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中国リポート

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 中国が世界選手権の団体戦で初優勝を飾った1961年北京大会から、今年で50年。10月16日、この初タイトルから50周年を迎えたことを記念し、世界三大タイトル(五輪・世界選手権・ワールドカップ)で初めてタイトルを獲得した選手たちを表彰する式典「中国ピンパン輝煌50戴頒奨盛典」が、広東省中山市で盛大に行われた。

 2009年には「容国団が初の世界チャンピオンになって50年だ!」、2010年には「最初の集合訓練から50年だ!」と記念式典が行われてきた中国。何だかんだと理由をつけて集まろうとするのは、リタイアした卓球界の元老たちのためかもしれないが、今回の式典はなかなか盛大なもの。徐寅生、李富栄、張燮林といった定番のメンバーだけでなく、日中両国で代表選手として活躍した韋晴光(偉関晴光)、卓球界に一時代を築いた女王・王楠らも顔を揃えた。開催地の中山市は初の世界チャンピオン・容国団の出生の地で、国家女子チームの集合訓練も頻繁に行われ、卓球とは縁の深い場所だ。
 今回の「中国ピンパン輝煌50戴頒奨盛典」で表彰された「初めての世界チャンピオン」たち。少し長くなるが、下に列記してみた。

★世界選手権 ※カッコ内は獲得した年
[男子団体]容国団、徐寅生、李富栄、荘則棟、王伝耀(1961)
[女子団体]林慧卿、鄭敏之、梁麗珍、李赫男(1965)
[男子単]容国団(1959)
[女子単]邱鐘恵(1961)
[男子複]張燮林/王志良(1963)
[女子複]林慧卿/鄭敏之(1965)
[混合複]張燮林/林慧卿(1971)

★五輪
[男子団体]馬琳・王皓・王励勤(2008)
[女子団体]王楠・張怡寧・郭躍(2008)
[男子単]劉国梁(1996)
[女子単]陳静(1988)
[男子複]韋晴光/陳龍燦(1988)
[女子複]トウ亜萍/喬紅(1992)

★ワールドカップ ※ワールドダブルスカップを含む
[男子団体]王涛・馬文革・王浩・謝超杰・張雷(1991)
[女子団体]トウ亜萍・喬紅・陳子荷・高軍(1990)
[男子単]郭躍華(1980)
[女子単]トウ亜萍(1996)
[女子複]トウ亜萍/喬紅(1992)

 …ちなみに、この中で中国がひとつだけタイトルを獲り逃がしている種目がある。ひとつずつ見ていけばお分かりかと思うが、ワールドダブルスカップの男子。1990年と1992年の2回しか行われておらず、中国男子の低迷期にピタリとはまっているのだ。優勝はいずれも劉南奎/金擇洙(韓国)だった。

 会場中の視線を集めたのは、昨年10月に男の子を出産した王楠。卓球界の表舞台に姿を現すことは少なくなっているが、やはり注目度は抜群だ。「お世話になった監督やコーチの方々と久しく会う機会がなかったので、とても嬉しいです。この機会を作ってくださった皆さんに感謝します」(王楠)。
 文化大革命を機に袂(たもと)を分かち、盟友たちと微妙な距離感が続いていた荘則棟も、徐寅生や李富栄としっかり握手。数年前まではこうした記念式典とは無縁だった荘則棟だが、関係はかなり修復されてきたようだ。

Photo上:61年北京大会で団体と単の2冠に輝いた荘則棟
Photo下:ワールドカップ初代王者の郭躍華(写真は83年東京大会)
★★★ 2011全中国卓球選手権 10.5~13/江蘇省張家港市 ★★★

〈男子団体〉●準決勝
[上海市 3-2 広東市]

 許シン 2-3 張超○
 王励勤 1-3 馬琳○
○王励勤/肖坤 3-0 張超/林高遠
○肖坤 3-2 馬琳
○許シン 3-0 林高遠
[北京市 3-0 解放軍]
○侯英超 3-0 陳杞
○馬龍 3-0 王皓
○侯英超/閻安 3-1 王皓/周雨

●決勝
[北京市 3-1 上海市]

○馬龍 6、-6、-8、12、8 許シン
 侯英超 8、9、-9、-5、-6 肖坤○
○閻安/侯英超 8、8、8 王励勤/肖坤
○馬龍 11、4、-12、1 王励勤

〈女子団体〉●準決勝
[山東省 3-2 遼寧省]

 顧玉ティン 1-3 文佳○
○李暁霞 3-2 郭躍
○顧玉ティン/陳夢 3-2 文佳/常晨晨
 陳夢 1-3 郭躍○
○李暁霞 W/L 常晨晨
[北京市 3-1 広東省]
 郭炎 0-3 劉詩ウェン○
○丁寧 3-0 周芳芳
○丁寧/盛丹丹 3-0 周芳芳/呉海チィ
○郭炎 3-0 呉海チィ

●決勝
[山東省 3-1 北京市]

 陳夢 -9、8、-6、6、-7 郭炎○
○李暁霞 3、-6、7、-3、9 丁寧
○陳夢/顧玉ティン -9、5、7、7 丁寧/盛丹丹
○李暁霞 5、-8、7、9 盛丹丹

 全中国選手権団体、準決勝・決勝の結果は上記のとおり。不完全な記録でスミマセン。
 男子団体優勝は北京市。エース馬龍が準決勝で王皓、決勝で許シンと王励勤を破り、エースとして存分の働き。決勝トップの許シン戦は、第4ゲーム7-10でマッチポイントを握られてからの逆転勝ちと、精神面の成長もアピールした。国際大会への参戦が相次ぎ、40日以上休みなしで移動とプレーを続けてきたが、全中国選手権での団体・シングルスの2冠は申し分のない成績だ。

 そして、北京市チームの陰の殊勲者はカットの侯英超。決勝こそ尚坤に逆転負けを喫したものの、単複でチームの勝利に貢献した。「決勝ではシングルスでどうしても勝ちたかった。2000年の全中国選手権では、団体決勝でぼくが2点落として、チームも遼寧省に負けてしまったからね。ゲームカウント2-0から逆転されるのは、ぼくのようなベテランにはあるまじきことだけど、本当に勝ちたかったんだ」(侯英超)。北京市の男子団体優勝は1988年大会以来、実に23年ぶり。当時の主力選手だったコワモテの張雷監督も、「ダブルスが良い結果を残せたのは嬉しい誤算。オーダーも当たったし、我々に運気が来ていたね」と顔をほころばせた。

 女子団体は山東省が超級リーグに続いて優勝。準決勝・決勝でシングルス2点を挙げた李暁霞の勝負強さは、まさに優勝請負人。「今大会はロンドン五輪を戦うつもりで準備を進めた。だから団体で優勝することができたのだと思う。ロンドン五輪まであと1年、1試合たりとも途中で諦めるわけにはいきません」(李暁霞)。ダブルスで勝利を重ね、李暁霞の負担を軽くした顧玉ティン/陳夢は、これから山東省チームの主力になっていくだろう。
 3連覇を狙った北京市は、丁寧/盛丹丹のダブルスが決勝で敗れたのが大きく響いた。世界チャンプ丁寧は、団体・シングルスともに準優勝という成績に終わった。

Photo上・中:北京市を優勝に導いた馬龍(上)と侯英超(中)
Photo下:団体戦での強さはすばらしい李暁霞
★★★ 2011全中国選手権 10.5~13/江蘇省張家港市 ★★★

〈女子シングルス〉●3回戦
李暁霞(山東省) 4-2 木子(解放軍)
文佳(遼寧省) 4-1 武楊(山西省)
劉詩ウェン(広東省) 4-0 饒静文(湖北省)
郭躍(遼寧省) 4-3 朱雨玲(四川省)
丁寧(北京市) 4-3 胡麗梅(河北省)
范瑛(江蘇省) 4-0 劉曦(解放軍)
曹臻(山東省) 4-2 馮亜蘭(湖北省)
郭炎(北京市) 4-3 楊楊(解放軍)
●準々決勝
李暁霞 10、-4、5、4、-5、-3、8 文佳
劉詩ウェン 5、14、8、9 郭躍
丁寧 5、5、11、-7、7 范瑛
郭炎 4-2 曹臻(※詳細なスコア不明)
●準決勝
劉詩ウェン 1、6、7、14 李暁霞
丁寧 -10、-5、5、8、4、4 郭炎
●決勝
劉詩ウェン -9、7、2、5、4 丁寧

 2011年全中国選手権、女子シングルスの上位結果は上記のとおり。
 優勝したのは劉詩ウェン。郭躍、李暁霞、丁寧を相手にわずか1ゲームしか落とさず、完璧な優勝を飾った。決勝の相手は、今年5月の世界選手権ロッテルダム大会準決勝で敗れた丁寧。第1ゲームこそ落としたものの、第2ゲーム以降はいずれのゲームも出足でリードを奪う展開。第3ゲームはピッチの早い連続攻撃で9-0とリードするなど、丁寧につけいるスキを与えなかった。
 「丁寧に勝てるとは思っていなかった。彼女はロッテルダム大会のチャンピオンだし、私はそのロッテルダム大会でも、先月のオーストリアオープンでも彼女に負けていたから。今日は第1ゲームを落としても落ち着いていたし、うまく戦術を変えることができました」(劉詩ウェン)。

 16歳という若さで初優勝を飾り、中国卓球界を驚かせた07年大会以来、2度目の優勝を飾った劉詩ウェン。しかし、中国国内では若きチャンピオンよりも、李暁霞や郭炎、丁寧に関する報道のほうが多い。理由は明確、劉詩ウェンはロンドン五輪代表の可能性がほとんどないからだ。郭炎と李暁霞が推薦出場枠を獲得し、女子団体の3番手は、それぞれのダブルスパートナーである丁寧と郭躍、どちらかである可能性が高い。動きの良さとピッチの速さは抜群なのだが、劉詩ウェンは男子の馬龍と同様、「勝つべき試合」でなかなか結果が出せない。
 ダブルス3種目の上位結果はこちら。

〈男子ダブルス〉●準決勝
馬琳/王皓(広東省/解放軍) 9、-8、6、-9、9、10 陳杞/閻安(四川省/北京市)
王励勤/許シン(上海市) 7、5、6、6 ハオ帥/李平(天津市)
●決勝
馬琳/王皓 7、-2、-9、4、8、5 王励勤/許シン

〈女子ダブルス〉●準決勝
郭炎/郭躍 8、-3、9、-5、7、-10、10 陳夢/顧玉ティン
劉詩ウェン/常晨晨 4、8、7、-9、9 趙岩/李佳イ
●決勝
郭炎/郭躍 -9、9、9、4、8 劉詩ウェン/常晨晨

〈混合ダブルス〉
●決勝

張超/曹臻(広東省/山東省) 6、9、11、-7、11 許シン/木子(上海市/解放軍)

 馬琳は王皓と組んだダブルスでタイトルを獲得。シングルス決勝では馬龍に敗れたが、ダブルスでの強さを改めてアピールするこの優勝には、大きな意義がある。同時に女子シングルス準々決勝で劉詩ウェンに完敗した郭躍も、女子ダブルスで郭炎とのペアで優勝し、郭炎・李暁霞という五輪代表とのペアリングの良さを証明できた。五輪の団体3番手争い、男子は馬琳、女子は丁寧がリードしているが、興味の尽きない話題になっている。

Photo上:4年ぶりに全中国選手権を制した劉詩ウェン
Photo中:丁寧、ここ最近は分が良かった劉詩ウェンに敗れた
Photo下:ロッテルダム大会優勝ペアの張超/曹臻、全中国選手権も制す
 中国リポート、またしてもご無沙汰を致しました。中国リポート担当、なかなか中国リポートに取り組む時間が作れず、本当に申し訳なく思っております。週に2回はアップしていくペースが作れるまで、どうかご容赦ください……。

 久々の更新は、10月5~13日に江蘇省・張家港市で開催されている全中国卓球選手権。全中国選手権は、4年に1回の全中国運動会に比べると、指導者・選手のボルテージがかなり下がる大会。例年、番くるわせが多いのだが、今年は少し状況が異なる。開催まで1年を切ったロンドン五輪。代表の最後の椅子、団体戦の3番手を狙う選手たちにとっては、実力をアピールする貴重な舞台であり、すでに推薦出場枠を獲得した選手も代表の名を汚すプレーはできない。
 中国男子チームの劉国梁監督も「ロンドン五輪前では最も重要なテストマッチ」と位置づけたこの大会。今回は個人戦が先に行われるタイムテーブルだったので、まずは男子シングルスからお伝えしよう。

★★★ 2011全中国卓球選手権 10.5~13/江蘇省・張家港市 ★★★

〈男子シングルス〉
●3回戦

王皓(解放軍) 4-2 侯英超(北京市)
閻安(北京市) 4-1 許シン(上海市)
王励勤(上海市) 4-2 方博(山東魯能)
馬琳(広東省) 4-0 朱霖峰(四川省)
馬龍(北京市) 4-3 陳曦(福建省)
李平(天津市) 4-1 ハオ帥(天津市)
陳杞(四川省) 4-1 邱貽可(四川省)
張継科(山東魯能) 4-0 張超(広東省)
●準々決勝
馬琳 12、-9、-7、8、-7、7、8 王励勤
王皓 -6、-9、5、8、6、3 閻安
馬龍 7、9、6、3 李平
張継科 8、6、7、-7、-8、8 陳杞
●準決勝
馬琳 -9、7、8、-4、9、6 王皓
馬龍 5、3、-6、-9、6、-9、10 張継科
●決勝
馬龍 6、-7、9、3、9 馬琳

 男子シングルスを制したのは馬龍。8月末の中国オープン、9月のオーストリアオープンにアジアカップ、そしてこの全中国選手権と1カ月余りの間に4つの金メダルを獲得。そのうち3大会で現世界チャンピオンの張継科を破っている。いずれもスコアは接近しているが、馬龍の「張継科キラー」ぶりは健在だ。「ロッテルダム大会で、馬龍に当たらずに優勝した張継科はラッキーだった」と言うファンが中国で出てくるのも不思議ではない。

 「やはり最近好調なのが優勝できた原因だと思う。精神的にも乱れることなく、相手に向かっていくことができたよ」(馬龍)。決勝を戦った馬琳は、2日間で8試合を戦い抜くハードスケジュールに敗れた感もあり、王励勤と王皓を連破しての決勝進出は首脳陣にも高く評価されている。勢いと攻撃力の馬龍か、経験とテクニックの馬琳か。北京五輪の団体3番手は、この「二馬」に絞られてきたようだ。

Photo:全中国選手権の男子決勝で火花を散らした馬龍(上)と馬琳
★★★ 2011中国卓球クラブ超級リーグ 男子第2ステージ ★★★

●決勝第1戦 9.4
[浙商銀行 3-2 覇州海潤冠軍園]

○ハオ帥 7、8、6 崔慶磊
 馬琳 6、-9、8、-7、-8 許シン○
 ハオ帥/徐輝 8、-8、9、-11、-4 許シン/ジャイ超○
○馬琳 4、7、-5、3 崔慶磊
○徐輝 7、8、-9、13 李平
(石家庄・河北体育館)

●決勝第2戦 9.8
[覇州海潤冠軍園 3-1 浙商銀行]

○崔慶磊 -7、11、-5、4、5 ハオ帥
 許シン -7、-10、-8 馬琳○
○程靖チィ/ジャイ超 8、-7、9、-5、7 馬琳/徐輝
○許シン 5、-6、10、9 ハオ帥
(浙江省杭州市体育館)

●決勝第3戦 9.10
[浙商銀行 3-2 覇州海潤冠軍園]

○馬琳 -9、11、4、9 崔慶磊
 ハオ帥 9、-7、-8、4、-7 許シン○
○ハオ帥/徐輝 8、7、6 程靖チィ/ジャイ超
 馬琳 7、-8、-5、-10 許シン○
○徐輝 9、-11、5、-7、6 程靖チィ
(浙江省杭州市体育館)

 決勝第3戦のラスト、ゲームカウント2-2。昨シーズンに続き、最後の最後までもつれた超級リーグ男子・プレーオフ決勝。熱戦に終止符を打ったのは、優勝争いには無縁の男・徐輝だった。最終ゲーム10-6、程靖チィのボールが台をオーバーし、浙商銀行が悲願の優勝達成!

 ポイントゲッターのティモ・ボル(ドイツ)が、DTTL(ブンデスリーガ男子1部)が開幕したため出場できず、得点力がダウンした浙商銀行。2007年に超級リーグに参戦し、優勝候補に挙げられながらタイトルを逃し続けてきた超級リーグのドリームチームに、またも暗雲が垂れ込めた。
 ここで奮起したのが3番手の徐輝(右中国式ペンドライブ型)。第1戦ラストで李平を下し、チームに勝利をもたらすと、第3戦でも左シェークドライブ型の程靖チィを破り、歓喜を爆発させた。昨シーズンまで錦州銀行ひと筋でプレーしてきた徐輝は、超級リーグで優勝の美酒を味わうのはこれが初めて。一方でエースの馬琳は、これが超級リーグ7回目の優勝。「どのチームでも優勝を経験してきたけど、この浙商銀行ではまだタイトルが獲れていなかった。本当にチーム全員の勝利だよ」(馬琳)。

 今シーズン、浙商銀行の一員としてシングルス2試合に出場した張一博も、優勝の歓喜の輪に加わった。超級リーグで優勝チームのメンバーとなった日本人選手は、03-04年シーズンの四元奈生美(北京海菲泰:当時)以来で、男子では初の快挙。勝ち星は挙げられなかったが、クラブからは戦力として認められての入団であり、優勝メンバーであることに変わりはない。

 ダークホースの覇州海潤冠軍園も、優勝までは本当にあと一歩だった。エース許シンが決勝3試合で単複5勝を挙げ、まさに大車輪の活躍。シングルス通算25勝9敗は堂々たる成績だ。「浙商銀行には優勝できるだけの戦力はずっと揃っていた。優勝という夢を実現した彼らにおめでとうと言いたい。ぼくたちも来年必ずこの舞台へ戻ってくるよ」(許シン)。

Photo上:脇役から主役へ躍り出た徐輝。競技人生、何が起こるかわからない
Photo中:元祖優勝請負人・馬琳、7回目の優勝はチームワークで勝ち取った
Photo下:寄せ集めに近いチームをよく引っ張った許シン。中ペン3人揃い踏み!
☆☆☆ 2011中国卓球クラブ超級リーグ 女子第2ステージ ☆☆☆

●決勝第1戦 9.3
[山東魯能・中電装備 3-2 大連新衡業・上方]
 顧若辰 9、-10、-10、-5 郭躍○
○李暁霞 7、8、4 文佳
 顧若辰/李茜 -10、-4、-7 文佳/常晨晨○
○李暁霞 8、-6、6、-11、3 郭躍
○金キョン娥 -10、4、5、-6、4 常晨晨
[済南奥体センター体育館]

●決勝第2戦 9.6
[山東魯能・中電装備 3-1 大連新衡業・上方]
○李暁霞 10、2、7 文佳
 顧若辰 -10、-3、9、-7 郭躍○
○顧若辰/李茜 2、4、9 文佳/常晨晨
○李暁霞 -7、5、10、9 郭躍
(大連海事大学体育館)

 中国リポート、間隔が空いてしまい、誠に申し訳ありません。遅ればせながらではありますが、ユニバーシアードや中国オープン(蘇州大会)の開催により、1カ月お休みしていた超級リーグプレーオフの結果をお伝えします。

 超級リーグ女子は9月3日に決勝第1戦、6日に第2戦が行われ、山東魯能・中電装備が2連勝。クラブ史上初の2連覇を達成した。
 戦力的には、確実に昨シーズンよりダウンしていた山東。2番手の彭陸洋が病気(病状は不明)でシーズン途中から離脱し、大同から移籍した馮天薇がシングルス0勝7敗と全くの誤算。2連覇への道のりが厳しさを増す中で、優勝の立役者となったのは、やはり李暁霞だった。プレーオフ準決勝・決勝の4試合ですべてシングルス2得点をあげ、エースとして申し分のない働きを見せた。

 「大連はホームでの戦いだったので、むしろプレッシャーがかかったんだと思います。彼女たちは超級リーグのタイトルを渇望していた。だけど私たちはもう3回優勝しているから、余裕を持って戦えるし、彼女たちにプレッシャーをかけていくことができた」(李暁霞)。
 李暁霞のこの言葉どおり、大連(遼寧省チーム)にとっては是が非でも手にしたいタイトルだった。97年、超級リーグ移行前の全国クラブ大会時代に遼寧本鋼(当時)が優勝して以来、超級リーグでも屈指の選手層の厚さを誇るこのチームが、一度も優勝トロフィーを掲げていない。「地元出身の選手だけで決勝まで勝ち上がれたのは素晴らしいこと。無念さはなく、感動と感謝があるだけ。コーチの方々の尽力やファンの声援のおかげで、ここまでやってこれた」とは郭躍のコメント。決勝では2戦とも李暁霞に競り負け、ライバルに差をつけられた形だ。

 2005・2008・2010年シーズンに優勝している山東魯能。超級リーグ2連覇は、牛剣鋒・白楊・王ティンティンらを擁して00~01・02年シーズンを制した河北六通、張怡寧・郭炎・丁寧という圧倒的な戦力で06・07年シーズンに優勝した北京首創以来だ。

Photo上:李暁霞、プレーオフでの強さはまさに優勝請負人
Photo中:決勝第1戦ラストで殊勲の星をあげた金キョン娥
Photo下:郭躍、なんと遠い超級のタイトルか
(photoはすべて11年世界選手権)
 8月6~7日と13日、上海にある華東師範大学体育館で、『“熔盛重工杯”第2回上海卓球大会・世界チャンピオンチャレンジマッチ』が行われた。昨年も行われ、5名の選手たちが柳承敏(韓国)に挑んだこの賞金付き大会。今回、ビッグゲストとして登場したのは、浙商銀行の一員として超級リーグの男子プレーオフ準決勝を戦い終えたばかりのティモ・ボル(ドイツ)だ。
 参加上限の500名がすぐ一杯になり、日本やフランスからも選手が参加したこの大会。種目はプロクラスの選手が出場する男女専業組、ジュニアクラスの選手が出場する男女挑戦組、ベテラン選手が出場する男子中老年組の5つ。男子専業組の1・2位、女子専業組の1位、男子挑戦組の1位に、観客から抽選で選ばれた1名を加えた5名がボルの胸を借りた。

 ボルとの対戦は11点制の3ゲームズマッチ。最もレベルが高い男子専業組で2連覇を飾った楊嘯は、昨年度大会でなんと柳承敏に勝利していたが、今回は2ゲームとも6-11で敗戦。その他の選手たちも、当然とはいえストレートで敗れていく中で、ひとりだけボルからゲームを奪取した選手がいる。男子挑戦組で優勝した趙子豪(ジャオ・ズハオ)だ。ゲームカウント1-2で敗れたものの、第2ゲームを11-9で奪った。「彼はとてもセンスが良い。まだ14歳なの? すごいポテンシャルだね」とボルも賛辞を惜しまなかった。

 現在、上海曹燕華卓球学校の生徒である趙子豪は、裏面打法を駆使する右中国式ペンホルダードライブ型。甲Cリーグの上海浦宏(緑)チームでもプレーしている。左利きと右利きの違いはあるが、いわば「許シン2世」。曹燕華卓球学校の先輩・後輩で、同じ江蘇省出身なのだ。「ボルは王皓や許シンが苦手だと以前聞いたことがある。たぶんぼくの球に合わなかったんじゃないかな。相手は世界のトップ選手だから、すごく緊張したけど、今回の対戦からは学ぶところが多かった」とコメントしている。
 ボルから1ゲームを奪ったこの試合が、彼にとって大きな転機となるか。今年10月に江西省南昌市で開催される、21歳以下の選手による四年に一度の総合体育大会「第7回城市運動会」が、実力をアピールする格好の舞台になりそうだ。

Photo上:08年の東アジアホープスでは決勝で村松雄斗に敗れ、2位だった趙子豪
Photo下:ボルの愛称「ティモ」は中国語だと「蒂姆」と書きます
★★★ 2011中国卓球クラブ超級リーグ 男子第2ステージ ★★★

●準決勝第1戦 8.6
[覇州海潤冠軍園 3-1 八一熔盛重工]
○崔慶磊 -7、9、6、8 侯英超
 許シン -10、-6、6、-10 閻安○
○ジャイ超/程靖チィ 6、12、-8、6 閻安/周雨
○許シン 2、4、3 侯英超
(河北覇州卓球館)

●準決勝第2戦 8.9
[八一熔盛重工 3-0 覇州海潤冠軍園]
○王皓 7、-9、3、6 崔慶磊
○閻安 -9、7、6、10 許シン
○周雨/閻安 9、8、5 ジャイ超/程靖チィ
(江蘇省南通体育会展センター)

●準決勝第3戦 8.10
[覇州海潤冠軍園 3-1 八一熔盛重工]
○許シン -10、7、-9、8、5 王皓
 崔慶磊 -6、6、9、-10、-6 閻安○
○許シン/ジャイ超 10、-7、-15、5、6 周雨/閻安
○崔慶磊 10、16、9 王皓
(江蘇省南通体育会展センター)
★覇州海潤冠軍園が決勝進出!

 男子超級リーグの第2ステージ、準決勝のもうひと試合。ダークホースの覇州海潤冠軍園が昨シーズン2位の八一熔盛重工を破り、初の決勝進出だ。
 第1ステージでは、2試合とも覇州が3-2で勝利していたこの対戦カード。左足の靱帯を傷めていた八一の絶対的エース・王皓が欠場した第1戦は、覇州が3-1で勝利。2番で閻安に敗れた許シンが、4番で名誉挽回とばかりに侯英超のカットを粉砕して勝利を決めた。
 あとがなくなった八一は、第2戦で王皓が強行出場。トップで崔慶磊に完勝すると、2番でまたも閻安が許シンを破り、ダブルスも勝利して八一がストレート勝ち。男子プレーオフ準決勝は、2試合とも第3戦までもつれた。

 第3戦、覇州の劉志強監督は思い切ったオーダー変更に出る。エースの許シンを2番手に下げ、単複で起用したのだ。「これが一番得点力の高いオーダーなんだ。許シンは閻安に3連敗していたから、心理的な影響があるかもしれなかった」(劉志強監督)。ちなみに許シンは第1ステージで王皓に2連勝。過去の実績にこだわらず、許シンを閻安でなく王皓に当て、許シンが得意とするダブルスでも得点を狙おうとした。ジャイ超とのペアは今季初出場という思い切った賭けだったが、これが見事にはまり、許シンは単複で2得点。覇州が勝利に王手をかけて4番の崔慶磊につないだ。
 パワフルな両ハンドドライブが持ち味の崔慶磊。第2ゲーム中盤にはロングサービスを連発するなど、攻撃的なプレーで王皓にプレッシャーをかける。超級リーグでは中堅クラスの選手だが、手負いの王皓が勝てるほど甘い相手ではなかった。崔慶磊が3-0のストレートで勝利し、初の決勝進出を決めた。

 「覇州がオーダーを変えてくることは十分に予想していた。しかし、我々は故障を抱えた王皓を、動きの大きいダブルスに使うわけにはいかない。このオーダーで戦うしかなかったんだよ」と八一の王涛監督。試合後すぐにブロック注射による治療を行った王皓は、今月末の中国オープンを欠場する可能性もある。2番手の閻安がすばらしい活躍を見せた八一だが、昨シーズンのプレーオフ決勝で逆転負けしたリベンジは果たせなかった。
 なお、男子の5~8位決定戦の結果は以下のとおり。江蘇と四川が超級リーグ残留を懸けて、7~8位決定戦を戦うことになった。

●男子5~8位決定戦・第1戦
寧波海天塑機 3-2 江蘇金山環保・中超電纜
(第1ステージ成績:寧波2勝・江蘇0勝)
四川長虹 3-2 錦州銀行・上海
(第1ステージ成績:四川1勝・錦州1勝)
★寧波は5~6位決定戦、江蘇は7~8位決定戦へ

●第2戦 錦州銀行・上海 3-0 四川長虹
●第3戦 錦州銀行・上海 3-0 四川長虹
★錦州は5~6位決定戦、四川は7~8位決定戦へ

Photo上:覇州海潤を決勝へ導いた許シン
Photo中:飛躍のシーズンとなった閻安……の割に動きのない写真でスミマセン
Photo下:覇州の劉志強監督。奥サンは元中国代表の牛剣鋒
(Photo上・中は11年世界選手権、下は09年全中国運動会)
★★★ 2011中国卓球クラブ超級リーグ 男子第2ステージ ★★★

●準決勝第1戦 8.6
[山東魯能・中電装備 3-2 浙商銀行]
 張継科 -12、-12、-9 ハオ帥○
 朱世赫 -5、-7、9、-10 馬琳○
○方博/張超 5、-7、5、-10、7 ハオ帥/徐輝
○張継科 9、7、3 馬琳
○張超 -7、4、5、9 ボル
(済南奥体センター体育館)

●準決勝第2戦 8.9
[浙商銀行 3-2 山東魯能・中電装備]
○ボル -7、6、-9、8、4 朱世赫
 馬琳 -12、-4、-6 張継科○
○馬琳/ハオ帥 -7、-9、10、7、9 張超/方博
 ボル 7、-7、-8、5、-8 張継科○
○ハオ帥 9、-7、3、-9、9 張超
(浙江省富陽市体育館)

●準決勝第3戦 8.10
[浙商銀行 3-1 山東魯能・中電装備]
 ボル -7、-12、-7 方博○
○馬琳 5、-5、8、-9、10 張継科
○馬琳/ハオ帥 9、6、3 方博/宋鴻遠
○ボル 18、途中棄権(4-1) 張継科
(浙江省富陽市体育館)
★浙商銀行が決勝進出!

 男子超級リーグの第2ステージ準決勝、浙商銀行と山東魯能・中電装備の一戦は、第1戦トップで張継科がハオ帥にストレートで敗れるという、予想外の一戦で幕を開けた。
 第1ゲーム10-9、第2ゲーム10-7とゲームポイントを握ったところから逆転を許した張継科。「国家チームで同じグループで練習しているハオ帥には慣れられているけど、第2ゲームはもっと大事にプレーすべきだった」(張継科)。0-2とリードされた山東だったが、4番で張継科が馬琳に完勝し、ラスト張超が得意のパワードライブでボルに競り勝った。

 第2戦は浙商銀行のホーム、浙江省での開催。浙商銀行は右肩と手首の故障が思わしくない馬琳に替えて、ボルをシングルス2点起用。2-1と勝利に王手をかけた浙商だが、4番のボルvs.張継科は大激戦。5月の世界選手権では張継科が驚異の当たりでボルを破ったが、この試合は最終ゲーム6-6となり、最後まで勝負はわからなかった。最後は張継科の攻撃力がわずかに勝り、再び張継科に軍配。
 しかし、浙商はラストで好調のハオ帥が、張超にゲームオール9点で勝利。5試合中4試合がゲームオールにもつれこむ接戦を制し、第3戦に持ち込む。

 勝負の第3戦。トップでボルが敗れた浙商は、2番馬琳が張継科にゲームオールジュースで劇的勝利。
 「ボルが負けても、チームのメンバーにはプレッシャーはそれほどなかった。ぼくらは最もハードな状況を想定して準備をしてきたんだ。張継科との試合では、チームのみんなが力一杯応援してくれた。勝てたのもみんなのおかげだ。ケガはかなり悪いけど、今日の張継科戦は、本当に実力以上のものが出せたと思う」(馬琳)。ここ一番の勝負強さ、さすが「馬琳を制する者は天下を制す」と言われただけのことはある。
 そして4番は再びボルvs.張継科。第1ゲーム、4-3の場面で張継科が左ヒザを負傷。痛みをこらえて第1ゲームを戦い抜いたが、第1ゲーム終了後に5分間の治療を受けた。左脚の包帯も痛々しく、再びゲームに戻った張継科だが、1-4とリードされたところで無念の棄権。山東の2連覇の夢は断たれた。幸い、張継科は膝蓋前滑液包炎と診断され、1週間程度の休養で競技に復帰できそうだ。

 悲願の優勝に王手をかけた浙商銀行。ドイツではほとんどアルコールを口にしないボルも、馬琳やハオ帥とビールや茅台酒を飲み、明け方近くまで騒いだという。祝い酒は別離の酒でもある。残念ながらボルは契約上の問題で、ブンデスリーガがシーズンに入る9月のプレーオフ決勝には出場できない。「決勝でプレーしたいと心から思っているけど、ぼくはドイツに戻らなければならない。本当に残念だよ」(ボル)。スポット参戦が多いヨーロッパ選手でありながら、この2カ月間はフル参戦に近い形でベンチに入ったボル。世界ランク2位の実力を示す一方で、ロンドン五輪への並々ならぬ意欲を感じさせた。

準決勝のもうひと試合は、引き続きお伝えします……。

Photo上:ボル、浙商銀行の決勝進出を花道にドイツへ帰国
Photo中:張継科、超級2連覇はやはり容易ではなかった
Photo下:第3戦、故障と戦いながら単複2点を奪った馬琳
(photoはすべて11年世界選手権)
☆☆☆ 2011中国卓球クラブ超級リーグ 女子第2ステージ ☆☆☆

●準決勝第1戦 8.4
[大連新衡業・上方 3-0 大同雲崗・金地鉱業]
○文佳 7、7、9 李暁丹
○郭躍 3、-4、8、8 武楊
○文佳/常晨晨 6、18、8 劉娟/王シュアン
(山西リン丘文化センター)

[山東魯能・中電装備 3-1 八一冀中能源]
 李茜 -8、-9、9、-9 曹臻○
○李暁霞 4、10、5 木子
○李茜/馮天薇 -6、-4、10、11、8 木子/李佳
○李暁霞 6、8、-8、9 曹臻
(済南奥体センター体育館)

●準決勝第2戦 8.7
[大連新衡業・上方 3-1 大同雲崗・金地鉱業]
 文佳 -8、-9、6、5、-9 王シュアン○
○郭躍 8、2、-2、6 李暁丹
○文佳/常晨晨 8、-7、5、-5、11 李暁丹/劉娟
○郭躍 5、7、11 王シュアン
(大連海事大学体育館)
☆大連新衡業・上方が決勝進出

[山東魯能・中電装備 3-2 八一冀中能源]
 李茜 -8、-10、-11 曹臻○
○李暁霞 4、-8、9、5 木子
 李茜/金キョン娥 -4、-7、9、6、-9 木子/李茜
○李暁霞 7、10、8 曹臻
○金キョン娥 11、-7、8、8 楊楊
(河北邯鄲市邯鋼体育館)
☆山東魯能・中電装備が決勝進出

 超級リーグ女子の第2ステージは、優勝候補の双璧、大連新衡業・上方と山東魯能・中電装備が2連勝で決勝進出を決めた。
 毎シーズン優勝候補に挙げられながら、なかなか優勝に手が届かない遼寧は、エース郭躍が期待どおりの働き。8月7日の準決勝第2戦を前に、親知らずが痛んで苦労したようだが、第2戦ではシングルス2得点を挙げてチームを勝利に導いた。決勝では後半での出場が予想される常晨晨がキーパーソンになりそうだ。大同は2試合ともダブルスを落としたのが痛かった。

 昨シーズン優勝の山東は、エース李暁霞が準決勝2試合で2得点。李暁霞のプレーオフでの強さは特筆すべきものだ。ダブルスが不安定なのは気がかりだが、李暁霞と郭躍のエース対決ではやはり李暁霞に分がありそう。馮天薇、金キョン娥というラストに強い選手を抱えているのもプラス材料だ。現時点では山東がやや優位か。ユニバーシアード・卓球競技(8.13~20/深セン)やHarmony中国オープン(8.24~28/蘇州)が開催されることもあり、女子決勝が行われるのは約1カ月後の9月3日の予定だ。
 また、同時に行われている5~8位決定戦の結果は以下のとおり。

●5~8位決定戦・第1戦
内蒙古銀行 3-2 山西大土河・華東理工
(第1ステージ成績:山西2勝・内蒙古0勝)
広州時代地産 3-2 北京控股集団
(第1ステージ成績:北京2勝・広州0勝)
※先に3勝したチームが勝ち抜け/第1ステージの成績を持ち越し)

●5~8位決定戦・第2戦
山西大土河・華東理工 3-1 内蒙古銀行
北京控股集団 3-0 広州時代地産
☆山西・北京は5~6位決定戦、内蒙古・広州は7~8位決定戦へ

 開幕から5連敗し、第1ステージで最下位だった北京が、意外にも早々と超級リーグ残留。第1ステージで唯一2勝0敗と勝ち越した広州との対戦になったのは、幸運と言うほかない。さらに、広州はエース劉詩ウェンがひざの半月板損傷で、福原愛(ANA)に続いて戦線離脱。3番手の石賀浄の奮闘で第1戦に競り勝ったが、第2戦で力尽きた。劉詩ウェンは9月の7~8位決定戦までにチームに復帰できそうだが、超級リーグ残留をかけた厳しい戦いとなる。

Photo上・中:郭躍(上)と李暁霞(中)、チームを優勝に導くのはどちらか?
Photo下:山東の頼れるクローザー、金キョン娥。準決勝第2戦ラストで勝利
(Photoはすべて11年世界選手権)