「石橋を叩いて渡る」ということわざがあります。
壊れるはずのない強固な石の橋を、一応叩いて安全性を確かめて渡ることから、用心し過ぎになることをいう。
私の知人は石橋を壊れるまで叩きまくり、壊れてから「ほらね、壊れたでしょ?」と言うそうです。
私の場合、石橋なんか叩きません。今までに何度も石橋を叩かずに渡り、痛い目に遭ってきました。「まぁ、大丈夫だろうよ」という安易な考えは、大人になった今でも変わることがなさそうです。
今回も懲りずに痛い目に遭ったのでご報告いたします。
妹が「マキタの充電式コードレス掃除機、良いよ~」と言っていたので真似して買って、ペルーに持って行きました。
「よしよし、これは使い勝手が良いぞ~」
ペルーに来て2日目。充電が切れたので充電をしようとコンセントをプラグに差し込んだ瞬間、充電器の中から
ポンッ!
という音がし、充電器が死んだ。
「ノォーーーーーーーー!!!!」
↑すでに死亡しているマキタの充電器。
最悪だ。
泣きたい。
なんて私はこんなにバカなの?
ペルーの電圧は220で日本は100って知ってたのに。知ってて、なんで違う電圧にプラグを差し込んだの?
修理代、幾らかかるんだろう? っていうか、これペルーで直せるの?
成田空港からペルーに向かう時もそうだった。ペルーの滞在期間が183日を超えない観光目的の滞在は査証免除になるのに、私のペルー滞在期間、186日。3日オーバー。
「ま、3日くらい、多めにみてくれるだろうよ」と、完全に油断していた。
空港カウンターのお兄さんに「このままでは日本を出国させることは出来ません」と言われた時には自分の安易な考えに憤慨し、そして泣きたくなった。
「私はどうすれば良いのでしょうか?(半泣き)」
「どこの国にでも良いので、ペルーを出る飛行機のチケットを今すぐ購入して下さい」
「今すぐ、今すぐ買います(泣)」
父は呆れ、母は心配そうにしている横で冷静を装い、
「こういうことはね、良くあるんだよ」等とぬかしてみる。
パソコンでボリビアへの飛行機のチケットを$200で購入し、カウンターのお兄さんに「航空券購入済」の画面を誇らしげに見せた。
「ボリビアへのチケットを買いました!」
「分かりました。飛行機のフライトナンバーを教えて下さい」
パソコン画面からフライトナンバーを探そうとクリックしたら全然違う画面に飛んでしまい、フライトナンバーが見つからないどころか「航空券購入済」の画面すらどこかへ消えてなくなった。
10分後、なんとかしてフライトナンバーを見つけ出し、カウンターのお兄さんから日本出国の許可が下された。
石橋だと思って叩かずに渡ったら、その橋はプラスティックでできており、耐久重量30㎏までだった。
私はいつになったら石橋を叩いて渡る日が来るのだろう?
あなたは石橋を叩いて渡るタイプですか? それとも叩かないタイプ?
または壊れるまで叩くタイプ?