卓球王国8月号 好評発売中!
サイト内検索
スマホ版に
戻る

欧州リポート

トップニュース欧州リポート
 男子デュッセルドルフ・マスターズは1週間の中断期間を挟み、7月10~12日にかけて第5戦が開催された。今回は14名が出場したが、第1戦優勝のボル(ドイツ)、第2・3戦優勝のオフチャロフ(ドイツ)、第4戦優勝のシュテガー(ドイツ)とこれまでの優勝者3名全員が欠場。誰が優勝しても初優勝という中でトーナメントが行われた。

 結果はドゥダが優勝。決勝ではO.アサールにいきなり3ゲームを先行される苦しい試合展開となったが、4ゲームを連取して逆転優勝を飾った。第5戦の結果を受けて、ランキングも変動。今回3位のチウ・ダンが20ポイントを獲得し、総合120ポイントとなり今回欠場したオフチャロフ(110ポイント)を抜いてトップに立った。2人の後に第5戦の決勝を争ったドゥダとO.アサールが80ポイントで続き、5位は60ポイントのメンゲル(ドイツ)となっている。

 第6戦は来週末、7月17〜19日にかけて行われる。


〈1回戦〉
ムン・ファンボー(ドイツ) 4、3、5、6 フォックス(ドイツ)
エンゲマン(ドイツ) 6、6、8、9 メイスナー(ドイツ)
ホフマイヤー(ドイツ) 9、9、-4、8、9 クレイン(ドイツ)
シェルベリ(スウェーデン) 7、3、6、5 カイナート(スロバキア)
チウ・ダン(ドイツ) 2、7、9、6 スラニナ(ドイツ)
ヒップラー(ドイツ) -8、-4、-8、4、4、9、4 ファディエフ(ドイツ)

〈準々決勝〉
チウ・ダン 7、6、10、11 エンゲマン
O.アサール(エジプト) 8、5、5、-11、5 ホフマイヤー
シェルベリ 8、7、9、9 ムン・ファンボー
ドゥダ(ドイツ) 7、-13、5、1、-9、10 ヒップラー

〈準決勝〉
O.アサール 6、9、-7、-6、11、9 チウ・ダン
ドゥダ 5、-9、6、9、-5、2 シェルベリ

〈決勝〉
ドゥダ -8、-10、-9、4、7、7、2 O.アサール
  • 大逆転で決勝を制したドゥダ(写真は2019年ジャパンオープン)

 6月上旬からドイツ・デュッセルドルフにあるARAGセンターコートで毎週開催されているデュッセルドルフ・マスターズ。これまでは男子のみの試合が行われてきたが、7月4、5日には女子の試合も初めて行われた。ハン・イン、シャン・シャオナ、ミッテルハムらドイツ代表はじめ全14名でトーナメントを行った。

 第1回目の女子デュッセルドルフ・マスターズを制したのは、世界ランキング25位、今大会のトップシードだったハン・イン。ハン・インは準決勝でシャン・シャオナにストレートで快勝すると、決勝では快進撃を見せて勝ち上がった17歳のクレーに1ゲームを奪われるも3-1で勝利。さすがの実力を見せて第1戦で優勝を飾った。
 「シャン(シャオナ)には長い間勝っていなかったので、プレッシャーもなく攻撃を多くして戦った。それで少しプレッシャーをかけることができたのかもしれない。決勝は集中力が欠けた場面もありましたが、トーナメントでのパフォーマンスは全体的に問題ありませんでした。ソフィア(クレー)は良く頑張ったと思います。おめでとう!」(ハン・イン)

 20歳年上のハン・インに敗れるも、決勝進出と奮闘したクレー。1回戦でツツイとのフルゲームの接戦をくぐり抜けると、今大会の第2シード、世界ランキング39位のミッテルハムを準々決勝で下す金星。準決勝でもドイツ生まれの中国選手、ワン・ユアン(2017年U21ヨーロッパ選手権準優勝)に勝利して決勝まで勝ち上がる健闘を見せた。5月9日に17歳の誕生日を迎えたばかりのクレーは「2位という結果には満足しています。マスターズで決勝に進めたことはとてもうれしい」と語った。

 先週は男子の試合は行われなかったが、今週末から試合が再開。7月10〜12日に第5戦が開催される。

【女子デュッセルドルフ・マスターズ】
〈1回戦〉
マンツ(ドイツ) 6、6、1 ボンダレバ(ドイツ)
デヌッテ(ルクセンブルク) 13、-10、10、9 ベルガー(ドイツ)
シャン・シャオナ(ドイツ) 5、5、3 シュトルツ(ドイツ)
バラゾバ(スロバキア) 8、6、5 カウフマン(ドイツ)
ワン・ユアン(ドイツ) 4、2、10 プランコビッチ(ドイツ)
クレー(ドイツ) -8、10、-6、8、7 ツツイ(ドイツ)

〈準々決勝〉
ハン・イン(ドイツ) 7、4、7 マンツ
シャン・シャオナ 6、10、3 デヌッテ
ワン・ユアン 10、-4、9、-8、12 バラゾバ
クレー 8、-8、12、-9、5 ミッテルハム(ドイツ)

〈準決勝〉
ハン・イン 8、5、10 シャン・シャオナ
クレー 12、11、8 ワン・ユアン

〈決勝〉
ハン・イン 2、-8、3、7 クレー
  • トップシードの実力を見せたハン・イン(写真はTリーグでのプレー時)

 ドイツ卓球協会は東京五輪後、ドイツ女子代表監督に2003年世界選手権女子シングルス3位のボロス(クロアチア)が就任すると発表。ドイツ女子をリオ五輪団体銀メダルに導いたショップ(ドイツ)から監督の座を引き継ぐこととなる。

 現監督のショップは中国出身(中国名:施婕)。1993年にドイツに帰化し、長身からのカットを武器に1997年世界選手権団体で3位、2度のヨーロッパトップ12優勝(現在のヨーロッパトップ16)、アトランタからアテネまで五輪3大会連続出場と活躍した。
 2012年にドイツ女子監督に就任し、前述のリオ五輪団体銀メダルはじめ、3度のヨーロッパ選手権制覇(3連覇)、ヨーロッパ競技大会2連覇など、欧州随一の強豪を率いてタイトルを獲得してきた。東京五輪が終了し、監督を退いた後はドイツU15代表のコーチとして若手の育成を担当する予定だという。

 新監督となるボロスは投げ上げサービスからの力強い両ハンドドライブで2003年世界選手権で欧州女子として10年ぶりとなるシングルスメダルを獲得。ヨーロッパ勢の世界選手権女子シングルスメダリストはボロス以降17年間生まれていない。世界ランキングは最高2位、ヨーロッパ選手権で12枚のメダル獲得、2度ヨーロッパトップ12を制するなど輝かしい実績が認められ、2015年にはヨーロッパ卓球連合の殿堂入りを果たした欧州女子のレジェンドだ。
 現役を引退した後はオーストリアのヴェルナー・シュラガーアカデミーでコーチを務め、2017年からはドイツ卓球協会に勤務。協会のボーディングスクール(寄宿学校)のヘッドコーチとしてU23ドイツ代表の指導にあたっていた。その傍らで、クロアチアの大学に通いスポーツコーチングの修士号を取得している。

 今回の人事についてドイツ卓球協会のスポーツディレクター、プラオゼ(元ドイツ男子監督)は「かつて世界のトップで成功した、経験と知識を持つ2人の女性指導者がいることを幸せに思う。今後も彼女たちとともに成功することが目標だ」とコメントしている。
 日本に限らず、卓球界において女性指導者はまだまだ少数。そんな中、2代続けて女性が代表監督に就任するというのは珍しいケースだろう。アジアが席巻する卓球界で、欧州の強豪として存在感を放つドイツは、コーチングスタッフの登用に関しても先進的な取り組みを見せている。
  • 新監督として発表されたボロス(写真は2003年世界選手権)

  • 2012年からドイツ女子監督を務めるショップ(左から2人目)。リオ五輪では銀メダル獲得

 4回目の開催となったデュッセルドルフ・マスターズ。第2、3戦と2週連続優勝中のオフチャロフ、ボルシア・デュッセルドルフのメンバーも欠場となったが、ロンドン、リオ五輪団体メダリストのベテラン・シュテガーが初めて参戦して試合が行われた。
 試合のほうはドイツ代表の中堅どころがベスト4に勝ち上がり、準決勝、決勝と2試合続けてフルゲームの試合を制したシュテガーが初参戦で優勝を飾った。現在、世界ランキングは125位まで落ちているシュテガーだが、同27位のジャー、同39位のドゥダ、同52位のチウ・ダンと上位ランカーに連勝し、健在ぶりをアピール。「みんな良いプレーをした。毎日一緒に練習している仲なので、お互いに手の内は知っている。今回は私に幸運が味方してくれた」と優勝後に39歳のベテランは仲間を讃えるコメントを残した。

 一方、練習をしながら、4週連続での試合はなかなか疲労も溜まるようで、そのすべてに出場しているチウ・ダンは「少し疲れているかもしれない。良い試合だったけど、フレッシュな気持ちでは臨むのが難しかった」と語った。そんな事情もあってか、来週はデュッセルドルフ・マスターズは行われず。その代わりに、7月4・5日の2日間で女子選手によるデュッセルドルフ・マスターズの開催を発表。ハン・イン、シャン・シャオナ、ミッテルハムといったドイツ代表に加え、バラゾバ(スロバキア)、デヌッテ(ルクセンブルク)ら16名の選手が参戦して行われる予定だ。


〈1回戦〉
ジャー(アメリカ) 8、7、6、6 ケーラー(ドイツ)
シュテガー(ドイツ) 6、4、4、8 スラニーナ(ドイツ)
ヒップラー(ドイツ) 5、8、-10、6、-9、9 メイスナー(ドイツ)
チウ・ダン(ドイツ) 9、4、7、5 エンゲマン(ドイツ)
ムン・ファンボー(ドイツ) 8、9、-8、10、9 ミノ(エクアドル)
メンゲル(ドイツ) 8、10、9、9 ファディエフ(ドイツ)
O.アサール(エジプト) 7、-9、5、7、7 ホフマイヤー(ドイツ)

〈準々決勝〉
シュテガー -5、5、11、8、4 ジャー
ドゥダ -4、9、9、9、-10、-8、8 ヒップラー
チウ・ダン 8、6、-7、8、9 ムン・ファンボー
メンゲル 7、6、10、9 O.アサール

〈準決勝〉
シュテガー -4、6、6、9、-14、-9、10 ドゥダ
チウ・ダン 3、6、3、-9、-7、4 メンゲル

〈決勝〉
シュテガー -7、-8、15、7、-7、9、9 チウ・ダン


【獲得ポイントトップ10(第4戦終了時点)】
1位:オフチャロフ/110ポイント
2位:チウ・ダン/100ポイント
3位:O.アサール/60ポイント
3位:メンゲル/60ポイント
5位:ボル/50ポイント
5位:シュテガー/50ポイント
5位:ジャー/50ポイント
8位:ムン・ファンボー/45ポイント
9位:ヒップラー/35ポイント
10位:メイスナー/30ポイント
10位:エンゲマン/30ポイント
  • 健在ぶりを見せたシュテガー(写真は2019年世界選手権)

 第3週目を迎えたデュセルドルフ・マスターズ。6月10、11、14日にドイツ・ブンデスリーガのプレーオフ準決勝、決勝が行われたこともあり、ボルやフランチスカ(ともにドイツ)、K.カールソン(スウェーデン)らは欠場となり、今回は14名での戦い。また今週から3日間の日程で開催されることとなった。
 試合のほうはトップシードのオフチャロフが優勝。決勝ではO.アサールにフルゲームまで迫られたが、最後はなんとか振り切り、2週連続での優勝を飾った。これでオフチャロフは60ポイントを獲得し、2位以下に大きく差をつけた。

 デュッセルドルフ・マスターズにはドイツの若手も数多く参戦しているが、ここまでは世界で戦う上位ランカーの高い壁に阻まれ、上位には食い込めず。ドイツ卓球協会としては、新型コロナウイルス感染症による各種国際大会の中断期間をうまく活用し、若手に試合経験を積ませたい思いもあるのだが、ジャイアントキリングによる「成功体験」はなかなかつかめていない。その中で奮闘しているのが19歳のムン・ファンボー。第2戦では準決勝、第3戦でも準々決勝まで勝ち進み、チウ・ダンから2ゲームを奪った。
 ムン・ファンボーはドイツ生まれの中国選手で、父は選手としてブンデスリーガでプレーし、現在はフルダ・マーバーツェルでコーチを務めるムン・チンユ。ムン・ファンボーも父とともにフルダ・マーバーツェルに所属し、腕を磨いている。190㎝近い堂々たる体躯のサウスポーで、ツボにハマった時の両ハンドドライブは凄まじい威力。2018年の世界ジュニアでは戸上隼輔(明治大)と好ゲームを繰り広げた。

 来週も開催される予定のデュッセルドルフマスターズだが、次こそはトーナメントを盛り上げる若手勢の番狂わせに期待したい。


〈1回戦〉
メイスナー(ドイツ) -7、10、6、9、7 ケーラー(ドイツ)
O.アサール(エジプト) 3、5、6、3 アン・ユダン(ドイツ)
ムン・ファンボー(ドイツ) 6、3、7、10 スラニーナ(ドイツ)
ヒップラー(ドイツ) 7、5、8、-6、8 ファディエフ(ドイツ)
チウ・ダン(ドイツ) 8、5、7、8 ベルテルスマイヤー(ドイツ)
エンゲマン(ドイツ) 4、5、8、5 ホフマイヤー(ドイツ)

〈準々決勝〉
オフチャロフ 7、8、8、8 ヒップラー
チウ・ダン 4、6、4、-9、-8、7 ムン・ファンボー
O.アサール 5、-10、6、7、2 メイスナー
ジャー 12、9、-8、9、-8、11 エンゲマン

〈準決勝〉
オフチャロフ -7、6、7、8、5 チウ・ダン
O.アサール 4、-9、-10、4、9、8 ジャー

〈決勝〉
オフチャロフ 9、7、-10、-8、8、-8、6 O.アサール

【獲得ポイントトップ10(第3戦終了時点)】
1位:オフチャロフ/110ポイント
2位:チウ・ダン/70ポイント
3位:ボル/50ポイント
3位:O.アサール/50ポイント
5位:メンゲル/40ポイント
5位:ジャー/40ポイント
7位:ムン・ファンボー/35ポイント
8位:メイスナー/25ポイント
8位:ヒップラー/25ポイント
8位:エンゲマン/25ポイント
  • 健闘を見せているムン・ファンボー(写真は2018年世界ジュニア)

 6月14日に2019/2020シーズンのドイツ・ブンデスリーガ プレーオフ決勝が開催され、ザールブリュッケン(レギュラーシーズン1位)がオクセンハウゼン(同3位)を下し、悲願の初優勝を飾った。

【2019/2020 ドイツ・ブンデスリーガ プレーオフ決勝】
<ザールブリュッケン 3-1 オクセンハウゼン>
○フランチスカ 3、-6、10、-9、10 カルデラノ
○尚坤 8、7、-9、10 ゴーズィ
 ヨルジッチ -9、-10、12、-3 ディヤス○
○尚坤 9、6、9 カルデラノ

 ザールブリュッケンはフランチスカ(ドイツ)と尚坤(中国)、オクセンハウゼンはカルデラノ(ブラジル)とゴーズィ(フランス)、ともにツインエースを擁し、3番手の実力も高く、どちらが勝ってもおかしくはない両チームの対戦。決勝はトップから白熱した試合となる。

 1番のフランチスカとカルデラノの対戦は1、2ゲーム目を互いに奪い合うも、3ゲーム目をフランチスカが10点、第4ゲームをカルデラノが9点と僅差で奪取し、勝負は最終ゲームへ。雌雄を決する第5ゲームは台から距離を取ってプレーするカルデラノに対して、前陣でしっかり攻め切るフランチスカが6-2とリードし、追い上げられながらも10-8でマッチポイント。
 カルデラノも10-10まで粘ったが、最後は鮮烈なバックドライブでカルデラノを打ち抜いたフランチスカに軍配。キャプテンが優勝へ向けて大きな、大きな1勝をもたらした。

 フランチスカの勝利で楽になったか、2番は尚坤が会心のプレー。序盤から試合を優位に運び、ゴーズィを3-1で撃破。今シーズンよりチームに加入し、個人成績1位となる20勝4敗の成績を残した尚坤の勝利で、ザールブリュッケンが早々に王手をかける。

 連覇に向けて後がなくなったオクセンハウゼンの3番は、準決勝のボルシア・デュッセルドルフ戦でも0-2のビハインドから大逆転のきっかけを作ったディヤス(ポーランド)。スタートからアグレッシブにヨルジッチ(スロベニア)を攻め立てる。ゲームカウント2-0から1ゲームをヨルジッチに与えたが、4ゲーム目は0-3から11本連取を決めて、オクセンハウゼンが1点を奪い返す。

 しかし、オクセンハウゼン、準決勝の再現はならず。再び登場の尚坤がサービス・レシーブからコースを突いた3・4球目でカルデラノ得意の大きなラリー展開に持ち込ませず、完全に主導権を握る。左腕からのステディなプレーで快勝を収め、ザールブリュッケン悲願の初優勝を決めた。頼れる助っ人は、両腕を上に突き上げ、喜びを表現した。

 ザールブリュッケンはブンデスリーガ1部に昇格して2シーズン目の2010/2011シーズンにモンテイロ(ポルトガル)、トキッチ(スロベニア)、シュテガー(ドイツ)を擁して初めてプレーオフに進出。そこから10シーズン連続でプレーオフに進出する抜群の安定感を見せていた。しかし、2011/2012シーズンはレギュラーシーズン1位として決勝に進むも敗れるなど、過去3度決勝で涙を飲んだが、4度目の挑戦でついに念願のブンデスリーガの頂点に立った。

 敗れたオクセンハウゼンは、今シーズン限りでディヤス(ポーランド)、フェガール(オーストリア)、シドレンコ(ロシア)と3選手が他チームへ移籍。連覇で有終の美を飾りたかったが、ザールブリュッケンの2本柱の前に屈した。
  • ゴーズィ、カルデラノを撃破した尚坤(写真は2017年全中国運動会)

 ドイツ・ブンデスリーガはプレーオフ準決勝2試合目、ボルシア・デュッセルドルフ(レギュラーシーズン2位)とオクセンハウゼン(同3位)の試合が開催され、オクセンハウゼンが3-2で勝利を収め、昨シーズンに続く決勝進出を決めた。

【2019/2020 ドイツ・ブンデスリーガ プレーオフ準決勝】
<ボルシア・デュッセルドルフ 2-3 オクセンハウゼン>
○ボル 7、6、3 ゴーズィ
○K.カールソン 8、-6、13、8 カルデラノ
 シェルベリ -6、7、-11、7、-9 ディヤス○
 ボル -9、9、-11、4、-8 カルデラノ○
 K.カールソン -7、-9、-8 ゴーズィ○

 先手を奪ったのはボルシア・デュッセルドルフ。先週のデュッセルドルフ・マスターズで好調なプレーを見せたボル(ドイツ)がゴーズィ(フランス)に快勝し、幸先の良いスタートを切る。2番のK.カールソン(スウェーデン)もカルデラノ(ブラジル)を相手に、競り合いをものにしてボルシア・デュッセルドルフが早々と王手をかけた。

 しかしディフェンディングチャンピオンのオクセンハウゼンは、今シーズン16勝と活躍の3番ディヤス(ポーランド)が反撃の口火を切る。シェルベリ(スウェーデン)との激しい打ち合いを3-2で制すと、4番ではカルデラノがボルと対戦。世界10位のボルと同6位のカルデラノの一戦はこれぞ世界トップと呼べるハイレベルな内容。互いにゲームを奪い合い最終ゲームに突入、ボルが8-6とリードを奪ったが、ここからカルデラノが5本連取で逆転勝利。

 最後は1ゲーム目のスタートからゴーズィが流れをガッチリと握り、ストレートで快勝。大逆転で3シーズン連続のファイナル進出を決めた。2シーズンぶりの優勝を狙ったボルシア・デュッセルドルフは3、4番と競り負け無念の敗退。

 これで決勝は昨シーズンに続きオクセンハウゼンとザールブリュッケンのカードに決定。ザールブリュッケンはフランチスカ(ドイツ)と尚坤(中国)、オクセンハウゼンはカルデラノとゴーズィ、両チームとも2本柱がおり、3番手もレベルが高く好ゲームが期待される。

 レギュラーシーズンの対戦はザールブリュッケンの2勝0敗。開幕戦ではポランスキー(チェコ)がカルデラノから金星をあげるなど3-0、2回目の対戦ではカルデラノを欠いたオクセンハウゼンがディヤスの2得点で食い下がったが、ラストのダブルスでザールブリュッケンペアが競り勝って3-2で勝利している。ザールブリュッケンは過去3度決勝進出も全敗で、今回勝てば初優勝、オクセンハウゼンが勝利すれば2シーズン連続5度目のブンデスリーガ制覇となる。

 プレーオフ決勝は現地時間6月14日14時からスタートする。
  • ラストを締めたゴーズィ(写真は2019年世界選手権)

 ドイツ・ブンデスリーガは新型コロナウイルス感染症の影響で延期されていたプレーオフが昨日よりスタート。準決勝のザールブリュッケン(レギュラーシーズン1位)とブレーメン(同4位)の試合が行われた。

 準決勝は本来、先に2勝したチームが決勝へ進む最大3試合制の予定だったが、今回は1試合での開催。試合方式も通常は5番にダブルスが行われていたが、感染予防の観点から5番もシングルスで行われる。また、ゲームごとのコートチェンジ、5ゲーム目のチェンジエンドもなし、というルールのもとで試合が進められた。


【2019/2020 ドイツ・ブンデスリーガ プレーオフ準決勝】
<ザールブリュッケン 3-0 ブレーメン>
○尚坤 -4、8、6、1 ゲラシメンコ
○フランチスカ 5、9、7 ファルク
○ヨルジッチ -5、9、9、3 アギーレ

 決勝進出を決めたのはレギュラーシーズンを1位で通過したザールブリュッケン。レギュラーシーズンでは0勝2敗と苦戦したブレーメンを相手にストレートで勝利を収めた。
 ザールブリュッケンはトップで今シーズン個人成績1位に輝いた尚坤(中国)がゲラシメンコ(カザフスタン)から勝利をあげると、フランチスカ(ドイツ)がブレーメンのエース・ファルク(スウェーデン)を完封。3番でもヨルジッチ(スロベニア)が1ゲームを先行されながら、アギーレ(パラグアイ)を下して昨シーズンに続き決勝へと勝ち進んだ。
 今シーズンより加入した元中国代表の尚坤が期待どおり白星を重ね、フランチスカとともにツインエースとして活躍。21歳のヨルジッチも着実に力をつけており、この選手が3番手に控えて確実にポイントを奪えることは大きい。今回のプレーオフではダブルスがないため、尚坤とフランチスカの2人をシングルスで2点器用できることも、ザールブリュッケンには追い風となりそうだ。

 準決勝もうひと試合、ボルシア・デュッセルドルフ(レギュラーシーズン2位)とオクセンハウゼン(同3位)の対戦は現地時間本日13時からスタート。決勝は6月14日に開催される。
  • ファルクを完封したフランチスカ(写真は2019年ワールドツアー・グランドファイナル)

 昨週から開催されている「デュッセルドルフ・マスターズ」、その第2戦が6月8、9日に開催された。6月11日にブンデスリーガのプレーオフ準決勝が控えていることもあり、第1戦で優勝を飾ったボル(ドイツ)はじめ、ボルシア・デュッセルドルフのメンバーは欠場。オフチャロフらドイツ代表とドイツユース代表のほか、今回は2018年ユース五輪銅メダルのジャー(アメリカ)や元ドイツ代表の42歳カイナート(現在の国籍はスロバキア)も出場した。

 その中で優勝を飾ったのはオフチャロフ。若手を相手に1ゲームも落とさず決勝へ進出・第1戦で敗れていたチウ・ダンに3-1でリベンジを果たして優勝。欠場したボルを抜き、獲得ポイント1位に立った。試合後、オフチャロフは「先週の試合よりも良いリズムでプレーできた。もっと良いプレーができるはずですが、今日のプレーには本当に満足しています」と語った。

 第1戦、第2戦と2日間の日程で行われたデュッセルドルフ・マスターズは第3戦からは3日間の日程で開催される予定。6月15・16日、1日空いて6月18日という日程で第3戦を行う。


【デュッセルドルフ・マスターズ第2戦】
〈1回戦〉
ヒップラー(ドイツ) 5、7、4 ケーラー(ドイツ)
チウ・ダン(ドイツ) 3、6、3 ファディエフ(ドイツ)
エンゲマン(ドイツ) -13、9、6、14 ミノ(エクアドル)
ムン・ファンボー(ドイツ) 2、5、7 サルツァー(ドイツ)
オフチャロフ(ドイツ) 8、2、9 ホフマイヤー(ドイツ)
メンゲル(ドイツ) 8、12、6 シュトゥンパー(ドイツ)
ジャー(アメリカ) 5、7、2 フォックス(ドイツ)
メイスナー(ドイツ) 10、-9、8、5 カイナート(スロバキア)

〈準々決勝〉
オフチャロフ 8、2、10 ヒップラー
ムン・ファンボー -7、-9、10、6、9 エンゲマン
チウ・ダン 7、7、4 メイスナー
ジャー 3、-7、11、-3、9 メンゲル

〈準決勝〉
オフチャロフ 7、9、6 ムン・ファンボー
チウ・ダン -7、3、5、-5、9 ジャー

〈決勝〉
オフチャロフ 7、2、-7、6 チウ・ダン

【獲得ポイントトップ10(第2戦終了時点)】
1位:オフチャロフ/60ポイント
2位:ボル/50ポイント
3位:チウ・ダン/50ポイント
4位:メンゲル/40ポイント
5位:ムン・ファンボー/25ポイント
6位:K.カールソン/20ポイント
7位:ジャー/20ポイント
8位:メイスナー/15ポイント
9位:ヒップラー/15ポイント
10位:エンゲマン/15ポイント
 新型コロナウイルス感染症により、プレーオフ準決勝・決勝が延期されていたドイツ・ブンデスリーガ。昨日、規制緩和を受けて6月10、11、14日の3日間でのプレーオフ開催を発表した。

 まず、6月10日にレギュラーシーズン1位のザールブリュッケンと同4位のブレーメン、6月11日に同2位のボルシア・デュッセルドルフと同3位のオクセンハウゼンの準決勝2試合が行われ、6月14日にフランクフルトで開催される決勝で2019/2020シーズンのチャンピオンが決定。国際卓球連盟主催の試合はじめ、国内外の試合が延期・中止となり、徐々に無観客とライブ配信での試合やエキシビションは行われるようになってきたが、久々の「ガチンコ」の試合開催となる。

 プレーオフは無観客での開催のほか、当初予定されていたレギュレーションから新型コロナウイルス感染を防ぐため、いくつかの変更が加えられた。まず、準決勝は先に2勝したチームが決勝へ進む最大3試合制から1試合での決着に変更。また、男子ブンデスリーガ1部では5番ダブルスという試合方式だったが、こちらも選手間の距離を保つため、シングルスで行うこととなった。6月1、2日に第1戦が行われた「デュッセルドルフ・マスターズ」と同様に、ゲームごとのコートチェンジもなしで行われる。

 準決勝を戦う4チームのレギュラーシーズンでの対戦成績を見ると、ザールブリュッケンとブレーメンはブレーメンが2勝0敗と1位を相手に2連勝。ザールブリュッケンはフランチスカ(ドイツ)が2試合で1勝もできず3敗と苦しんだが、全試合シングルスで行われる今回のプレーオフでは個人成績1位の尚坤(中国)とフランチスカがそれぞれ2回シングルスに出場できることのメリットは大きい。4位からの下克上を狙うブレーメンとしてはファルク(スウェーデン)の2得点に期待し、残り1点を全員で奪いにいきたいところだろう。

 ボルシア・デュッセルドルフとオクセンハウゼンの今シーズンの対戦は1勝1敗で、ボルシア・デュッセルドルフが敗れた試合はボル(ドイツ)が欠場。ボルは先日開催されたデュッセルドルフ・マスターズでもさすがのプレーで優勝を果たしており、チームに2シーズンぶりの栄冠をもたらすことができるか。昨シーズンのチャンピオン・オクセンハウゼンは3選手が来シーズンからチームを離れることとなっており、是が非でも連覇を達成したいところだ。

 準決勝、決勝の3試合は「TTBL TV」ですべてライブ配信され、無料で視聴可能。6月10、11日の準決勝は現地時間13時、6月14日の決勝は現地時間14時からスタートする。

★TTBL TV
http://ttbl.de/ttbl-tv

※写真提供:オクセンハウゼン
  • 昨シーズン、プレーオフを制したオクセンハウゼン