●男子予選グループ・第2戦
〈日本 3−0 ベラルーシ〉
○張本 −9、−9、6、10、8 サムソノフ
○丹羽 −7、−11、5、9、7 プラトノフ
○水谷 5、6、9 カニン
トップ張本がサムソノフに劇的勝利を収めた日本、ベラルーシを撃破!!
この試合はトップ張本対サムソノフの一戦が大きかった。出足から張本の緊張を見透かすかのように、長短の読みにくいフォアのフリックとストップで張本を揺さぶり、じっくりと構えたサムソノフ。張本は2ゲームを連取され、3ゲーム目に0−3とリードされてタイムアウト、このゲームは何とかしのいだものの、4ゲーム目には9−10でマッチポイントを取られるなど、何度も追いつめられた。このサムソノフのマッチポイントは、張本のチキータを狙ったサムソノフの渾身のフォアストレートがネットにかかり、張本が最終ゲームに持ち込む。
最終ゲームはサムソノフの強烈なバックストレートへのバックハンドが決まり、中盤でズルズルと離された張本。3−8までリードされ、万事休すかと思われたが、ここから張本の攻撃に全くミスが出ない。この試合、有効だったミドルへのパワードライブを叩き込み、9−8と逆転した場面ではサムソノフのロビングからの逆襲バックドライブを、フォアスマッシュで打ち抜く。最後もサムソノフのミドルへフォアドライブを決め、「信じられない!」と言わんばかりに天を仰いだ。
この流れに乗っていきたい日本。しかし、2番丹羽がベテラン・プラトノフに2ゲームを先取され、2試合続けて0−2のビハインドからのスタート。脇の締まった独特のスイングのプラトノフはミドル攻めに強く、打球のコースも読みにくかった。丹羽は中盤から1球で決めにいくのではなく、2球、3球という連打のコース取りで逆転勝ちを収めた。
3番は今大会初出場の水谷。出足は自分から強振するプレーはほとんどなく、前陣でのブロックから後陣でのロビングまで、打球感や台との距離感を確かめながらボールを打っていた。それでも実力差は歴然。この試合で唯一、安心して見ていられるプレーでカニンを下した。背中の張りの影響は、この試合に関してはそれほど感じられなかった。