私が見知らぬブラジル人に話しかけると言ったら道を聞く事だけなんですけど、今回は結構それが多い気がします。
ブラジルはポルトガル語。スペイン語しか分からない私には何を言っているのか分かりそうでサッパリ分かりません(泣)。
1、初日、イタインケイコ卓球クラブに向かう途中で1時間半迷った時、お巡りさん的な人が道に立っていたので
「マイゴ。ワタシ、マイゴ。 ピンポンノクラブ、ドーコー?」とスペイン語、ポルトガル語、英語を混ぜたような言葉で必死で伝えると「そんなもんは知らん!」と完全にシャットアウトされました。
えっ!? ちょっと! なにそれヒドくない(涙)? あなた、何の為にそこにつっ立ってるの?
私、外国人なんですけど! 道に迷ってるんですけど! 迷子なんですけど~!!!
2、練習後、武田さんと夕飯を食べ、帰る頃には夜の11時を過ぎていました。
私はこれから電車に乗ってホテルに帰らなければいけません。
「遅いし、ホテルまで送るよ」と親切にして下さった武田さんをよそに、「いえ、道も分かっているし、すぐなので一人でも大丈夫です!」とお断りしました。
「それに武田さんから借りたこの傘(小雨が降っていた)で顔を隠せば日本人だってバレないだろうし、なにかあったらフェンシングの様にこの傘で『トーーーン!』ですよ」なんて余裕をぶっこいていました。
ホテルの最寄りの駅に着き、いつもの出口に向かうと、その出口が閉鎖されていました。
……あの~、他の出口から出た事ないんですけど。外、真っ暗なんですけど。地図読めないんですけど。3つほどある他の出口は閉鎖されていませんが、他の出口なんか私にはどうでもよくてですね。
意を決し、いつもと違う出口からホテルを目指してみましたが、どうしても分からず迷子。
仕方がないので3人くらい立て続けに道を聞き、なんとかホテルに辿り着くことが出来ました。
翌日。
「昨夜、いつも使っている出口が閉鎖されていて、ちょっと迷っちゃいました」
「えーーー!!! で、どうしたの?」
「何人かに道を聞きました」
「それは危ないからダメだよ!」
……武田さん、人に道を聞かずに夜道をウロウロしている方がよっぽど危ないと思うんですけど(泣)。違う?
3、サンパウロからカンピーナスへ向かうバス乗り場「22番線」に列が出来ていたので「このバスはカンピーナスに行きますか?」とスペイン語で聞くと「Do you speak English?」と聞かれたので、うろたえながら「ア、リトゥ」と返事してみたら「ペラペラペラ~」と英語で話されました。
なるほどなるほど。全然わかんないや(泣)。
あれ~? ちょっと待ってよ~。
私、「ア、リトゥ」って言いましたよね? それは「少し」って意味でしょ? 違う?
なんでそんなに「ペラペラ~」って言うかな(怒)。
「ア、リトゥ」って言ったんだから「ア、リトゥ」のレベルに合わせて話してくれませんか?
あっ! 今、「4 minutis」って言いましたよね? あっ、また言った!
4 minutisって事は4分って事だから、つまり今、出発しなさそう。
だって、「このバスはカンピーナス行きですか?」って聞かれて、そうだとするのなら「イエス! ゴー・トゥー・ザ・カンピーナス!」っていう答えが返ってくるはずだもの。そうに違いないもの。
なるほど。はいはい、分かりました。このバスはカンピーナスには行きません。きっと次に来るバスでしょう。
4、ブラジルの空港でドルをブラジルレアルに両替しようとした時。
窓口に並びながら「I need エクスチェンジ・マネー」で良いんだよね? と、「I need エクスチェンジ・マネー」を何度も心の中で繰り返し、順番になった時に窓口のお兄さんに笑顔でこう言いました。
「I need you」
「あれっ!?」と、自分の言葉にビックリして肝心の「エクスチェンジ・マネー」というフレーズが出て来ず、私も窓口のお兄さんも3秒ほど固まりました。この時間が長かった(涙)。
すみません、私、お兄さんを必要としてるんじゃないんです。間違えましたすみません。
「I need you」この言葉はいつか福山雅治さんにお会いした時に使おうと、ずっと心に溜めていた大事なフレーズだったのに……。どうしてブラジルの両替のお兄さんに言うかな(泣)。
~次編に続く~