・ツォンイー、12勝3敗でチョイノフスキー(ポーランド)、8勝1敗でウェイ・シハオ(クロアチア)が並ぶ。チームは現在10試合を戦い、13チーム中4位につけている。


【2020-2021 オーストリア・ブンデスリーガ男子1部】
10月11日
〈ザルツブルク 2-4 カプフェンブルク〉
 金光 2-3 サイモナー○
○サンチ 3-1 プフェファー
 トリンク 0-3 ヴォルクニク○
 金光/トリンク 1-3 サイモナー/ヴォルクニク○
○金光 3-2 プフェファー
 サンチ 2-3 サイモナー○

10月18日
〈ザルツブルク 4-0 SPGリンツ〉
○サンチ 3-2 ピスチェイ
○金光 3-1 リウ・ツェンロン
○トリンク 3-0 グリニンガー
○金光/トリンク 3-2 ピスチェイ/グリニンガー
★金光宏暢通算成績:単3勝3敗/複2勝2敗

 オーストリア・ブンデスリーガ2シーズン目の金光は昨シーズンに続き、ザルツブルクでプレー。ここまで4試合を戦い、単複ともに勝敗タイと苦しんでいる。10月18日には優勝候補の一角であるSPGリンツに快勝するなど、上昇気流に乗りたいところだ。
  • 2014年長崎国体での吉田。日本でのプレーはこれが最後となっている

 ドイツ・ブンデスリーガはレギュラーシーズンの試合が進行中。今シーズンは新型コロナウイルスの影響により、試合が延期となるなど、各チームが足並みを揃えて試合を消化していく状況とはいかない中でシーズンが進んでいる。また、国際大会のスケジュールを考慮し、後に予定されていたカードを前倒しで行う変則日程も組まれるようになった。この2週間で開催された試合の結果は下記のとおり。


【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ】
10月9日
◆第7節
〈グリュンヴェッターズバッハ 3-2 ザールブリュッケン〉
○王熹 -10、8、8、8 ヨルジッチ
 コズル 4、-5、-9、-6 フランチスカ○
 チウ・ダン -10、-8、-12 尚坤○
○王熹 9、-6、10、9 フランチスカ
○チウ・ダン/ラスムッセン 6、5、6 尚坤/ヨルジッチ

10月11日
◆第4節
〈ボルシア・デュッセルドルフ 3-0 ブレーメン〉
○K.カールソン 6、-6、4、7 ファルク
○シェルベリ 4、9、9 ゲラシメンコ
○ワルサー -10、9、10、8 スッチ

〈グリュンヴェッターズバッハ 3-1 フルダ・マーバーツェル〉
○王熹 6、6、9 ムン・ファンボー
 ラスムッセン -5、-8、-8 アルナ○
○チウ・ダン 5、7、3 フィルス
○王熹 -4、6、10、9 アルナ

〈ベルクノシュタッド 3-2 ケーニヒスホーフェン〉
 フェガール -5、-9、4、-10 シュテガー○
○ドゥダ 12、7、-8、13 サリフ
 ロブレス -8、-7、-6 オルト○
○ドゥダ 10、6、-10、9 シュテガー
○フェガール/ロブレス 6、8、12 オルト/ゼリコ

10月18日
◆第2節
〈ノイ・ウルム 3-2 ケーニヒスホーフェン〉
 シドレンコ -3、-3、-3 シュテガー○
 ルベッソン 11、4、-8、-8、-6 ゼリコ○
○アポロニア 8、6、5 サリフ
○ルベッソン 8、7、3 シュテガー
○アポロニア/シドレンコ -9、-10、7、10、10 ゼリコ/サリフ

◆第7節
〈ボルシア・デュッセルドルフ 3-0 フルダ・マーバーツェル〉
○シェルベリ 10、7、10 アルナ
○K.カールソン 9、8、-8、6 フィルス
○ワルサー 2、10、3 ムン・ファンボー


 まず、第4節よりも先に行われた第7節ではグリュンヴェッターズバッハが昨シーズンのチャンピオン、ザールブリュッケンに土をつけた。グリュンヴェッターズバッハは王熹(ドイツ)が2得点をあげて、ラストのダブルスも勝利し3-2で勝利、翌々日の第4節でも王熹が2勝の活躍で勝利を収めて2位に浮上した。
 ボルシア・デュッセルドルフは第4節、そして前倒しで行われた第7節でも勝利し、開幕5連勝。今節もボル(ドイツ)は欠場となったが、ここまでシェルベリ(スウェーデン)が6勝0敗、ワルサー(ドイツ)が5勝0敗、K.カールソン(スウェーデン)が4勝0敗と、開幕戦で急遽出場したコーチのハイスター(オランダ)の1敗以外は負け無し。限られた戦力で、開幕から取りこぼしなく白星を重ねている。
 9月6日の開幕戦以降、新型コロナウイルスの影響により試合の延期が続いていたノイ・ウルムは10月18日にようやく2戦目を開催。前半で0-2のビハインドとなったが、3番からの大逆転で今季2勝目をあげた。
  • 今シーズン6戦負け無しのシェルベリ(写真は2019年世界選手権)

 10月9〜11日にかけて、ドイツ・ベルリンにてヨーロッパユースTOP10が開催。新型コロナウイルスの影響により国際大会の中止・延期が続いていた中、ヨーロッパ卓球連合主催の久々の国際イベントとなった。

【ジュニア男子シングルス】
優勝:シュトゥンパー(ドイツ)
準優勝:コソロスキー(ベルギー)
3位:デグロス(ベルギー)
4位:バン(クロアチア)

【ジュニア女子シングルス】
優勝:パヴァデ(フランス)
準優勝:キセル(ベラルーシ)
3位:ザハリア(ルーマニア)
4位:クレー(ドイツ)

【カデット男子シングルス】
優勝:ルブラン(フランス)
準優勝:チリタ(ルーマニア)
3位:イストラテ(ルーマニア)
4位:モビレアヌ(ルーマニア)

【カデット女子シングルス】
優勝:カウフマン(ドイツ)
準優勝:ルツ(フランス)
3位:ハーシー(ウェールズ)
4位:グリーズル(ドイツ)


 ジュニア男子では、地元ドイツのシュトゥンパーが優勝。出場選手中、下から2番目のシードだったが、見事全勝優勝を飾った。ジュニア女子はパヴァデが8試合を戦い3ゲームを落としたのみという、圧巻の強さでV。今年3月にはカテゴリーではひとつ上のヨーロッパU21選手権を15歳にして制しており、この年代のヨーロッパ女子では頭ひとつ抜けた強さと言える。
 カデット男子を制したルブランはヨーロッパでは珍しい右のペンホルダーの選手。最多エントリーだったカデット女子はカウフマンが地元で戴冠。ドイツとフランスが男女で各1つずつタイトルを分け合う形となった。

★写真提供:ETTU
  • 地元でタイトル獲得となったシュトゥンパー

  • パヴァデは圧倒的な強さを見せて優勝

  • 欧州では珍しいペンホルダーのルブラン。以前、東京選手権にも出場していた

  • カウフマンも地元Vを達成

 ポーランド・スーパーリーグに町飛鳥(鹿児島県体育協会)が出場。10月2日の試合で今季初出場を果たし、10月4日の試合にも出場している。

【2020-21 ポーランド・スーパーリーグ】
※4番以降は3ゲームスマッチ
10月2日
〈グヴィアズダ・ビドゴシチ 2-3 ヤロスワフ〉
 町 -9、-5、-11 コウ・レイ○
○グレラ 5、5、8 ザトウカ
 ブロフ -13、12、-5、-9 シュミエル○
○町 6、7 ザトウカ
 イェンドジェフスキー/グレラ -5、-6 コウ・レイ/シュミエル○

10月4日
〈グヴィアズダ・ビドゴシチ 2-3 ボゴリア〉
 ブロフ -8、6、-7、6、-9 ギオニス○
○町 11、10、7 バドフスキー
 グレラ -7、-3、9、-4 シルチェク○
○町 5、5 ギオニス
 イェンドジェフスキー/グレラ -7、-9 バドフスキー/シルチェク○
★町飛鳥通算成績:単3勝1敗


 町は昨シーズンに続くポーランドリーグでのプレー。久々の試合となった10月2日の試合ではコウ・レイ(ウクライナ)に敗れて黒星スタートとなったが、以降は3連勝。昨シーズンは19勝3敗という成績を残しており、強力なポイントゲッターとして期待される。
 ちなみに昨シーズンに続き、町が所属するグヴィアズダ・ビドゴシチの正式名称は「LOTTO ZOOLESZCZ GWIAZDA Bydgoszcz」。チームのスポンサーである「ZOOLESZCZ」は犬用の首輪やリードなどの製造・販売を行っている企業で、CMには町が起用されている。
★町飛鳥出演「ZOOLESZCZ」CM
https://youtu.be/SQdVfUBQOw8

 ポーランド・スーパーリーグは町が対戦したコウ・レイ、ギオニス(ギリシャ)、ディヤス(ポーランド)、ガチーナ(クロアチア)など、欧州の中堅どころがプレー。中国や香港、韓国といったアジアからの参戦も多く、フランス・プロAと並び、ドイツ・ブンデスリーガに次ぐレベルと言える。現在はドイツ・ブンデスリーガのチャンピオン、ザールブリュッケンでプレーする尚坤(中国)もポーランドで圧倒的な成績を残してドイツへとステップアップしていった。
 ここ数年で日本選手のエントリーが増加しており、今季は町の他、吉田雅己(栃木県スポーツ協会)、吉田海偉、高木和卓(ともに東京アート)、平野友樹(協和キリン)、有延大夢、鹿屋良平(ともにリコー)、笠原弘光(シチズン時計)、松山祐季(愛知工業大)と9名がエントリー。ポーランド以外から参戦している海外選手は34名いるが、その中で日本選手が最多となっている。EU枠があるため、同じチーム内でアジアの選手が1試合に2人出場することはできないが、主要なチームは数名のアジア選手を所属させ、入れ替わりで起用している。
  • エースとして期待される町(写真は2020年全日本)

 10月1、2日にクロアチア・ザグレブにて国際オープンとなる「ザグレブオープン」を開催。本来であればクロアチアでは今年の3月下旬から4月上旬にかけ、ITTFチャレンジ・クロアチアオープンが開催予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、大会が中止に。その中でも、伝統あるクロアチアオープンを継続させるというクロアチア卓球協会の熱意により、自国単独開催の国際オープンとして大会を実施することとなった。大会には地元クロアチアのほか、ルーマニア、セルビア、オーストリアなど10カ国から選手が参加。

 男子シングルスでは出場選手中最大のビッグネームであったサムソノフ(ベラルーシ)が優勝。(ITTFイベントとしての)ザグレブオープンで過去5回優勝するなど、サムソノフにとってザグレブは縁起の良い場所。4試合を戦ったサムソノフは決勝で1ゲームを落としたのみの堂々の戦いぶりうを見せた。優勝後にサムソノフは「クロアチア卓球協会が大会の開催を決定したことは賞賛に値する」とコメント。新型コロナウイルスに関して、まだ注意しなければならない状況であるとしたうえで、テニスが国際大会を開催していることに触れながら、卓球界におけるさらなる国際大会の再開を要望した。

【ザグレブオープン】
〈男子シングルス〉
◆準決勝
サムソノフ(ベラルーシ) 2、10、5 コラレク(クロアチア)
コジッチ(クロアチア) -13、-10、6、5、5 ルプレスク(セルビア)
◆決勝
サムソノフ -8、7、8、9 コジッチ

〈女子シングルス〉
◆準決勝
ペテク(クロアチア) -10、-7、9、9、10 マロバビッチ(クロアチア)
プライアン(ルーマニア) 7、9、7 マフナチェワ(ロシア)
◆決勝
ペテク 6、9、-10、-9、9 プライアン

〈U21男子シングルス〉
◆準決勝
E.イオネスク(ルーマニア) 7、6、-9、-5、6 シリタ(ルーマニア)
バン(クロアチア) 9、-4、12、8 トミカ(ルーマニア)
◆決勝
バン -11、4、12、4 E.イオネスク

〈U21女子シングルス〉
◆準決勝
バルトュシテ(リトアニア) 15、-6、13、-6、6 ミトロファン(ルーマニア)
プライアン(ルーマニア) 8、4、-9、-3、7 アラポビッチ(クロアチア)
◆決勝
プライアン 6、-9、10、7 バルトュシテ
  • 実力を見せつけたサムソノフ(写真は2019年世界選手権)

 昨日、ドイツ・ブンデスリーガの第3節が開催。第2節のケーニヒスホーフェンvs.ノイ・ウルムの試合に続き、第3節でも新型コロナウイルスの感染者増の影響でノイ・ウルムとオクセンハウゼンの試合が延期に。ノイ・ウルムは開幕戦を戦って以降、2戦続けての試合延期となった。

【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ第3節】
〈ボルシア・デュッセルドルフ 3-0 ベルクノイシュタッド〉
○シェルベリ -8、8、10、4 フェガール
○K.カールソン 8、-10、-5、4、10 ドゥダ
○ワルサー 6、7、-7、-10、11 ロブレス

〈ザールブリュッケン 3-0 バート・ホンブルク〉
○ヨルジッチ 8、6、5 カツマン
○尚坤 9、7、-8、9 シポシュ
○ポランスキー 7、-9、6、-10、5 ホフマイヤー

〈ブレーメン 3-1 ケーニヒスホーフェン〉
○ファルク 8、5、4 サリフ
 アギーレ -4、-6、-0 シュテガー○
○ゲラシメンコ 9、10、-10、9 オルト
○ファルク 5、7、6 シュテガー

〈ミュールハウゼン 3-1 フルダ・マーバーツェル〉
○メンゲル 7、3、-8、3 ムン・ファンボー
 イオネスク 10、-7、9、-8、-13 アルナ○
○Da.ハベソーン 9、6、9 フィルス
○メンゲル -3、4、6、-10、11 アルナ

〈グリュンヴェッターズバッハ 3-1 グレンツァオ〉
○コズル -13、11、10、4 カラカセビッチ
○チウ・ダン -8、9、7、5 スゴウロポウロス
 ラスムッセン -10、5、-5、-10 プレテア○
○チウ・ダン 11、-8、6、4 カラカセビッチ


 ブレーメンとミュールハウゼンは第3節にして今季初勝利。ブレーメンはエースのファルク(スウェーデン)が第1、2節ともに取りこぼし、連敗を喫していたが、この試合では2得点で勝利に貢献。ミュールハウゼンもメンゲル(ドイツ)がアルナ(ナイジェリア)を下すなど2勝の活躍でチームを勝利に導いた。
 王座奪還を目指すボルシア・デュッセルドルフは開幕3連勝。ボル(ドイツ)がコンディション不良によって開幕から欠場が続く中、シェルベリ(スウェーデン)がキッチリとポイントゲッターの役割を果たしている。肘の手術を受けたK.カールソン(スウェーデン)も第2節から復帰し、この試合でも勝利を収めた。
 一方、開幕3連敗となったのはグレンツァオとバート・ホンブルク。グレンツァオは前節で活躍を見せたカラカセビッチ(セルビア)を2点起用するも2敗。昨シーズンも3勝で下から2番目の11位に終わったグレンツァオだが、今季も苦しいスタートとなっている。今季より1部に昇格したバート・ホンブルクはエースのフランチスカ(ドイツ)を温存したザールブリュッケンに若手のみの布陣で挑むも、王者に力の差を見せつけられ完敗。10月18日に開催される第4節では、グレンツァオとバート・ホンブルクが今季初勝利をかけての直接対決となる。
  • 肘の手術から復帰し2連勝のK.カールソン(写真は2019年ヨーロッパ競技大会)

 各種大会が再開の兆しを見せる中、オレンブルク(ロシア)とザールブリュッケン(ドイツ)が調整を兼ねて親善試合を実施。10月6日にスタートする2020-2021シーズンのヨーロッパチャンピオンズリーグ(ECL)でも優勝候補と目される欧州の強豪2クラブの対戦はオレンブルクに軍配が上がったが、この試合は今季のECLから採用される新たな独自ルールをテストする形で行われた。
 シングルス5試合(先に3勝したチームの勝利)の各試合5ゲームスマッチという点は変わらないが、新ルール下では1・2ゲーム間と3・4ゲーム間には休憩を行わず、2ゲーム目と4ゲーム目の終了時に1分間の休憩が与えられる。また、5ゲーム目はサービス1本交代で6点先取制となる。オレンブルクとザールブリュッケンの親善試合では3番のサムソノフ(ベラルーシ)とフランチスカ(ドイツ)の試合が5ゲーム目に突入し、6-3でフランチスカが勝利を収めた。
  
 ザールブリュッケンのグルイッチ監督は新ルールについて次のようにコメント。
 「フランチスカとサムソノフの試合で新しいルールがどのように機能するか確認するチャンスがありましたが、そこまで問題はないように感じます。ゲーム間の休憩がないのは少し変な感覚でした。ただ、選手たちは問題なく調整できると思っています」
 オレンブルク、ザールブリュッケンに加え、ボルシア・デュッセルドルフ(ドイツ)、UMMC(ロシア)の4チームが優勝を狙う先頭集団にいる今季のECL。このルール変更が結果にどのような影響を及ぼすか注目だ。


〈オレンブルク(ロシア) 3-1 ザールブリュッケン(ドイツ)〉
○フレイタス 7、7、11 尚坤
○オフチャロフ 5、7、-11、10 ポランスキー
 サムソノフ 9、-5、8、-9、-3(3-6) フランチスカ○
○フレイタス 9、4、9 ヨルジッチ 
  • 親善試合で2得点のフレイタス(写真は2019年世界選手権)

 スウェーデン南部の港町・ヘルシンボリにて開催されたスウェーデン・ツアー第3戦。男子はディアウ(セネガル)、女子はベリストロム(スウェーデン)が優勝を果たした。

【スウェーデン・ツアー第3戦】
◆男子シングルス
〈準決勝〉
ディアウ(セネガル) -5、7、5、9 ベリルンド(スウェーデン)
イェレル(スウェーデン) 9、9、6 シュミッド(スイス)
〈決勝〉
ディアウ 4、10、-3、-4、4 イェレル

◆女子シングルス
〈準決勝〉
ベリストロム(スウェーデン) 3、4、3 タンスカ(スウェーデン)
スコウ(デンマーク) 7、2、4 スカテッツ(ノルウェー)
〈決勝〉
ベリストロム 9、-7、9、8 スコウ

◆U20男子シングルス
〈準決勝〉
ドワイアン(フランス) 7、-5、-4、8、7 モビレアヌ(ルーマニア)
ハウグ(ノルウェー) 5、5、5 マクドナルド(スウェーデン)
〈決勝〉
ドワイアン 2、4、-3、4 ハウグ

◆U20女子シングルス
〈準決勝〉
ザハリア(ルーマニア) -8、10、9、9 エドヴィンソン(スウェーデン)
トフティカー(ノルウェー) 9、-9、10、6 ムスカントル(スウェーデン)
〈決勝〉
ザハリア -9、6、3、7 トフティカー


 各国の国内リーグが開幕し始めたこともあり、出場選手はスウェーデン国内リーグに所属する選手や北欧の若手が中心。現在、スウェーデンで合宿中のルーマニアのジュニア代表も出場して大会が行われた。
 男子はディアウが元スウェーデン代表のイェレルを下して優勝。2ゲームを先行した後、フルゲームまで持ち込まれたが最後は逃げ切り優勝を飾った。女子は世界ランキング80位のカットマン・ベリストロムが3戦目で初優勝。第1、2戦と2大会続けて優勝中だったK.シェルベリ(スウェーデン)はベスト8決定戦で敗れて3大会連続優勝を逃した。
 第4戦は10月29日から11月1日にかけてスウェーデンの首都・ストックホルムで開催される。
  • 女子シングルス優勝のベリストロム(写真は2019年世界選手権)

 ドイツ・ブンデスリーガは第2節の5試合が開催。ケーニヒスホーフェンとノイ・ウルムの試合はケーニヒスホーフェンのホームであるバイエルン州北部地域で新型コロナウイルスの感染者数が増加している影響でアリーナが閉鎖されたことによって延期に。試合の日程は再度調整して発表されることとなっている。

【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ第1節】
〈オクセンハウゼン 3-1 グレンツァオ〉
○クルジツキ 9、-5、-10、15、5 スゴウロポウロス
○ゴーズィ 7、5、8 R.デヴォス
 ジャー -3、-7、-10 カラカセビッチ○
○ゴーズィ -8、7、3、10 スゴウロポウロス

〈ザールブリュッケン 3-0 ミュールハウゼン〉
○尚坤 7、3、8 Da.ハベソーン
○フランチスカ 3、6、-6、10 イオネスク
○ヨルジッチ 2、8、9 ヤンカリク

〈フルダ・マーバーツェル 3-2 ブレーメン〉
 フィルス 3、-11、-12、-9 ゲラシメンコ○
○ムン・ファンボー -8、5、3、5 ファルク
○アルナ 9、9、5 スッチ
 フィルス -8、-7、-12 ファルク○
○アルナ/ムン・ファンボー 10、10、7 アギーレ/スッチ

〈ボルシア・デュッセルドルフ 3-0 グリュンヴェッターズバッハ〉
○K.カールソン -8、8、10、9 チウ・ダン
○シェルベリ 7、-3、5、6 ラスムッセン
○ワルサー 8、-9、-7、5、9 コズル

〈ベルクノイシュタッド 3-1 バート・ホンブルク〉
○ドゥダ 10、7、9 ホフマイヤー
 ロブレス -3、-3、-7 ツボイ○
○フェガール 8、5、-6、-6、9 カツマン
○ドゥダ 8、-5、6、5 ツボイ

 第2節ではザールブリュッケンとフルダ・マーバーツェルが今季初勝利。オクセンハウゼンとの開幕戦に敗れていたザールブリュッケンは主力3選手がきっちり仕事を果たしてミュールハウゼンに完勝。フルダ・マーバーツェルは19歳のムン・ファンボー(ドイツ)がファルク(スウェーデン)から金星、新加入のアルナ(ナイジェリア)がブンデスリーガ初勝利をあげると、ラストでは2人のダブルスが勝利してブレーメンを下した。
 オクセンハウゼンとグレンツァオの試合では、17歳のクルジツキ(ポーランド)が1部初白星をあげる活躍でチームの開幕2連勝に貢献。一方のグレンツァオは、久々の1部でのプレーとなる44歳のカラカセビッチ(セルビア)がジャー(アメリカ)にストレート勝ちと、そのプレーは錆び付いていないところを見せつけた。ちなみにカラカセビッチ、現在は選手の傍らでセルビア卓球協会の会長も務める。ブンデスリーガホームページ内のプロフィール欄では、将来の夢について「ITTF会長」と答えている。
 また、今季より1部に昇格したバート・ホンブルクはベルクノイシュタッドに敗れ、初勝利はならなかった。
  • ジャーにストレートで勝利したカラカセビッチ(写真は2019年世界選手権)

 10月よりスタートする2020-2021シーズンのヨーロッパチャンピオンズリーグ。前回の男子に続いて、今回は女子出場チームのラインナップを紹介。
 女子も男子と同じく、今季よりレギュレーションが変更になっており、シーディングリストの下位8チームはファーストステージを戦い、4チームがグループリーグへと進出。シーディングリストの上位8チームはグループリーグからの登場となる。

【グループA】
◆タルノブジェク(ポーランド):Vi.パブロビッチ(ベラルーシ)、ユ・フ(ポルトガル)、顧若辰(中国)、ハン・イン(ドイツ)、サマラ(ルーマニア)、リー・チェン(ポーランド)
◆メス(フランス):モンテイロ-ドデアン、ディアコヌ(ともにルーマニア)、呉佳多(ドイツ)

【グループB】
◆リンツ・フロシュベルク(オーストリア):浜本由惟、リュウ・ジャ、ミシェク、ポルカノバ(以上オーストリア)、ペソツカ(ウクライナ)、スッチ(ルーマニア)
◆カルタヘナ(スペイン):シャオ・マリア、ガルシア、リュウ・シン(以上スペイン)、リー・フェン(スウェーデン)、エルデリー(セルビア)

【グループC】
◆セントクエンティン(フランス):デヌッテ(ルクセンブルク)、ミハイロワ(ロシア)、ドラゴマン(ルーマニア)、チャン・モー(カナダ)
◆タガンログ(ロシア):コリシュ、プロホロワ、ククルコワ(以上ロシア)

【グループD】
◆ベルリン・イーストサイド(ドイツ):エーラント(オランダ)、ミッテルハム、シャン・シャオナ、ゲーベル(以上ドイツ)、カマス(インド)、リン・イン(シンガポール)
◆ホドーニン(チェコ):パルティカ(ポーランド)、呉穎嵐(香港)、森さくら(日本)、ブラティエコ(チェコ)


 優勝戦線をリードしそうなのが、昨シーズンもともにベスト4に進出したタルノブジェクとリンツ・フロシュベルクの2チーム。タルノブジェクはECL初優勝を果たした2018-2019シーズンからほとんど選手が入れ替わっておらず、昨年のヨーロッパ競技大会優勝のユ・フが加わり、さらに選手層の厚みが増した。リンツ・フロシュベルクはエースのポルカノバが腰の手術明けとあり、どの時期に試合に復帰できるかは不明だが、かつてチームに多くのタイトルをもたらしたリュウ・ジャが復帰。さらにスッチ、ペソツカと他チームならエース格の選手が加入し、2012-2013シーズン以来3度目の優勝を狙う。
 過去4度のECL優勝を誇るベルリン・イーストサイドはユ・フ、スッチがタイトルを争うタルノブジェクとリンツ・フロシュベルクへと移籍、エクホルム(スウェーデン)が引退し、ポータ(ハンガリー)も母国・ハンガリーのブダオルシ21と契約と、昨シーズンから戦力ダウンは否めない。新加入のエーラントがどこまで白星を重ねられるかがカギとなる。


【ファーストラウンド出場チーム】
◆リール・メトロポール(フランス):マダラシュ(ハンガリー)、ベリストロム(スウェーデン)、トドロビッチ(セルビア)
◆ブダオルシ21(ハンガリー):ポータ、ファゼカシュ、ロバシュ(以上ハンガリー)、スルヤン(セルビア)
◆ビルバウ・ヴィック(スペイン):チャン・シュアン(スペイン)、フェファー(セルビア)、キャリー(ウェールズ)
◆クルムロフ(チェコ):チェルニャフスカヤ(ロシア)、シュトルビコバ(チェコ)、ディミトレンコ(ウクライナ)
◆カリンシアウィンド・フィラッハ(オーストリア):A.ゾルヤ(オーストリア)、マロバビッチ(クロアチア)、フェニヴェシ(セルビア)
◆カザン(ロシア):エメリナ、ビクバエワ、ハサンバエワ(以上ロシア)、孫晨(中国)
◆レカ・エニア(スペイン):チャン・ジン(中国)、オリベイラ(ポルトガル)、ガルシア(スペイン)
◆ジュンカル(ポルトガル):ガルノワ(ロシア)、アンドレド(ポルトガル)、エフィオン(ナイジェリア)
★対戦カード:リール・メトロポールvs.ブダオルシ21、ギルバウ・ビックvs.クルムロフ、カリンシアウィンド・フィラッハvs.カザン、レカ・エニアvs.ジュンカル


 ファーストラウンドからの出場チームでは、実力が抜けている感のあるリール・メトロポールとブダオルシ21がグループリーグへの出場をかけて対戦。女子ファーストラウンドでは注目のカードとなりそうだ。
 例年、中国はじめアジアからの助っ人が活躍するケースも多い女子ECLだが、今シーズンは新型コロナウイルス感染症の影響もあり、彼女たちがどこまで参戦できるかは不透明。ヨーロッパ勢の活躍がカギとなりそうだ。
  • 古巣のリンツ・フロシュベルクに復帰のリュウ・ジャ

  • ヨーロッパ競技大会Vのユ・フは優勝候補のタルノブジェクに加入

  • ベルリン・イーストサイドで活躍が期待される世界ランキング30位のエーラント

  • 昨季ベスト4のセントクエンティンはエースのチャン・モーが引っぱる