現在、2月10日(土)~17日(土)まで、ペルーの中華系の中学校「フアン 二十三中学校」による卓球オープン大会が行なわれています。
参加国はペルー、中国(といってもペルーに住んでいる中国系人)、ブラジル、エクアドル、チリ、キューバ、パナマ、ボリビア、そして日本。

(写真提供:渡辺拓也氏)
え? 日本?
……一体誰が出るんだろう? ま、まさか、私?
いえ、私は試合に出ませんよ。じゃあ誰が出るんだろう?
JICAボランティアの松山新之助くん?
ペルーで活動していた時はこういう大会に絶対に出てましたけど、彼ならもう帰国しましたよね?
じゃあ渡辺拓也くんかなぁ? モケグア県でコーチをしているけど、彼はそんなに試合に出るタイプじゃないのにな。
誰かに「イズミ、(勝手に)試合登録しておいたからね」なんて言われたらぶっ殺すよ?
あらやだ私ったらごめんなさいね。育ちの良さがバレてしまいますわね。おほほほ。ごきげんよう。
二年前の同じ大会で旦那レンソとミックスダブルスを組んで準優勝しましたが、未だに「二度とレンソとはダブルスを組まない!」という固い意思は貫かれたまま。(去年のチリで行われたマスターズ大会は除く)
そして一般女子シングルスでは優勝。相手はかつて「天才」と呼ばれていた、問題児のフランチェスカちゃん。色々と問題を起こし、現在はペルー卓球協会から離れています。
セットカウント4-2、最終セットは11-2で勝ちましたがその印象が強かったらしく、「今年も大会に出るの?」と全員に聞かれます。
「いえ、出ませんよ」と言うと「この大会、イズミにはレベルが低すぎるから、試合に出てもつまらないんでしょ?」と言われますが、そんなことありません。
ペルーのランキング1位、「すまし顔」が得意なアンヘラちゃんに今まで1セットも取られた事がなく、ペルーで卓球の個人コーチをしてお金を稼いでいるキューバ人の現役卓球選手、オリンピック予選決定戦で負け(勝っていたのにラケットを台にぶつけてラケットが破損、スペアを持っていなかった為、そこら辺にいる観客のラケットを借りて続きをプレーし、見事に逆転負けをした)、惜しくもオリンピック出場を逃したリーシー選手に、この前練習試合で2-0で簡単に勝ち、ナショナルチームの練習試合で男子のリーグ戦に突然入れられたにも関わらず優勝しても、「この大会、私にはレベルが低すぎるから、試合に出てもつまらない」という事ではないんです。まじで。
ではなぜ私がかたくなに試合に出ないのかと言いますと……
そもそも私、選手じゃないんです。コーチなんです。ペルーナショナルチームのコーチをしているんです。
日本だったら、例えば田勢邦史さんがナショナルチームの選手たちが出ているオープン戦に出ますか? っていう話しなんですよ。
っていうか、もし試合に出るとするなら、ちゃんと練習して準備(勝つための最大限の努力を積む)しないと。だって、絶対に負けたくないんですもん。
卓球をなめないで欲しいですよね。試合は誰が勝つか分からないから面白いんでしょう? 私だって負けるかもしれない。
もし私が「練習しないで負けたら」どうなると思います?
ちゃんと練習して負けたら「あぁ、負けちゃった」で終われるんですけど、練習しないで負けたら「だって、練習しなかったんだもん」って言い訳が私の口から絶対に出るんですよ!
これ、私が一番嫌いなやつ!
しかも練習してようが、してなかろうが、そんなの「対戦相手には全く関係の無い事」ですしね。勝ちは勝ちで、負けは負け。そして私は練習していません。
試合で負けて、言い訳が「だって、練習しなかったんだもん」。
そんな言い訳聞きたくないし、絶対に言いたくない。なので、私は試合に出ません!
旦那レンソはいよいよテニス肘になり、今も病院に通ってリハビリ中。
練習も全然出来ず、体重も増えるいっぽう……。
そのくせ30代の部にエントリーし、ご両親が応援に駆け付け見守る中、昨日見事に予選を1位で通過しました!
明日は決勝トーナメントです。
30代の部にもブラジルやチリからの参加者がおり、優勝は難しいですが、どこで負けたとしても「テニス肘で練習が出来なかった」なんて言い訳を言った日にゃ、この手であの世行きにしてやります。