トピックス[07/02/20 アジア五輪予選 出場選手発表!]でもお伝えしたが、中国国内でもその人選が注目を集めていた北京五輪・アジア大陸予選のエントリーが発表された。
これまでアジア大陸予選に出場する選手について、「広州大会に影響が出ないように」と頑(かたく)なに口を閉ざしてきた中国卓球チームの首脳陣。しかし、思わぬところからボロが出た。香港卓球総会のホームページにアップされたアジア大陸予選のポスターに、王励勤と王楠が大きく載せられていたのだ。
今回のアジア大陸予選に出場しない朱世赫もポスターに登場していることから、香港卓球総会としては、予選出場が予想される有力選手をただ載せただけなのだろう。筆者も以前にこのポスターを目にしていたが、「もう王励勤や王楠を載せて大丈夫なのか?」と思った程度だった。しかし、ポスターを発見したマスコミがこれを大きく取り上げ、「第三の男」「第三の女」を巡って、思わぬ「海報(ポスター)事件」が巻き起こった。
当初は「ポスターは世界ランキングの高い選手を載せただけ。正式に代表を発表するまで待ってほしい(チームマネージャー・黄ピャオ氏)」と苦しい弁明をしていた首脳陣も、昨日の正式な選手リストの発表を受け、王励勤と王楠をアジア大陸予選に派遣することを認めた。選手のエントリーはかなり早い段階で済ませていたようで、最後の最後まで代表を明らかにせず、選手の緊張感を保つ中国お得意のやり方だ。
世界選手権シングルスで3回優勝の実績を持つ王励勤と王楠、まず予選突破は問題ないだろう。五輪にはともに00年シドニー五輪から出場しており、王楠は北京五輪に出場すれば、中国女子初の3大会連続出場となる。王励勤は孔令輝に次ぐ中国男子2人目の3大会連続出場だ。アジア大陸予選の直前に行われる世界選手権広州大会でも手を抜くわけにはいかないが、やはり故障は怖い。中国チームの首脳陣がこの両選手をどのように起用していくのか、注目されるところだ。
香港卓球総会のアジア大陸予選HPはこちら→
http://www.hktta.org.hk/2008AQT/home.htmlPhoto:ともに1978年生まれの29歳、王励勤(左写真上)と王楠(左写真下)