「俺、一心、19歳。俺はペルーで頑張るぜ!」と張り切っていたらパンデミックがやってきました。
ペルーでは卓球どころか外出まで禁止。不要な外出をしたら逮捕されます。
今までは オーナーの渡辺くんが用意してくれていたホテルで暮らしていましたが、卓球クラブは経営破綻寸前。
ついに教え子のペルー人のご家族のご厚意で、無料でホームステイを始めることになりました。
そして、新たなチャレンジが始まりました。
それは……
「スペイン語を学ぶ」こと。
えっ? 11か月もペルーにいたのに、スペイン語の勉強してなかったの?
はい。だって、必要なかったから。それが、何か?
アシスタント募集時に「語学サポート」って書いてあった通り、レッスン中はオーナーの渡辺くんがサポートしてくれていたので、特に必要がなかったそうです。
しかし、ホームステイになり、サポートしてくれる渡辺くんは居ません。
一人で何とかしなければいけない状況になって「ハッ!」っと気づいたそうです。
「あれ? この人の言っていることが全然わからないぞ」
「おや? 自分が伝えたいことも全然伝えられないぞ」
「そうか、言葉って大事なんだ!」
「うぉ~、これって、超面白い!!!」
「スペイン語の勉強を始めよう。そして、肉体改善として筋力トレーニングと食事改善を始めよう。卓球の技術や戦術も、一から勉強しなおそう!」
パンデミックで卓球の指導どころか不要な外出は出来ず、ホームステイ先では言葉も通じない。不憫な状況で、一心くんの目から鱗が落ちた瞬間だった。
~続く~