花巻のおばあちゃん家に６泊もしていたので、どこか観光に行こうと私が私に言いました。
チラシの岩手の観光コーナーに「龍泉洞」という、日本三大鍾乳洞(しょうにゅうどう)が紹介されていました。
国の天然記念物に指定されていて、パワースポットらしいです。
おばあちゃんにも「そこはとっても良い所だから行っておいで」とおススメされました。
「駅に着いたら、ちゃーんと駅員さんに切符の買い方聞かねばねぞ」
「わかってるよ、おばあちゃん」
「駅員さんに、ちゃんと聞くんだぞ」
「大丈夫だよ、おばあちゃん」
駅に着き、私はこう思った。
駅員さんに「龍泉洞」までの切符を聞く前に、先ずは自分で調べてみよう。
外国人じゃあるまいし。
私は日本人で、日本語だって読めるんだよ。
それでもわからなければ、そこで駅員さんに聞けばいい。
自分で調べもせずに、すぐに「教えてください」なんて、子供じゃあるまいし。
私はこれでも大人なんです。
「龍泉洞」駅を探してみる。
「龍泉洞」という駅は無かったが、代わりに「洞泉」という駅を発見。
ん？ 似てるな。
これかな。
「龍」が付いてるか付いて無いかの違いだけであって、
「泉」と「洞」が逆になっただけであって、
龍泉洞と洞泉は同じなのかもしれない。
首をかしげながらも「洞泉行き」の切符を購入。電車賃1,490円と意外と高い。
この値段の高さが、これから行く「龍泉洞」への期待を更に高めさせる。
心の中でつぶやいた。
ほらね、おばあちゃん。すぐに駅員さんに聞かなくても、龍泉洞までの切符を買えたよ。
自分で調べもせずにすぐに人に聞くだなんて、そこまで私は落ちぶれてはいないよ。
人生初の１両列車へ意気揚々と乗り込むアラサー。
ドアの開閉は自動ではなく、ボタン式です。
１時間45分後、山と川と田んぼしかない駅に降ろされた。
……ここは誰？
私はドコ？
パンフレットには「龍泉洞バス停から徒歩１分」と書いてあるので、先ずはバス停を探さなければ！
しかし、ここには山と川と田んぼしか見当たりませんけど。
奇跡的に郵便局があったので、そこに飛び込みお姉さんに聞いた。
「龍泉洞行きのバス乗り場はどこですか？」
「龍泉洞……ですか……？ 龍泉洞までのバス停はないですねぇ。ここから車でしたら、そうですねぇ、３時間くらいはかかりますが」
ガーーーーーン！
間違えた……
龍泉洞と洞泉をマチガエタ……
もうイヤだ……
帰りたい。帰らせて。
花巻に戻る電車は今から３０分後か、その次は５時間後。
しかし３０分後の電車で帰ってしまうと、ここまでかかった１時間４５分と電車賃1,490円が水の泡となってしまう。
帰ってたまるか。
冷静を装い、お姉さんに聞いた。
「それでは、ここから一番近い観光地、見どころってどこですか？」
「ここから近い観光地は無いんですよ。車で来られましたか？」
「いえ、電車に乗ってここまで来ました」
「……それでしたら、これといった観光地は無いですねぇ」
「そこをなんとか！」
「では、この道をまっすぐ歩いて20分ほど行きますと……」
「はい！ はい！」
「道の駅があります」
え？ 道の駅ですか？ 「観光地はどこですか？」と聞いて、お勧めされたのが「道の駅」ですか？
まぁいいや、行くよ(涙)
「あの、トイレに行きたいんですけど、一番近いコンビニかガソリンスタンドってどこにありますか？」
「この近くにはコンビニもないんですよ。道の駅まで行かないと。郵便局のトイレ、お貸しますのでどうぞ」
久しぶりに「泣きたい」と思った。いや、泣いていたかもしれない。
国の天然記念物、パワースポットである龍泉洞に行こうとしたら間違えてド田舎に来てしまった。そこの観光地は「道の駅」。
観光地である道の駅は目を疑うほどの小ささでした。
しょうがないからパンフレット見たり、売られている山菜やおにぎり等を隅から隅まで見たものの、それでも30分で限界。ここにある全ての物を見尽くしました。
花巻まで戻る電車まであと4時間もあるのに。どうしよう。
1時間45分、1,490円かけて夜の6時に花巻駅に戻り、おばあちゃん家に着くなり聞かれた。
「龍泉洞、どうだったか？」
「……あのね、じつはね……駅、間違えちゃって……」
「えっ？ なんだって？」
「切符を間違えて買っちゃって、違う所に行っちゃった」
「なんで駅員さんに切符の買い方聞かなかったんだ？」
「私日本人で日本語も読めるし、子供じゃないんだから先ずは自分で調べようと思って。そしたらこうなった」
「はぁ～(ため息)」
85歳のおばあちゃんにため息をつかれてしまった。
おばあちゃんのアドバイスを素直に聞くべきだった。
おばあちゃん、確かに私が悪かった。
だからそんな「遠くを見るような目」で私を見るのはもう止めて……。
これを読んで笑っているみなさん、明日は我が身ですぞ。
そもそも、「龍泉洞」と「洞泉」の名前が似てるのがいけないんだよ。
紛らわしいんだからもう。
私のようにこうやって間違えた人、過去に何人もいたと思いますよ。
ぼくらの西田先生が帰ってきた！
今、実感中です。
ようこそ日本へ！！
日本は地味だから、ブログのネタには
ならないだろうなんて、とんでも
ありませんでした。
ごめんよ、日本。
西田先生の手にかかればあれですよ、
とこでもエキサイティングです。(笑)
なんだろうさん
どこでもエキサイティングー！
自分は日本語も読めるし、子供でもないし。。。ということだけで「自分を信じてはいけない」ということがわかりました。
油断大敵ですね。
セイデンさん、あなた様は相変わらず、、、残念な御方だ笑
「龍泉洞 最寄りの駅」で検索すれば、すんなり行けたのでは？Σ(ﾟoﾟ;
明日は我が身云々の前に、、セイデン様のポイントがズレていると思われますが、、、
ドンマイ、せいちゃん♡
いでっちさん
花巻のおばあちゃん家でインターネットが使えなかったので、「龍泉洞 最寄りの駅」で検索できなかったんです。
ネットが使えなかっただけで龍泉洞と洞泉を間違えるなんて、、、、、
「龍泉洞と洞泉には魔物が棲んでいる」とはよく言いますが、まさにそれでした。
おー怖い怖い！
岩手県民ですので、洞泉という地名を聞いてオチがわかってしまいました。
卓球とは関係ありませんが、洞泉と花巻を結ぶＪＲ釜石線の整備に尽力したのは、出川哲郎のひいじいさんの三鬼鑑太郎という人ですよ。
ＦＪさん
コメントありがとうございます！
なるほど、岩手県民ならオチが先に分かりますね。読んでいて「あちゃー」って思ったでしょう？
私も「あちゃー」ってなりました。
出川哲郎のひいじいさん、偉い人だったんですね！ 素晴らしい！
関係ない話ですが、以前のブログに出てきた森部コーチの弟さんが去年岩手にいたので、一緒に卓球させてもらってました。
森部コーチの弟さんには，ずいぶん昔お世話になりました．お兄さん共々，ここで名前が出てくるとは思いませんでしたが，近況を知り驚きとともに少しなつかしい気持ちになりました．
°Freeman Taketcharovさん
コメントありがとうございます！
お名前は「フェーマン タケッチャロヴ」と発音してよろしいでしょうか？ ドイツ語ですかね？
なかなか個性的なお名前ですね。もしよろしければなんと言うかこっそり教えて下さい。
さて、エルサルバドルで卓球のコーチをしている森部さんと、森部さんの弟さんの話題で沸騰中ですね。
私は森部コーチの弟さんには、ずいぶん昔お世話になったことはありませんが、お兄さんにはエルサルバドルに行った時にお世話になりました。
面白くて優しい青年でした！
どフリーマン・タケチャロフと読みます. ドイツ語はわかりません．
オシャレですね！ フリーマン・タケチャロフですか！
う～ん、ドイツ語話せそうな名前なのに。卓球も強そうですね！
グーテンターク(こんにちは)！ ダンケシェーン(ありがとう)！ ビーダーゼーン(さようなら)！
FJさん
コメントありがとうございます！
エルサルバドルで卓球を教えている森部コーチの弟さんですか！
兄弟揃って有名なんですね！ ご両親もさぞ、鼻が高いでしょう。
弟さんも伝説の「オカマショット」を操るのでしょうか？
お兄さんにはきっと敵わないと思いますが。
こちらのblogにコメントさせていただくのは初めてです。
まずはおかえりなさい。久しぶりの日本はいかがでしょうか。
龍泉洞に行くＪＲ岩泉線は昨年廃止されてしまいました。
現在は盛岡から宮古へ向かう山田線の茂市から代替バスが出ています。ご参考まで。
ふじわらさん
コメントありがとうございます！
ただいまです！
え～～～！！！
去年までＪＲ岩泉線で龍泉洞まで行けたんですね？！
残念、私！
今度リベンジしてきます！ ありがとうございます。