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平成26年度全日本選手権大会速報

●混合ダブルス3回戦
御内/北岡(シチズン/日立化成) 5、6、3 江藤/松本(近畿大/ミキハウス)
藤村/楠川(愛知工業大) ー5、7、4、ー13、3 上田/鈴木(協和発酵キリン/専修大)
英田/根本(朝日大/十六銀行) 4、ー1、8、9 定松/早田(中央大/石田卓球クラブ)
松平/若宮(協和発酵キリン/日本生命) 4、3、10 桒田/土田美紀(ヒロタクスポーツ/中国電力)
田添/前田(専修大/希望が丘高) 3、6、ー13、6 共田/中川(愛知工業大)
吉村/石川(愛知工業大/全農) 7、ー9、ー6、11、9 横山/土田美佳(原田鋼業/中国電力)

 混合ダブルスではベスト16のペアが出揃った。3回戦の主な結果は上記のとおり。
薄氷を踏む勝利だったのは2大会連続準優勝の吉村/石川ペア。左腕の横山のパワードライブに石川が苦しみ、吉村もややミスが多かった。最終ゲームは0ー3のスタートから5点連取で5ー3とするが、5ー8と逆転されて6ー9と大ピンチ。しかし、ここから吉村がフォアストレートへのパワードライブやチキータでのレシーブエースなど、好プレーを連発。最後も10ー9からフォアストレートへ鮮やかにシュートドライブで打ち抜き、5点連取で逆転勝ちを決めた。
  • 苦しみながらもつかんだ勝利、笑顔で握手する吉村/石川

  • ケンジ&ミサコ、さすがの強さでベスト16入り

 昨年のインターハイ女子ダブルスで地元・山梨代表としてノーシードから強豪を連破して3位に入賞し、会場を沸かせた真田/下山(日本航空高)ペアが2回戦に挑んだ。
 「ぐいぐい引っ張ってくれて、お母さんみたい」(真田)、「どんなボールも拾ってくれるので心強い」(下山)と語り、固い信頼を置く二人。インターハイ後も進学準備の合間をぬって練習を続けてきたという。佐野/中島(日本大/専修大)ペア相手に華麗なカットと攻撃で1ゲーム目を先取。2、3ゲーム目を相手に奪われるが、4ゲーム目を粘って奪い、勝負は最終ゲームへ。終盤まで接戦となり相手にマッチポイントを奪われた、追いつき11−11。インターハイで見せた逆転劇の再現なるかと思われたが、ここで痛恨のサービスミス。次の1本を粘りきれず、惜しくも敗れた。
 試合中は笑顔を見せるなど、のびのび戦ったが、試合後は2人そろって「悔しい」とコメントした。高校生として出場する全日本はこれで最後となるが、ともに別の大学で卓球を続け、山梨からペアを組んで出場を目指すという。3年間ペアを組み、「最初はボロボロだったけど、3年生になってようやくカットペアらしくなってきた」と語り、今回が2度目の全日本出場で、2回とも初戦負け。ともに大学で力をつけ、来年は全日本での初勝利を狙う。春からは別の道に進むが、これからも二人の挑戦は続く。

女子ダブルス2回戦
佐野/中島(日本大/専修大) −5、6、3、−7、11 真田/下山(日本航空高)
  • 全日本初勝利ならず、真田/下山

  • ベンチでは笑顔も

●ジュニア男子3回戦
三部(青森山田高) 9、4、6 向屋敷(遊学館高)
髙見(愛工大附属中) 10、6、11 羽佳(明大中野高)
金光(JOCエリートアカデミー) 12、9、8 遠藤(野田学園高)
龍崎(JOCエリートアカデミー) 7、5、ー10、ー9、7 内村英(都城商業高)
青山(野田学園高) 8、5、7 宇田(JOCエリートアカデミー)
髙橋(福岡工業高) 7、ー7、ー6、8、5 出雲(遊学館ジュニア)
及川(青森山田高) 2、5、2 関口(作新学院高)
張本(仙台ジュニアクラブ) 2、5、11 小澤(湘南工科大附高)
一之瀬(青森山田高) 7、ー7、9、ー6、1 田中(愛工大附属中)
緒方(JOCエリートアカデミー) 8、9、4 楊(市立焼津中)

 ジュニア男子3回戦もスーパーシードが登場。青森山田高のツートップ、三部と及川にJOCエリートアカデミー勢が挑む構図だ。
 注目の張本も、高校生の小澤を下して4回戦進出。男子NTの倉嶋洋介監督が「ベスト8に入るくらいの力はある」と太鼓判を押すのも納得だ。相手がフォアを先に攻めて、張本を揺さぶろうとしても、前陣での正確なカウンターではじき返し、相手を逆に劣勢に追い込んでしまう。下回転系のサービスも抜群の切れ味だ。明日の4回戦では高取(野田学園高)に挑戦する。

 一方、昨年の全中を制した出雲、全日本カデット!4歳以下優勝の田中、そしてエリートアカデミーの宇田といった中学生プレーヤーは3回戦で姿を消した。まだフォアにパワーがなく、台から下げられてしまうと苦しくなった。宇田はチキータと前陣バックドライブは相変わらずの威力だが、まだ中学1年であることを考えれば、もう少しフォアで動ける範囲も広げておきたい。
  • 4回戦進出を決めた三部

  • 明日は高取に挑戦の小5張本

  • 逆転負けを喫した出雲

●ジュニア女子3回戦
加藤(JOCエリートアカデミー) 9、6、7 森谷(日南学園高)
早田(石田卓球クラブ) 5、9、7 塩谷(粉河高)
平野(J0Cエリートアカデミー) 9、4、4 佐藤(横浜隼人高)
浜本(JOCエリートアカデミー/大原学園) 2、9、4 高東(近大福山高)
伊藤(スターツSC) 7、10、10 野村(卓伸クラブ)
木原(ALL STAR) 6、ー6、ー11、9、11 瀬山(富田高)

 才能あふれる「黄金世代」の選手たちが続々と登場したジュニア女子3回戦。いずれもストレート勝ちで明日の4回戦進出を決めた。
 ファイター・佐藤の気合いにも動じず、正確な両ハンドドライブで攻略した平野は、なんと年末年始にひとりだけで中国合宿を行ったという。そのたくましさに驚かされた。「いつもより緊張しないで試合に入れました。ジュニアで注意している選手は、世界代表選考会で負けている芝田さん(四天王寺高)です」(平野)。その選考会では平野早矢香(ミキハウス)や森薗美咲(日立化成)にも勝利している平野。一般でも台風の目になる可能性はある。

 平野に続いて第17コートに登場した伊藤は、フォア強打で押してくる野村に対してやや受け身に回ったものの、要所は締めた。こちらは年末年始は静岡に帰省して地元の高校で練習し、その後大阪に戻って実業団チームで調整したとのこと。「今年はまず全日本で結果を出して、世界選手権に出たい」と試合後に語ったが、世界代表は十分に射程圏内だ。
 そして注目したいのが、平野・伊藤と同い年である中学2年生の早田。卓球関係者の間では、この早田の評価も非常に高い。大きく動かされても体勢が崩れないボディバランスの良さに加え、なんといっても振りが抜群に速い。体を合理的に使えるからこそ速く振れるのであり、間違いなくひとつの才能と言えるだろう。小学4年生の木原もゲームオールジュースの接戦を制して勝ち上がるなど、ジュニア女子のタイトル争いは興味が尽きない。
  • クレバーなコース取りが光る平野美宇

  • 伊藤美誠は世界代表入りをその目に見据える

  • 攻撃力は黄金世代でも随一の早田ひな

メーカーブースの楽しみはショッピングだけではない。
ブースには時々、そのメーカーの契約選手が来ていることがあり、運が良ければトップ選手を間近で見ることができるのだ。

ちなみに編集部が小ネタを探しにブースをうろうろしてみたところ、さっそくバタフライで、昨年のジュニア王者の加藤美優選手を発見。今年発表されたアドバイザリースタッフのエンブレムと一緒に撮影をしているところだった。

またジュウイックでは、今大会最年少選手、大注目の木原美悠選手を発見。試合中は非常にクールな彼女ですが、カメラを向けるとノリの良い小学4年生でした。コート内とは違う顔を見ることができるのも、ブースならではだ。

ただし、試合を控えている選手もいるので、サインや握手をお願いする時は、失礼のないようにしましょう。
  • ジュウイックブースに木原ちゃん!

  • 姉&弟と一緒にパチリ!

  • バタフライでは加藤選手が撮影中!

● 混合ダブルス2回戦
星野/竹前(埼玉工業大/正智深谷) 9、-3、7、7 張/森薗(東京アート/日立化成)

昨年のチャンピオンペア張/森薗(東京アート/日立化成)が初戦の2回戦でまさかの敗退となった。硬さの見られるチャンピオンペアは勢いよく向かってくる星野/竹前の攻撃に押され第1ゲームを先取される。第2ゲームは3点で奪うも、その後も相手の勢いを止めることができず、1-3で2回戦敗退となった。

「1ゲーム目を落としても修正できると思ったが、相手が強かった。気持ちを切り替えて次をがんばりたい」(森薗)
「凡ミスが多かった。気持ちも入って行けなかった」(張)
 会場では現在男女ダブルス1回戦が進行中。全体的に大学生、高校生ら若い選手が目立つ中、マスターズ40代チャンプの42歳・西村雅裕(FEVER)が登場し昨年度全日本ジュニア3位の郡山と岡(ともに関西高)ペアと対戦した。
 「試合の入りが良くなかった」と試合後に語ったように、1ゲーム目序盤で大量リードを奪われ、あっという間に2ゲームを連取される。相手のスピードに慣れてきた3ゲーム目は終盤まで競った展開となるも、惜しくも逃げ切られ、1回戦敗退となった。
 試合後に「試合の作り方が良くなかった。相手のペースに惑わされず、ベテランらしくのらりくらりでペースを作りたかったんですけどね。(パートナーの伊藤とは)去年の静岡県予選でダブルスを組んで、決定戦で負けた。お互い住んでいる場所が遠いので、あまり練習はできなかったけど、今年は決定戦で勝って出場できました。ダブルスは負けてしまいましたけど、シングルスはオッサンらしく、いやらしいプレーで戦いたいです。やるからには勝ちをめざして頑張ります」とコメントした。

 パートナーの伊藤(FEVER)も30歳を迎える選手。関東3部所属の大学でプレーしていたが、当時は全日本に出場した経験はない。社会人となってからも練習に励み、初の全日本出場は27歳の時だった。二人とも卓球は「生活の一部」と語り、「年齢が上がってくると、どんどん若い選手が増えてきて、僕らと同年代の選手は少なくなるけど、その中で勝って全日本に出ることで、オッサンでもやれるんだということ見せれるのが全日本だと思います。悪あがきというか、ひとつの抵抗ですね」(西村)と若手に対抗心を燃やす。
 わずか17分の試合だったが、二人にとっては様々な思いが詰まった時間だっただろう。ダブルスは勝利ならなかったが、西村は明日のシングルスで勝利を目指す。

男子ダブルス1回戦
郡山/岡(関西高) 5、4、10 西村/伊藤(FEVER)
小学5年の張本が、ジュニア男子2回戦に登場。圧倒的な力の差を見せつけ、ストレートで勝利した。
ラリー戦での強さだけではなく、小学生とは思えないほどの威力を誇るドライブも魅力の張本。高校生を相手にノータッチで打ち抜く3球目ドライブを何本も決め、会場の度肝を抜いた。
男子NT倉嶋監督が「ジュニアの部なら、準々決勝、準決勝に進出してもおかしくない実力」と評するほどの逸材は、どんな勝ち上がりを見せてくれるのだろうか。今年は一般男子シングルスにも出場と、こちらでも注目が集まる。

●ジュニア男子2回戦
張本(仙台ジュニアクラブ) 5、1、3 青柳(東京工業高専)

ちなみに、今月21日に発売される卓球王国3月号では「怪物・張本智和の強さの秘密」という特集を組んでいます!!!
彼の練習メニューや連続写真が掲載されるので、そちらも要注目!!!!
  • 怪物ぶりを見せた張本

中学1年、宇田幸矢がジュニア男子2回戦で勝利をあげ、3回戦へ駒を進めた。

中学生離れした完成度の高い両ハンドが魅力で、今大会でも上位進出に期待がかかる宇田。この試合でもレシーブはチキータで積極的に攻め、前陣でのスピーディーな攻めで相手を圧倒した。
今年度のカデット(14歳以下)では決勝で敗退し、惜しくも優勝を逃している。このジュニアでしっかりと上位に食い込み、アピールしたいところだろう。3回戦は強豪・野田学園高の青山と対戦する。かなりハイレベルなラリー戦が期待できる注目の一戦だ。

宇田(JOCエリートアカデミー) 5、2、9 福島(北陵高)
  • ジュニアで2勝をあげた宇田

 大会2日目は混合ダブルス2回戦からスタート。2回戦に入り、吉村真晴・石川佳純(愛知工業大/全農)らシードペアが続々登場。大きな波乱はまだ無いが、初戦とあってか、シードペアでももつれる試合があった。
 2012年度優勝ペアの田添健汰・前田美優(専修大/希望が丘高)は足立泰志・小村歩未(松徳クラブ/松徳学院高)と対戦。1ゲーム目は相手を攻め立てて圧勝するも、2ゲーム目、3ゲーム目は相手の粘り強い攻めにミスが目立ち、ゲームを連取される。4ゲーム目は終盤まで接戦となるも、何とかこのゲームを奪い返し、最終ゲームへ。最終ゲームは序盤でリードを奪って、苦しみながらも初戦を突破した。
 軽部隆介・天野優(シチズン/サンリツ)の日本リーガーペアも高校生ペアの(髙橋拓己・近藤未来(明豊高)に大苦戦。サウスポーの髙橋が振り回し、近藤もミスのない攻撃で2ー0とリード。4ゲーム目も8ー6と勝利目前だったが、相手のタイムアウト後に流れが変わり逆転で、軽部・天野が勝利。日本リーガーの意地を見せた。
 他の種目に比べると番狂わせが起きやすい混合ダブルス。意外なペアが上位に絡む可能性もある。

● 混合ダブルス2回戦
軽部/天野(シチズン/サンリツ) -10、-8、7、9、7 高橋/近藤(明豊高)
田添/前田(専修大/希望が丘高) 4、-9、-6、8、6 足立/小村(松徳クラブ/松徳学院高)
  • 2回戦進出を決めた田添/前田

  • 逆転で勝利を収めた軽部/天野