応援の力に全力で応えてみた結果。(後編)

ペルー人のおばさんに「ソフトボールしない?」って誘われて、初日の練習の翌日に、いきなり試合に放り出されたんですけど

 

「本当にソフトボールしたことないの? イズミは卓球をやっているからか、ボールがバットにちゃんと当たって凄いね。センスがあるね☆」ってみんなに褒められた。昨日、そう言われた。

 

あれ? もしかして私は俗に言う、「スーパールーキー」?

 

みんなが「イズミー!」って、身振り手振りで応援してくれるわけ。

 

あれ? ついに私も「応援される」っていうお眼鏡にかかっちゃった? まぁ、41年も生きていれば、おのずとそういう境遇に立つこともあるか。もうね、立つっきゃないよね。

 

今まではいつも誰かに「助けて~!」って泣きついていたけれど、これを皮切りに、「誰かを助ける側」にシフトしていこうと思う。

 

今までは「リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール(我を助けよ、光よ甦れ)」って散々言ってきたけれど、ついに言われる側になったのかぁ。私も成長したなぁ。

 

そっか……、「遅咲きのスーパールーキー」って私の事だったんだね。

あれだよ、ハリーポッターが

「ハグリッド、どうしてみんなは僕のことを知っているの?」

「ハリー、お前さんはなぁ、有名人なんだよ」

ってあれよあれよと物語は進んで、ついにヴォルデモートを倒すんだけど。

私も41歳になってハリーポッター級の主役の座に就いたか。そういう星の下に生まれてきた私が悪いというか。まぁ、その宿命を重んじて受け入れるしかないよね。やれやれ。

 

で、バッターボックスのシーンに戻りますが、プレッシャーは意外と無かったんだよね。これも、数々の卓球の試合を経験してきた賜物? 威風堂々ってやつ? そんな風貌に、相手チームも味方チームもビックリしていたに違いない。

相手のピッチャーがなかなかボールを投げて来ない辺り、相当私のことを警戒してると見受けられる。ふはははは! この腰抜けめっ!

 

ますます力が湧き上がってくるよね。思わず、ゆっくりと頷いちゃったりするよね。

 

「バモス(←英語で言うカモン)!」って、心の中で言うよね。言うっきゃないよね!

 

「俺は、皆のために、戦う!」つって。

 

「”One for all, All for one.”だ!」つって。

 

「俺はこれで古参に認められたんだ!」つって。

 

「見てろ、これが俺の生き様だ!」つって。

 

昨日ソフトボールを始めたわたくしがバッターボックスに立ち、バットを握りしめて心に誓うんですよ。涙なしには語れないんですよ。相変わらず、みんなの「イズミー!」という声援がフィールド一杯に響き渡る。

 

熱い! 今、俺のハートが、燃えるように熱い!

 

時は来た。ピンチはチャンスだ! さぁ、かかって来い!

 

バモス!

 

すでに4ボールでバッターチェンジだと気付いたのは、頷いてから5秒後のことであった。

 

バルス!

 

~続く~

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