年別アーカイブ: 2020

一心くんブログ ~完~

鷲尾一心くんは1年間ペルーにいました。パンデミックの前は渡辺くんのアシスタントをしている間、毎月のように試合があり、指導者としてベンチコーチに入ったり、自身も選手として試合し、沢山負けて悔しい思いをされたそうです。

 

指導者としても選手としてもまだまだ未熟と感じ、筋肉トレーニングや栄養学、卓球の技術や戦術の勉強をもう一度学びなおしました。

 

今後は日本でトレーニングを重ね、語学も勉強し、世界に挑戦してみたいと語ってくれました。

 

私みたいな年寄りが若者の夢や目標を聞いている時に、言ってはいけない言葉ってあると思うんですよね。

 

「夢見るようなこと言ってないで、現実を見ろ!」とか、「君には無理だよ」という言葉です。

 

彼の前では、カラオケで私の十八番(おはこ)である相川七瀬の「夢見る少女じゃいられない」も歌ってはいけない。だって、どうせ知らないだろうから……。

 

「彼の燃え上がる情熱の炎を消す消火器になってはいけない」

 

決して彼の夢の邪魔をしないこと。

それどころか、私は彼の「ガソリン」になりたいと思った。

彼の燃え上がる情熱の炎が、ずっと燃えていますように。

そして、彼の夢が叶いますように。

 

まぁ、もし仮に私が消火器になったとしても、彼の情熱の炎は消せないかもしれませんけどね。

 

一心くん、これからも頑張ってください! ペルーから応援しています!

 

 

~完~

諺「かわいい子には旅をさせよ」 

私が母になって理解できるようになったことがあります。

 

それは親が子にする心配です。

 

もし私が一心くんのお母さんの立場だったら、こう言っているでしょう。

 

ママの大事な大事なかわいいかわいい一人息子が、南米のペルーだがピルーだかプールだかシールだかツールだかよく分からない国にワクチンも打たず、スペイン語も分からずに行ってすぐに体調を壊し、ようやく帰ってくると思ったら「ペルーでリベンジする!」だか何だか言って帰ってこなくて、パンデミックが起きてペルーで外出禁止になって卓球の仕事も出来なくなってチャーター便で帰ってくるはずが帰ってこられなくなってウイルス検査では「陽性」と言われ、なんだかんだで日本に帰って来たけどお母さん本当にあなたのことが心配だったのよ!!! もう二度とお母さんから離れないでねって言いたいけど「かわいい子には旅をさせよ」という諺を信じるのであればそうねぇ、思い切ってアフリカにでも行く? タンザニアの離島「ザンジバル島」ってところ、海がとってもきれいなんですって! ママはこのビキニ持って行っちゃおうかな~(笑) アハハ、ちょっと若すぎるかしら。あら、昔はそれなりのプロポーションだったのよ! ……って、あれっ? 何の話ししてたんだっけ? そうそう、『かわいい子には旅をさせよ』だったわね。それって……、ママも一緒に行っちゃ駄目なの?

 

~続く~

諺「若い時の苦労は買ってでもせよ」 

ワクチンも打たず、キャッシュカードも持たずにリュック一つでペルーに行き、当時知っているスペイン語といったら「オラ(やあ)」と「グラシアス(ありがとう)」だけで、ペルーに着いたら痩せこけてすぐに栄養失調で倒れて病院に運ばれて何故か手術沙汰になっていたり、血液検査を受けたらあまりの痛さに膝から崩れ落ちたり、マルティンという手のかかる男の子の指導に四苦八苦したり、おばさんに「指導者としての自覚がない!」と言われたり、オープン戦では悔しい負け方をし、「やっぱりまだペルーに残って頑張るぜ!」と日本に帰る直前に決心し張り切っていたらすぐにパンデミックになったり、スペイン語が全然わからなかったり、「コロナウィルス陽性」と間違われたり、うちの旦那のアイスのせいでお腹を痛くしたりetc,,,

 

一心くんはペルーで沢山の経験と苦労を積んだのですが、きっかけはペルーで卓球クラブの経営をしている渡辺拓也くんのツイッターから始まったわけです。

 

「ペルーで卓球のアシスタントを募集」 by渡辺拓也

 

一心くんが渡辺くんに感謝しているのがよく分かります。

 

「若い時の苦労は買ってでもせよ」という諺を真に受けるなら、ペルーでの経験や苦労は一心くんがお金を払ってでもすることになります。

 

つまり、「一心くんがお金を払う立場」なんですよ。

 

それなのに月給850ドル貰って、好きな卓球を教えたりプレーすることが出来て、語学が大事だと気付いて、肉体改善や色んな勉強をするようになって、これからの夢や目標も見つけられたなんて、とっても喜ばしいことだと思いませんか? しかもまだ19歳ですよ?

 

いやぁ、素晴らしいなぁ。確かに、若い時の苦労は買ってでもするもんだなぁ。

 

まぁ彼はお金を貰っていたけど。

 

 

~続く~

礼儀が正しい青年

足のにおいの話しは置いといて、一心くんの話題に戻します。

 

この子は『感謝の言葉しか出ない口』から生まれたに違いないと、私は小さく身震いしたのですが、あれ、それにしてもちょっと待って?

 

何この礼儀正しさ?

 

誰かー! 誰か~! 私の目の前にいる19歳の男の子、めっちゃ礼儀正しいんですけど~! 私は一体どうすればいいn……っは!

 

ッハ!

 

これは「お前も礼儀を正せ!」という天からのお告げ?

 

そうか、確かに最近、使った食器を長時間そのままにしていたり、旦那の前でプッププップおならをしていたりしていたからかな?

 

「親しき中にも礼儀あり」って言いますもんね。

 

~続く~

息子の足のにおい

今回のブログは一心くんネタから脱線しますが、何卒ご了承くださいませ。

 

旦那の足が臭いというのは度々このブログで書いてきましたが、1歳3か月になる息子の足は無味無臭なんです。(舐めたことはないけど)

 

息子が裸足の時は必ず足のにおいを嗅いでいるのですが、今日も足のにおいを嗅いでいたんです。

 

午前中たくさん歩き、お昼寝を2時間した後の足でした。

 

ほんのりと、「カリカリ梅のような甘酸っぱいにおい」がするではありませんか!

 

いつもは無味無臭なのに!!!

 

な、な、なんと!

 

い、い、愛おしい……。

 

ずっと嗅いでいたい……。

 

だって私、カリカリ梅が大好きなんです。

 

くだらない話であなたの貴重な時間を取ってしまい、すみませんでした。

 

 

~続く~

この子は「感謝の言葉しか出ない口」から生まれたに違いない。

色々話しを聞かせてもらいましたが、とにかく色んな人に感謝をしていました。

オーナーの渡辺くんにはもちろん、ご両親やお世話になった昔のコーチ、今まで相談に乗ってもらった人など、彼の口からは感謝の言葉しか出てきませんでした。

私は小さく身震いした。この子は『感謝の言葉しか出ない口から生まれた』に違いない。

 

私A「お前(私)も少しは感謝の言葉を言ったらどうだ。口を開けば『旦那の足が臭い、旦那の足が臭い』って! この19歳の青年を少しは見習え!」

 

私B「異議あり! 『旦那の足が臭い』と言うのは悪口ではなく、ただただ真実を言っているだけ。足が臭いのは、彼の『特徴』なんだと捉えていただきたい」

 

私A「異議あり! 『特徴=臭い』はマイナスイメージだ。他にプラスのイメージになるような表現はないのか? しかも息子のうんこを一度も『臭い』と言ったことがないのに、旦那の足はそれより臭いのか?!」

 

私B「息子のうんこは見る(嗅ぐ)角度を変えれば、臭いどころか良い匂いだ!」

 

私A「それには異議なし!」

 

ところで、もし一心くんが誰かの悪口を言っていたら、それは「嘘」かもしれません。

もし、一心くんが嘘をついているなら、それも「嘘」かもしれません。

嘘の嘘をつく。みんな、分かるかな?

 

でも、彼も人間なんだから、たまには愚痴も言いたくなることもあるでしょう。そんな時は、これでも喰らえっ!

 

ぐち

ぐちをこぼしたっていいがな

弱音を吐いたっていいがな

人間だもの

たまには涙をみせたっていいがな

生きているんだもの

みつを

 

 

~続く~

彼の抜群の記憶力の良さ

一心くんと話しをしていると、彼の抜群の記憶力に驚かされます。しかも、沢山の方から可愛がられているのが伝わってきます。

 

「渡辺さんにこうアドバイスを頂いて、とても参考になりました」

とか、

「あの方に相談したら、こう言われて、勉強になりました」

とか、

「あの時、コーチにこういわれて嬉しかったです」

とか。

 

ふむふむ、みんな優しいねぇ。と、うんうん頷いて聞いていたら

「あの日、泉さんに……」

と言われたので、「おっ、私も何か良いことを言ったのかな?」とワクワクして次の言葉を待っていました。すると、

 

「あの日、泉さんに『一心くんは指導者としての自覚が足りない』と言われてショックで、もっと勉強しなきゃいけないと思いました」

 

ビックリ! 何それ! 超、上から目線なんですけど!!! 

 

おばさんのくせに!!!

 

「え? 私、そんな失礼な事言いました?」

 

「はい、おっしゃいました」

 

「ごめんね~! 全然覚えてないんだけど、かなり失礼しました~!」

 

「いや、そうおっしゃって下さったので、指導者としての自覚を持ち、勉強をもっと頑張るようになりました」

 

……むむむ。この青年には何を言っても感謝されるのかもしれないぞ。

 

~続く~

一緒に卓球

一心くんがリマにいた2日間、家に連行し、一緒に卓球をしました。

 

試合をする2人。とっても楽しそう! 結果は引き分けでした!

息子も参加。

2日目は急いでいたこともあり、一心くんはラケットをホテルに忘れました。

ラケットを侍の刀と例えるなら、一心くんは秒殺されているでしょうね。

 

何十本もある旦那のラケットコレクションの中から好きなラケットを使う一心くん。短期間でアンチラバーも使いこなしているようでした。

 

泉さんの卓球の動画撮らせてください」と頼まれたので、西田泉、久しぶりに一肌脱ぎましたよ。

 

「西田泉の超ウルトラスーパーめちゃんこ止まる横回転がかかったストップショート~!」

 

是非一心くんに動画を見せてもらってくださいね! 拝観料は後で私が回収しにご自宅まで伺います。

 

~続く~

ワクチンを打たなかった理由

ペルーに渡航するにあたって、推奨されている予防接種がいくつかあります。

 

破傷風、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、黄熱です。

 

アシスタントの契約期間は最低でも半年だったので、オーナーの渡辺くんに「ワクチンは打っておいた方が安心ですからね」と言われていたものの、一心くんは打たずにペルーに来ました。

 

日本出国前、時間がなくて打てなかったそうです。

 

じゃあペルーで打てば良いじゃないかって?

 

なるほど! あなた、なかなか賢いですね!

 

ペルーで「血液検査」を受けに、病院へ行った時のことです。

 

人差し指に針を刺して採血するやつ。

 

一心くんは膝から崩れ落ちたそうです。

 

すっごい痛かったそうです。

 

うっわ~、わたしも最近と言っちゃ最近、同じくらいすっごい痛い思いをしたことがあったなぁ……(遠い目)。

 

出産。

 

まさに赤子を産み落とす、最後から2回目の陣痛でいきめなかったですからね、あまりにも痛くて。

確かに陣痛は来てたんですけど、体力を全て使い切っており、いきむことができませんでした。最後は気力で産み落としましたよ。

 

肝心の一心くんですが結局ワクチン打つのに気が引けてしまい、そのままズルズルと引き延ばし、打たずじまいになったそうです。

 

 

~続く~

一心くん、ペルーで手術!?

コーチを始めて1週間で栄養失調になり、椅子から立てなくなり、病院へ運ばれた一心くん。

 

容赦なくスペイン語で問診してくるドクターの言っていることが分からず、触診ではお腹を強めに押された時もあったので、痛くて「あー」だとか「うー」だとか言っていたそうです。

 

席を外していた渡辺くんが戻ってきて、ドクターの言っていることを通訳してくれました。

 

意識朦朧としていた一心くんが聞いたであろう言葉がこちら。

 

 

「この子は言葉(スペイン語)が話せないほど体調が悪いようだ! 手術になるかもしれない!」

 

 

「い~やいやいや!!! ただの栄養失調ですからっっっ(号泣)!!!」

by 一心

 

後で渡辺くんに聞いた話ですが、問診はほぼ寝ていたから会話になっていなかったそうです。

 

まぁ、ちゃんと起きていたとしても会話にはならなかったでしょうけど。

 

だって、スペイン語分からないんだから。

 

「当時知っているスペイン語といったら『オラ!(やあ!)』と『グラシアス(ありがとう)』だけでしたからね(爆笑)!」 by 一心

 

この時、もしも渡辺くんが居なかったら、一心くんは一体どう料理されていたのでしょう? 想像するだけでゾッとします。

 

 

~続く~

Page 1 of 3123