紫色のジャージ

父の話しをします。

昔はなかなかの「ルパン顔で強面(コワモテ)」の中学校の社会科の先生だったんですけど。

 

「ルパン顔」のおかげで、ニックネームは「ルパン」。母の隆子ちゃんはとばっちりを受けて、みんなから「不二子ちゃん」と呼ばれる始末。

 

社会科の先生のくせに体育教師ばりにいつもジャージを着ていまして。

所見の人は「西田先生は体育の先生」だと勘違いするレベル。

 

私が小学校4年生だった頃の授業参観で、母が入って来て、

出て行ったと思ったらなんと父が入ってきました。

 

父が授業参観に来たのは初めて。来るなんて思っていなかったのですっごいビックリしたんですけど。

 

何にビックリしたかって、お召しになっていた服なんですけど。

 

いつも着ている超・紫色のジャージ(上下)で登場したわけ。

 

「おめかしのワンピ、あら奥さんごきげんよう」とか、

「久しぶりにタンスから引っ張り出してきまして~、まぁ奥さまお久しぶりですわね」とか、

そういうのが微塵も出てないわけ。ザ・ゼロ。

 

でも紫色はモロ出し。すっごい紫色なの。「えこんな紫色、出せる~?」って戸惑うくらい、紫色してんの。

 

父が教室に入った途端、本当にね、クラスが一瞬ザワつきました。

 

で、もう恥ずかしくて恥ずかしくて、授業の内容なんて微塵も頭に入って来ないわけ、いつもにも増して! 

 

授業が終わると仲の良いグループの女の子たちがみんなして

 

「ねぇねぇ! あの紫のジャージ着た人、見た?」

「見た見た! すんごいジャージだったよね(笑)」

「誰のお父さんだろうね?」

「ねー。いっちゃん、知ってる?」

「いや、知らないなぁ」

「あ、でも私あの人知ってる! あの人、私が通ってるピアノ教室でピアノ弾いてるんだけど、めっちゃ上手なんだよ」

「それにしても、めっちゃ怖そうだったね、ヤクザが来たかと思ったよ(爆笑!)」

「あはは~!」

 

 

お父さんごめん。「知らない」なんて言っちゃって。

みんなごめん。嘘ついて。

 

 

おまけ。

3歳年下の妹が、小学校1年生の時の授業参観にて。

 

先生「はい、みなさん。今日は国語の授業ですね。『う』から始まる言葉、知っている人? はい、西田さん、元気が良いですね! どうぞ!」

 

妹「うんこ!」

 

教室が大爆笑の渦で包まれたそうです。

父 ~ペルーの公園にて~

哀愁漂う背中。ペルーの公園にて。

父、68歳。

かかとに重心を置いたのか、この後、乗っていた遊具が見事に宙を舞い、父が転びそうになりました。

しかし驚異の身体能力を発揮し、大事には至らず。

卓球はナナフシみたいなフォームで相手の気を存分に逸らせていますが、

若かりし頃は登山、今でも夏は水泳でバタフライ、冬にはスキー、週に3回はサウナ、毎日ピアノの練習は欠かさない。運動神経はあるほうかと思います。

最近では91歳になる私のお祖母ちゃんの為に料理を覚えた。

 

めんつゆで野菜を煮れば、なんでも和風になって美味しいんだ」が最近出来た口癖。

 

「まだまだ若いもんには負けんっ!」っていうセリフは私の父が言いそうなセリフ。実際に聞いたことはないけど。でも絶対に心の中で言ってる。

元中学校の先生で、生活指導などをしていたので「若いやつに隙を見せたら付け込まれる」とでも思っているのでしょうか。

 

で、実際にいつも口にしているセリフは「死んだらずっと休めるんだから、死ぬまでは休まない」ってヤツ。それと「自分のケツは自分で拭け」。それから、

 

「お袋のところ行ってくる」

「リトキン行ってくる」

「部活行ってくる」

「ピアノ行ってくる」

「飯、風呂、寝る」

 

これらのセリフを見ただけで、私の父を表現していることが分かります。

 

突然ですが問題です。これは誰のセリフでしょう?

「やっべ! またパン焦がした!」

「コーヒー淹れてくる」

「レンソ、運転中は携帯電話見ないでよ!」

「レンソ、お風呂入って! 昨日だって入ってないんだから」

「レンソ、ちゃんと歯、磨いた?」

「だめっ! もうビデオはおしまい! こんなにビデオ観ないの!」 (息子に対して)

「公園行こう! ママを公園に連れて行って」

「走っちゃダメ! それ触らない! そこ登らない! 勝手に入らない!」

「やっべっ! もうこんな時間! 早く寝るよ! 明日も幼稚園だよ!」

 

 

あなたのいつものセリフは何ですか?

隆子ちゃんの卓球のレベル in ペルー

父と母が100日間のピースボートに乗って世界を一周しているのですが、この前ペルーにもやってきました。

 

船内には卓球台が2、3台ほど置いてあるらしく、二人はマイラケットでたまに船内で卓球をしているそうです。

ちなみに父は中学校で卓球部の顧問をしていましたが、自身が選手だったことはなく、今でも週に3回通っているリトルキングスでは初心者の子供たちのレベルを測る「丁度良い目安」となっております。

 

母に至ってはずっと初心者。声出しとか、ボール拾いレベル。卓球の神様から中級者の敷居を跨ぐことを禁止されています。

 

ペルーにいる時、隆子ちゃんが5歳の孫に「ねぇ、おばあちゃんと卓球しようよ~」と誘ってもずっと無視され続けていたので、私が仕方がなく、暇を持て余した神のごとく振り向きざまに「私が相手してやろう」と隆子ちゃんの卓球の相手に名乗り出たのですが。

 

なんかさ、もう一度、声出しとか、ボール拾いからやり直してきてほしい。体育館の隅の方で素振りとかしてきて? え? 卓球のコーチがそんなこと言っちゃダメ?

 

まぁいいや。彼女は真剣に、至って真面目にボールを打っているのでしょうが、

 

なにそのラケットの振り方。特にフォロースルー。ブレッブレなんですけど、どした? それ、ブラす意味あるの? え? 敵を動揺させるため? それだったら効果抜群だね。つーかそのフォーム、誰に教えてもらったの? え、お父さん? まぁ、お父さんもお父さんで相当癖のある振りをしているけども。なんかナナフシみたいな動きするよね。

 

夫婦揃って癖の強い卓球してる。

 

船内で卓球のダブルスの大会があったらしく、もちろん参加したらしいんですけど。参加者があまりにも多く、1セットのみの7本勝負。

「7本」って……せめて11本にしてほしかった。

 

一応父は卓球部の顧問だし、母も「卓球をしたことのない73歳」よりは卓球をしている方だと思うので、「で、もしかして優勝しちゃった?」 って聞いたんですよ。

 

そしたら! なんと!

 

一回戦負けだそうです。

 

ズコー!

 

卓球部の顧問の威厳(近寄りがたいほど堂々としておごそかなこと)とかさー、人生の酸いも甘いも大体経験したのにも関わらず、まだまだ現役、いつでも貪欲に「まだまだ若いもんには負けん! わしゃ、クルーズ船で世界一周してるんだ73歳にもなって! 100日間かけて!」みたいな貫禄を、ちゃんと出した? ほのめかした?

 

あぁ、そういえばお母さんはそういうタイプじゃなかった。競争中に「お先にどうぞ」とか言っちゃうタイプだったわ。今回の船内のダブルス大会だって、積極的にミスしたんでしょ? え? それはさすがに無い?

 

で、隆子ちゃんの卓球のレベルに戻りますが、最初は20球くらい続いたんですよ。でも、速攻に集中力が切れたのか、今度は5、6本でミスし始めた。で、ミスする度に

 

「あれ~?」って言うんですけど、まじで、それ言わないで。

 

「となりのトトロ」でメイがさつきとお父さんにトトロの巣に繋がる道を教えてあげようとするけど、道が違う所から出てきて「あれ~?」って言ってたように言うんです。

 

私は我慢が出来なくなり、ついに笑ってしまい「ウケた!」と確信した隆子は以前にも増してミスを連発し「あれ~?」の輪唱が始まった。

 

「あれ~?」を言いたいがために、絶対にわざとミスしてる。

 

私も私で「ミスさせまい!」と卓球歴35年(内コーチ歴13年)の知見と名誉にかけて、持っている技術と集中力を全て出しきって配球に専念したんですけど。

 

それでも母があまりにもすぐミスをするので、もしかしたらラバーが悪いのかもと思いチェックしたら、

 

ラバーが両面ともツルッツル。アンチラバーも顔負け。

 

多分ですけど、25年前に卓球始めてから一度もラバーを替えてない。

 

暇を持て余した神が「……ラバー替えれば?」って言ったんですけど、

 

ラバーたちが「私たちはここから離れません! ずっと隆子ちゃんについて行きます!」ってしがみついてるわけ。ご主人を慕うペットみたいになってんの。

 

 

で、お母さんもお母さんで「やれやれ、アンタたちには手塩にかけて今までお世話して(されて)きたけど、これからもお世話する(される)ことになりそうだね、しょうがない子たちだね」って言ってんの。でも私は知っている。このラバーたちがいつの間にか誰かに張り替えられたとしても、絶対にこのおばあさんはそれに気が付かない。

全日本マスターズ大会

全日本マスターズ大会、女子サーティで優勝した片上知代さん(フォーネット・愛媛)、女子フォーティで優勝された上原美月さん(九十九・東京)、この度は誠におめでとうございます!

 

二人とも青森山田高校時代の同級生でした。

 

卓球王国に書かれていますが、片上さんは「会場中に響き渡る気迫の雄叫びで勝利した」とのこと。

 

嗚呼、高校時代を思い出す。

 

会場中に響き渡る雄叫び……

 

昔は両面表ラバーでね。しゃがみ込みサーブを駆使し、ボールを追ってよく転び、靴下はわざとデザインの違うものを履いていたけれど、今でも靴下は違うデザインのものを履いてるのかな。

 

上原美月(るな)さんは、昔は「ルーさん」と呼ばれていて、おっとりとした中国人のかわいい女の子でした。

髪の毛を指でクルクルいじり、マイペースで、自分の世界を持っていました。

卓球王国に「強引な強打はせず、ポーカーフェイスで戦い抜いた」って書かれてありましたが、なんなんですか卓球王国さん! めっちゃその通りじゃないですか! 当たりすぎててビックリしますよ! ルーさんは昔からそのスタイル変わってないんだね。片上さんといい、ルーさんといい、超・的確に表現されている!

 

 

……いいなぁ。私もマスターズの試合に出て、卓球王国さんに私のプレースタイルを文章にして欲しいなぁ。なんて書かれるかな?

 

トレードマークの投げ上げサービスを駆使し、左ペン表からなるブロックとフォアストレートのスマッシュで戦い抜いた。得意のストップとフォアハンドのフリックで相手を揺さぶり、前陣速攻でポイントを重ねたかった。「サーブ練習をしないとすぐにミスが出るので、試合前は独りでひたすらサーブ練習ばかりしていました。練習相手には感謝しています」(西田)。

コーヒーの味の違い

「今ごろ隆子ちゃんは卓球王国のインタビュー受けてる」と思っていましたが、5歳年下の旦那さん、つまり私の父を引き連れてペルーに来ていました。ピースボートに乗って。

3泊4日ペルーに滞在し、イースター島へ出かけていきました。

 

大量の卓球用品を持ってきてくれたので、お返しにとペルー産のコーヒー豆をお返しに買いに行ったんです。

 

クスコ産、ハエン産、ビジャリカ産etc……フルーティーだったり、苦みが強かったり、蜂蜜みたいな甘みが最後に残ったりと各産地によって味が変わります。

 

コーヒー好きには味の違いを楽しむっていうのは、とってもお洒落ですよね。「こいつ、デキる!」みたいな。

 

卓球で言うと、「ラバーの違いからくる、球質の違い」といったところでしょうか。

 

私はペルーで卓球のコーチをしています。各選手の身体の癖、使用しているラバーを見つつ、打ち方のアドバイスをさせてもらっています。

 

こういう「ちょっとした違い」を見つけ出せるのは、長年の経験からくる賜物(たまもの)でしょう。

 

で、コーヒーの味の違いなんですけど、私はコーヒーの味の違いが分かりません。

 

普通に飲んで「あぁ、これはコーヒーだな。美味しいな」で終了。

試飲なんかで「これはフルーティーな味がするよ」と言われれば「あぁ、本当ですね、フルーティーですね」って言えるんですけど。

っていうか、一生懸命フルーティーを探すよね。逃げた飼い猫を探すかのように。

「フルーティー!? フルーティー!? どこ行ったの? あっ! いたっ! 見つけたっ! フルーティー! 全く、どこに行ってたの? ママはずっと探していたのよ!」

 

で、次は「これは後味に蜂蜜みたいな甘みがあるよ」と言われれば「はちみつ~? はちみつ~? あっ! いたっ! 見つけたっ! はちみつっ! 全く、どこに行ってたの? ママはずっと探していたのよ! あれ? アンタ……はちみつ? なんだかちょっと違うような……まぁ、いっか。はちみつっていう事にしておきましょう。はちみつ、見つけました」ってなるわけ。

 

 

だからボケのラスボスで恐れられている隆子ちゃんも、どうせ味の違いなんて分かるまいと高をくくって

 

「お母さんも、どうせ味の違いなんて分からないでしょう?」って言ったら

 

「分かるよ」

 

とサラリと言われた時に私が受けた衝撃といったら!!!

 

これがあの噂の「長年の経験からくる賜物」というものか!

 

だてに73歳生きているだけある。

 

日本では現在、全日本マスターズ大会が石川県で行われていると思います。選手のみなさん、頑張ってください!

いまどき、時代は「隆子ちゃん」

憧れの国、ジャパン。

 

待ちきれない 早く行きたい あの国へ

 

どうも、いつもトースターでパンを真っ黒に焦がす西田泉です。

 

 

今年の年末にペルーからペルー人3人を連れて日本に参ります。

 

メンバーは3人。

 

エントリーナンバー1。前回、日本に来る前に小指を骨折し、日本では全く練習できなかったジョバニ君(右ペン裏裏の16歳)がリベンジ来日。

 

エントリーナンバー2。ペルー15歳の部1位のナツミちゃん(右シェーク裏裏の15歳)。ナツミっていう名前からして、日系人と思う人もいると思いますが、まさかの生粋のペルー人。お父さんが日本かぶれで、子供たちに日本の名前を付けたそうです。ナツミのお兄ちゃんは「ケンイチロウ」、お姉ちゃんの名前は……すみません、忘れました。

 

エントリーナンバー3。日系人のエリカちゃん(右シェーク表裏の15歳)。日系4世です。日本語も少し話せます。しかしめっちゃ大人しい子なので、日本人のみなさんとコミュニケーションとれるかちょっと心配。

 

 

来年の3月4日にペルーに帰ります。滞在期間は64日。前回は50日だったので今回は2週間も多めの滞在です。

 

 

前回同様、神奈川県海老名市にある、両親が「新しく建てた家」に住まわせてもらいます。

 

そして73歳の母親に毎日大量の料理を作ってもらいつつ、大量の買い出しもしてもらいつつ、たまに送り迎えもしてもらいながら、同時進行で体力不死身の5歳の息子の面倒を見てもらうつもりです。

 

 

おんぶにだっことはまさにこのこと。お母さん大活躍。卓球王国の取材依頼が来ても全然おかしくない。たぶん今頃インタビュー受けてる。来月あたりの卓球王国のインタビューに載ってる。おっと、お義兄さんに知らせなきゃ!

 

それなのにうちのお母さんときたら、性格がおっとりしていてのんびり。全然ガッツいたりしないの。

競争とか争いごとが嫌い。競争中に「お先にどうぞ」とか言っちゃってるし。中学校の部活では友人について行きバスケットボール部へ。バスケットは5人で戦いますが、6人しか部員がいない中、試合ではいつも補欠という分際。

文句もほどんど言わない。雪国の岩手県花巻市で生まれ育ったせいか、とっても我慢強くって。そのくせ、かましてくるボケの破壊力ったら半端ない。「天然ボケ」と「老化からくるボケ」が相乗効果によって跳ね上がり、すでに手が付けられない状態。

 

そんなお母さんの卓球王国でのインタビューは「頑張ります」の一言のみ。

 

 

ところでみなさん、歌舞伎で言う「黒衣(くろご)」って知ってます?

 

舞台上で俳優の補助をする役割を「後見(こうけん)」といいますが、顔を隠して全身黒い衣裳を身に付けている「後見」は「黒衣(くろご)」と呼ばれるそうです。

 

 

そう。ペルー選手たちを陰で支える名黒衣。その名を隆子(りゅうこ)。御年73歳。

 

 

もうね、隆子ちゃんの活躍無くして日本遠征は語れないっていうか。

 

いまどき、時代は「隆子ちゃん」だよねっていうか。

 

隆子ちゃんの話題について行けなかったら、結構ヤバいっていうか。

 

美容院でかけてもらっているパーマーがばっちり決まった時にお見掛けした時には

 

ダァーズィベンニャーカラチ―ヒババー! って歌うにかぎるよね! 私なんて勢い余って手拍子なんかも付けちゃう!

 

あれ? なんか選手より活躍しちゃってる。トロフィーは真っ先に隆子ちゃんにあげたい。金メダルは率先して隆子ちゃんにかけに行く。あれ、隆子ちゃん、今までずっと補欠だったのにいきなり金メダル貰って戸惑ってる。っていうか、今すぐ主役の座を明け渡したい。黒衣なんて、さっさと脱ぎ棄てちゃいなYO☆

 

 

それなのに。

 

 

それだのに。

 

 

前回の遠征中では、まだ折り返し地点でもないのに、あの名黒衣・隆子ちゃんに「ねぇ、いつになったらペルーに帰ってくれるの?」と言われ続けました。

 

あーはいはい、またその話ね。それね、もうね、耳タコ。つーか他に話すことないの? 昨日も、一昨日も同じこと言ってたよね。どうせ明日も言うんでしょ?

 

妹は妹で「ここぞ!」とばかりに母親をかばう。姉である私に噛みついてくる。

 

「……ねぇ、いっちゃん。お母さんは『お手伝いさん』じゃないんだけど。こき使わないでよ。お母さんがかわいそう!」

 

で、お母さんはお母さんで下を向いて、じーっと一点を見つめてるわけです。

 

一家の大黒柱であった、みんなから「ルパン」と呼ばれ恐れられていたお父さんはなぜか一言も話さないんですけど。なんかずっと黙ってる。

まぁね、いつも割と寡黙な方ではありますが、今は「まぁまぁ」くらい言っても良くない? 「ま」と「ぁ」を続けて二回言えば良いだけなんですけど。ほら、リピートアフターミー。

 

まぁまぁ。

 

……。

 

リピートアフターミー。

 

まぁまぁ。

 

……。

 

……こうなったら「どうどう」でも良い。

 

お父さんっ、ねぇ、お父さんっ!

 

なにこれ! みんなで私を悪者扱いしてっ! ひどいっ! お母さんに言いつけてやるっ!

 

おかーさーん! おか~さ~ん! おかぁ~s……

 

 

 

帰国の日になると、父親、隆子ちゃん、妹に万歳三唱されつつ送り出された。

 

 

「お願いします。もう二度と来んなっ!」って言われた。

 

 

でもね、また行きます。また来ます。

 

 

つーことでみなさん。ペルー人を見かけたら相手をしてやってください。そしてペルー人を通して隆子ちゃんの活躍も見越して欲しい。

 

ペルー人一行が日本で活躍している裏には、名黒衣・隆子ちゃんの頑張りや踏ん張り、優しさ、人には見せない涙があることに思いを馳せて欲しいのです。

ついでに妹の愚痴と父親の無言の重圧が私に圧し掛かっていることもみなさんに知ってもらいたい。

 

でも隆子ちゃんに同情した「共感度」が高いあなたには「日本に来ないでください」って言われそうですね。

 

でも行きます。

アジア卓球選手権大会団体戦優勝

ちょっと、今回の日本選手団、凄すぎません? 日本女子が50年ぶりの第27回ITTF-アジア卓球選手権大会団体戦優勝ですって!? っつってたら張本智一選手がシングルス優勝!? こちらも50年ぶりの日本人優勝。

はるばるペルーの地からインターネットを駆使して見ているわけですが、お兄ちゃんも凄ければ妹も凄い。って言ってたら女子ダブルスに至っては日本人初優勝って! 大藤選手、横井選手、おめでとうございます! お二人のプライベートコーチである坂本竜介君もおめでとうございます!

2位になった張本・木原ペアも素晴らしい。

もちろん伊藤選手も篠塚選手もシングルスで3位、男子ダブルスの戸上・篠塚ペアが3位。みなさんこぞって素晴らしいですはい。

え? どうしちゃったの? 日本人選手たち?

 

シングルス女子で優勝した北朝鮮のKIM Kum Yong選手にも驚きましたね。

失礼ですが、強そうな卓球してない。なんか、そこら辺のオープン戦に出場してそうな高校生な見た目の選手。サーブなんて至ってシンプル。

 

ああ、あの子ね、インターハイに出るんだって。毎日練習頑張ってるもんね。学年でもトップの頭の良さだし、弟はサッカー部のレギュラーで全国大会に出るらしいよ。凄いよね~。

って言われてそう。

 

初心者がプロのスゴ技を見ても一体何が凄いのかが分からないように、彼女の卓球のどこが凄いのか分からない人もいらっしゃるでしょうね。

恐らく、「フォアスマッシュがよく入るなぁ」とか、「相手は彼女のバックイボが取りづらそうだな」っていうのはかろうじて分かるのではないでしょうか、私のように。

 

中国のWang Chuqin選手を破ったイランの14歳の男の子FARAJI Benyamin選手の活躍も素晴らしかったですね。彼は「ザ・海外のプレー」みたいな卓球してましたね。そもそも体格というか、骨格が日本人じゃないですもんね。ペルー人にもいるんですよ、彼みたいな卓球する選手が。そして結構強いです。

そんな体勢で無理打ちして! 入るわけないだろう! 判断をしっかりしろ!」って、私がコーチだったら声かけてそうですが、無理な体勢で無理して打ってそのボールが入るんですよね不思議なことに。

ああ、あの子ね、親が自営業の八百屋を営んでいて、部活の卓球のが終わったらお手伝いしているらしいよ。良い子だよね。お兄ちゃん、お姉ちゃん、それから弟がいるって知ってた?

って言われてそう。私の勝手なイメージですけどね。

 

申し遅れました。年下の知り合いに、「西田さんは嘘が4割、間違いが4割ですよね」って言われて、「じゃあ残りの2割はなんなのよ?」って聞いたら「残りの2割は……勘違いです」みたいなことを言われたことがある西田泉です。

 

まぁね、私の言う事なんてオムライスに添えられたパセリみたいな役目ですからね、ステーキで言うところのクレソン。メインディッシュのお飾り。無くても料理に全然影響ない。添えられても食べられることはほとんどない。

 

……ちょっと! そんなこと言ったらパセリ農家さんに失礼でしょう! 今すぐ謝りなさい! クレソン農家さんにも謝れ!

 

あのね、よく聞いて。パセリにもクレソンにも「添えられる」っていう役目があるの。

 

 

ということで、日本人選手団のみなさま。この度は本当におめでとうございました!

「パジャマ」なんて生ぬるい

なんかこのブログにコメントしてくれる人が、昔よりも少なくなってきている気がするんですけど。

 

コメントは書かなくても、ブログは読んでますよってか?

 

じゃあこのブログを読んでいるっていう人は頷いてください。西田がチェックします。あれ? ちゃんとご飯食べていますか? それとも食べ過ぎていませんか? 睡眠はちゃんととれていますか? 卓球の練習はしていますか?

 

まぁ、ブログを更新しないと読んでくれる人も離れていきますから、ちゃんと更新しない私が悪いんですけどね。

 

そう。衰えているのはあなたじゃなくてこのわ・た・し。

 

自宅で卓球のコーチしてるんですけど、15歳の男の子とかね、個人レッスンで3時間とか。もー、オバサンが無理っつう話し。この子がカットマンじゃなくて本当に良かった。

まずね、手首が痛くなる。腱鞘炎持ちなので「こえーこえー」っつってブロックするわけです。恐る恐るボールを触るんですけど、力を抜くと痛みも軽減するので、最近はブロックする時はソフトタッチでやっています。

 

17歳のナショナルチームの男の子が「ブロックの練習がしたいです!」つーから「じゃあ多球練習で!」っつって、多球で思いっ切りドライブボール打ち続けてたら「あぁ、こりゃ明日確実に筋肉痛だわ」って。

 

で、もちろん筋肉痛になるんですが、「あー、腕が痛い」って言ったら5歳の息子が「ママ腕が痛いの? じゃあ包帯巻いてあげる!」っつって包帯を巻いてくれるんですよ。つたない感じで、ユルッユルに。

 

私がミイラだったら包帯の巻きが緩くて、いつハラリとはだけ落ちるか心配で心配で、おちおち死んでいられません。

 

 

そういえば11月の幼稚園のイベントで「パジャマ☆パーティー」っていうのがあるらしくて。パジャマで登園し、お気に入りのぬいぐるみを一つ持って来いとの事。

 

園児がパジャマでぬいぐるみを持って登園なんて、なんてかわいい光景でしょう!

 

私(ママ)も参加したいくらいです。私もパジャマで登園したら、誰か「かわいい」って言ってくれますかね?

 

突然ですが問題です。私のパジャマは何だったでしょう?

 

私が中学生くらいから、つい最近まで何を着ていたと思います?

 

むろん、「パジャマ」なんて生ぬるいもんは着ていませんよ。

 

え? 「シャネルN°5」だけ? もう! エッチ!

 

答えは~

 

 

「卓球のユニフォーム」

 

もちろん短パンで。

 

靴下とシューズ履いて、ラケット持ったらすぐに卓球が出来るスタイル。

 

毎日卓球してましたからね、ユニフォームと短パンは私の普段着っていうか。寝ても覚めてもユニフォーム着てました。

 

風水的にはちゃんとパジャマを着た方が運気が上がるらしいですが、

 

風水よりも実用性、効率的、時間短縮に目を向けたい。

 

なんかこのスタイルを続けていくと止め時が見つからないというか。ペルーのお義母さんからパジャマをプレゼントされるまでそれは続きました。

 

 

そうそう、風水っていうと便器の蓋を閉じるのだけは行っています。それなのに旦那のレンソは用を足しても開けっ放し。それならばと、息子には「オシッコしたらちゃんと便器の蓋をおろすんだよ。風水的に良いからね!」と教え込んでいます。

 

するとある日、「ママ―、オシッコしてから蓋したよ! 噴水的に良いからね☆」って言われました。

 

噴・水・的!

 

 

ちなみに今はパジャマを着て寝ています。が、全然風水のご利益貰っていません。

 

ズボンのお股のところにぽっかりと穴が開いており、いつも息子に笑いながら手を突っ込まれるんです。

 

やめてー! 穴がもっと大きくなる~!

 

 

え~、ゴホン。女子のみなさん。特に10代、20代のあなたにアドバイス。

 

パジャマのお股のところに穴が開くっていうのは40代に差し掛かってくると避けては通れないというか。パジャマのお股のところに穴が開いてからが勝負っていうか。

 

「貫禄」や「哀愁」はもちろん、3回に一回は「色気」とか、たまにちらりと見せる「家庭的な面」とか、「母親の顔」とか。

そういう色んなもんをね、ひっきりなしに出したりしまったり、もっかい出したり、出すとみせて匂わせたり、そういうことをね、エレガントにやらないといけないわけ。わかった?

 

そして、パジャマのお股のところに穴が開いていたら風水的にも、噴水的にもなんのご利益もないことが、ここに証明されましたね。

「おーよしよし、ひとりで来たの? すごいねぇ!」

卓球王国『YOUはどうして海外に?』の記事の最後に載ってあった、「まとめ 卓球の在り方はワールドワイド」での一言、

 

「海外に行きたいけど勇気が出ない」について考察します。

 

 

もしかしたら「海外に行ってみたい」という人がこのブログを読んだら、

 

ダダダダーン! ダ・ダ・ダ・ダーン! (ベートーベン「運命」)

「このようにして運命は扉を叩くのだ」

 

てゆー、ベートーベンの「運命」とかね、流すなら今だ! って感じでね、盛大に頭の中で流れるかもしれません。

 

 

「勇気が出ない」っていうのは言葉が通じなくて大変そうだ、とか、治安が悪そうだとか、トラブルに巻き込まれたらどうしよう、そもそもコネが無い、向こうに知り合いがいない、仕事、学校、家族、お金、住む場所、食事、文化の違い……あげれば幾らでも出てきますね。

 

それに比べて日本は日本語通じるし、治安良いし、きれいだし、ご飯は美味しいし。

 

だから……ぶっちゃけ、別に無理して海外に行かなくても良いと思います。

 

だって、大変そうじゃん、いろいろ。

 

っていうか、海外に行って何がしたいの?

 

 

これね、知らない人には人生のワンポイントアドバイスになっちゃうけど、よく聞いて。

 

海外に住んでいるからって、別に凄くも、偉くもなんともない。

 

 

でも、行きたいのなら行けばいい。誰もあなたを止めない。

 

今回の5人のケース、ちゃんと読みました?

 

全員が「海外に行ってみたい」って言っていて、本当に海外に行ってるんですよ。

 

「小腹が空いたから、ちょっくらコンビニまで行ってくるわ」ぐらいの勢いで。

 

「海外に行くことに不安はなかった」って、口を揃えて言ってるんですよ。

 

「コンビニでおにぎり買いに行くだけなのに、どうして不安なんかあるの? おにぎりが無ければ納豆巻きとか、菓子パンにすればいいだけじゃん」的な。

 

 

そもそも本当に海外に行きたいんだったら「手段」を考えるはずであって、「行けない言い訳」は探さない。例えば、「勇気が出ない」みたいな。

 

「勇気が出ないから行けない」んじゃない。「行きたくないから言い訳して行かない」だけだ! そういう人は「変わりたくない」という自らの決意があるのだ!

 

って、アドラー先生が言っていましたよ。

 

 

でももし行こうか迷っている人がいるならば、私は海外に行くことをお勧めします。理由は以下の通りです。

 

・海外に行くことによって日本の良さを改めて知ることが出来る。特に安全面。

・日本の悪いところも見えてくる。型にはまっていないと白い目で見られる、とか。

・日本食が最高すぎることが分かる。特に納豆と白米。

・外国語の習得ができて、外国の友達も出来る。

・異文化を知れて面白い。考え方や食事、動物やフルーツなど。

・価値観が広がる。

・多様性が身に着く。 Etc,,,,

 

以上のことがメリットですが、もちろん海外に行くことでデメリットもあります。

 

当たり前ですが、海外にいる間は日本で出来ることが出来ません。友達や家族と会ったり。コンビニの美味しいお菓子食べたり、日本で体験、経験できることが海外にいると出来なくなります。野良犬に噛まれるかもしれません。事故に巻き込まれたり、不衛生から病気になったり、私のようにデング熱に罹るかもしれません。

 

それでも海外に行ってみたいという人はどうぞ。私は応援します! がんばれー!

 

意を決して海外に挑戦した人には、「おーよしよし、ひとりで来たの? すごいねぇ! 頑張ったねぇ!」って頭の一つでも撫でさせてください。田舎のおばあちゃんみたいに。

 

 

次回の卓球王国の『YOUはどうして海外に?』の主人公は、あなたかもしれませんね。

40年間隠し持った私の私なりのインタビュー

卓球王国の『YOUはどうして海外に?』のケース1から5まで拝見させていただきました。

 

大学の時にスウェーデンリーグでプレーしていて、現在はアメリカで選手兼コーチとしてプレーしている中野優さん。

 

ケニアでNGOの教師をし、クラウドファンディングで卓球場を作り、目標は1000人のケニア人を雇いたい佐藤孝祐さん。

 

4か国でコーチを経験し、卓球と教育をセットで考えており、教え子をオリンピックに行かせたい森部淳さん。

 

アメリカで全米カデットチャンピオンのコーチを務め、現在はイギリスでオンライン卓球ショップとコーチ、英会話レッスンをしているコンスタンティヌ彩能さん。

 

なぬ? ねぇなんか、すげくね? 皆さん揃いも揃って、「凄い」を通り越してもうね、

 

尊い。

 

で、ケース2の人なんですけど。つまり、私なんですけど。

 

ひそかにね、一度は、インタビュー受けたいと思ってた。

もうね、大人だもの。

そろそろ私もインタビューの おめがねにね、かなう年頃かなって。

そして、ついに、来るときは来た。

 

40年間隠し持った私の私なりのインタビューを披露する時が、ついに来た。

さあ、来なさい、と。お手並み拝見致しましょうぞ。

 

 

最初の質問「秋田銀行を退職し、海外協力隊としてグアテマラに行きました。きっかけはなんだったのでしょう?」

 

自分でも驚くぐらい素直に、インタビュアーさんは何かの魔法でも使っているんじゃないかくらいの勢いで「銀行員時代に業務がうまくこなせず、多くの人に迷惑をかけていました」って言ってました。

 

「バカ正直」という言葉を使うなら今だ!

正直にも程がある。えそれ、言わなくても良くない? 黙っていれば、バレなくない?

 

フハハハハハ! 間抜けは見つかったようだな!

 

 

そもそも息子に髪の毛を引っ張られている状態で、嘘が全くつけないという特技が判明。

 

これがあのバルスかな? ってくらい、息子に髪を引っ張れていたんです。

目がー目がーって、なるくらい顔をくちゃくちゃにされてたんです。

 

なのに、もう自分の素直さが憎い。インタビューされるがままに答えてましたからね。

 

もう社交界デビューできる。色んなインタビューとか積極的に受けていきたい。

なんつーの、私もついにインタビューとか たしなむ歳になったというか。

やっぱりインタビューは大人として避けては通れないというか。

これからもチャンスがあれば、どんどん受けていくし。

髪の毛とか思いっ切り引っ張られてるのに、白鳥かってくらい優雅に言ったよね、「銀行員時代に業務がうまくこなせず、多くの人に迷惑をかけていました」って。

 

しかも、私の口から出るインタビューの答えがすばしっこくって。

 

「卓球王国さん、言葉が今そっちに行っているので捕まえてくださいっ! 私はこっちでなんとかしますっ!」

「私が押さえておくので、そっち頼みます!」つって卓球王国さんと私でチームを組んで必死に言葉を袋小路に追いつめた。

そんなこんなで、無事、インタビューはクリアし、お遊びの時間は終わった……。

 

そして本番はここから。私のインタビューが卓球王国の記事になって載ってやがる。全国の本屋さんに置かれてやがる。

 

 

……両親がこの記事を見たら何て言うだろう?

お母さんに「私の育て方が悪かったのかしら?」って、涙を溜めさせたりしないだろうか?

 

義理のお兄さんに、卓球王国にインタビューの記事が載った話しをしたら

 

「じゃあ買っておくね☆」つって。

 

いやそれ買わなくていいし。

 

そりゃね、素晴らしい人達のインタビューなんかがね、随所に散りばめられていますので、それはね、もちろん買って読んで欲しいんですけど。雑誌は買っても良いけど、ケース2の人の記事だけは読まないで欲しいっていうか。

 

「べっぴんさん、べっぴんさん、一人飛ばして、べっぴんさん」のように、私の記事は飛ばして欲しい。

 

最近卓球を始めたという可愛い姪っ子たちは、叔母さんの昔の出来損ないの話しの記事を読んで、何て思う?

 

記事を読んでも、今まで通り澄んだ瞳で「いっちゃん」って呼んでくれる?

 

今は5歳の息子もやがて大きくなり、年頃になった時にこの記事をたまたま目にし、母の昔の出来損ないの話しの記事を読んで、何て思う?

 

「お母さん」と呼んでくれるだろうか?

 

反抗期は長引かないだろうか?

 

「クソババア! 銀行の仕事も出来なかったくせに、偉そうに俺に指図すんじゃねーぞ!」っつって、壁に穴を開けられないだろうか?

 

卓球王国さん、すみませんが、最初に書いてある「銀行員時代に業務がうまくこなせず、多くの人に迷惑をかけていました」っていう記事、ちょっと変えてもらえませんかね?

 

例えばそうだなぁ、

「銀行員時代に、私の居場所はここではないと悟った。私は出発しなければならない。ここではない、何処かへ……」みたいな。

 

結局、仕事が出来なかったのはその通りなんですけど、あまりにも正直すぎませんか、「銀行員時代に業務がうまくこなせず、多くの人に迷惑をかけていました」なんて!

 

こんなの、たとえ息子に髪の毛を引っ張られていようが、口が滑ろうが、インタビュアーさんの魔法がかかっていようが、恥ずかしくて誰にも言えませんよっ!

 

 

バルスッ!

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