キューバでの悲しい出来事

夜の8時。ホテルでの夕食後、8時45分に私の部屋でミーティングする事を伝え、汗も沢山かいているだろうと子供たちに先にシャワーを浴びるよう指示しました。

私もその間にシャワーを浴び、8時45分のミーティングに備えました。

8時45分。誰も来ませんでした。チーン……

9時。女の子が一人来ました。「私はあなたを15分待った」という事で15分待たせ、9時15分にその子とミーティングを開始。

9時10分にもう一人の女の子が来ました。「私はあなたを25分待った」と言い、25分待たせ、9時35分にその子とミーティング。

残りの男子5人は9時15分に来たので「私はあなた達を30分待った」と、30分待たせ、9時45分にミーティングを開始しました。

嗚呼! 一人で部屋で待っている時の、あの切なさと言ったら!
あの悲しさと言ったら!
あの虚しさと言ったら!
しくしーく しくしーく

しかも「ミーティングが始まる前にシャワーを浴びろ」と言ったのにシャワーを浴びた選手は7人中、3人。練習で大量の汗をかいているのに、シャワーを浴びないでウロウロしているなんて信じられない!
私なんか一刻も早くシャワーを浴びたいのに! さては君たち、一刻もシャワーを浴びなくても良いタイプなのかな?

子供たちに聞きました。「もしも君がコーチで、選手たちがミーティングに来なかったらどう思う?」

「悲しい」「ガッカリする」「怒る」それぞれ答えが返って来ました。

「私はとっても悲しかったよ。もうこんな悲しい思いはさせないで欲しい」と伝えると、次回からちゃんと時間通りに集合するようになりました。

これをきっかけに、子供たちは何かを学んだようです。
私にとっても勉強になる出来事でした。結構悲しい出来事でしたが、転んでもただでは起き上がりません!

ミーティングの様子。パジャマ姿が可愛らしくて仕方がありません。

キューバでの悲しい出来事” への 4 件のコメント

  1. 泉先生、子どもへは、ただ単に怒るのではなくて、
    こちらの気持ちを伝えることが大切なのですね。
    勉強になりました☆

    1. いでっちさん
      コメントありがとうございます!
      子供たちは大そう理解した様子でした。
      「先生は悲しかったんだよ……」と、悲壮感を大袈裟に表現した「女優、西田泉」の演技力が素晴らしかったという事にもなります。

  2. コーチの仕事は説教することじゃなくて、教えることなんですね。勉強になりました。

    マジです。盛ってません。

    いえ、ほんとですってば。

    1. なんだろうさん
      コメントありがとうございます!

      コーチの意味は馬車。大切な人(お客様)が望む場所まで送り届ける事。
      コーチ(馬車)に乗り込んでくる人たちを「彼らが行きたいと望む所に送り届ける」作業。

      コーチングとは「教える」のでも「引き出す」のでも「導く」のでもなく、「選手が行きたいと望む所に送り届ける」作業。
      (参照:心に火をつけるKidsコーチング)

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